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October 18, 2025
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南まさし PRO

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  1. 2 Copyright © 2022 CTI Engineering Co., Ltd. All Right

    Reserved. 発表内容 1.はじめに 2.新・洪水予測システムの開発 (AI技術の活用/クラウド型洪水予測システム/ 公開データの活用) 3.今後の展開 4.おわりに
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    Reserved. 1. はじめに ➢ 気候変動に伴う豪雨災害の多発・激甚化、渇水の頻発 ➢ これらによる被害を最小化するため、各種洪水予測の 活用が求められている。 ➢ しかし、洪水予測の活用は管理上の負担から国など一 部の機関に限られていた。 最新のAIやICT技術を用いて、洪水予測に関わる管理上の 負担を軽減し、洪水予測システム活用の裾野を広げる。 背景 目的
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    Reserved. 目的 • リアルタイムで浸水リスクを把握し、迅速な避難判断や防災対応を支援する情報システム 主な機能 • 予測雨量・河川水位・浸水リスクの一元管理 • 気象庁の警報・注意報等の自動取得 • ハザードマップや避難所情報の重ね合わせ表示 • スマホ・PCからアクセス可能(クラウド型) • 流域情報サービス室ではIoT観測機器 (監視カメラ・水位計等)も自社開発 導入事例 • 全国約20自治体で活用中 • スペイン・イギリスなど海外でも実証実験中 RisKma(水災害リスクマッピングシステム) 業務紹介 「 RisKma(リスクマ)」 水災害リスクマッピングシステム
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    Reserved. 業務紹介 AIダム運用支援 ▸AIによるダム運用高度化支援 AIを用いて、高精度な流入量予測を安価に、 短い納期で提供 また、AIを用いたダム運用支援(放流操作の 決定)も実施している。 ▸クラウド洪水予測システム クラウドで洪水予測を配信することにより、 こ れまでよりも効率的な運用を実現 2021年から展開し、全国で180以上のダムで 導入・運用している(2025.9時点)。 96時間先までの 降雨、流入量予測 事前放流など の防災操作の 必要性判断に 関する情報の 提供 放流量の提案 (通常は規則操作、 大規模洪水時は事前 放流・特別防災操作 の提案) 利根川AIダム管理支援システム画面例 96時間先までの時系列雨量 現時刻の流量 AI 入力 入力 出力 96時間先までの流量を予測 AIの入力と出力のイメージ 令和5年度 インフラDX大賞(優秀賞) 受賞 (R4AI技術活用ダム管理システム改良検討業務)
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 ➢ 構築に労力・時間・コストがかかる。 (小規模なものでも数千万円) ➢ 運用が難しい。(”ほったらかし”になることが多い。) 旧・洪水予測システム(オンプレ型)の課題 新技術 三本柱 新・洪水予測システムの三本柱
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 AI技術の活用① ニューラルネットワーク (Neural Network) 人間の脳神経回路をモデルにした機械学習法 ディープラーニング (Deep Learning) AI(Artificial Intelligence) 「大量の知識データに対して、高度な推論を 的確に行うことを目指したもの」 出典:(社)人工知能学会設立趣意書 出力層 中間層 入力層 • • • • • • • • • 中間層 入力層 • • • • • • • • • • ANN DNN 出力層 中間層 入力層 • • • • • • • • • 出力層 中間層 入力層 • • • • • • • • • • • • • • • ANN DNN
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 AI技術の活用② AIにより水位・流量を高精度に予測 実績・予測雨量 実績水位・流量 AI 入力 入力 出力 予測水位・流量 AIの入力と出力のイメージ AI予測のイメージ
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 1.学習洪水の抽出 過去の30洪水程度(小~大規模洪水)を学習対象洪水として選定する。 ※雨量・流量の観測精度が良好でない洪水は対象から除外する。 AI 雨量、水位/流量の 応答パターンを学習 2.AIによる学習 選定した洪水の時々刻々の雨量・水位/流量関係をAIに学習させ、AI予測モデル を構築する。 + + + 雨量 水位・流量 AI技術の活用③ AI予測モデルの構築イメージ
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 AI技術の活用④ 従来手法(貯留関数法・分布型など) 新手法(AI) 解法 流出過程を計算式でモデル化したもの。 (貯留関数法や分布型モデルが一般的) 学習結果を基に、入力値から答えを導出 (経験則に近い) モデル構築 高度な技術を要する。 比較的簡単 計算時間 比較的長い(5分くらい) 高性能なPCが必要 短い(1分以内) 予測計算はノートPCでも充分 (学習には高性能PCが必要) 入力 (説明変数) 物理過程を厳密に再現するほど、入力が多 く必要 必要最低限の入力でOK(実測流量・雨量と予 測雨量の組合せが多い) 出力 (目的変数) 水位・流量 (同左) メリット ・物理過程を組み込んでいるので、超過洪 水でも予測できる可能性がある。 (AIに比べて大洪水に強い?) ・学習洪水であれば、予測精度が高い。 (頻度の多い中小洪水に強い。) ・比較的簡単に高精度なモデルができる。 デメリット ・流域の湿潤度の評価が難しい。 (洪水初期の立ち上がりや中小洪水に弱 い。) ・未経験の事象が苦手 (超過洪水の精度が悪くなることがある。) ⇒これらを補う技術もできてきた。 ・出力過程がブラックボックス 表.従来手法とAIの比較(流出計算を例として(一般論))
