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MaaSの発展を支える交通ビッグデータと探索アルゴリズム
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NAVITIME JAPAN
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May 16, 2019
Technology
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35
MaaSの発展を支える交通ビッグデータと探索アルゴリズム
2019/05/16に行われた自転車活用推進研究会様のイベント「2019年度第3回自転車活用研究会」にて発表した資料です。
NAVITIME JAPAN
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May 16, 2019
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Transcript
MaaSの発展を支える 交通ビッグデータと探索アルゴリズム
小田中 育生(おだなか いくお) 株式会社ナビタイムジャパン 開発部 部長 兼 ACTS(研究開発)ルートグループ責任者 2009年株式会社ナビタイムジャパン入社、 プローブ交通情報システムの立ち上げ、経路探索エンジンのリニューアルなど
経路探索に関した研究開発に従事。 2015年より部長に就任。 2016年、経路探索エンジン研究開発グループの責任者として、 HPCの経路探索への適用、チャットボット開発などの研究開発をディレクション。 2018年より、社内におけるカイゼン推進 (スクラム導入・VSM実施などの支援)ワークグループの立ち上げに参加、 ナビタイムジャパンの理想形を目指すR&Dと開発者がいきいきと働ける環境づくりという両輪を回し続ける。
会社紹介
経路探索エンジンの技術で世界の産業に奉仕する Navigation engine by NAVITIME 経営理念 基本方針 ナビゲーションエンジンで、世界のデファクトスタンダードを目指す。 世界中の人々が安心して移動できるために。
トータルナビ®概要
ユーザー数
トータルナビ®の経路検索例 表参道ヒルズ 六本木ヒルズ 出発 到着 7
第1経路(徒歩+電車) 第2経路(徒歩+バス) 車ルート シェアサイクルルート 8 トータルナビ®の検索結果例
ホーム番号 乗換車両位置 駅出口 進行方向 緩い坂を上る方向 に進みます♪ 9 トータルナビ®は目的地までしっかりサポート
自転車に関する取り組み
自転車NAVITIME
ナビマークが存在 自転車通行空間への対応
出発地から目的地まで、徒歩とドコモ・バイクシェアの 『bike share service』を利用したルートを表示 2018年9月 リリース 13 シェアサイクルルート
京都駅から伏見稲荷まで シェアサイクルで行ける 2019年4月 リリース PiPPA様との連携
サイクルトレイン「B.B.BASE」との連携
NAVITIMEとMaaS
社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合 パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応
17 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 MaaSレベル
ナビタイムジャパンの取り組み 鉄道、バス、自転車、タクシー、フェリーなど複数の 移動手段を組み合わせたトータルナビを提供 私鉄特急、タクシー、飛行機など一部交通機関の 予約決済連携を提供 ナビタイムマイレージによる道路渋滞緩和 首都圏の鉄道混雑緩和、交通コンサルティング 社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合
パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応 18 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 移動手段別に最適化した単機能アプリを提供 MaaSレベルごとの取り組み
ナビタイムジャパンの取り組み 鉄道、バス、自転車、タクシー、フェリーなど複数の 移動手段を組み合わせたトータルナビを提供 私鉄特急、タクシー、飛行機など一部交通機関の 予約決済連携を提供 ナビタイムマイレージによる道路渋滞緩和 首都圏の鉄道混雑緩和、交通コンサルティング 社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合
パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応 19 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 移動手段別に最適化した単機能アプリを提供 MaaSレベルごとの取り組み
移動手段ごとに特化したサービス
