Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Angularで作るモバイルアプリ開発〜スタートアップの開発事情〜
Search
scrpgil
August 29, 2021
Programming
0
610
Angularで作るモバイルアプリ開発〜スタートアップの開発事情〜
こちらのイベントで登壇したときの資料です。
https://voicy.connpass.com/event/220158/
scrpgil
August 29, 2021
Tweet
Share
More Decks by scrpgil
See All by scrpgil
Firebase Realtime DB から ActionCable 移行のマネジメントの話
scrpgil
0
79
フレーム問題で考えてみるやる夫スレViewer
scrpgil
0
14
ChatGPTとLangChain さわってみた
scrpgil
0
83
久しぶりに ionic startしてみた
scrpgil
0
230
Ionic 6でWeb3やってみた
scrpgil
0
200
Ionic×Angularで作る ストーリーズ風UI
scrpgil
0
410
夢のクロスプラットフォーム開発
scrpgil
0
370
Stencil JSについて
scrpgil
0
420
PWA_Toolkitについて.pdf
scrpgil
0
1.7k
Other Decks in Programming
See All in Programming
Pulsar2 を雰囲気で使ってみよう
anoken
0
230
一休.com のログイン体験を支える技術 〜Web Components x Vue.js 活用事例と最適化について〜
atsumim
0
320
Amazon Bedrock Multi Agentsを試してきた
tm2
1
280
Flutter × Firebase Genkit で加速する生成 AI アプリ開発
coborinai
0
150
Java Webフレームワークの現状 / java web framework at burikaigi
kishida
9
2.2k
Formの複雑さに立ち向かう
bmthd
1
810
技術を根付かせる / How to make technology take root
kubode
1
240
密集、ドキュメントのコロケーション with AWS Lambda
satoshi256kbyte
0
190
DROBEの生成AI活用事例 with AWS
ippey
0
130
2024年のkintone API振り返りと2025年 / kintone API look back in 2024
tasshi
0
220
お前もAI鬼にならないか?👹Bolt & Cursor & Supabase & Vercelで人間をやめるぞ、ジョジョー!👺
taishiyade
5
3.9k
GoとPHPのインターフェイスの違い
shimabox
2
170
Featured
See All Featured
Navigating Team Friction
lara
183
15k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
78
6.2k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
411
22k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
9
430
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
28
8.4k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
55
9.2k
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
21
2.5k
A better future with KSS
kneath
238
17k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
30
4.6k
Building an army of robots
kneath
302
45k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
174
51k
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
7
630
Transcript
Angularで作るモバイルアプリ開発 〜スタートアップ開発事情〜 榊原宏祐 株式会社キネカ
経歴紹介 榊原宏祐/@scrpgil ・2012年、NECのグループ会社に組み込みエンジニアとして新卒入社。 ・2016年、美容系スタートアップにジョインしてWebエンジニアに転向。 ・2018年、現職のキネカにジョインしてIonic/Angularでアプリ開発。 ・2019年、創業CTOより、キネカの開発チームを引き継ぎ。
経歴紹介 榊原宏祐/@scrpgil ・2012年、NECのグループ会社に組み込みエンジニアとして新卒入社。 ・2016年、美容系スタートアップにジョインしてWebエンジニアに転向。 ・2018年、現職のキネカにジョインしてIonic/Angularでアプリ開発。 ・2019年、創業CTOより、キネカの開発チームを引き継ぎ。
