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Grand Challenges of Machine Intelligence 2023

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Grand Challenges of Machine Intelligence 2023

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Transcript

  1. 2022年のAIに関する2大ニュース 「生成型AI(Generative AI)」 - - 3 ▪ Stable Diffusion (2022/6)

    ▪ ChatGPT [OpenAI, 2022/11/30] 上図は学生が「ペリー来航」をお題に作成
  2. Superhuman: 人間を凌駕するAI チャンピオンを超えた例 チェス(1997)、Jeopardy!(クイズ, 2011)、囲碁 (2017)、グランツーリスモ(ゲーム, 2022) 平均的な人と同等以上の例 機械翻訳、音声合成、ImageNet(1000カテゴリの物 体認識)

    その先を目指すグランドチャレンジ 「ノーベルチューリングチャレンジ(北野、2016)」 2050年までに、ノーベル賞級かそれ以上の科学的発見 を行う人工知能を開発する [Park+ 2017] https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1705/25/news103. html
  3. 人工知能分野におけるニューラルネットワークの位置付け - - 9 深層ニューラルネットワーク (Deep Neural Network) 人工知能(AI) 機械学習

    ニューラルネットワーク それ以外のアプローチ(ルールベース等) ▪ 線形代数 ▪ 微分積分学 ▪ 確率論 ▪ その他の理論
  4. 「機械学習基礎」の講義内容 ※2年春にPythonオブジェクト指向プログラミングを習得しておいてください - - 11 1 イントロダクション 8 (GRU) 2

    機械学習の基礎 9 注意機構とトランスフォーマー 3 順伝播型ニューラルネット 10 深層生成モデル 4 最適化 11 応用と評価 5 誤差逆伝播法 12 補遺 6 畳み込みニューラルネット 13 深層強化学習 7 再帰型ニューラルネット 14 まとめ • 近年の主流手法。例:GPT (Generative Pre- trained Transformer) • トランスフォーマーをB2で習得する野心的 なカリキュラム
  5. 自動運転のグランドチャレンジ DARPA Grand Challenge (2004-05) - - 15 ▪ スタンフォード大学のチームが

    優勝(賞金200万ドル) ▪ メンバーがWaymoを創業 実況者の予想 ▪ 「数年後には自動運転車に乗っ て高速道路を走るようになるで しょう」 ▪ 「(自動運転でなければ運転者 が電話をかけたら違法)自動運 転なら電話もかけられます」 達成済み
  6. 物体認識のベンチマークテストの例: ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge(ILSVRC) ▪ 1000カテゴリの物体認識 ▪

    人間による誤り率=0.051 ▪ 2012年にDeep Neural Network (DNN)が圧倒的に勝利したことで DNNの認知度が高まった [Park+ 2017]
  7. その他の代表的なコンペティション・ベンチマークテスト Loebner Prize (1990-) テキスト対話システムによるチューリングテスト RoboCup (1997-) サッカー、レスキュー、家庭用ロボット等 Kaggle (2010-)

    機械学習コンペのプラットフォーム DARPA Robotics Challenge (2013-15) 災害対応ヒューマノイド (車の運転、ドア開け、瓦礫/階段昇降等) MBZIRC(2017-) 複数ドローン(Unmanned Aerial Vehecle)の自動操縦 Quince
  8. 何をどこまで達成すればよいのか? ▪ 「Superhuman」が1つのマイルストーン ▪ 人(平均的な人 or 専門家 or チャンピオン)が同じタスクを解いたと きの性能を機械が超える

    ▪ 達成するとどうなる? ▪ (私の経験)機械知能の利用に批判的な人が劇的に減る ▪ ChatGPTやStable Diffusionは、いきなり発明されたのではなく、 ベンチマークテスト結果を継続的に改良してたどり着いたもの
  9. 光学文字認識(OCR; Optical character recognition) - - 21 ▪ 1933年にPaul Handelが米国で

    特許を取得 ▪ 現代ではスマートフォン上でも 可能 https://cloud.google.com/vision/docs/drag-and-drop?hl=ja
  10. 音声翻訳のしくみ - - 24 音声認識 (speech recognition) 音声→テキスト 機械翻訳 (machine

    translation) テキスト→テキスト 音声合成 (speech synthesis) テキスト→音声 日本語テキスト 駅はどこですか 日本語音声 英語テキスト Where is the station? 英語音声 学習済モデル 日本語音声・言語 コーパス 日英対訳コーパス 英語音声・言語 コーパス 学習済モデル 学習済モデル 事前に学習 事前に学習 事前に学習 VoiceTra 言語に関する データセット
  11. 音声翻訳システムの歴史 - - 25 ▪ 自動通訳電話を展示(NEC, 1983) ▪ ATR自動翻訳電話研究所設立 (1986、後にNICTに合流)