ナビタイムジャパンの取り組み 鉄道、バス、自転車、タクシー、フェリーなど複数の 移動手段を組み合わせたトータルナビを提供 私鉄特急、タクシー、飛行機など一部交通機関の 予約決済連携を提供 ナビタイムマイレージによる道路渋滞緩和 首都圏の鉄道混雑緩和、交通コンサルティング 社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合
パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応 21 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 移動手段別に最適化した単機能アプリを提供 MaaSレベルごとの取り組み
22 徒歩 + 電車 + 徒歩 ルート 徒歩 + バス
+ 徒歩 ルート 車ルート 徒歩 + 自転車 + 徒歩 ルート 「トータルナビ」≒マルチモーダルルート あらゆる可能な移動手段から最適経路を導き出す技術 トータルナビ検索結果画面
23 「電車+バス+徒歩を組み合わせたマルチモーダル経路」 全国のバス会社の情報を網羅 トータルナビ検索による公共交通経路 11年かけて日本全国の路線バス網羅を達成
24 「シェアサイクル+徒歩のマルチモーダル経路」 自転車ナビタイムでのノウハウを活かした経路 トータルナビ経路一覧画面 シェアサイクル経路詳細画面 シェアサイクル経路地図画面
ナビタイムジャパンの取り組み 鉄道、バス、自転車、タクシー、フェリーなど複数の 移動手段を組み合わせたトータルナビを提供 私鉄特急、タクシー、飛行機など一部交通機関の 予約決済連携を提供 ナビタイムマイレージによる道路渋滞緩和 首都圏の鉄道混雑緩和、交通コンサルティング 社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合
パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応 25 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 移動手段別に最適化した単機能アプリを提供 MaaSレベルごとの取り組み
トータルナビ経路一覧画面 NAVITIMEサービス内で 飛行機の予約・支払いまで完結可能 経路検索からのスムーズな航空券予約・決済を実現 飛行機を含む経路の詳細画面
旅行業登録を行い、自社サービス内にて航空券やホテルプランを販売 NAVITIME Travel飛行機予約画面 NAVITIME Travelホテル予約画面
28 タクシー配車 JapanTaxi様との連携
ナビタイムジャパンの取り組み 鉄道、バス、自転車、タクシー、フェリーなど複数の 移動手段を組み合わせたトータルナビを提供 私鉄特急、タクシー、飛行機など一部交通機関の 予約決済連携を提供 ナビタイムマイレージによる道路渋滞緩和 首都圏の鉄道混雑緩和、交通コンサルティング 社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合
パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応 29 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 移動手段別に最適化した単機能アプリを提供 MaaSレベルごとの取り組み
社会全体目標:首都圏における鉄道混雑の緩和 混雑を独自技術でシミュレーションし可視化、混雑の分散推進 鉄道混雑回避するルート 混雑度表示付き停車駅一覧 6段階のアイコンで可視化した混雑度
社会全体目標:首都圏における鉄道混雑の緩和 鉄道事業者とデータ連携し、車両単位の混雑を表示 ・2017年6月東急田園都市 ・2018年3月東京メトロ銀座線 ・2018年4月東京メトロ丸ノ内線 ・2018年5月つくばエクスプレス ・2018年12月東急東横線・東急目黒線 ・2019年2月東武東上線・東武野田線 混雑度表示付き停車駅一覧 車両単位の混雑度付き停車駅一覧
混雑度凡例
社会全体目標:道路渋滞の緩和 渋滞を回避することにインセンティブを付与 ナビタイムマイレージ表示画面 交換可能なポイントサービス ナビタイムマイレージのコンセプト マイレージ利用者の渋滞走行比率※ が10%減少
コンシューマー向けサービス 走 行 実 績 ・ 経 路 検 索
実 績 ビッグデータを 分析・開発 地域各主体 抽 出 ・ 分 析 • 観光・商業施設 • 交通事業者 • 官公庁・自治体 パートナー • 観学術・研究機関 • コンサル • マーケティング • I Tベンダー ナビゲーションに加え、交通自体の最適化・地域の活性化によって移動全体を最適化を目指す 口 コ ミ 情 報 ナビゲーションを通じて蓄積したデータや技術を活かし、交通・移動に関するデータ分析・コンサルティングを行っている 社会全体目標:日本の交通の最適化 交通コンサルティングサービスの提供
現状 改善後 駅からバス停が 遠い… 観光時間が 少なくなった… スムーズに到着! 時刻表を見直し バスの場所を 見直し
駅から30mで バス停に到着 すぐに船に 乗れる! 3分前にフェリーが出 ちゃった。1時間も待つ のか。 社会全体目標:日本の交通の最適化 経路検索実績から交通事業者間の接続最適化
輸送力調整・警備計画・仕入れ調整に向けて研究中 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 0 1
