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Patent Monitoring and Workflow

Misato Sakai
August 21, 2020

Patent Monitoring and Workflow

■グローバル時代の特許ウオッチングと 情報ワークフロー設計の基礎
RWS社 2020/08/21 セミナー資料

海外特許のSDI(定期配信) 及び 経過情報監視と
ワークフロー設計の基礎

■動画
導入パート : https://youtu.be/hZapGAfhgqI
part1 : https://youtu.be/D3Gg3qZ765o
part2,3: https://youtu.be/_O2ZQA-_9MU
 
---関連動画等------
■関連動画-海外SDI検索式の作成 ポイントと実例 
https://youtu.be/bXfUFVEVhLs

■人気動画「ここで差がつく!意外と知らない調査の基本」
(第3回)知財実務オンライン
https://youtu.be/mb_9luiL-3k

■酒井 Facebook (週1~2回 ライブ配信があります)
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■YouTubeチャンネル
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■弊社ブログ
http://blog.1smartworks.com/

Misato Sakai

August 21, 2020
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Transcript

  1. 1.海外特許ウオッチング(SDI)の設計方法 基本的なワークフローの一例 SDI 新着公報配信 評価 ランク・メモ等 要注意案件 判定 要注意案件 判定

    対策検討 対策管理 研究・開発・設計 ウオッチング ・経過監視 対策情報の共有 ・判断結果 ・対応の内容 ・ランク変更 評価は進んでいるか? 滞留はないか? 知財部門 経過監視の滞留はないか 情報共有できているか 定期的見直しができているか 滞留はないか? 情報共有できているか? SDI設定自体は難しいことではない。滞留せず情報共有できる仕組み作りが重要。
  2. 1.海外特許ウオッチング(SDI)の設計方法 SDI設計時に考慮したい点 -検索例から-  誰を配信対象にするか - 関心を持てる公報の配信  例えば「部門全体」か「課・チーム単位」で配信するか、を検討する。 部門全体なら、検索条件の数は少なくシンプルになりやすいが、配信公報数が増えがちであ り、無関係な公報が回ってくると見られる可能性もある 課・チーム単位では、検索条件の管理が増えやすいが、配信公報数は少なく、無関係公報の 配信もある程度抑えられる。 適切な条件設定 - もし大半が中国語公報だったら? 近年、中国でのビジネス展開が重要度を増すのに伴って、

    SDI対象に中国特許を加えるケー スも増えているが「毎回の配信の大半が中国公報」といった状況も起こりがちである。「 Must」 と「Better」について、慎重に考えたいところ。 また何れの国を選択した場合も、公報原文は日本語以外となる。なるべく滞留を起こさせな い、技術部門にとって負担の少ない配信方法を検討したい。 評価・チェックの方法 - 出勤率調整が実施されるとしたら  SDI活動には評価と情報共有が欠かせない。 とりわけ恒常的に出勤率調整を行っている場合は、本来業務が優先されSDIが滞留する可 能性も考えられる。在宅勤務時や隙間時間でも簡単にチェックができるデータ配信方法や、 技術者にとって容易に評価できるチェック項目、また、クラウドサービス等を利用した情報共 有を検討する時期なのかもしれない。 1 2 3
  3. 2.SDI結果の評価と監視のワークフロー 基本的なワークフローの一例 (再掲) SDI 新着公報配信 評価 ランク・メモ等 要注意案件 判定 要注意案件 判定

    対策検討 対策管理 研究・開発・設計 ウオッチング ・経過監視 対策情報の共有 ・判断結果 ・対応の内容 ・ランク変更 評価は進んでいるか? 滞留はないか? 知財部門 経過監視の滞留はないか 情報共有できているか 定期的見直しができているか 滞留はないか? 情報共有できているか? SDI設定自体は難しいことではない。滞留せず情報共有できる仕組み作りが重要。 監視
  4. 2.SDI結果の評価と監視のワークフロー SDI結果の評価項目(例) 評価項目の例 評価指標の例 自社製品/自社技術との関連度 製品に関連、開発中技術に関連、将来のシーズとして検討中  等 自社ビジネスへの影響度 主力製品に関連、その他製品に影響、将来的に影響の可能性、 開発テーマのみ  等 

