JBUG#5_BacklogAIアシスタントレビュー_サンクスラボ塩谷

JBUG名古屋#5の発表資料です。

Backlog AI アシスタント β版のモニター利用させていただきました。
使用感や今後への期待などレビュー内容を発表します。
・具体的な活用事例
・現時点での惜しい点
・今後への期待と要望

JBUG名古屋#5 AI時代のデータドリブンなプロジェクト管理
https://jbug.connpass.com/event/370631/

Transcript

1. Backlog AIアシスタント レビュー AIは我々のチームワークをどう変えるか？ サンクスラボ株式会社 塩⾕ 俊介 JBUG名古屋#5 2025/11/06
2. ⾃⼰紹介 塩⾕ 俊介 しおや しゅんすけ 所属/役割 サンクスラボ株式会社 開発チームEM 住まい 愛知県豊⽥市 （2023/12 Uターン 東京→豊⽥） 趣味‧特技 名古屋グランパスサポーター Gallup認定ストレングスコーチ 家庭菜園 家族構成 妻 ⻑男(9) 次男(6) ⻑⼥(5) 三男(3) 次⼥(1) 好きな機能 ⭐ 機能！！連打します！！ 観葉植物
3. AIアシスタント導⼊背景と期待値
4. 導⼊背景：AI活⽤への「もどかしさ」 課題の進⾏‧コメントのチェック 複数プロジェクトを⾏き来して状況確認 報告⽤レポート作成に時間を取られる PJ管理には⼿間が掛かる…これらの業務、AIで効率化できるはず！
5. 導⼊背景：“Backlogネイティブ”なAIへの期待 Before（これまで） After（“Backlogネイティブ”へ の期待） BacklogデータをCSV出⼒ → 外部 AIで分析 出⼒‧前処理の⼿間が⼤きい AIごとにCSV解釈が異なり精度が不 安定 Backlog内で完結し、データ出⼒ が不要 コンテキストを保持した分析で⼀ 貫した精度 ⽇常の操作と連携し、すぐ使える Backlog AIアシスタント登場 → この⼿間と課題を解決できるはず。 ⼤きな期待を込めて、即モニターに応募。
6. 具体的なシナリオ紹介と効果
7. 具体的なシナリオ紹介 1 2 3 4 レポート作成 （時短とスピード） CS業務⽀援 （ナレッジ活⽤） リスク分析 （第三者の⽬） マネジメント⽀援 （客観性と多⾔語）
8. シナリオ① レポート作成（時短とスピード） a. ⽉次レポート作成：2時間 → 15分 b. 突発依頼に即応 Before After ⼿作業で集計 AI集約5分 約2時間 ＋整形‧考察10 分 効果 87%削減 ⼈間は「考察」という付加価値に集中 「ベトナムチームが開発した機能は？」 Before After 記憶ベースで回答 AIに質問して即 時回答 後で差分連絡 （遅い‧不正確） 機能⼀覧‧概 要‧リンク 結果：回答スピードと正確性 （信頼）が⼤幅向上
9. シナリオ② CS業務でのナレッジ活⽤ サポート⽤プロジェクトでの活⽤ AIアシスタント活⽤ 回答品質の標準化（担当者スキルに依 存しない） 過去ナレッジの属⼈化防⽌ 不⾜情報時も適切な連携先提案で対応 が滞らない ユーザー問い合わせ（課題）と対応 履歴をBacklogに蓄積 新規問い合わせに対し、過去の類似 ケースを検索し対応⽅法を提案 履歴が不⼗分な場合は、開発PJの 担当者をサジェストしてもらい、 関連する課題と合わせて開発チー ムへの調査依頼課題の⽂⾯を作成 効果
10. シナリオ③ リスク分析（第三者の⽬） AIを客観的な第三者として活⽤ a. サイト制作PJ（追加対応） b. サブプロジェクト （マイルストーン分析） PJ状況とゴールを提⽰ 不⾜タスク‧確認ポイントを洗い出し スケジュール影響を事前に指摘 マイルストーンとタスクを分析 期待値との整合をチェック リスク∕不⾜タスクを提案