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 アイドルグループが日産スタジアムでライブをする日の検索結果を対象に検証 グッズ販売開始の2時間前~開場時間にかけて検索回数が上昇 混 雑 予 測 混 雑 す る 時 間 帯 は ? 累積経路検索数〔件〕 グッズ 開場 通常の 4.9倍 開演 通常の 1.7倍 検索対象時刻 リアルタイム 10分前 2時間前 15時間前 4日前 5日前~ 定常検索数 新横浜駅・北新横浜駅・小机駅を到着指定した検索数(2018年6月9日) 5日前から 普段の6倍 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 グラフ タイトル 社会全体目標:日本の交通の最適化 突発的移動需要の検出
▪提供期間 2018年7月23日(月)~2018年7月28日(土) ▪対象駅 浅草・押上・東京スカイツリー・曳舟・両国・蔵前・浅草橋 ▪対象サービス 『NAVITIME』スマートフォンサイト、『NAVITIME』アプリ、 『乗換NAVITIME』アプリ 隅田川花火大会の会場周辺駅の混雑状況を分析し、 リアルタイムな混雑状況を提供 社会全体目標:日本の交通の最適化
突発的移動需要情報の提供
局 番組 NHK データなび 世界の明日を読む ニュースウォッチ9 ニュースシブ5時 NEWS WEB テレビ朝日
報道ステーションSUNDAY NAVITIMEの混雑予報サービス テレビ各局に情報提供 社会全体目標:日本の交通の最適化 突発的移動需要情報の提供
MaaSへの課題意識
廣田 正之(ひろた まさゆき) 株式会社ナビタイムジャパン 乗換エンジンプロジェクト プロジェクトマネージャー 2015年 株式会社ナビタイムジャパン入社。 入社後はWeb APIの開発に従事。
2016年 より、電車混雑予測の研究開発チームに加わる。 主に車両別混雑度の開発や駅混雑予報の改善などを担当。 2018年 より、乗換エンジンの開発チームに加わる。 シェアサイクルルートの開発を主導。 2019年 より、乗換エンジンの開発チームのプロジェクトマネージャーを拝命。 メンバーと協力しながら、日々新機能開発や改善に取り組む。
• ユーザビリティ • 経路の妥当性 • 計算性能の制約
• ユーザビリティ • 経路の妥当性 • 計算性能の制約
MaaS時代のユーザビリティ MaaSを体験してみたい
社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合 パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応
43 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 レベル2のユーザー体験
ユーザー登録 name e-mail password register ユーザー登録 name e-mail password register
ユーザー登録 name e-mail password register ユーザー登録 name e-mail password register ユーザー登録 name e-mail password register 各サービスをつなげただけだと、どうなるか
None
None
どこがシームレスであるべきか ユーザーがストレスを感じるポイントを見定め、 シームレス化する • 決済 • ユーザー登録 • etc…
• ユーザビリティ • 経路の妥当性 • 計算性能の制約
経路探索で全て考慮できれば、最適な移動手段が分かる 一方で、不要な経路バリエーションが混ざる懸念も 多彩な移動手段の存在
発 着 徒歩のみ 徒歩+バス 不要な経路?
発 着 徒歩のみ 徒歩+バス 不要な経路? 少しでも歩く距離を 減らしたい人には 需要がある!
不要なルートであるか否かの判断は 非常に難しい
シェアサイクル ライドシェア オンデマンドバス etc. 新たな移動手段の登場
選択肢が増えればその分 不要な経路も混じりやすくなる上、 経路の必要性の判断も困難に
発 着 公共交通+シェアサイクル シェアサイクルのみ 不要な経路?
発 着 公共交通+シェアサイクル シェアサイクルのみ 不要な経路? 歩く距離は多少短いが、 自転車に乗っている以上 疲労感はたまってしまう。 意味無いのでは?
あらゆる交通手段を含む経路の良し悪しを 総合的に評価するノウハウが より重要になってくる
経路の良し悪しの評価の基本
所要時間 料金 徒歩距離 など・・・
発 着 観点 シェアサイクル のみ シェアサイクル +公共交通 所要時間 12分 22分
料金 150 円 370 円 徒歩距離 100 m 50 m 自転車距離 300 m 450 m ※値は仮想的な値です • 「シェアサイクルのみ」の経路がよさそう シェアサイクルのみ 公共交通+シェアサイクル
応用編 ~状況による経路の良し悪しの変化~
発 着 観点 シェアサイクル のみ シェアサイクル +公共交通 所要時間 12分 22分
料金 150 円 370 円 徒歩距離 100 m 50 m 自転車距離 300 m 450 m ※値は仮想的な値です シェアサイクルのみ 公共交通+シェアサイクル • 緑の「シェアサイクルのみ」の経路が使えないことも • シェアサイクルのポートで自転車が借りられない場合など • この場合は、もう一方の経路も必要になる シェアサイクル 借りられない・・・ こちらなら借りられる!
