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Security Days Spring 2021のOSINTに関する講演4つの簡易まとめ/os_int_webinars2021spr

meow
July 09, 2021

Security Days Spring 2021のOSINTに関する講演4つの簡易まとめ/os_int_webinars2021spr

2021/05/27(木) に 第7回 初心者のためのセキュリティ勉強会(オンライン開催) で発表した資料です。

https://sfb.connpass.com/event/213016/

■ おすすめリンク
・OSINTによるマルウェア調査ハンズオン(スレットインテリジェンスの一例)
https://speakerdeck.com/ctrl_z3r0/investigating-malware-20191030

meow

July 09, 2021
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Transcript

  1. OSINTの講演  講演者:  杉浦 隆幸さん(日本ハッカー協会 理事)  xINT CTFの作問・運営も携わっている

     4日程すべてに登壇。内容は共通トピックと会場ごとの個別ト ピックからなる  共通トピック  OSINT:ハッカーから見えるインターネットの世界  会場ごとの個別トピック  大阪: ランサムウェア  名古屋: IDパスワードの漏洩  福岡:クラウドサービスとテレワーク  東京: 写真と動画
  2. ハッカーはwebブラウザで何をみているか  webページのソースコード  求人情報が載っていることも  インスペクションツールを用いて、通信の内容を解析  アクセスしてるホスト 

    フォント、アナリティクス、…  cookie  web appフレームワークの標準設定だとサーバが不要な情報を送ってい ることも  サーバのメンテ頻度を伺い知ることができる  json  secretというキーをもつ値があったりする
  3. さっくりとwebページの技術調査をしたい時  Wappalyzer  ブラウザの拡張機能の1つ  特徴  webページの使用技術をクリックひとつで出すことができる 

    ライブラリバージョンから、会社のページのメンテどれくらいの間 隔で行われているかを知ることができる。
  4. DNSサーバ  注目すべきはMXレコードとTXTレコード  コマンド  $ dig – t

    MX <ドメイン>  $ dig – t TXT <ドメイン>  MX(Mail eXchange)レコード  メールサーバの場所を知らせるためのレコード  office365やgmail, salesforceを使っていることがわかる  TXTレコード  コメントを置く場所  SPFレコード  メールサーバの場所を教えている  LAN内のIPアドレスが含まれている  これらのレコードはドメインをもつ会社が、外部サービスを 使うために必ず設定しなければならない  隠したくても隠せない
  5. 現地での情報収集  wifiからルータ情報の収集  ルータのメーカが一覧として取得できる  大阪会場はHP社が多め  iPhone 

    テザリングしたままだと「<本名>のiPhone」というSSIDになって いる  Bluetoothを通して、近くにいる人が所持している端末の型番がわ かるらしい  どうやるのかはわからなかった
  6. 使える情報へ昇華する  情報は多いほどいいわけではない  判断や行動、意思決定に使えて始めて価値がある  情報のレベルを上げていく必要がある  「情報」のレベル 

    data(図の下)  存在している情報  information (図の中)  意味のある情報  intelligence (図の上)  分析、統合を経て入手できる 利用価値のある情報 intelligence information data 情報の 意味づけ 分析・統合などで 利用価値を向上
  7. インテリジェンスのフロー 情報A 情報B 入手した情報 情報X 入手していない情報 情報C 統合 分析 情報C1

    情報C2 情報D こんな情報があるはず(仮説) 情報E ・・・ 情報の価値  複数の情報を分析、統合、仮説の検証などを経て、より利用価値のある情報に する(information→intelligenceへ情報の価値を上げていくこと)行為自体も インテリジェンスと呼ぶ 情報を元に最終的な意思 決定へ 例) 情報ZからプランPを実 施するのがよい
  8.  data  ”0312” という文字列  HDDや画面など、ただそこにあるだけの情報  information 