    回避容易性 回避困難・代替技術なし、 回避困難だが代替技術あり(コスト アップ)、 回避は可能 等 出願人との関連 関係良好、特記事項なし、ライセンス有、要注意 等  上記は評価項目の例です。(上記以外の項目も考えられます) 項目が増える分、ワークフローが滞留しやすい傾向が見受けられます。
  5. 2.SDI結果の評価と監視のワークフロー INPADOCイベントカテゴリー (欧州特許庁) 原文 https://www.epo.org/searching-for-patents/helpful-resources/first-time-here/legal-event-data/inpadoc-classification-scheme.html A Application filing 出願書類 H P right

    cessation 権利の停止 S Information on licensing and similar transactions ライセンス及び同様の取引の情報 B Application discontinuation 出願中止 K IP right revival 権利の復活 T Administrative procedure adjustment 行政手続の調整 C Application revival 出願の復活 L IP right review request 権利レビューの申請 U Payment 支払い D Search and examination 先行資料調査と審査 M IP right maintenance 権利の維持 V Appeal 審判 E Pre-grant review request 事前許可レビューの申請 P Re-publication of document after modification 変更後のドキュメント再発行 W Other その他 F IP right grant 権利を付与 Q Document publication 公報発行 Y Correction and deletion of event information イベント情報の修正と削除 G Protection beyond IP right term 権利期間の延長 R Party data change 出願人データ変更 Z Classification pending 分類を保留中
  6. 2.SDI結果の評価と監視のワークフロー 要注意案件の対策管理と監視のポイント 業務形態に合わせよう 他社の成功事例が自分たちに 合うとは限らない。業務形態に 合わせてスムーズに配信できる 方法を考えよう 部門間の情報共有 他社要注意案件の対策を蓄積 するとともに、関連部門とのリス

    ク認識共有 滞留は敵 チェック漏れ、処理漏れがないよ う、定期的に確認。(部門別未回答 リスト、未判断リスト、現況リスト等 を作るとベスト) 最初は小さく始める やった方が良いことは「良さそ う」に見えるが負荷も増える。は じめは「MUST」だけに絞って動 かそう。 こまめに見直す 経過(法的状況)の変化時に は、監視不要に変わる場合あ り。リスク変化の有無・アクショ ンの要否を見直そう。 証拠を残さない 「侵害の認識」を むやみに文書化しない。
  7. 3.問題特許が権利化されたら?-無効化・無力化のための情報収集 情報収集対象の例 Family ID XXXXXX ファミリー一覧+各国経過情報 JP経過情報 JP主要経過書類 (例:拒絶理由通知書、意見書、補正書)    └───── JP引用公報

    各公報(PDFファイル)    US経過情報 US主要経過書類 (例: Office Action, Search Report ・・・)    └───── US引用公報 各公報(PDFファイル)    EP経過情報 ・・・    CN経過情報 ・・・    KR経過情報 ・・・   ・・・・・
  8. 3.問題特許が権利化されたら?-無効化・無力化のための情報収集 各国引用公報を効率良く整理・入手する小技 (CCD) CCD (Common Citation Document) ( http://ccd.fiveipoffices.org/ ) ※Espacenetのファミリ-表示にもリンク設置されている

    INPADOCファミリー情報と各国引用公報のリスト出力可能。( CSV/Excel) Excel形式ではEspacenetへのリンク付で出力される。 公報番号は Espacenetにリンク
  9. 付録:警告対応の基本的な流れ 1 2 3 4 問題特許は突然問題になるわけではない。予測は可能。 定期的に競合他社の特許権をサーチ  (SDI) 問題特許の経過情報ウオッチング。対応外国出願のウオッチング。 情報提供(刊行物提出)の検討。権利化前の無効化

    SDI調査、競合他社の問題特許のサーチ分析 文言侵害あるか?(オールエレメントルール) 均等侵害あるか? 鑑定書を準備   !侵害の認識をむやみに文書に残さないこと 侵害・非侵害の判断 A)権利を有するか    権利者からの警告か? 権利期間内か? B)相手の特許権の権利範囲の確定   出願資料一式(包袋)の分析  出願当時の技術文献の分析 相手特許を詳しく確認 どこが相手会社か、だれが代理人か  侵害品を特定しているか 主張内容・根拠をチェック 回答期限はいつか 警告書が来たら「まず分析」
  10. 付録:権利行使のワークフロー例 1 2 3 営業担当者からの情報  顧客・取引先からの情報 競合他社の特許出願状況。 自社技術に近い内容が、複数・継続的に出願されている。(SDIで察知) 侵害事実の発見 A)権利を有するか   特許権、専用実施権、権利期間

    B)自社特許の権利範囲の確定   出願資料一式(包袋)分析。出願当時の技術文献の分析   無効理由の存否(自社特許の有効性確認目的で無効資料調査。訂正の検討) 自社特許に関する調査 侵害品・型番レベルでの特定 侵害品の技術的構成の分析 自社特許のクレーム・図面に対応させて表記する 被害状況の把握 ☆後の訴訟資料となるため必ず文書に残すこと 侵害品の特定・入手・分析
  11. 付録:権利行使のワークフロー例 4 5 6 文言侵害あるか?(オールエレメントルール) 均等侵害あるか? 鑑定書の準備 侵害・非侵害の判断 投資対効果 と リスクヘッジを考える アクション/警告書作成

    勝算の判断、費用の判断 返り討ちの可能性(相手の保有特許確認)   自社と侵害者との関係  ライセンス料?パートナー? いつ権利行使するか・・・ など 警告・権利行使すべきか?を判断 自社特許戦略に基づく判断