$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »

現場のアジャイル QA を QA 2 AQ パターンと比較し 議論してみた

Atsushi Nagata
May 27, 2022
39

現場のアジャイル QA を QA 2 AQ パターンと比較し 議論してみた

スマートエスイーセミナシリーズ
第6回 アジャイル開発と品質
サイボウズ発表資料 
現場のアジャイルQAを QA2AQパターンと比較し 議論してみた

Atsushi Nagata

May 27, 2022
Tweet

More Decks by Atsushi Nagata

Transcript

  1. 現場のアジャイルQAを
    QA2AQパターンと比較し
    議論してみた
    スマートエスイーセミナーシリーズ
    「ポスト・コロナ時代のソフトウェアエンジニアリングを考える」
    第6回 アジャイル開発と品質
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 1
    サイボウズ株式会社
    QA Community
    永田 敦

    View Slide

  2. QA2AQパターン勉強会
    目的
    パターンを学び、自分たちの活動を振り返る.
    パターンをただまねることではない
    議論し、学び、自らの次の活動を考える。
    形式
    QA2AQパターンの説明、質疑応答
    質問を参加者に投げる
    例:ではあなたはどうしてますか?
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 2

    View Slide

  3. 実績
    6回の勉強会
    1回目:イントロダクション
    2回目:パターン: ”障壁の解体”
    2回目:パターン: ”QAを含むOneチーム”
    4回目:パターン: ”アジャイル品質プロセス”
    5回目:パターン: ”アジャイル品質プロセス”続き
    6回目:発表のレビュー
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 3

    View Slide

  4. パターン: ”障壁の解体”
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 4
    QA担当者が開発チームの一部ではない場合には、多くの問題が発生する可
    能性があります(「我々」対「彼ら」シンドロームの発生)。QA担当者をアジャイ
    ルチームに組み込むにはどうすればよいのでしょうか?
    問題
    解決案
    アジャイル品質チームでは、最初からQA担当者をアジャイルチームの一部と
    して含めることが重要です。
    Pattern : Break Down Barriers

    View Slide

  5. サイボウズにおける”障壁の解体”
    ·2017/2 サイボウズでアジャイルQA(DevQA)の紹介
    ·2018/2 Cybozu Meetup #11 アジャイルQA
    もう、サイボウズでDevQAが実践されている
    リリース判定会議(ゲート)はあった
    ·2019/2 開発組織改編:QA部署がなくなる
    品質はQAでなく
    チームとして責任を持つことになった
    QAは開発チームのメンバーとして活動
    QA Communityの誕生
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 5

    View Slide

  6. ちなみにDevQA
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 6
    設計 QA
    品質の
    見える化
    開発のリファレンス
    ▪ レビュー
    ▪ テスト
    ▪ 測定
    サポート
    Deploy 評価環境
    暗黙的共有
    リスク
    課題
    アクション
    信頼関係
    フィードバックでもたらされた情報
    (開発,PO)
    品質のフィードバック
    https://www.slideshare.net/POStudy/devqa-qa-postudy

    View Slide

  7. パターン: ”QAを含むOneチーム”
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 7
    アジャイルチームはどのようにしてそのような障壁を取り除き、品質をさらに
    アジャイルにすることができるでしょうか。
    問題
    解決案
    早い段階でQAを含めるなど、さまざまなアクションを通じてコミュニケーション
    を妨げる障壁や壁を取り壊してください。
    Pattern : Whole Team

    View Slide

  8. 質問をしてみました
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 8
    QAが多くの文書を書いているのは、それが彼らの成果物だからです。特に
    重要なのは、上司に対する品質の報告書です。
    では、Agile QAでは、何が成果物でしょうか
    質問
    回答
    今でもテスト仕様書は成果物だなーって思います!
    素朴には開発物 (プログラム) が QA の成果物でもあるという意識でした。
    この開発物には仕様書も含まれます (仕様書も試験するので)
    この成果物を作成する過程で生産される副産物が, kintone などに残した試
    験結果という意識でした。
    成果物はリリースするバージョンの製品だと思っています。
    QAの成果物というか、開発チーム全体で一つの成果物を作っているのだと考
    えています。

    View Slide

  9. Whole Team
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 9
    開発物 (プログラム) が QA の成果物で
    もあるという意識でした。
    QAの成果物というか、開発チーム全体で
    一つの成果物を作っているのだと考えて
    います。

