Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
20220915modelingLT
Search
株式会社レヴィ
September 15, 2022
Technology
4
780
20220915modelingLT
株式会社レヴィ
September 15, 2022
Tweet
Share
More Decks by 株式会社レヴィ
See All by 株式会社レヴィ
2024-06-25 ソフトウェア設計における思考と学び方を考える 〜増田さんの思考を構造的に見える化してみる〜
levii
4
920
株式会社レヴィ会社紹介
levii
0
180
Sample-se-one-day-training
levii
0
540
SocSys34-Balus
levii
0
66
20230323TechDLT-vol9
levii
0
330
levii-buzzword-2022
levii
0
330
FIT2022_levii
levii
0
600
20220910SSDM
levii
0
630
20220629oolt
levii
0
94
Other Decks in Technology
See All in Technology
ExaDB-D dbaascli で出来ること
oracle4engineer
PRO
0
3.8k
エンジニア人生の拡張性を高める 「探索型キャリア設計」の提案
tenshoku_draft
1
120
適材適所の技術選定 〜GraphQL・REST API・tRPC〜 / Optimal Technology Selection
kakehashi
1
160
The Role of Developer Relations in AI Product Success.
giftojabu1
0
120
ハイパーパラメータチューニングって何をしているの
toridori_dev
0
140
誰も全体を知らない ~ ロールの垣根を超えて引き上げる開発生産性 / Boosting Development Productivity Across Roles
kakehashi
1
220
強いチームと開発生産性
onk
PRO
33
11k
スクラムチームを立ち上げる〜チーム開発で得られたもの・得られなかったもの〜
ohnoeight
2
350
rootlessコンテナのすゝめ - 研究室サーバーでもできる安全なコンテナ管理
kitsuya0828
3
380
SSMRunbook作成の勘所_20241120
koichiotomo
2
130
The Rise of LLMOps
asei
5
1.3k
100 名超が参加した日経グループ横断の競技型 AWS 学習イベント「Nikkei Group AWS GameDay」の紹介/mediajaws202411
nikkei_engineer_recruiting
1
170
Featured
See All Featured
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
788
250k
Done Done
chrislema
181
16k
Statistics for Hackers
jakevdp
796
220k
Fireside Chat
paigeccino
34
3k
Making Projects Easy
brettharned
115
5.9k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
520
39k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
52
13k
Designing for Performance
lara
604
68k
RailsConf 2023
tenderlove
29
900
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
16
2.1k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
364
19k
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
47
2.1k
Transcript
上流設計の成果物として モデルのみを納品した話 2022.9.15 設計モデリングLT会 vol.4 miure https://m-miura.jp/
発表概要 • 対話型モデリングによる上流設計のためのフレームワークを提案し、 それを効果的に実践することのできるツールも提供・開発しています。 • 提案手法を地域企業によるシステム開発に適用し、完全にモデルベース な上流設計を実現した。その様子と成果を具体的に紹介する。
発表の流れ • 自己紹介 • アプローチ • 実践例の紹介 • モデル&ツールデモ •
担当者の声 謝辞 実践例・モデル・画面の公開にご快諾を頂くなど、 株式会社中海テレビ放送様に多大なご協力を頂き ました。ここに記して謝意を示します。
Copyright levii Inc. All rights reserved. 自己紹介 三浦 政司 (みうら
まさし) JAXA宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 准教授 深宇宙探査技術実証機(DESTINY+)プロジェクトチーム 株式会社レヴィ 共同創業者/システムデザイン研究所所長 専門分野 • 制御工学 :分散協調制御、飛翔体誘導制御 • システム工学:システム設計論、システムモデリング • 工学教育 :PBL型工学教育 好きなこと • 蟻コロニーの飼育 • 自転車 • コミック m-miura.jp 2024年打上予定 DESTINY+
機会があったら話したいこと(呼ばれるの待ち • 蟻コロニーの創設と飼育 <- https://r.m-miura.jp/ants/ • 自然言語処理技術の無駄遣い <- https://note.com/miure ⇨「異世界転生あるあるを導出」「ネット上の怖い話を分類」など
• 木材腐朽菌のエージェントシミュレーション <- https://bit.ly/fimas2021 • 人工知能鹿肉品質判定器「ジビエーアイ」 <- https://r.m-miura.jp/gibierai/ • ロケット工学、宇宙開発、分散協調制御の話 システム 我が家で生まれたアリ 自然言語処理で 異世界転生あるあるを導出 木材腐朽菌 種間競争 MAS
アプローチ
アプローチ:対話型モデリングによる上流設計 1. 視点をわける 2. システムモデルで対話する 3. 視点をつなげる 運用 フロー 機能
構造 運用フローを実現する のに必要十分な機能が 挙げられているか? (整合性観点)
1. 視点をわける 2. システムモデルで対話する 3. 視点をつなげる 運用 フロー 機能 構造
運用フローを実現する のに必要十分な機能が 挙げられているか? (整合性観点) モデルを描くための前提 モデルを描きながら対話することで 合意できる(ちょうどいい) 要求・アーキテクチャを探す モデルを描きながら対話 するときの注意点 アプローチ:対話型モデリングによる上流設計
機能 物理 運用 抽象度高 抽象度低 抽象度が高過ぎるとこ ろで合意しても、 認識がずれる 抽象度が低すぎると 合意がとれない
合意の難しさ:「ちょうどいい」が分からない どのような視点で理解・共有すればよいか?
