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作業領域内の障害物を回避可能なバイナリマニピュレータの設計 / Design of binar...

konakalab
February 07, 2024

作業領域内の障害物を回避可能なバイナリマニピュレータの設計 / Design of binary manipulator avoiding obstacles in workspace

アクチュエータが伸縮の二値をとる特殊なマニピュレータ(バイナリマニピュレータ)について,ピックアンドプレイスと障害物回避を考慮した構造設計手法を進化計算で解く方法を提案しました.

2023年度名城大学理工学研究科情報工学専攻修士論文公聴会で発表したスライドです.

konakalab

February 07, 2024
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Transcript

  1. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  2. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  3. バイナリマニピュレータ: 3bitモジュールの直列結合 • 利点 – モジュール故障に 対する冗長性 – 低帯域幅通信 パスによる

    遠隔制御 [2]Konaka, SICE Magazine, Vol.56, No.7, pp.503-508, 2017 (in Japanese) 𝐵個のモジュール = 23𝐵形状
  4. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  5. 先行研究:2つに分離した作業領域 • 2つに分離した作業領域に対する伸縮長の設計 – 分布の均一性に関する評価指標(最大空円𝑟𝑚𝑒𝑐 、KS統計量𝐷) – GAによる最適化 [3] Keita

    Sugibayashi, Eiji Konaka, Design of three-dimensional binary manipulators based on the KS statistic and maximum empty circles, IEEE,IECON2023, (2023) 作業領域 作業領域
  6. 研究目的 • 研究目的 – 各バイナリアクチュエータの伸縮長の設計 – 作業領域内での誤差の最小化 – 障害物回避が可能な設計 •

    手法 – GAベースの最適化 – 評価指標の修正 • 障害物を回避可能な軌道の有無の評価 • 数値実験
  7. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  8. 提案手法 :GAに基づく確率的最適化 ∆𝒅 = ∆𝑑1 , ⋯ ∆𝑑𝑖 , ⋯

    ∆𝑑6×𝐵 𝑇 • 遺伝的アルゴリズム (GA) – 生物の遺伝と進化に基づいた最適化アルゴリズム – 解の候補を遺伝子として コード化 – 遺伝子は評価指標で評価される • GAでは適応度関数と呼ばれる – 淘汰と遺伝的操作により、新しいよい遺伝子を生成 • 淘汰:悪い遺伝子を集団から取り除く • 遺伝的操作: 交叉、突然変異 • 遺伝子のコード化 – 各バイナリアクチュエータの基準の長さを𝐷0 とした伸縮の長さ
  9. 提案手法のアルゴリズム (1,2/8) 初期個体群 1. 適応度関数として𝐽 = 𝑤1 × 𝑟𝑚𝑒𝑐 +

    𝑤2 × 𝐷 を定義 遺伝子の生存条件を「実行可能な手先の軌道が存在」 2. 初期個体を 𝐼個生成する ・・・個体 ・・・遺伝子
  10. 提案手法のアルゴリズム (3/8) 適応度 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 3. 適応度関数を用いてそれぞれの個体の適応度と

    実行可能な手先の軌道の有無を判定 ・・・個体 ・・・遺伝子 生存条件 (軌道) 有 有 無 有 無
  11. 提案手法のアルゴリズム (4/8) 4. 淘汰: 個体群の下位40%または実行可能な手先軌道が存在し ない個体を淘汰 4 5 0.5 0.7

    無 無 rank 1 2 3 個体 適応度 0.3 0.4 0.6 軌道 有 有 有 淘汰 ・・・個体 ・・・遺伝子
  12. 提案手法のアルゴリズム (7,8/8) 𝑔 generation 𝑔 + 1 generation 7. 次世代の作成.

    8. G世代まで繰り返す. 最適な個体を解として出力する ・・・個体 ・・・遺伝子
  13. 提案手法のアルゴリズム (7,8/8) 𝐺 generation ・・・ 𝑔 generation 𝑔 + 1

    generation 7. 次世代の作成. 8. G世代まで繰り返す. 最適な個体を解として出力する ・・・個体 ・・・遺伝子
  14. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  15. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  16. 数値実験:実験条件 𝑩 = 𝟒のバイナリマニピュレータの伸縮長を設計 Symbol 値 重み (𝑤1 , 𝑤2

    ) (0.75,0.25) 個体数 𝐼 50 突然変異の発生率 𝑚 0.15 世代数 𝐺 500 GAで用いるパラメータ 作業領域 手先が通過 してよい領域
  17. 1 2 3 4 5 研究背景 問題設定 提案手法 数値実験 まとめ

