[ASJ2020A: 2.1.15] 音場制御におけるスピーカ・制御点配置最適化法の比較評価

Beeb4cfb45c3fa586526aa131ea67683?s=47 Shoichi Koyama
September 10, 2020

[ASJ2020A: 2.1.15] 音場制御におけるスピーカ・制御点配置最適化法の比較評価

Beeb4cfb45c3fa586526aa131ea67683?s=128

Shoichi Koyama

September 10, 2020
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  1. ⾳場制御における スピーカ・制御点配置最適化法の⽐較評価 ⼩⼭ 翔⼀1, Gilles Chardon2, Laurent Daudet3 1東京⼤学/JSTさきがけ, 2CentraleSupélec,

    3Institut Langevin 2.1.15
  2. ⾳場制御とは Ø 複数のスピーカを⽤いて対象領域内に所望の⾳場を合成 Sep 10, 2020 2 スピーカ 対象領域 Ø

    ⾳場の積分⽅程式表現に基づく解析的な⼿法 § 計算量が少ない,スピーカ配置に制約 Ø 誤差最⼩化の最適化問題として扱う数値的⼿法 § 計算量が多い,スピーカ配置に⾃由度
  3. 多点⾳圧制御法 Ø 対象領域 を離散化した制御点上での⾳圧が,所望⾳場と ⼀致するようにスピーカ駆動信号を得る。 Sep 10, 2020 3 :

    対象領域 駆動信号 所望⾳場 伝達関数⾏列 制御点 ⼆次⾳源⾯ 逆フィルタ
  4. 多点⾳圧制御におけるスピーカ・制御点配置 Ø ⼆次⾳源⾯・対象領域の密な離散化 – コスト⾯の制約,伝達関数の事前測定が困難 Ø の境界⾯のみの制御点配置 – 特定の周波数で制御精度が著しく悪化(禁⽌周波数の問題) Sep

    10, 2020 4 スピーカ(⼆次⾳源)と制御点(センサ/マイク)を どのように配置すればよいか? : 対象領域 制御点 ⼆次⾳源⾯ 制御精度や逆フィルタ安定性に関して 最適なスピーカ・制御点配置を得るには?
  5. ⾳場制御におけるスピーカ・制御点配置最適化 Ø 主に騒⾳制御での⼆次⾳源配置最適化に関して既存研究 – ⼆次⾳源配置候補点の中から最適な配置を選択 § 重回帰分析の偏回帰係数を⽤いる⽅法 [Snyder&Hansen, J. Sound

    Vibr., 1991] § 伝達関数⾏列のGram‒Schmidt直交化に基づく⽅法 [Asano+, IEEE Trans. SAP, 1999] § スパース近似による最適化に基づく⽅法 [Khalilian+, IEEE/ACM Trans. ASLP, 2016] Sep 10, 2020 5 q 多くは⼆次⾳源配置の最適化のみを扱う q 特定の所望⾳場に対して最適化する⼿法が多い
  6. センサ配置最適化 Ø 機械学習・センサネットワーク分野で多数の既存研究 – 計測対象領域を離散化することでセンサ配置候補点を設定 し,その中からある規準の下で最適なセンサ集合を選択す る組合せ最適化問題を解く。 Sep 10, 2020

    6 対象領域 q 最適化規準 – 観測⾏列の跡や対数⾏列式 など実験計画法の規準 – エントロピーや相互情報量 など情報理論的な規準 q 最適化アルゴリズム – 貪欲法 – 凸緩和法 – (メタ)ヒューリスティクス
  7. センサ配置最適化法の代表例 q Krause+, J. Mach. Learn. Res., 2008: – ガウス過程でのモデル化の下,センサ選択集合とセンサ⾮選

    択集合との間の相互情報量を最⼤化 – 劣モジュラ性に基づく貪欲法 q Joshi&Boyd, IEEE Trans. SP, 2009: – 観測⾏列に関する対数⾏列式 を最⼤化 – 凸緩和法による近似解法+局所探索法 q Ranieri+, IEEE Trans. SP, 2014: – Frame potential を最⼩化 – 劣モジュラ性に基づく貪欲法 q Liu+, IEEE Trans. SP, 2016: – 線形モデルの下で⼆乗誤差期待値を最⼩化 – 凸緩和法および貪欲法 Sep 10, 2020 7
  8. Empirical Interpolation Method (EIM) Ø ⾳場制御におけるスピーカ・制御点配置の同時最適化 – 偏微分⽅程式の数値解析の分野で提案された,関数近似のための 補間関数とサンプリング点を求める⼿法 –