機能 物理 運用 抽象度高 抽象度低 どのような視点が必要か? どの抽象度で表現するか? 探索する必要がある! 合意の難しさ:「ちょうどいい」が分からない
システミング® • 誰でも対話型モデリングを上手に実践できることを目指して 構築したシステムデザインのためのフレームワーク • 基本的な考え方をまとめたガイドブックを配布中 株式会社レヴィのWebサイトにてガイドブックを無料配布中:levii.co.jp
システミングを効果的に実践できるツール:Balus® • オンラインで対話しながら協働的にモデリング • 簡単な操作で素早くビュー(視点)と システムモデルを作成 • ビューやモデルを手軽に再利用 • 適度な形式ルールによる柔軟なモデリング
• 豊富なコミュニケーション機能
実践例
紹介事例:株式会社中海テレビ放送によるシステム開発 • 本社:鳥取県米子市 • 鳥取県西部をエリアとするケーブルテレビ局 • 電力小売事業を展開する地域新電力事業者でもある 今回紹介する事例の開発対象システム • 新サービス「オール電化プラン」の
お申込み受付システム • 「誰でも簡単にお申込みができる」 を目指してLINEと連携 • 新プランでどれだけお得になるか、 電気料金をシミュレーション https://www.chukai.co.jp/
開発の流れ 対話型モデリングによる上流設計 • 要求ヒアリング、要求定義 • アーキテクチャ設計 モデルを中心に置いた実装フェーズ • 詳細設計 •
実装 上流設計の成果物としてモデルを納品 リリース・運用 レヴィ 中海テレビ 地域のベンダ 中海テレビ レヴィ モデルで対話 モデルで対話 開発支援
上流設計で構築したモデル
対話型上流設計の様子
Balusの画面を見ながら モデリング結果を紹介します
業務フロー(全体)
業務フロー(特定のシナリオ)
ユースケース
状態遷移
画面コンポーネント
結果
完成したシステムの画面(一部)
完成したシステムの画面(一部)
完成したシステムの画面(一部) 完成したシステムは順調に運用されている
担当者の声 インタビュー回答者: 株式会社中海テレビ放送 営業部営業二課課長 森 龍一さん 「発注する側」も設計に参加して欲しいシステムのあり方を伝えることができまし た。そのおかげで、手戻りらしい手戻りや関係者間の認識違いがほとんどなくて、 計画通りに開発を進めることができました。 いつもは認識を合わせるためにドキュメントをたくさん書くことが多いのですが、
今回はその手間が減りました。いつもと違って「1件のプロジェクトにかかりっきり になっている」という状態になりませんでした。 それだけ効率的に進めることができたということですね。
担当者の声 いつもは運用を開始してからたくさんの質問や要望が来て業務負荷になることも あるのですが、今回はほとんどありません。 システムの運用に関わるたくさんのメンバーが設計に参加できたことが 良かったのかなと思っています。ドキュメントだけだと設計に関する会話に参加で きませんからね。 時間が経ってからでも設計の意図が分かるというところがいいですね。私も一緒 につくった図なので、後から見ても設計の意図や意思決定の理由が分かります。 機能追加などを行う際に役に立ちそうです。 インタビュー結果については
https://levii.co.jp/cases/21/ に詳しく掲載しています
実践例のまとめ • 中海テレビさんによる新サービス申込み受付システムの開発において Balusを用いた対話型モデリングを実践した。 • 納品物がモデルのみという形の完全にモデルベースな上流設計を実現した。 • 実装フェーズにおいても、モデルを中心にしたコミュニケーションによって ベンダ/ユーザが認識を合わせたり、機能や運用を検証したりした。 •
対話型モデリングにより次のような効果が得られた ▪ 特別な訓練を受けたわけではないユーザが設計に参加することができた ▪ ユーザ目線の意見を確実に取り入れ、手戻りのない開発を実現した ▪ ドキュメントを記述する手間が減り、効率的な開発を実現した ▪ 設計意図を理解することのできるモデルが資産として残った (後続の開発や新機能追加などの際に活用できる)
お気軽にお声がけ下さい ▪https://levii.co.jp/ にて各種資料配布中 株式会社レヴィ ▪SNS、メールニュースなどで情報発信中 https://levii.co.jp/mailnews/ @levii_sdl @levii.inc ISECON2021最優秀賞!
システム開発体験ゲーム