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 クラウド型 洪水予測システム ルータ 執務室内PC レーダ雨量データ ダム流入量 予測システム 統一河川情報 システム ダムコン等 ダム諸量 ルータ ルータ 執務室内PC ダム流入量 予測システム 気象会社 河川情報センター等 ダム諸量・レーダ雨量 予測雨量 ダム管理所 ダム管理所 経費 として管理 資産 として計上 (外部サーバ) インターネット 土木事務所 ・本庁 等 ダム管理者自宅 土木事務所 ・本庁 等 ダム管理者現場 ダム管理所以外から ・閲覧や操作可能 ・メール受信可能 外部からは一切 接続不可 従来型システム(オンプレミス型) 新型システム(クラウド型) メール メール 従来型と新型システムの比較
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 項目 従来型システム(オンプレ型) クラウド型システム コスト形態 資産 経費 コスト ▪ 予測システム構築(数千万円~) ▪ サーバ購入費用・管理コスト ▪ ソフトウェアライセンス 等 ▪ 初期費用(モデル構築等300万円程度) ▪基本料100万円+ 月々サーバ利用量10万円/地点程度 ※価格については要相談 流入量 予測モデル 集中型モデル・分布型モデル等 AIの他、既存モデルや集中型モデル・分布型 モデル等を使用することも可能 メンテナンス ▪ サーバの更新等、数年毎に莫大な 支出がかかる ▪ 不具合時に、コンサルタントとの やりとりが必要 ▪ 機器故障時、復旧に時間を要し、 追加費用発生 ▪ サーバ等の機器の更新が必要無い ▪ 不具合時にすぐに修正対応が可能 ▪ 機器故障時にも追加費用なしで迅速に 復旧でき、職員の手間を大幅に削減 ▪ 追加学習についてもオンラインで可能 システムへの アクセス ダム管理所内のみ ダム管理所の他、下流河川事務所、本局、 自宅、モバイル等から閲覧可能 セキュリティ 高度のセキュリティ管理が必要 セキュリティ管理は必要なし (アクセスをパスワード等で制限) 従来型とクラウド型の比較(ダム流入量予測) クラウド型 洪水予測システム
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 公開データの活用 本発表における“公開データ”の定義 ・インターネットを通じて入手できる各種データのこと ・ 所定の手続きをすれば、比較的容易に入手できるもの。 ・ 無償だけでなく、有償のものを含む。 ・ 過去情報だけでなく、リアルタイムも含む。
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 公開データの活用(AIモデルの構築) AI 雨量、水位/流量の 応答パターンを学習 + + + 雨量 水位/流量 レーダ雨量 DB 水文水質 DB 公開データ 公開データ※ レーダ雨量 DB 水文水質 DB 公開データを用いることでデータ入手 が容易に(工期の短縮)1ヶ月⇒ 1時間 AI予測モデルの構築イメージ ※オンライン 補正データの み(同時刻補 正データは非 公開)
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 統一河川情報 システム 自 宅 外 出 先 等 ダ ム 管 理 所 気象情報 サーバ (実績) クラウド (インターネット) 気象情報 サーバ (予測) 流出予測サーバ 公開データを用いて 洪水予測を実施 (ダムコン等との接続はなし) 調整・機器設置が無いため、 工期とコストの大幅な削減に 洪水予測 システム https https https 実績水位・流量 配信元:FRICS (川の防災情報等で使 用されているDB) 実測雨量・気温など 配信元:気象庁・FRICSなど 予測雨量など 配信元:気象庁・気象予測会社 公開データの活用(クラウド型洪水予測システム) 水位・流量予測の実施 クラウド型洪水予測システムのネットワーク構成
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    Reserved. 2. 新・洪水予測システムの開発 公開データ等の活用 公開データ等の活用によって、 ・納期を大幅に短縮(従来数年 ⇒ 新システム3ヶ月~) ・コストを大幅に削減(従来数千万円 ⇒ 新システム300万円~) ・研究開発の促進、新たなサービスの提供 一方で課題も。 ・全ての情報が入手できるわけではない。 ⇒ 必要な情報が公開されていないことも (追加で収集するためには膨大な手間がかかることも) ・データの精度管理 ⇒ 公開されているデータが常に正しいとは限らない。 (提供者・使用者双方での精度管理が必要) ・データを公開・最新データの更新だけでもかなりの労力 (ある程度の有償でも仕方がない。) 【今後公開情報】 同時刻補正レーダ雨量 ダムの流域平均雨量、施設別放流量 操作規則・細則、各種要領 ダムH-V
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    Reserved. 4. 今後の展開 カメラ 遠隔管理可能な ネットワーク カメラ マスキング・ 夜間撮影可能 水位計 主に圧力式 他にも非接触型 (電波式)や より低コストの 圧力式を選択可 雨量計 転倒ます型 気象業務支援 センターによる 検定済み 観測データの拡充(自ら測る!) 「RisKma」の開発 • 既設のカメラ、水位計、 雨量計の情報を集約 • 予測情報と合わせて地図上に表 示 • 広域的な水防災情報を提供 「みるわん」の開発 • カメラ・水位計・雨量計を 一体としたIoTパッケージの 自社開発 • RisKmaに追加する形で 観測情報を確認可能 ・既設の観測網が手薄な地点 にも導入しやすい ・多様な現場ニーズに 応えられる ・既設の観測所の情報しか 確認できない ・現場ごとの多様なニーズに 対応できない 2017~ 2022~ +α みるわん観測パッケージ(例) https://www.riskma.net/ja/enterprise
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    Reserved. 5. おわりに ① 新・洪水予測システムの開発 AI、クラウド型システムや公開データを活用した新・洪水予測シス テムを開発した。 これまで洪水予測を利用してこなかった自治体等を中心に、幅広く洪 水予測を活用していただけるようになった。 ② 今後の展開 公開・活用されていない未公開情報は多いため、それらの取得を含め て利用拡大を図り、水防対応の高度化を実現する。 また、既存観測設備がない個所については、新規に安価な機器の設置 を図り、きめ細やかな情報提供を実施していく。