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問い合わせ自動化の技術的挑戦

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February 27, 2026

 問い合わせ自動化の技術的挑戦

2026/2/27に、RECRUIT TECH CONFERENCE 2026で発表した山下の資料になります。

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Transcript

  1. 如何に 「素早く」「正確」に解決へ導けるか? 多くの問い合わせに至るユーザーは、 • 問題発生への “不安” • 早期解決を求める “焦り” などの負の感情を抱いている。

    問い合わせ自動化の必要性 多くのユーザーにとって、問い合わせとは「早く脱したいネガティブな状態」 ? ? ? エラーが出る 解決しない... ログインできない
  2. 問い合わせ自動化の必要性 だからこそ、システムによる「自動応答」の活用が不可欠 柔軟なScalability 予測できない問い合わせ の急増であっても、リ ソースの増強で対応が可 能。 24/365の完全稼働 品質均一化と高速化 システムは休憩が不要で

    あるため、深夜・休日問 わず、ユーザーが待つこ となく応答が可能。 モデルが完成すれば、品 質維持が一定期間可能。 高い品質のまま、対応ス ピード向上が可能に。
  3. 取り消しではなく、ずらした場合に手数料がか かるか知りたい。 自動化の技術的な難しさと困難要因 従来のシナリオ・ルールベースでは、対応シナリオが限定される。 分岐の複雑性 1つの問題解決に膨大な条件分岐が必要。 例外処理が増え、修正困難なスパゲッティ状態に。 キーワード依存の限界 同義語や多義語に弱く、 少しの言い回しで解決できない状態が頻発。

    管理・運用コストの限界 サービス改修のたびに膨大な工数が発生し、 有人対応に戻るリスクが増加。 明日の便が欠航になったので、予約を1日ずら したい。手数料はかかりますか? 「予約変更」ですね。お手続きを 1.新規、2.取消から選択してください。 すみません。よくわかりませんでした。
  4. 自動化の技術的な難しさと困難要因 LLMは強力な技術だが万能薬ではない 誤った案内 情報過多 予約変更の基本ルール 日程・人数・部屋タイプの直接変更は できない 多くの場合は 「一度キャンセル →

    取り直し」 が必要 ※ 例外的に、宿側が変更を受け付けてくれ るケースもあります。 まずは宿に連絡する事をおすすめします。 予約変更できない 予約変更の基本 予約の内容・支払い方法の変更は、原則としてお客様ご自身で手続きしま す。 じゃらんのマイページから、該当の予約を選択して変更してください。 じゃらん側で予約内容を変更することはできません。 会員登録をして予約した場合 マイページから変更できる場合 会員登録をしてログインした状態で予約している場合、 以下の条件を満たしていれば、マイページから予約変更が可能です。 /// 略 /// オンラインカード決済から現地決済へ変更したい場合 オンラインカード決済から現地決済への変更はできません。 この場合は、予約をキャンセルし、現地決済で再度予約を行います。 予約変更できない
  5. 必要な役割を定義し、3つのエージェントを設計 解決策の具体化: マルチエージェント構成 … Router Agent インテント(意図)を推 定し、AIが答えるべき か、人が答えるべきかを 差配する。

    Worker Agent Judge Agent 特定されたインテントと ユーザーの状況に応じ て、最適な回答案を生成 する。 生成された回答がユー ザーの問題を適切に解決 できるかの最終判断を下 す。
  6. 正しい回答には、「固有の業務知識」をLLMで活用することが不可欠。 解決策の具体化: 業務ナレッジのDB構築 id 問い合わせ分類 回答テンプレート 過去問い合わせケースNo. 1 予約を変更したい XXX

    123-456, 789−123 2 ポイント数を確認したい XXX 456−789 Intentの事前定義 ハルシネーション抑制 Intent(意図)を事前に 設計することで、対応範 囲を明確化。 高制御性の実現 答えられない領域をLLM が認識できる構造を明示 的に構築。 テンプレートを用いるこ とで、LLMの応答のブレ を抑え、品質を担保。
  7. 数多くのIntentから意図を正確に特定し、最適な回答を行うための採用手法。 解決策の具体化: Router Agent実現の手法 Chain-of-Thought 1回の分類で答えを出さず、 「大分類→詳細Intent」と段階的に思考プ ロセスを分離。 • 文脈の読み飛ばしを防ぎ、複雑な要

    求でも正確な意図推定を実現 • 判断ロジックが透明化され、デバッ グが容易に Critique Learning 過去の誤判定や「迷いやすい境界線」の データを使い、AI自身に判断基準を批判 ・再定義させる。 • 「なぜAではなくBなのか」の論理的 根拠を自己学習 • プロンプトだけでは困難な微細な ニュアンス差を判別