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TECHPLAY20260312_CA_茅野_update.pdf

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shokotachocota

March 19, 2026
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  1. EMのキャリアはAIでどう変わるか 02 茅野 祥⼦ KAYANO SHOKO エンジニアリングマネージャー キャリアの変遷 広告事業部 DSPサービス

    エンジニア エンジニアリングマネージャー (EM) 領域が急拡⼤:採⽤‧1on1‧技術判断‧組織運営 etc. CyberAgent AbemaTV 制約を前提に、 アウトカム最⼤化の設計を模索 EMとしてのスタンス 「リソースが⾜りない」を嘆くのではなく、どうすれば構造的に解決で きるか? 今⽇のテーマへの想い AI活⽤は「効率化」だけでなく、私のような制約あるマネージャーが⽣き 残るための「⽣存戦略」でもある PERSONALITY #3歳ママ #仕組み化好き #慎重派 ⾃⼰紹介 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech 現在の働き⽅ ⼦育て中‧時差勤務 限られた時間の中で成果を最⼤化する必要がある 「ABEMA」制作配信技術へのキャリアチェンジ 産休‧育休 「ABEMA」配信システムチームへエンジニア復帰
  2. Turning Point AIの進化が EMの武器になると 確信した瞬間 単なるコーディング補助を超えていた 設計案の叩き台作成、ドキュメント構成の提案、 そして壁打ち相⼿。マネジメント業務の多くに応⽤できる。 ⾃分がまず“使い⼿”になる ⾃分が使い倒すことで、メンバーへの提案精度が上がる。

    「使ってみて」ではなく「こう使うと便利」と⾔える強み。 「AIを前提に、EMの働き⽅そのものを再設計できる」 EM OS Update Processing... 転機:AIの進化が重なった TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 04
  3. エンジニアリングマネージャー(EM)がAI時代にどう変化するか、 3つの視点から紐解きます。 PERSPECTIVE 01 01 エンジニアとして、 AIと向き合う まずは⾃分⾃⾝が「使い⼿」になる。 プレイングスキルとAIの相性について。 PERSPECTIVE

    03 03 マネージャー⾃⾝の 働き⽅を再設計する マルチタスクをAIで並⾏処理し、 ⼈間にしかできない仕事に集中する。 チーム全体に AI活⽤を浸透させる ⼀律導⼊は失敗する。 「個別フィッティング」というアプローチ。 PERSPECTIVE 02 02 今⽇お話しすること TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 05
  4. TECH PLAY Career Conference Women in Tech PERSPECTIVE 01 エンジニアとして

    AIと向き合う まずは⾃分⾃⾝が「使い⼿」になる。 プレイングスキルとAIの相性について。 01
  5. EMのキャリアはAIでどう変わるか 07 ⾃分が使えないと 的確な提案は できない メンバーに「AI使って」と⾔うだけでは浸透しません。 EM⾃ ⾝がAIの得意‧不得意を肌感覚で理解していることが、 組織 への導⼊における最⼤の説得⼒になります。

    Key Message AI時代、EMの実践知がすべての起点になる スポット開発‧調査 技術調査や⼩規模なバグ修正。AIにコードを書か せ、⾃分はレビューに徹する。 アーキテクチャ設計案 設計の叩き台や代替案の出し出し。壁打ち相⼿とし て活⽤し、考慮漏れを防ぐ。 ドキュメント構築 要件定義書や仕様書の⾻⼦作成。箇条書きメモから 整った⽂章を⽣成させる。 Comm. 下書き Slackやメールの返信案、⽅針共有のドラフト作成。 感情的なトーンの調整も依頼。 WHY PLAYING? EMのプレイング領域 × AI活⽤例 実例 実はこの登壇資料⾃体も、AIと⼀緒に作っています。まとまった時間が取れない中で、業務の合間にClaudeに"こういうことを伝えたい"と投げて、壁打ちしながら構成を 詰めていった。これがまさに、EMのプレイングの実例です。 EMのプレイング領域と、AIとの相性 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech
  6. 「委任 → レビュー → ⽅向修正」 はAI協働そのもの AIへの指⽰出しは「委任」、出⼒の検査は「レビュー」、追指⽰は「⽅向修正」。 EMが普段メンバーに⾏っているマネジメントスキルが、そのままAI活⽤の勘所になります。 EMは「AIマネジメント」の適性が最も⾼い職種である 01.