    ▪ 音声翻訳スマホアプリ ▪ Jibbigo(Waibelら, 2009) ▪ VoiceTra(NICT, 2010) ▪ GAFAによるアプリリリースは 2011年以降 1993年 NHK おはよう日本 (2020/2/3) 参考文献:中村哲 "音声翻訳技術の動向." 電気学会誌 130.1 (2010): 8-11
  12. マルチモーダル学習(multimodal learning)の歴史 - - 28 ▪ 複数のモダリティ(modality)を扱う ▪ 例:画像、音声、テキスト、センサ ▪

    古典的機械学習手法では小規模問題し か扱えなかった⇔2015年以降近年成長 が著しい ▪ マルチモーダル言語処理 ▪ 実世界と言語の関係を扱う ▪ 多層的な関係を持つ挑戦的な課題 (省略、意図等) SHRDLU [Winograd 1970s] Microsoft
  13. 大規模言語モデル(Large language models; LLMs)で 現在何ができるのか - - 32 ▪ ChatGPT

    [OpenAI, 2022/11/30] ▪ GPT-4 [OpenAI, 2023/3/14] ▪ 米国統一司法試験において、 上位10%と同等のスコアを獲 得 % Among Test takers 90%
  14. ChatGPT [OpenAI, 2022/11] - - 33 ▪ 2022年の機械学習関連の2大ニュース (StableDiffusion &

    ChatGPT)のうちの1つ ▪ これまでとの違い ▪ 既存のチャットボットは数十年前から何度 も盛り上がるもののキラーアプリに欠ける ため必需品とならず ▪ GPT-3.5・InstructGPTと関連するが、詳細は 非公開(2023.5時点) https://openai.com/blog/chatgpt/
  15. 言語モデルとは - - 34 ▪ 次の単語(トークン)を予測する確率モデル ▪ 例:「むかしむかしあるところに」→「おじいさんが…」「3匹の …」はありそう。「おとうさんが…」には違和感 ▪

    生成する際にランダム要素を入れることで、異なる文を生成可能 よって、常に同じ文が生成される訳ではない ▪ 音声認識、機械翻訳等で数十年前から使われていた ▪ 言語モデルと大量の学習データで、ChatGPTレベルのものが生まれ ることは多くの専門家にとって意外だった
  16. プログラムの生成例 - - 36 ▪ コード片の生成・テスト・デ バッグ等に利用されている ▪ 一方、「発明」レベルのプログ ラムを簡単に作ることはできな

    い ▪ 例えばゲームを作るとして、 「シューティングゲームなの か、2次元なのか、ボス敵は どんな形か、…(仕様)」が 明確でなければ、良いゲーム は作れない ▪ OpenAI CodeX (https://www.youtube.com/wa tch?v=Zm9B-DvwOgw)
  17. 大規模言語モデルによるコード生成で起こった問題の例 (2022/10 GitHub Copilot) - - 37 ▪ Texas A&M

    Univ.のTim Davis 教授:「自分が著作権を有する コードを、attributionやLGPL 表示なしでCopilotが生成し た」 ▪ プロンプト:「sparse matrix transpose, cs_」 ▪ 感想:確かに多くは類似 ▪ コメントまでコピペされて いる点は類似とみなされて もやむを得ない https://twitter.com/DocSparse/status/1581632706693079042/photo/1
  18. 教育とLLM - - 38 ▪ 電子辞書を使って宿題をすることは禁じられていないが、試験本番で 電子辞書が使える訳ではない ▪ 例:宿題の英文和訳問題をDeepL等で解いたとしても、自分の力が つかないので本番で困るのは自分

    ▪ 試験本番は公正性が担保されている ▪ いくつかの米国資格試験でAIが合格圏内のスコアを出せるのであれば、 当該試験問題は「AIで解ける」といえる ▪ 感想:「AIで解ける問題」のレポートのみで成績評価を行うことは、 世界レベルで社会から受容されなくなっていくのではないか
  19. LLMの長所・短所を理解し学びに活用することが重要 - - 39 誤りの例 ▪ 「51は何で割り切れますか?」→  「51は素数です」(2022/12月) ▪

    (CNNを出力させたうえで)「そのモデルのパラメータ数はいくつで すか?」→「18762です」(実際には約9000) ポイント ▪ 初級知識を質問することにとどめ、検証を忘れないように ▪ ChatGPTは英訳サービス・予測変換・文法校正ツールと本質的に同じ ▪ LLMはツールである(鉛筆や辞書同様、使い方を学べばよい)
  20. アンケート - - 41 Q1.日本のサーバ上で、他人の著作物を学習データとして利用してOK? 著作権法第三十条の四 Q2. LLMが生成したテキストの著作権はLLM作者にある? Wordで書いた文章の著作権がWord作者にないのと同様 Q3.

    有名なアニメに似た画像を生成した。公開してOK? 他者の著作権を侵害してはならない Q4. ChatGPTがあればプログラマは不要? プログラマの生産性が上がった(「助手」がいるようなもの)