応用編 ~人の好みによる経路の良し悪しの変化~
徒歩速度 階段避けたい ・・・ 自転車速度 坂道少ないルートを通りたい ・・・ 各駅停車に乗りたい 混み合っている電車は避けたい ・・・ なるべく大通りを通りたい
高速道路は避けたい ・・・
徒歩速度 階段避けたい ・・・ 自転車速度 坂道少ないルートを通りたい ・・・ 各駅停車に乗りたい 混み合っている電車は避けたい ・・・ なるべく大通りを通りたい
高速道路は避けたい ・・・
たとえば自転車NAVITIMEの場合
移動手段の多彩化が進む中で 妥当な経路を提供していくには 様々な評価観点を考慮する必要がある
• ユーザビリティ • 経路の妥当性 • 計算性能の制約
• 交通ビッグデータの増大 • 経路探索の組合せ爆発 高い計算性能の環境が必要な背景
交通ビッグデータの増大
再掲 社会全体目標:日本の交通の最適化 交通コンサルティングサービスの提供 コンシューマー向けサービス 走 行 実 績 ・ 経
路 検 索 実 績 ビッグデータを 分析・開発 地域各主体 抽 出 ・ 分 析 • 観光・商業施設 • 交通事業者 • 官公庁・自治体 パートナー • 観学術・研究機関 • コンサル • マーケティング • I Tベンダー ナビゲーションに加え、交通自体の最適化・地域の活性化によって移動全体を最適化を目指す 口 コ ミ 情 報 ナビゲーションを通じて蓄積したデータや技術を活かし、交通・移動に関するデータ分析・コンサルティングを行っている
交通ビッグデータの例
数字で見るナビタイムのビッグデータ
モビリティ選択肢の増加で 交通ビッグデータは肥大化 計算機資源への投資が必須 ライドシェアの利用ログなら・・・ • 出発地・目的地 • 価格 • ドライバーや同乗者の属性
• etc. シェアサイクルの利用ログなら・・・ • 出発地・目的地 • 移動速度 • 各ポートにある自転車台数 • etc.
経路探索の組合せ爆発
安心して移動するために
経路探索の要素技術
多様なコスト要因に対して重み付けし それぞれの条件で最適な経路を算出 コスト計算
1リンク 全国で2,700万リンク 道路ネットワークデータ
さらに
「最短」以外の経路 • よく通る道路/路線を優先 • 景色がよい道路を走行 快適さを示す指標の追加 • 道路渋滞情報・予測 • 鉄道混雑情報・予測
探索データの増加 • 既存モビリティの導入率向上 • 新規モビリティへの対応 81
経路探索は組合せ爆発する
快適なユーザー体験へのこだわり 経路品質の終わりなき改善とパーソナライズ アーキテクチャレベルでビッグデータを乗りこなす その先にMaaSの未来がある Maasへの課題意識 まとめ
MaaSの発展が描く未来
社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合 パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応
85 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 ユーザーの利便性の向上
決済を含めたシームレスなユーザ体験
交通ビッグデータの蓄積
社会全体目標の統合 地域政策との統合、官民連携 提供するサービスの統合 パッケージ化、定額制、事業者内の連携など 予約・支払いの統合 単一トリップ化(検索・予約・決済) 情報の結合 マルチモード移動計画・運賃情報 結合なし 個々の移動ごとに個別対応
88 ・出典:Jana Sochor他(2017)”A Topological Approach to Mobiity as a Service”, ICoMaaS 2017 Proceedings pp.187-201 ・出典:『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(2018年)日経BP社 交通ビッグデータが実現するスマートシティ
プローブ 経路や時間帯の分散 東名 or 新東名 単一モビリティ内の混雑分散 渋滞情報・予測 昼 or 夜
別の移動手段への分散 モビリティ間の混雑分散 駅/鉄道混雑予測 ユーザの移動ログ シェアサイクル タクシー
THANKS!