    各スピーカの伝達関数を補間関数,制御点をサンプリング点とみ なすことにより⾳場制御の問題に適⽤ – 伝達関数⾏列の 誤差ノルムを規準とする貪欲法 Ø 様々な⼆次⾳源∕センサ配置最適化法を⾳場制御の問題に 適⽤し,数値実験による⽐較評価を⾏う – Koyama, Chardon, and Daudet, “Optimizing Source and Sensor Placement for Sound Field Control: An Overview,” IEEE/ACM Trans. Audio, Speech, Lang. Process., vol. 28, 2020. – 再現実験のためのMATLABスクリプトを公開 https://github.com/sh01k/SourceSensorPlacementSFC Sep 10, 2020 8 [Koyama+, ICASSP, 2018]
  9. ⽐較⼿法 Sep 10, 2020 9 ⼿法の略称 配置最適化対象 最適化規準 アルゴリズム GSO

    [Asano+ 1999] スピーカ 直交性 Gram‒Schmidt 直交化 Det [Joshi&Boyd 2009] 制御点 対数⾏列式 凸緩和法 MI [Krause+ 2008] 制御点 相互情報量 貪欲法 FS [Ranieri+ 2014] スピーカ・制御点 Frame potential 貪欲法 EIM [Koyama+ 2018] スピーカ・制御点 L∞ 誤差ノルム 貪欲法 これらに等間隔配置 (Reg),ランダム配置 (Rand)を加え, 有限要素法を⽤いた数値シミュレーションによって⽐較
  10. 数値シミュレーション実験 Ø マルチゾーン⾳場制御におけるスピーカ・制御点配置 – 有限要素法による伝達関数の計算 (室境界での吸⾳率: 0.5) – スピーカ候補:2.4 m

    x 2.8 mの矩形領域, 256点 – 制御点候補:0.8 m x 0.8 mの2つの領域, 441点 – EIMによる配置個数の決定 Ø 評価尺度 – Signal-to-Distortion Ratio (SDR) – 伝達関数⾏列の条件数 Sep 10, 2020 10 -2 0 2 x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) Room boundary Loudspeaker candidates Control region
  11. 実験結果:スピーカ・制御点配置 Ø 800Hzにおけるスピーカ・制御点配置(40個) Sep 10, 2020 11 -2 0 2

    x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) -2 0 2 x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) -2 0 2 x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) -2 0 2 x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) -2 0 2 x (m) -3 -2 -1 0 1 2 3 4 y (m) GSO Det MI FS EIM
  12. 実験結果:再現⾳場 Ø 800Hz 平⾯波を所望⾳場としたときの再現⾳圧・誤差分布 Sep 10, 2020 12 0 0.4

    x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -40 -30 -20 -10 0 10 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -40 -30 -20 -10 0 10 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -40 -30 -20 -10 0 10 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -40 -30 -20 -10 0 10 0 0.4 x (m) -1 -0.5 0 0.5 y (m) -40 -30 -20 -10 0 10 GSO Det MI FS EIM ⾳圧分布 誤差分布
  13. 実験結果:周波数 vs SDR Sep 10, 2020 13 200 400 600

    800 1000 1200 1400 1600 Frequency (Hz) 0 10 20 30 40 50 60 SDR (dB) Reg Rand GSO Det 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 Frequency (Hz) 0 10 20 30 40 50 60 SDR (dB) Reg MI FS EIM Good Bad Good Bad
  14. 実験結果:周波数 vs 条件数 Sep 10, 2020 14 200 400 600

    800 1000 1200 1400 1600 Frequency (Hz) 40 60 80 100 120 140 Condition number (dB) Reg Rand GSO Det 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 Frequency (Hz) 40 60 80 100 120 140 Condition number (dB) Reg MI FS EIM Good Bad Good Bad
  15. まとめ Ø ⾳場制御におけるスピーカ・制御点配置最適化法 – 対象領域を離散化して得られる候補点の中から,ある 規準の下で最適な配置を選択する,組合せ最適化問題 – 実験計画法に由来する伝達関数⾏列に関する尺度,あ るいは情報理論的な尺度を規準として最適化 –

    最適化アルゴリズムとしては,貪欲法,凸緩和法,ヒ ューリスティクスなどが⽤いられる – 種々の⼿法を⽐較するシミュレーション実験を⾏い, スピーカ・制御点配置の最適化によって再現精度,逆 フィルタ安定性に関して性能が向上することを⽰した – 中でもスピーカ・制御点配置の同時最適化を可能とす るEIMが最も良い性能を⽰した Sep 10, 2020 15