11. シナリオ④ マネジメント⽀援 AIが「⼈」のマネジメントをサポート a. チーム内表彰（多⾔語対応）： ⽇本語‧英語‧ベトナム語が混在しても、課題やコメントからプロジェクト/チー ムへの貢献度を分析し、選出理由まで提⽰ b. 評価サポート： ⾃⼰評価とBacklogの実データを照合し、客観コメントのたたき台を⽣成 c. 振り返り⽀援： 対象期間のタスクを分析し、KPT形式でトピックを提案 効果：客観的な視点での気づきを獲得 （メンバーからは上がりにくい、⾃⾝では考えが及ばない部分への⽰唆を補完）
12. 現時点での「惜しい点」
13. 現時点での「惜しい点」 プロンプトの⽂字数制限（約500⽂字？）で複雑な分析依頼が難しい ⻑考させるとエラー（トークンエラー？） ⻑期間の分析をさせるとタイムアウトしやすい 登録‧更新系が未対応（AIは「分析」と「提案」まで。実データ更新は⼈間 が必要） ここが⼀番惜しい！
14. AIを活⽤したプロジェクト管理に ⼤切なこと
15. AI時代のPMで⼤切なこと (1) 「情報の資産化」 AIの知性は「⼊⼒されたデータ」で決まる 活⽤できたチーム（私たち） 課題‧コメントに「背景」「⽬的」 「経緯」をリッチに記録 検索‧要約が機能し、意思決定が 速くなる 活⽤できなかったチーム （他部⾨の声） 課題が「件名だけ」、更新が「状態変 更だけ」 AIが参照できる⽂脈が乏しく精度が不 安定 AIの登場で、Backlog上の「情報」の価値が⾶躍的に⾼まった。 だからこそ、⽇々の記録を資産として育てよう。
16. AI時代のPMで⼤切なこと (2) “記録”の価値の増⼤ データの価値はAIによって再定義された（⼈⼿で活かせる量には限界） 独⾃データの蓄積がAIの分析精度を⾼め、チームの競争⼒になる ⽇々の課題‧コメントに背景∕⽬的∕経緯を記録し、活⽤可能な資産へ 記録”はコストではなく、未来への投資
17. AI時代のPMで⼤切なこと (3) “⼈”がやるべきこと AIが得意なこと ⼈がやるべきこと ⼤量データの分析‧検索‧集計 ドラフト作成‧要約‧翻訳 客観的な視点での提案 AIの提案に対する最終判断と責任 戦略的な意思決定 チームメンバーへの共感とモチベー ション管理 問い：あなたが集中したい「⼈がやるべきこと」は何ですか？
18. AIアシスタントへの期待（要望）
19. AIアシスタントへの期待 (1) UIの進化 - ⼊⼒⽀援 チャット形式は便利。でも、もっとBacklogと融合してほしい！ 期待① ⼊⼒‧編集時のアシスト リアルタイム提案‧補⾜（課題/コメント⼊⼒中に内容を賢く提案） 関連タスクやWikiドキュメントの⾃動紐づけ 複雑な課題のタスク分割（⼦課題化）の提案 担当者のアサインと⼯数⾒積もりのアドバイス
20. AIアシスタントへの期待 (2) UIの進化 - 状況把握⽀援 ガントチャート：表⽰中の状況を要約し、重要マイルストーンを⼀⽬で把握 リスクハイライト：遅延‧ボトルネック候補を強調し、推奨アクションを提⽰ プロジェクトホーム：AIサマリーブロックで最新状況と要点を表⽰ 状況別アクションプラン：⽴ち上げ∕進⾏∕遅延に応じた提案 （例：概要Wiki⾃動⽣成、遅延課題の担当者調整）
21. AIアシスタントへの期待(3) “AIメンバー”をチームに迎え⼊れたい 最⼤の期待：AIを「チームの⼀員」に 課題の担当者として AIメンバー を指定可能 AIが課題を処理し、結果を コメント で返す Backlog内の対応（ドキュメント更新など）はAIが 実⾏ まで⾏う 他メンバーとの連携も実施（例：更新後に担当者変更してレビュー依頼）
22. “AIメンバー”がもたらす価値（スライド16の補⾜） 価値1：AIの活動がオープンにな る 価値2：タスクの完全⾃動化が 実現 AIとのやり取りが課題として残 り、ブラックボックス化しない チームのAI活⽤ノウハウが資産と して蓄積される 開始⽇∕期限⽇を設定して、定例 レポートや定期チェックを⾃動実 ⾏ AIメンバーが予定に沿って継続運 ⽤し、抜け漏れを防⽌
23. まとめ AIはチームワークを加速させる最⾼のパートナーに。 成否は⽇々蓄積するデータ次第。 ⾒極め（任せる領域∕⼈がやるべきこと）が重要。 AIがメンバーとしてBacklogに融合する未来に期待。
24. ご清聴ありがとうございました