Upgrade to PRO for Only $50/Year—Limited-Time Offer! 🔥
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
人のせい? 仕組みのせい? - People or Process
Search
Koichi Yoshida
October 03, 2025
Technology
0
75
人のせい? 仕組みのせい? - People or Process
Koichi Yoshida
October 03, 2025
Tweet
Share
More Decks by Koichi Yoshida
See All by Koichi Yoshida
チームビルディングは"感性"で向き合おう / Team Building with Awareness
kohzas
1
1.7k
RPGで理解する “目的”と“目標”
kohzas
3
1.3k
"スクラムっぽい"でも成果を出すチームづくり
kohzas
0
370
チームビルディングは感性で向き合おう
kohzas
1
130
Other Decks in Technology
See All in Technology
Introduce marp-ai-slide-generator
itarutomy
0
110
AgentCore BrowserとClaude Codeスキルを活用した 『初手AI』を実現する業務自動化AIエージェント基盤
ruzia
7
1.4k
SQLだけでマイグレーションしたい!
makki_d
0
1.2k
AWS運用を効率化する!AWS Organizationsを軸にした一元管理の実践/nikkei-tech-talk-202512
nikkei_engineer_recruiting
0
170
Building Serverless AI Memory with Mastra × AWS
vvatanabe
0
500
まだ間に合う! Agentic AI on AWSの現在地をやさしく一挙おさらい
minorun365
17
2.7k
re:Invent2025 3つの Frontier Agents を紹介 / introducing-3-frontier-agents
tomoki10
0
400
AI との良い付き合い方を僕らは誰も知らない
asei
0
240
AIエージェント開発と活用を加速するワークフロー自動生成への挑戦
shibuiwilliam
4
840
Strands AgentsとNova 2 SonicでS2Sを実践してみた
yama3133
1
1.8k
投資戦略を量産せよ 2 - マケデコセミナー(2025/12/26)
gamella
0
260
日本の AI 開発と世界の潮流 / GenAI Development in Japan
hariby
1
380
Featured
See All Featured
A Tale of Four Properties
chriscoyier
162
23k
The Anti-SEO Checklist Checklist. Pubcon Cyber Week
ryanjones
0
28
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
527
40k
Into the Great Unknown - MozCon
thekraken
40
2.2k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
9
1k
Code Review Best Practice
trishagee
74
19k
Tell your own story through comics
letsgokoyo
0
760
The Impact of AI in SEO - AI Overviews June 2024 Edition
aleyda
5
680
Bash Introduction
62gerente
615
210k
The Pragmatic Product Professional
lauravandoore
37
7.1k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
72
12k
Self-Hosted WebAssembly Runtime for Runtime-Neutral Checkpoint/Restore in Edge–Cloud Continuum
chikuwait
0
220
Transcript
人のせい? 仕組みのせい? 再現性を持ったチームづくりの取り組みのために スクラム祭り 2025/10/4 吉田 浩一
1 「再現性」という悩み 2 なぜその方法は 失敗するのか 3 思考のプロセスを 再現する 4 構造で捉える
「再現性」という悩み 1
あのチームではうまくいったのに ここではダメなのは どうしてなんだろう?
家具の組み立て: 説明書通りにやれば、誰で も同じものが作れる チームづくり: 同じ「説明書」でも結果はい つもバラバラ ⚙
🤝 🧑
特定の条件下で同じ実験やプロセスを繰り返した際 に、同様の結果が得られること 再現性
なぜその方法は 失敗するのか 2
1on1やKPTなど具体的な「型」か ら始めるが、なかなかうまくいか ない ❌
なにか問題が起これば 「あの人がもっとちゃんとやってく れれば」 と思ってしまう なぜなら「型」が正解だから ❌
人のせい? 仕組みのせい? 本当に人のせいなのか?問題が起きた時に私たちが問 うべき、根本的な問いかけです
Clear 明確 Complecated 煩雑 Complex 複雑 Chaotic 混沌 Disorder 無秩序
人間に関する 問題は この領域 クネビンフレームワークは、人間に関 する問題が「複雑」「混沌」な領域にあ り、明確で再現可能な答えがないこと を示してくれます
なぜ人は複雑なのか? • 人は生きているシステムである • それぞれ異なる感情や価値観を持つ • 状況や変数は常に変化し続ける • 画一的なアプローチは失敗する
思考のプロセスを 再現する 3
手段から始めない これが再現性のカギに なります
ステップ思考 1.課題 何が課題で、なぜそれが問 題なのか? 2.ゴール どのような状態が望ましいの か? 3.手段 ゴールに近づくための複数 の選択肢は何か?
課題とゴールを先に定義するこ とで、「手段」は固定されたルー ルではなく状況に応じて選べる 柔軟なツールに変わります
再現性とは、同じ手段を繰 り返すことではなく、思考プ ロセスそのものを再現でき る力のことです “
構造で捉える 4
失敗の条件は“or”、成功の条件は“and” 条件1: 目的がある 条件2: 士気が高い 条件3: 適正なキャパ AND AND
成功の条件 成功の「AND」条件: 成功にはすべての条件が満たされる必要があ り、非常に脆いものです
ドベネックの桶(リービッヒの最小律) 桶に入れた水は最も低い板から流れ出す 「ドベネックの桶」というメタファー これが「失敗は”or”」という考え方です 失敗の「OR」条件:
桶から溢れる水のように、失敗はたったひとつの 問題で起こります
この絵の真ん中の人に注目
解釈: 会議中に不機嫌そうな人が いる 事実: 会議中に腕を組んで眉間 にシワを寄せている人がい る
「解釈」は事実と勘違いして認識さ れることがあります 「空気を読む」「文脈を読む」も大 事ですが、事実を見ているのでは なく解釈していると認識する必要 があります ❌
思考にはバイアスがあり、見た もの以上の解釈を含めて理解す るものです それを踏まえてよく「観察」するこ とで事実と解釈を認識します
正確に事象を捉えるために は、事実と解釈を切り分け て認識します “
結論 同じ行動は同じ結果を保証しません 条件が異なっている場所で同じ手段を講じても結果は異なります 複雑な問題領域であることを念頭に、観察することで現状を正しく把握します 課題とゴールが明らかな状態で手段を考えます 行動ではなく、思考のプロセスを再現することで あのチームもこのチームも機能するようになります
疑問や悩みを持つことが 考えるきっかけになります もし違和感を感じたら 観察してみるのはいかがでしょう