スマートエスイーセミナシリーズ 第6回 アジャイル開発と品質 サイボウズ発表資料 現場のアジャイルQAを QA2AQパターンと比較し 議論してみた
現場のアジャイルQAをQA2AQパターンと比較し議論してみたスマートエスイーセミナーシリーズ「ポスト・コロナ時代のソフトウェアエンジニアリングを考える」第6回 アジャイル開発と品質2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 1サイボウズ株式会社QA Community永田 敦
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QA2AQパターン勉強会目的パターンを学び、自分たちの活動を振り返る.パターンをただまねることではない議論し、学び、自らの次の活動を考える。形式QA2AQパターンの説明、質疑応答質問を参加者に投げる例:ではあなたはどうしてますか?2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 2
実績6回の勉強会1回目:イントロダクション2回目:パターン: ”障壁の解体”2回目:パターン: ”QAを含むOneチーム”4回目:パターン: ”アジャイル品質プロセス”5回目:パターン: ”アジャイル品質プロセス”続き6回目:発表のレビュー2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 3
パターン: ”障壁の解体”2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 4QA担当者が開発チームの一部ではない場合には、多くの問題が発生する可能性があります(「我々」対「彼ら」シンドロームの発生)。QA担当者をアジャイルチームに組み込むにはどうすればよいのでしょうか?問題解決案アジャイル品質チームでは、最初からQA担当者をアジャイルチームの一部として含めることが重要です。Pattern : Break Down Barriers
サイボウズにおける”障壁の解体”·2017/2 サイボウズでアジャイルQA(DevQA)の紹介·2018/2 Cybozu Meetup #11 アジャイルQAもう、サイボウズでDevQAが実践されているリリース判定会議(ゲート)はあった·2019/2 開発組織改編:QA部署がなくなる品質はQAでなくチームとして責任を持つことになったQAは開発チームのメンバーとして活動QA Communityの誕生2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 5
ちなみにDevQA2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 6設計 QA品質の見える化開発のリファレンス▪ レビュー▪ テスト▪ 測定サポートDeploy 評価環境暗黙的共有リスク課題アクション信頼関係フィードバックでもたらされた情報(開発,PO)品質のフィードバックhttps://www.slideshare.net/POStudy/devqa-qa-postudy
パターン: ”QAを含むOneチーム”2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 7アジャイルチームはどのようにしてそのような障壁を取り除き、品質をさらにアジャイルにすることができるでしょうか。問題解決案早い段階でQAを含めるなど、さまざまなアクションを通じてコミュニケーションを妨げる障壁や壁を取り壊してください。Pattern : Whole Team
質問をしてみました2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 8QAが多くの文書を書いているのは、それが彼らの成果物だからです。特に重要なのは、上司に対する品質の報告書です。では、Agile QAでは、何が成果物でしょうか質問回答今でもテスト仕様書は成果物だなーって思います!素朴には開発物 (プログラム) が QA の成果物でもあるという意識でした。この開発物には仕様書も含まれます (仕様書も試験するので)この成果物を作成する過程で生産される副産物が, kintone などに残した試験結果という意識でした。成果物はリリースするバージョンの製品だと思っています。QAの成果物というか、開発チーム全体で一つの成果物を作っているのだと考えています。
Whole Team2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 9開発物 (プログラム) が QA の成果物でもあるという意識でした。QAの成果物というか、開発チーム全体で一つの成果物を作っているのだと考えています。
パターン: ”アジャイル品質プロセス”2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 10重要なシステム品質の評価をアジャイルプロセスにどのように組み込み、QA担当者はそのプロセスのどこへ入っていけばよいでしょうか?問題解決案アジャイルプロセスの一環として、システム品質を理解、記述、開発、およびテストする方法を構築します。Pattern : Integrate Quality
スクラムにおける品質の扱い (参考)2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 11
Integrate Quality2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 12スプリント要求 振る舞いどこで、品質に気づくか何に、その品質を埋め込むかどこで、その品質をチームに共有するかどこで、その品質を確かめるかReady Done
アジャイルプロセス例2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 13kintoneの場合
リファインメント2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 14要求プロセス:バックログの品質を高め、Readyにするプラクティス目的背景・理由ユーザーストーリ受け入れ条件バックログの説明 質問 見積PBIReadyスプリントスプリント スプリントデルファイ品質の気づき品質の埋め込みQA 開発POPO開発バックログの修正開発観点リスクの洗い出しPOスプリントと並行して行われる
スプリント開発プロセス2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 15PBIDoneSprintPlanning 2リスク認識タスク計画受入テスト設計仕様書変更プロダクトバックログアイテム設計・実装・テストSprintReviewSprintPanning 1バックログ説明割り当てタスク実行モブ・アクティビティ
2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 16プランニング2バックログタスク設計テスト実装タスク実行懸念だしQA設計テスト設計レビュー仕様作成・レビューPOUIデザインリスクリスト 仕様書 受入テスト試験設計書テスト実行品質の共有品質の共有共有の形式化品質の埋込み品質の確認
Integrate Quality2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 17アジャイルのいたるところのプロセスに、品質を“Integrate”するためのフィードバックループができている。気づき共有埋め込み検証学びQAは品質のスペシャリストとして、品質を認識し、それをチームにフィードバック、共有することで、チームは品質を埋め込んでいる。QAはそれを検証し、そこからスペシャリストとして学んでいる。
まとめ2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 18Pattern : Break Down BarriersPattern : Whole Teamサイボウズでは、スクラムを導入するさい、QAをどうしていくか悩んでいた。私が、DevQAというフィードバックモデルを紹介したところ、QAは1年でこの二つのパターンを取り入れ、私に見せてくれた。そしてその1年後、会社組織としてもWhole Teamパターンになってしまった。このように非常に速く変わることができたのは、後に述べるサイボウズのメンタリティであり、文化によるものである。Pattern : Integrate QualityP11のスクラムの図では、QAがいろいろなパターンを使いながら品質を埋め込んでいき、それをQuality Testingでフィードバックしているような印象を受ける。しかし、サイボウズでは、もっとアジャイルにいたるところでフィードバックを回し、それによる気づきと学びで、観点、考え方が変わっている。そのconsequencesとして、バックログ、仕様書、コード、テスト設計の品質が上がる。そして、それらのフィードバックループががアジャイルプロセスとして機能している。
メンタリティ2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 19• 変化する力• 変化することを受け入れる• 自分の価値観を変える• 相手に敬意を持つ• 信頼する• 試す勇気• 新しいことに飛び込む勇気• 工夫する力• 課題に気づきまとめ、それに対する対応を発想する改善の心 進化する組織(Evolutionary)
基盤となる文化2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 20心理的安全性発言の平等性アジャイルリーダシップ研修1:Michael Sahota, Audree Sahotaオープンマインド
アジャイルQAのメンタリティ2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 21リリースされた成果物は QA の成果物でもある、というか開発チーム全体で一つの成果物を作っているのだと考えています。
2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 22ご清聴ありがとうございましたサイボウズQA Community永田 敦