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フェージングと積分計算と超球面

 フェージングと積分計算と超球面

Takatomo Torigoe

July 29, 2014
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  1. 正規分布(復習) N μ, σ2 x = 1 2𝜋𝜎2 𝑒 −

    𝑥−𝜇2 2𝜎2     μ:平均 σ:分散 中心極限定理 独立同分布(i.i.d: Independent and Identically Distributed) な標本の平均値は、標本数を増やすと正規分布に収束する  「同じようなものがたくさんランダムに集まった時の和の分布」 ただし独立同分布はけっこう強い仮定 #リスク評価などで安易に仮定すると危険なことも
  2. レイリー分布の導出(復習) N 0, σ2 x ∙ N 0, σ2 y

    ∙ ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− x2+y2 2σ2 ∙ ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− 𝐫𝟐 2σ2∙ 𝐫 ∙ ⅆθ ⅆr 2π 0 ∞ 0 = 1 2πσ2 ∙ e− r2 2σ2 ∙ 𝑟 ∙ 𝟐𝝅 ∙ ⅆr ∞ 0 = r σ2 ∙ e− r2 2σ2 ∙ ⅆr ∞ 0 𝑥 = 𝑟 ∙ cos 𝜃 𝑦 = 𝑟 ∙ sin 𝜃 ヤコビ行列 ⅆ𝑥 ⅆ𝑦 = cos 𝜃 −𝑟 sin 𝜃 sin 𝜃 𝑟 cos 𝜃 ⅆ𝑟 ⅆ𝜃 ヤコビ行列式 cos 𝜃 −𝑟 sin 𝜃 sin 𝜃 𝑟 cos 𝜃 = 𝑟
  3. 仲上―ライス分布 𝑓 𝑟 = r σ2 ∙ e− r2+𝑎2 2σ2

    ∙ 𝐼0 ( 𝑟𝑎 𝜎2 ) 仲上―ライス分布は、レイリー分布に定常波(a)を一つ加えたもの a r dr 0 𝑓𝑦 = 𝑁(0, 𝜎2) 𝑓𝑥 = 𝑁(𝑎, 𝜎2) φ 定常波
  4. 仲上―ライス分布の導出 N 𝐚, σ2 x ∙ N 0, σ2 ∙

    ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− (x−𝐚)2+y2 2σ2 ∙ ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− r2−𝟐𝒓𝒂 𝐜𝐨𝐬 𝜽+𝒂𝟐 2σ2 ∙ r ∙ ⅆθ ⅆr 2π 0 ∞ 0 = 1 2πσ2 ∙ e− r2+𝒂𝟐 2σ2 ∙ 𝑟 ∙ ( 𝐞 𝐫𝐚 𝛔𝟐 𝐜𝐨𝐬 𝛉 ∙ ⅆ𝛉 𝟐𝛑 𝟎 ) ∙ ⅆr ∞ 0 = r σ2 ∙ e− r2+𝑎2 2σ2 ∙ 𝑰𝟎 ( 𝒓𝒂 𝝈𝟐 ) ∙ ⅆr ∞ 0 𝑥 = 𝑟 ∙ cos 𝜃 𝑦 = 𝑟 ∙ sin 𝜃 0次第1種 変形ベッセル関数 𝐼0 𝑧 = 1 2𝜋 𝑒z∙cos 𝜃 ∙ ⅆθ 2𝜋 0
  5. 仲上M分布 𝑓 𝑟 = 2𝑚𝑚 Ω𝑚Γ(𝑚) ∙ 𝑟 2𝑚−1 ∙

    e− 𝑚 Ω 𝑟 2 参考文献では、相対頻度を経由してレイリー分布の拡張としている。また、 「仲上m分布は経験的に導かれた分布であるため、 仲上-ライス分布のように物理的なイメージがつかみにくい。」 とある。でもじっと眺めてると、 少なくとも数学的には超球面の式が隠れてる気が……。 𝑓 𝑟 = 2𝑚𝑚 Ω𝑚𝚪(𝒎) ∙ 𝒓 𝟐𝒎−𝟏 ∙ e− 𝑚 Ω 𝑟 2
  6. レイリー分布の導出(再) N 0, σ2 x ∙ N 0, σ2 y

    ∙ ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− x2+y2 2σ2 ∙ ⅆx ⅆy ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 2πσ2 ∙ e− r2 2σ2 ∙ 𝟐𝝅𝒓 ∙ ⅆr ∞ 0 = r σ2 ∙ e− r2 2σ2 ∙ ⅆr ∞ 0 レイリー分布は2次元正規分布を式変形したもの これをn次元に拡張すると……? 半径𝑟の円周(2次元超球面) 2𝜋𝑟
  7. 超球面 半径𝑟の𝑛次元超球面 𝑆𝑛−1 𝑟 = 2𝜋 𝑛 2 𝜞(𝒏 𝟐

    ) 𝒓𝒏−𝟏 ここで、ガンマ関数は 𝛤 n + 1 = n! 𝛤 n + 1 2 = 2𝑛−1 ‼ 2𝑛 𝜋 𝑆1 𝑟 = 2𝜋1 𝛤(1) 𝑟1 = 2𝜋𝑟   ∗ 𝛤 1 = 0! = 1 𝑆2 𝑟 = 2𝜋 3 2 𝛤( 3 2 ) 𝑟2 = 4𝜋𝑟2   ∗ 𝛤 3 2 = 1‼ 2 𝜋 = 𝜋 2 𝑆3 𝑟 = 2𝜋2 𝛤(2) 𝑟3 = 2𝜋2𝑟3   ∗ 𝛤 2 = 1! = 1
  8. 仲上M分布の導出 ⋯ N 0, σ2 𝑥1 ⋯ 𝐍 𝟎, 𝛔𝟐

    𝒙𝒏 ∙ ⅆ𝑥1 ⋯ ⅆ𝒙𝒏 ∞ −∞ ∞ −∞ = ⋯ 1 (2πσ2) 𝑛 2 ∙ e− 𝑥1 2+⋯+𝑥𝑛 2 2σ2 ∙ ⅆ𝑥1 ⋯ ⅆ𝑥𝑛 ∞ −∞ ∞ −∞ = 1 (2πσ2) 𝑛 2 ∙ e− r2 2σ2 ∙ 𝟐𝝅 𝒏 𝟐 𝚪( 𝒏 𝟐 ) 𝒓𝒏−𝟏 ∙ ⅆr ∞ 0 = 2 (2σ2)𝑚Γ(𝑚) ∙ 𝑟2𝑚−1 ∙ e− 1 2σ2 r2 ∙ ⅆr ∞ 0 = 2𝑚𝑚 Ω𝑚Γ(𝑚) ∙ 𝑟 2𝑚−1 ∙ e− 𝑚 Ω 𝑟 2 ∙ ⅆ𝑟 ∞ 0 半径𝑟の𝑛次元超球面 2𝜋 𝑛 2 𝛤( 𝑛 2 ) 𝑟𝑛−1 𝑛 = 2𝑚 𝑟 = 2𝜎2𝑚 Ω 1 2 ∙ 𝑟 ⅆ𝑟 = 2𝜎2𝑚 Ω 1 2 ∙ ⅆ𝑟
  9. まとめ • レイリー分布は、2次元正規分布N 0, σ2 の極座標的な式変形 • 仲上―ライス分布は、レイリー分布に定常波を加えたもの • 仲上m分布は、n次元正規分布N

    0, σ2 の極座標的な式変形 • 仲上m分布のn次元は何を意味してる??? レイリー分布の2次元は、IQ平面を意味しているので…… • 仲上m分布に、定常波を加えた分布も導ける?