日銀の政策変更スタンス 1. 前回執筆時(11/13)以降の動きは、まさに『行ってこい』の 動きとなった。トランプ当選後は、まずドル高で反応。政策の実 現によりインフレ再燃⇒金利上昇⇒ドル高の連想が背景。一方、 早速の関税発動発言で一転リスクオフとなり150円割れまでド ル安円高が進行。足元は、米国の利下げ機運減退でドル高円 安基調となっている。日銀の追加利上げ観測後退も円の上値 を抑えている。 2. 上記の動きは、、まさにトランプの両面を示していると思われる。 トランプは自国経済を守るためドル安を志向するのではないか、 との思惑がある中、 自身が強く主張する政策を実行するとドル 高に波及する可能性が高い。その辺りの矛盾が露呈しているた め、市場参加者にとっては解釈及びトレンドの見極めがしにくい 状況が続くと思われる。こういうケースは乱高下に注意を要する。 外貨投資の原則 外貨投資においては、為替の方向感にベットして為替差益を狙うような投機的な取引はしない。あくまでも、円資産への集中リスクを回避するための長 期的な通貨分散、資産分散を目的とする。 よって、マーケットタイミングを判断するよりも、購入タイミングを分散することでリスクを軽減しながら、上記目的を達成することを推奨する。 1. 原則USDポジションをキープし、USD建運用のメリットを享受。 2. 各々の資産運用プラン(例:ドル建債券の購入)を実行するため に必要なドルの手当てについては積極的に進める。その際、購入する 資産の円高抵抗力の検証をすること、及び購入タイミングを分散する ことが重要。 3. 方向性を見極めにくい環境になった。ひとつ言えることは160円を超え るドル高円安の持続性は乏しいということ。足元155円に迫っている ことから、急いでドルを購入する必要はないと考える。140円台から慎 重に買い下がりたい。 また、日銀のアクションで円高進行したタイミングは積極的にドルを手 当てする。