    View Slide

  10. パターン: ”アジャイル品質プロセス”
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 10
    重要なシステム品質の評価をアジャイルプロセスにどのように組み込み、QA
    担当者はそのプロセスのどこへ入っていけばよいでしょうか?
    問題
    解決案
    アジャイルプロセスの一環として、システム品質を理解、記述、開発、および
    テストする方法を構築します。
    Pattern : Integrate Quality

    View Slide

  11. スクラムにおける品質の扱い (参考)
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 11

    View Slide

  12. Integrate Quality
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 12
    スプリント
    要求 振る舞い
    どこで、品質に気づくか
    何に、その品質を
    埋め込むか
    どこで、その品質を
    チームに共有するか
    どこで、その品質を
    確かめるか
    Ready Done

    View Slide

  13. アジャイルプロセス例
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 13
    kintoneの場合

    View Slide

  14. リファインメント
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 14
    要求プロセス:バックログの品質を高め、Readyにするプラクティス
    目的
    背景・理由
    ユーザーストーリ
    受け入れ条件
    バックログの
    説明 質問 見積
    PBI
    Ready
    スプリント
    スプリント スプリント
    デルファイ
    品質の
    気づき
    品質の
    埋め込み
    QA 開発
    PO
    PO
    開発
    バックログの
    修正
    開発観点
    リスクの
    洗い出し
    PO
    スプリントと並行して行われる

    View Slide

  15. スプリント
    開発プロセス
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 15
    PBI
    Done
    Sprint
    Planning 2
    リスク認識
    タスク
    計画
    受入テスト
    設計
    仕様書変更
    プロダクトバックログアイテム
    設計・実装・テスト
    Sprint
    Review
    Sprint
    Panning 1
    バックログ
    説明
    割り当て
    タスク実行
    モブ・アクティビティ

    View Slide

  16. 2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 16
    プランニング2
    バックログ
    タスク設計
    テスト実装
    タスク実行




    QA
    設計


















    PO
    UIデザイン
    リスクリスト 仕様書 受入テスト
    試験設計書
    テスト実行
    品質の共有
    品質の共有
    共有の
    形式化
    品質の
    埋込み
    品質の
    確認

    View Slide

  17. Integrate Quality
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 17
    アジャイルのいたるところのプロセスに、品質を“Integrate”するため
    のフィードバックループができている。
    気づき
    共有
    埋め込み
    検証
    学び
    QAは品質のスペシャリストとして、品質を認識し、それをチームに
    フィードバック、共有することで、チームは品質を埋め込んでいる。
    QAはそれを検証し、そこからスペシャリストとして学んでいる。

    View Slide

  18. まとめ
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 18
    Pattern : Break Down Barriers
    Pattern : Whole Team
    サイボウズでは、スクラムを導入するさい、QAをどうしていくか悩んでいた。
    私が、DevQAというフィードバックモデルを紹介したところ、QAは1年でこの二つのパターン
    を取り入れ、私に見せてくれた。そしてその1年後、会社組織としてもWhole Teamパターンに
    なってしまった。
    このように非常に速く変わることができたのは、後に述べるサイボウズのメンタリティであり、
    文化によるものである。
    Pattern : Integrate Quality
    P11のスクラムの図では、QAがいろいろなパターンを使いながら品質を埋め込んでいき、
    それをQuality Testingでフィードバックしているような印象を受ける。
    しかし、サイボウズでは、もっとアジャイルにいたるところでフィードバックを回し、それに
    よる気づきと学びで、観点、考え方が変わっている。そのconsequencesとして、バックログ、
    仕様書、コード、テスト設計の品質が上がる。そして、それらのフィードバックループががア
    ジャイルプロセスとして機能している。

    View Slide

  19. メンタリティ
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 19
    • 変化する力
    • 変化することを受け入れる
    • 自分の価値観を変える
    • 相手に敬意を持つ
    • 信頼する
    • 試す勇気
    • 新しいことに飛び込む勇気
    • 工夫する力
    • 課題に気づきまとめ、それに対する対応を発
    想する
    改善の心 進化する組織(Evolutionary)

    View Slide

  20. 基盤となる文化
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 20
    心理的安全性
    発言の平等性
    アジャイルリーダシップ研修1:Michael Sahota, Audree Sahota
    オープンマインド

    View Slide

  21. アジャイルQAのメンタリティ
    2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 21
    リリースされた成果物は QA の成果物でもある、
    というか開発チーム全体で一つの成果物を作っ
    ているのだと考えています。

    View Slide

  22. 2020/8/20 CYBOZU INC. COPYRIGHT © ATSUSHI NAGATA 22
    ご清聴ありがとうございました
    サイボウズ
    QA Community
    永田 敦

    View Slide