    “Aさんの誕生日: 0312”  0312がどういう意味なのかを添えた情報とセット  intelligence  Aさんの暗証番号  仮説: 「0312と入力するとクラックできるかも」  informationの情報を複数あつめ、仮説を立てる どういう意味か一例を考えてみる ※間違っているかもしれません。
  9. OSINTの種類(対象)  ナショナルインテリジェンス  政府、軍事など  ビジネスインテリジェンス  企業情報、従業員など 

    スレットインテリジェンス  脅威のあるip, マルウェアなど  参考文献に上げたhiroさんのスライド(ばらまき型メールに対するインテリジェン ス)がスレットインテリジェンスの一例として参考になる  サイバーインテリジェンス  ドメイン、サーバ、使用している技術など OSINTはインテリジェンスの対象によって行うことが違う。 「OSINT技術」という用語を見た時は何の情報を手に入れることか 最初に確認したほうが良い
  10. ランサムウェアに対するOSINT  脅迫の種類  暗号化  機密情報の暴露  調査場所 

    ダークウェブ  何を調査するか  被害範囲  被害の深刻度  復号手段が試せるか  ツール3種類  犯行グループ
  11. 漏洩しているか調査するサイト  Have I Been Pwned  https://haveibeenpwned.com/  最近だと

    facebookの電話番号流出事件にも対応  一般のユーザは黒背景のページは抵抗感をいだきやすいとのこと  入力したメアドもHIBP側に記録される  個人情報流出チェックページ | ノートン  https://jp.norton.com/breach-detection
  12. パスワード漏洩に関するOSINT手順 1. 漏洩情報の事実を収集  intelligenceX(有料サービス) 2. 組織内で利用しているクラウドサービスを収集 3. 分析 

    パスワードのみだとどれくらい盗まれるか推定  利用しているサービスからパスワード認証しかないサービスを特 定 4. レポート作成 5. レポートに基づいて組織は何らかのプランを実行  例「多要素認証のないサービスは乗り換える」
  13. テレワークの形態は6種類 1. VPN + リモートデスクトップ 2. VPN + 社内ネットワーク 3.

    シンクライアント 4. クラウドサービス経由で会社の端末に入る  team viewer, logmein 5. ゼロトラスト(社内システム入らず仕事)  office365, google workspace 6. それ以外のクラウドサービス利用 どういう形で仕事をしているかOSINT→どこがセキュリティホールそうか→攻撃手段の意思決定 もしもVPNに某製品を使用していることがわかったら…
  14. DNSへのOSINT  DNSのレコードからVPNサーバを探す  会社のLANの出口が見つかる  そこをポートスキャン  TXTレコードを見て使っているサービスを探す 

    gmail, officeなど  DNSレコードからどういうサービス使っているかの一覧の載った記 事  メールドメインがOffice 365やG Suiteを使っているかどうか判定する  https://qiita.com/Okura_/items/37024fb3adb146fb0d60
  15. 社員へのOSINT  SNSの書き込みから  「slackが落ちてるっぽい」  「VPNクッソ遅い」  …など 

    こういった書き込みから、会社の先進感を掴む  M&Aや標的型攻撃の判断材料として使う
  16. 写真のOSINT方法3つ 1. 文字情報で検索 1. 店の名前を知りたければメニューで検索 2. 「画像で検索」、類似画像検索  グーグルレンズ 

    yandex  画像の一部を切り出して検索してくれる  など 3. なぜこの写真を撮ったのか考えて、これにコメントをつけ た場合の検索キーを考える(次頁) xintctf 2018より
  17. 観察力(視ている物の言語化)が大事  写真を詳しく観察し、何が写っているかラベルをふる  そこからほしい情報を引き出す  撮影場所  何時? 

    など xINT CTF2020より 青空 雲 雲 山 木々 田んぼ 草むら 電信柱 ポール 道路 影 看板 電信柱 バス 標識 山 車 電線 雲 電線 電線 雲 小屋 窓 軒 電柱の取っ手 ポール