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あなたの価値を高めるWebアクセシビリティ
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Rikiya Ihara / magi
December 03, 2016
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あなたの価値を高めるWebアクセシビリティ
Rikiya Ihara / magi
December 03, 2016
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Transcript
あなたの価値を高める Web アクセシビリティ 2016.12.03 | WCAN 2016 Winter Rikiya Ihara
| BA
伊原力也 @magi1125 BA (ビジネス・アーキテクツ) ユーザー調査、情報設計、 UI デザイン ウェブアクセシビリティ基盤委員会 委員 HCD‑Net
認定 人間中心設計専門家
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電子書籍版、 12 月 22 日に発売予定 facebook.com/a11ybooks
現状認識
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仕様書を見てはいないが 感覚的に意識している( 100 人、 51% ) Q :アクセシビリティについて
Q WCAG 2.0 JIS X 8341‑3
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24 位:アクセシブルなサイト構築 3 位:優れたユーザビリティ設計 2 位:優れたインターフェイス/ナビゲーション設計 1 位: JavaScript Q
:近いうちに習得したいものは?
Web 制作者がアクセシビリティに 取り組む価値とは?
access + ability アクセスできる度合い
Intertwingled http://intertwingled.org/jp/
Evaluation method of UX “ The User Experience Honeycomb ”
http://www.bookslope.jp/blog/2012/07/evaluationuxhoneycomb.html
Q アクセシビリティに なんらか取り組んでいる?
A この場にいる全員が 実は取り組んでいる
Web に載るだけで 圧倒的にアクセシブル
お店 → Web 新聞 → Web 学校 → Web 業務 → Web
ユーザは、 わたしたちの製品にアクセスすることで 何にアクセスしようとしているのか? あなたの言葉で伝える Web アクセシビリティ http://www.slideshare.net/KobayashiDaisuke1/web‑59111913
製品・サービス 価値 Web
アクセシビリティ =特殊な対応?
アクセシビリティ =障害者・高齢者対応?
腱鞘炎でマウスが持てない Bluetooth イヤホンが電池切れ 子どもにメガネを壊された
アクセシビリティ =使えるかどうか? 使いやすいか 使えるか access usable
remote control pig pile https://www. fl ickr .com/photos/redjar/136216456/
ISO 9241‑11 のユーザビリティ定義 特定の目的を達成するために、 特定の利用者が、特定の利用状況で、 有効性、効率性、そして満足とともに ある製品を利用することができる度合い。
様々な能力を持つ幅広い層の人々に対する、 製品、サービス、環境または施設のユーザビリティ。 ISO 9241‑20 のアクセシビリティ定義
ユーザビリティ アクセシビリティ Use Use ある状況での使える度 使える度合いの幅広さ
アクセシビリティ =ユーザビリティの幅広さ
Web アクセシビリティの解剖
素人とは違う、 Web プロフェッショナルの 仕事としての Web コンテンツ開発を考えてみた http://web‑tan.forum.impressrd.jp/e/2012/05/17/12727
マシンリーダブル プログラムが解釈できるか 様々な形に変換して幅広く使えるようにする Web ならではのアプローチ
ヒューマンリーダブル 人の目で見やすいか、わかりやすいか ひとつの表現で幅広く使えるようにする 物理的な製品のユニバーサルデザインに近い
WCAG 2.0 の ヒューマンリーダブル関連
コンテンツを、利用者にとって見やすく、聞きやすいものにすること。 これには、前景と背景を区別することも含む。 1.4 判別可能 1. 知覚可能
利用者がナビゲートしたり、コンテンツを探し出したり、 現在位置を確認したりすることを手助けする手段を提供すること。 2.4 ナビゲーション可能 発作を引き起こすようなコンテンツを設計しないこと。 2.3 発作の防止 利用者がコンテンツを読み、使用するために十分な時間を提供すること。 2.2 十分な時間
2: 操作可能
テキストのコンテンツを読みやすく理解可能にすること。 ウェブページの表示や挙動を予測可能にすること。 利用者の間違いを防ぎ、修正を支援すること。 3.1 読みやすさ 3.2 予測可能 3.3 入力支援 3:
理解可能
Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 イントロダクション: しばしば利用者全般の ユーザビリティを向上させる。
