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エンジニアが加速させるプロダクトディスカバリー 〜最速で価値ある機能を見つける方法〜 / pr...

rince
February 21, 2025

エンジニアが加速させるプロダクトディスカバリー 〜最速で価値ある機能を見つける方法〜 / product discovery accelerated by engineers

2025/02/21 @Product Engineer Night #7

プロダクトディスカバリーのフェーズからエンジニアが入ることによって、価値探索のスピードを加速させることができるという発表をさせていただきました。

rince

February 21, 2025
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Transcript

  1. rince(@kazumax1218) ◦ 2011- カカクコム(食べログ→キナリノ) ◦ 2018- メルカリ(ソウゾウ→メルペイ) ◦ 2020- マイベスト

    ◦ 旅とキャンプとサウナが好き⛺ ◦ 最近は育児に奮闘中👶 ◦ 先月からCTOになりました🔥 自己紹介
  2. • 価値のリスク ◦ 顧客はこれを買ったり、これを使うことを選んでくれるだろうか? • ユーザビリティのリスク ◦ ユーザーはこれの使い方がわかるだろうか? • 実現可能性のリスク

    ◦ 私たちはこれを作れるだろうか? • 事業実現性のリスク ◦ このソリューションは私たちのビジネスに貢献するだろうか? 次の重要なリスクに対処し、できる限り迅速にアイデアの妥当性を立証すること プロダクトディスカバリーの目的
  3. • 解決策の探索においては作らずに済むにこしたことはない ◦ コンシェルジュ、オズの魔法使い、コンセプトテスト、Figma、etc. • が、以下のケースでは作ることも選択肢に入る ◦ 作った方が速いケース(ex. デザインシステムやAIの活用) ◦

    作った方が精度の高い仮説検証ができるケース(ex. 一定のトラフィック) • その場合、エンジニアがディスカバリーにいると、 ◦ 素早くプロトタイプを作り、ユーザーに実際に触ってもらえる ◦ A/Bテスト等を行い、定量的な数値を元に判断することができる • 作るか作らないかにとらわれず、どうすれば最速で学習したいことが学べるか 特に「解決策の探索」では、迅速な学習が最重要 解決策の探索で「作る」という選択肢
  4. どのように進めたか 今回は「問題の探索」は既にユーザーインタビューで済んでいるところからスタート 1. 解決策を考える ◦ 社内の元販売員(接客経験者)にヒアリング ◦ 実現可能性の観点も含める 2. 検証方法と仕様を決める

    ◦ ワイヤレスイヤホンと格安SIMにカテゴリを絞って検証 3. 設計・実装する ◦ テーブルを作らず、回答と絞り込みのマッピングを定数で ◦ APIも作らず、Frontendのみで簡易的に実装 4. テスト・分析する ◦ A/Bテストを実施、分析して次の仮説検証へ 実工数:1〜2人日
  5. テスト・分析・改善のループを回す リスクの高い部分から検証を進めて、学習して徐々に精度を高めていく 1. まずは使われるかを検証 ◦ 約22%のユーザーに使われた! 2. 次にUIを改善して選びきれるかを検証 ◦ 5%ほどCVRが上がった!

    3. 細かく数値を分析してブラッシュアップ ◦ おすすめ商品の出し方 ◦ ハーフモーダルの掲出タイミング ◦ 条件変更を可能に ◦ 質問内容と回答内容の改善
  6. • リスクの高い部分から検証する ◦ 一気にすべてを検証しない、最初から作り込み過ぎない • ユースケースを絞る ◦ 考えること・作るものをなるべく減らす • 保守性やスケーラビリティを犠牲にしてスピードを取る

    ◦ コードを使い捨てることを恐れない、捨てやすくしておく、掃除を忘れない • AIを活用する ◦ GitHub Copilot、Cursor、v0などを使い開発速度を上げる • 時には手作業を厭わない ◦ 汎用的にしない、早すぎる最適化をしない スピードを上げるために どうすれば学習スピードを最大化できるか考え、学習のための最小の労力で作る(時に作らない)