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新卒QAエンジニアの成長戦略

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September 25, 2025

 新卒QAエンジニアの成長戦略

(QAの成長の鍵とは? ~個人のスキル、チームの文化、組織の戦略から探る~)[https://layerx.connpass.com/event/366540/]の登壇資料

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September 25, 2025
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  1.   2 2024.04.01⼊社 freee初の新卒QAの1⼈ ◆ 担当プロダクト:freee振込 ◆ 経歴: 2024.03.31⽴命館⼤学⼤学院 情報理⼯学研究科 修了 2024.04.01 フリー株式会社

    ◆ 趣味:ゲーム、映画、筋トレ、読書、etc ◆ 好きな⾷べ物:タコス、ステーキ、ハンバーガー、 ラーメン ◆ 最近あった嬉しかったこと:気に⼊る腕時計を⾒つけ られたこと(atelier coin) 川端宏知(tonchan) QAエンジニア Hiroto Kawabata
  2.   5 1. ⽬標設定のポイント • 周りからの期待値を明確にする • 期待値が現状と乖離している場合は期待値調整 • 詳細で具体的な⽬標を設定する(例:

    ジュニアに⾜りないものをリストアップ) 2. 期間設定の重要性 • 四半期や半年で区切る(短い⽅が良い) • ⾃分の成⻑スピードを計測する • 振り返りでやってきたこと‧できるようになったことを計測 成⻑の基本: ⽬標設定と振り返り
  3.   6 4段階のスキルレベル 1. テスト担当者 2. ジュニアQAエンジニア - 新卒‧未経験者の最初の⽬標 3.

    ミドルQAエンジニア 4. シニアQAエンジニア 重要なポイント • ハードスキル(技術的スキル)だけでなく、ソフトスキルも必要 • 明確な基準があることで成⻑の道筋が⾒える freeeのスキルアセスメント活⽤
  4.   7 freeeテスト担当者の到達⽬標 観点 スコープ 具体の到達点 手動テスト実行 ・配属されたチームでのテスト実行ができればOK ・実行以外はサポートありきでOK(理解に重点をおく) サポート不要

    テスト環境準備 ・手動テスト実行と同じ サポート不要 テストプロセス一連の作業 ・一連のテストプロセスを理解し、freeeでいうところのどの作業が該当するか理解してい る サポート不要 ツールを使ったテスト実行 手動テスト実行と同じく +E2Eの使われ方がわかっている サポート不要 テストの作成 テストケースの書き方がわかっている サポート不要
  5.   8 freeeジュニアQAの到達⽬標 観点 スコープ 具体の到達点 テスト環境準備 ・テスト環境についてengに正しく共有できる 他者へのサポート テストプロセス一連の作業

    ・小規模のテストプロセスを一人で回せる状態 他者へのサポート ツールを使ったテスト実行 ・画面周りの操作に閉じないテスト実行ができる 他者へのサポート 自動テストの作成 ・E2Eの全体像とその用途について理解している状態になる 他者へのサポート テストの作成 ・他者を巻き込んだテスト設計/実行ができる 他者へのサポート
  6.   9 • 基本戦略: 守破離 ◦ メンターや⾝近な先輩のやり⽅、考え⽅をそのまま全部真似るところ から始める • テスト技法

    ◦ テスト技法練習帳などで学んだ ◦ 最初の⽅はあらゆるテスト対象に対して同値分割をうまくできること を⽬標とする • ⾃動テスト ◦ E2E、API、単体テスト ◦ 社内コードを⾒て勉強 - 実践が重要 ハードスキルの習得戦略
  7.   10 なぜJSTQBなどの標準を学ぶのか? 社外の情報にアクセスするため • 会社内だけでは情報が限定的で偏る可能性がある • 本、ブログ、LT会でより多くの情報を触れたほうがいい ◦ 標準⽤語を知っていると、外部情報の理解が促進される

    標準はその時代のベストプラクティス • 基本的に標準はその時代のベストプラクティスが、抽象‧⽂章化されたもの • 世界標準 ≒ 世界のベストプラクティス 標準知識の重要性
  8.   12 社外コミュニティの効果 • 視野が広がる • ⾃分の現在地確認ができる • 刺激を受ける(モチベーション向上) 具体的な活動

    • LT会への参加‧発表 • ワークショップへの参加 • WACATEなどのコミュニティ活動 社外コミュニティへの参加
  9.   14 • 育成の⼤⽅針 ◦ Jr.QAとして⾃⾛できる状態になること • 育成計画 ◦ step1:freeeのQAエンジニアとしての基礎が⾝についている

    ◦ step2:開発サイクルの全体像とQAの役割が理解できている ◦ step3:QAテスト担当者として⾃⾛できる ◦ step4:Jr.QAとして⼀⼈でチームのQAを担当できる • そのために実施したこと ◦ 不⾜している資料の作成 ◦ 現場に合わせたオンボーディング実施 ⾃⾝の経験を踏まえた育成計画
  10.   15 • 25年度の新卒受け⼊れでは早期にメンターをつけて現場に配属することにした ◦ 理由としては以下の⼆つになる ▪ 実践する場をワークショップ形式のみで全て提供することが難しい ▪ チームによってテストプロセスなどの形式が異なるため、画⼀的に教えること

    が難しい • 基本的にはメンターに育成の裁量を委ねられており、メンティーに合わせた⽅法や ⽅針などを⽴てることにした ◦ ただし基礎部分に関しては同時に進めた⽅がいい、またチームでの活動経験を得 てもらうために、新卒同⼠でチームを組んでもらいテスト分析演習を実施した メンターを早めにつけて現場に配属する
  11.   17 テスト分析演習の最終⽬標 • テスト分析とは何か、なぜ重要かを理解する • テスト分析とテスト設計の違いを説明できるようになる • テスト分析の基本的な進め⽅を学ぶ 「テスト分析の領域を正しく理解し、抜け漏れなく実⾏できる」状態を⽬指す

    • テスト設計コンテストU30で使⽤されているテストベース(※)をお借りしてテスト 分析のみにフォーカスを当てた演習を⾏なった ◦ 2025/05/02「新卒QAエンジニア向けテスト分析演習」研修資料 テスト分析演習について ※テスト設計コンテストのテストベースを利⽤する場合には、必ずテスト設計コンテスト実⾏委員会宛 に連絡を⾏い、許諾を得てください!
  12.   19 • freee QAスキルアセスメントシート ◦ https://developers.freee.co.jp/entry/qa_skill_assesment_sheet • テスト技法練習帳 ◦

    https://amzn.asia/d/03SJANT • JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board) ◦ https://jstqb.jp/index.html • WACATE(Workshop for Accelerating CApable Testing Engineers) ◦ https://wacate.jp/ • テスト設計コンテスト ◦ https://www.aster.or.jp/testcontest/ 参考資料