会社概要 ・株式会社キネカ ・2017年1月設立 ・代表者:平塚満 ・平均年齢:23~24歳 ・事業内容:エンタメマッチングアプリ「pato」の開発、運営
None
成長推移
技術スタック ・フロント:Angular、Ionic ・バックエンド:Ruby on Rails ・インフラ:GCP ・その他 Cloud SQL(MySQL)、Elasticsearch、Fluentd、BigQuery、Redash、New Relic、
Stackdriver、CircleCI、esa、Slack、GitHub、Asana
フェーズ • ph1:PMF期(2018年) ◦ 技術選定、コア機能の磨き込み。 • ph2:グロース期(2019年1月~2020年8月頃) ◦ サービス成長に伴うインフラ強化。 CircleCI導入、ビルド時間削減
• ph3:チーム拡大期(2020年9月〜2021年) ◦ 人員増に対応するためにビジョン作成、開発 KPI導入
ph1:PMF期(2018年)
PMF期で意識したこと • スピードが命! ◦ 検証を素早く回し、PMFまで最速でたどり着くかが勝負 ◦ コア機能以外へはコストかけられない ▪ 特にpatoのようなサービスは世になかった。
• マルチプラットフォーム対応は必須 ◦ マッチングアプリという特性上、Web版必要だよねとなった。 ◦ 必然的にクロスプラットフォームのフレームワークを選択
クロスプラットフォームについて 一つのコードベースから、複数のプラットフォームへ展開可能。 初期はプログラマーも、デザイナーも1人で済む(ことが多い) プログラマー FW プラットフォーム
Ionic / Angularを採用 • 創業CTOがIonicの知見が多かった ◦ 使い慣れたライブラリを採用 • モバイルアプリを作成するためのUIフレームワーク ◦
普通に優秀なUIライブラリ。Ionic 3までは、Angularを使って作られている。 • Live Updateの仕組みがある! ◦ 軽微な修正ならストアの審査を通さずに更新可能。 ◦ PMF期において採用の決め手になった。
Ionic / Angularを採用
PMFを果たしグロースフェーズへ
ph2:グロース期 (2019年1月~2020年8月頃)
この時期に起きた問題 • サービスの成長によりユーザー数増加 ◦ 2万→10万人以上 • インフラの強化が急務 ◦ オートスケール *
サーバー側 ◦ CI/CD環境の構築 ▪ ビルドはローカルマシンで行っていた・・・
CircleCIの導入 • ローカルで行っていたビルドをCircleCIに置き換え • 複数のプラットフォームへ同時リリースが可能になった。
ビルド時間の削減 • CI導入当初、ビルド時間は30分ほど ◦ この待ち時間は辛い・・・
ビルド時間の削減 • ビルドが遅い原因を調査 ◦ 共通モジュールの肥大化が原因だった。 ▪ 50近くまとまっていた共通モジュールを全部分割しました • 30分→15分までビルド時間短縮! ◦
Angularのバージョンアップ( 5系→6系) ▪ 15分→7分まで短縮
結果として • スケールに耐えられるインフラ環境が構築 • 開発メンバーが増えても煩雑にならないCI環境ができた ◦ エンジニアが増員。3人から10人へ
Ph3:チーム拡大期 (2020〜2021年)
ビジョンの策定 • チーム全員が持っていてほしいマインドを明文化 ◦ “圧倒的ハイパフォーマーなチームになり、ユーザー目線のプロダクトを作り続ける ”
開発KPIの導入 「LeanとDevOpsの科学」 ハイパフォーマーな開発チームを 4つのキーメトリ クスで測定。
パフォーマンス指標の導入 「LeanとDevOpsの科学」より、ハイパフォーマンスなチームの定義 ハイ パフォーマー キネカ 開発チーム ミディアム パフォーマー ロー パフォーマー
デプロイ頻度 オンデマンド (1日複数回) 1日平均8~10回 週1回から 月1回 週1回から 月1回 変更失敗率 0-15% 12.17% 0-15% 31-45% 変更の リードタイム 1時間未満 未計測 1週間から 1ヶ月 1週間から 1ヶ月 MTTR 1時間未満 未計測 1日未満 1日から1週間
KPIを追う仕組み • Slackへ投稿したリリース数を自動カウント • 1日7リリース。 • 主要KPIをモニターに写して座席近い場所に表示。 ◦
特に効果があったのはこれ。
KPIを追う仕組み DX Criteria参照: https://dxcriteria.cto-a.org/dbe77e79f1b34b0e897338693091ad99
振り返ってみて・・・
• Ionic/Angular選択してよかった。 ◦ モバイルアプリの開発をWebと同じ開発体験で続けている ◦ 現在のハイパフォーマンスな開発体制にだいぶ寄与している ◦ 初学者でも学習コスト低い 振り返ってみて・・・
• 改善点 ◦ アーキテクチャ的な所は知識不足も目立った。 ◦ ComponentModuleの分割など、最初から将来を見越していたら、やる必要ないものも多く あった。 振り返ってみて・・・
• Angular 6、Ionic 5へのバージョンアップ • 技術的負債を解消し、より堅牢なアーキテクチャへ 今後の課題
全セグメントで採用強化中 • 開発 ◦ サーバーサイド、クライアントサイド、コーポレートエンジニア、分析エンジニア • デザイナー ◦ UIデザイナー、グラフィックデザイナー
• ビジネス ◦ 営業、経営企画、カスタマーサポート/カスタマーサクセス • etc...
• ご清聴ありがとうございました。