    まとめ 今後の課題 実験条件 実験結果 最適化手法 評価指標 問題と研究目的 バイナリマニピュレータ 目次
  18. まとめ • 手先の到達点から アクチュエータの伸縮 の状態を求める。 • 障害物を想定して、手先 の軌道が適切かの判定 を最適化に組み込む •

    作業領域内の手先分布の 密度を高くしつつ、 障害物を回避可能な設計 • GAに基づく最適化により、 バイナリマニピュレータの 設計
  19. 3bitモジュールの順運動学 (4-2/5) 4. Newton法を用いて、各バイナリアクチュエータの重心に 対する角度を求める 𝒙𝒏+𝟏 = 𝒙𝒏 − (𝐽(𝒙𝒏

    )) −1 𝑓(𝒙𝒏 ) 𝑓 𝒙𝒏 = 𝑓1 (𝒙1,𝑛 , 𝒙2,𝑛 , 𝒙3,𝑛 ) 𝑓2 (𝒙1,𝑛 , 𝒙2,𝑛 , 𝒙3,𝑛 ) 𝑓3 (𝒙1,𝑛 , 𝒙2,𝑛 , 𝒙3,𝑛 ) 𝐽 𝑥 = 𝜕𝑓1 𝜕𝑥1 𝜕𝑓1 𝜕𝑥2 𝜕𝑓1 𝜕𝑥3 𝜕𝑓2 𝜕𝑥1 𝜕𝑓2 𝜕𝑥2 𝜕𝑓2 𝜕𝑥3 𝜕𝑓3 𝜕𝑥1 𝜕𝑓3 𝜕𝑥2 𝜕𝑓3 𝜕𝑥3 𝒙𝒏 = 𝒙𝟏,𝒏 𝒙𝟐,𝒏 𝒙𝟑,𝒏 𝒙𝒏 ・・・各バイナリアクチュエータの重心に対する角度(推定値ベクトル) 𝐽(𝒙𝒏 )・・・ 𝒙𝒏 における𝑓の各変数に関する偏微分を含む行列(𝑓(𝒙𝒏 )のヤコビ行列) 𝑓(𝒙𝒏 )・・・各バイナリアクチュエータの位置に関する方程式の関数ベクトル
  20. 数値実験:実験結果 –機械学習- 手法 入力 出力 3 input 3 output 3つのアクチュエータの

    長さ 3つのアクチュエータの 重心に対する角度 3 input 1 output 3つのアクチュエータの 長さ 1つのアクチュエータの 重心に対する角度 (i=1,2,3) Normal 各アクチュエータの重心に対する角度 (初期値)を全て0とした場合 比較する手法
  21. 数値実験:実験結果 –機械学習- 手法 反復回数 計算時間[s] 3 input 3 output 2.1611

    3.2669 × 10−5 3 input 1 output 2.1611 2. 9548 × 10−5 Normal 2.6117 3.5207 × 10−5 10,000回試行 計算時間と反復回数の平均値
  22. 数値実験:実験結果 –機械学習- 手法 反復回数 計算時間[s] max min max min 3

    input 3 output 5 2 1.0000 × 10−3 2.6100 × 10−5 3 input 1 output 5 2 1.4000 × 10−3 2.3600 × 10−5 Normal 6 1 5.1420 × 10−4 1.4500 × 10−5 10,000回試行 計算時間と反復回数の最大値と最小値
  23. KS統計量の算出 (1/2) 𝐷𝑥 = max 𝑥 ෠ 𝐹 𝑥 −

    𝐺(𝑥) • 𝐺(𝑥): Hypothetical CDF(Cumulative distribution function) • CDF of uniform distribution • ෠ 𝐹(𝑥): Empirical CDF • CDF of reachable points of the manipulator
  24. KS統計量の算出 (1/2) 𝐷𝑥 = max 𝑥 ෠ 𝐹 𝑥 −

    𝐺(𝑥) • 𝐺(𝑥): Hypothetical CDF(Cumulative distribution function) • CDF of uniform distribution • ෠ 𝐹(𝑥): Empirical CDF • CDF of reachable points of the manipulator
  25. 先行研究の評価指標 𝑤1 , 𝑤2 > 0 𝑤1 +𝑤2 = 1

    𝐽 = 𝑤1 × 𝑟𝑚𝑒𝑐 + 𝑤2 × 𝐷 MECの半径 KS統計量 • MECの半径が小さい = 高密度 • KS統計量が小さい = 一様分布に近い • バイナリマニピュレータの設計 = Jを最小化する
  26. 数値実験:実験条件 -実行環境- 環境要素 実行環境の情報 CPU 11th Gen Intel® Core i7-1165G7

    ( 4コア / 8スレッド / 2.40GHz) メモリ 64GB OS Windows 11 Pro プログラミング言語 MATLAB 数値実験の計算機環境