幅広い状況でのヒューマンリーダビリティ ≒モバイル、マルチデバイス
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モバイルの利用状況から来るデザインヒント 必要十分な表現にとどめる チラ見しやすいようにデザインする 階層を深くしない 自然な形で接点を見せる 途中で操作を止めても同じことができる 時間軸を使って情報を整理する
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特定状況でのユーザビリティ =いわゆるユーザビリティ UI
UI 幅広い状況でのヒューマンリーダビリティ ≒アクセシビリティ 特定状況でのユーザビリティ =いわゆるユーザビリティ
可能性をさらに広げる マシンリーダビリティ
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ヒューマンリーダブル ひとつのものでは 対応範囲に限界がある マシンリーダブル 形を変えることで 様々な状況に対応できる 実は WCAG 2.0 ではレベル
A 、必ず満たすべきとされている
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マシンとヒューマンの架け橋は 「テキスト」
伝わる可能性が一番高い UI 「テキスト」 Web コンテンツのほとんどは「テキスト」 IA の中心にあるのは「テキスト」 検索に使うのも「テキスト」 書き込むのも「テキスト」
The Final Hamburger A/B T est http://sitesforpro fi t.com/menu‑eats‑hamburger
設計・デザインの段階でテキストを意識 わかりやすく、構造を持ったテキストを 「ヒューマンリーダブル」な形で出す
マシンリーダブルは テキストがあればこそ テキストが無ければマークアップはできない(!) 構造を持つテキストあれば、マークアップは難しくない title, h1 ~ h6, ul, ol,
a, form, label nav, article, section, aside, header , footer , main
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可能性を保つ マシン リーダビリティ 網を張る ヒューマン リーダビリティ 狙い撃つ ユーザビリティ Web
アクセシビリティ =売りにつながらない?
遷移・回遊 コンバージョン 利用開始 流入 理解 申込 母数へのアプローチ デザイン側での唯一のアプローチ手段 65 歳以上の利用が
16.4 %( 1,653 万人) 障害者の利用率は高い( 82.7 ~ 93.4% ) 流入を増やす?アクセシブルにする?
チームにひとりでも含まれる確率
遷移・回遊 コンバージョン 利用開始 流入 理解 申込 各段階へのアプローチ WCAG2.0 に含まれる内容: ナビゲーションのガイドライン
ライティングのガイドライン フォーム最適化のガイドライン
流入 例:ナビゲーション
流入 例:ナビゲーション
流入 例:ライティング
流入 例:ライティング
流入 例:フォーム最適化
流入 例:フォーム最適化
アクセシビリティ = KPI に寄与する
アクセシビリティ =コストが増える?
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時間軸とコスト 学習コスト:ピンク本を手元に置けば「できます」と言える。 導入コスト:根回しが必要。本スライドを活用のこと。 実施コスト:要件定義の段階で宣言しておけば、高くない。 運用コスト:システム化が要求されるため、むしろ下がる。 例外:動画、 PDF 、 JS 、試験
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ルールを要する案件にアクセシビリティを絡める
ルールを要する案件にアクセシビリティを絡める
ルールを要する案件にアクセシビリティを絡める 標準のガイドラインがあることで: 理由付けがしやすい CMS 選定の基準となる 対応後に評価しやすい 発展させる際に立ち戻りやすい
まとめ まず Web に載せるだけでアクセシブル アクセシビリティ=ユーザビリティの幅広さ アクセシビリティ=ヒューマン向けとマシン向け ヒューマン向けはマルチデバイス対応との重なり大 マシンリーダブルなら形も変えて届けられる ヒューマンとマシンの架け橋はテキスト アクセシビリティは利益にも寄与する
僕なら「ウェブ制作の教科書」とか「ウェブ制作のすべて」とつける すべてのウェブサイト制作者のための「ウェブサイト構築」の教科書 土台の揺らぐことのないウェブサイトを構築するチャート 本書は Web デザインの「型」の説明をしてくれています 実は、ユニバーサルなユーザビリティの解説本 Web の本質は アクセシビリティ
どのプロセスにもポイントがある Web に関わる全ての人に関係がある Web に関わるどんな人にもできることがある 少しの取り組みでも劇的に改善する可能性がある
アクセシビリティはゼロか 100 かではない ガイドラインの全ての施策を完璧に実施しても、 全てのアクセスが完全に保証されるわけではない ある特定の施策ができないからといって、 他の施策が無駄なわけではないし、 取り組みの全てが無駄になるわけでもない
さあ、はじめよう!
ありがとうございました @magi1125 facebook.com/rikiya.ihara