    委任 Delegation / Prompting ⽬的と要件を明確にして、 タスクを渡す。 = プロンプト設計 02. レビュー Review / Verification 上がってきたアウトプットの 品質と⽅向性を確認する。 = ⽣成結果の検証 03. ⽅向修正 Correction / Refinement ズレを指摘し、 改善フィードバックを⾏う。 = 追加指⽰‧修正 EMのスキルがAI時代に輝く理由 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 08
  7. TECH PLAY Career Conference Women in Tech PERSPECTIVE 02 02

    チーム全体に AI活⽤を浸透させる ⼀律のルールではなく「個別フィッティング」へ。 浸透を阻む壁をどう乗り越えるか。
  8. 「みんなでAIを使おう」と旗を振っても浸透しない。 メンバーの頭の中には、実務に即した3つの「迷い」があるからです。 これらの問いに対する「答え」ではなく「設計」を渡す必要がある ? ? 02 品質を担保できるのか? Issue: 検証とリスク ハルシネーション(嘘)が怖い。

    ⽣成されたコードや⽂章の責任を 誰がどう取るのか曖昧で踏み出せな い。 「嘘をつかれたら終わりでは?」 ? 01 どこに使うべきか? Issue: 適⽤領域の判断 「AIは何でもできる」と⾔われると、 逆に何に使えばいいか分からない。 ⾃分のタスクとの接点が⾒えない。 「コアな開発に使っていいの?」 03 本当に効率化なのか? Issue: 主観と実測の乖離 プロンプトを書く時間や修正の⼿間で、 結局⾃分でやった⽅が早いのでは? という疑問(METR調査でも指摘)。 「⾃分で書いた⽅が早くない?」 浸透の前に⽴ちはだかる3つの問い TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 10
  9. STRATEGY ⼀律のルールではなく グラデーションで 設計する 「全社で導⼊」「全員で使う」といった0か100かのア プローチではなく、 タスクの性質や個⼈のスキルに合 わせて「AI関与度」を調整します。 EMの役割:個別フィッティング 1on1などを通じて、「あなたのこの業務なら、ここはAI

    に任せられる」と具体的に線を引いて提案すること。 Human Only AI Assistance AI Autonomy 調査‧アイデア出しのみ Level 1-2 複雑なドメイン知識が必要なタスク。 AIは「壁打ち相⼿」や「初期リサーチ」に限定し、実作業は⼈が⾏う。 叩き台作成までAI Level 3-4 ドキュメント作成や定型的なコード。 8割の完成度までAIに作らせ、最後の「仕上げと責任」を⼈ が担う。 ほぼAIに完結させる Level 5-6 ⾮機密かつ単純なタスク(翻訳、要約、定型データ処 理)。 ⼈は最終確認のみ、あるいは完全に⾃動化する。 打ち⼿:グラデーションの設計(個別フィッティング) TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 11
  10. TECH PLAY Career Conference Women in Tech PERSPECTIVE 03 マネージャー⾃⾝の働き⽅を

    AIで再設計する マルチタスクをAIに並⾏処理させ、 ⼈間ならではの価値に集中する。 03
  11. The Reality 業務時間の3〜4割が 事務的‧調査的作業で 埋め尽くされている 会議の準備、議事録の整理、報告資料作成、 情報収集、社内調整のメッセージ... これらが断続的に発⽣し、深い思考を阻害する。 コンテキストスイッチの代償 頻繁なタスク切り替えにより、集中⼒が分散。

    「判断」や「対話」の質が知らぬ間に低下してしまう。 EMの⽇常は、マルチタスクの連続 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 13 THE CHALLENGE 深い思考と対話のための「連続した時間」をどう確保するか?
  12. EMの「マルチタスク」こそ、AIとの相性が最も良い MTG‧1on1中の記録 議論への集中を削ぐ議事録作成 並⾏して下書きさせる リアルタイム⽂字起こし+要約プロンプトで、会議終了時には議事録が8割完 成している状態に。 資料‧ドキュメント作成 構成案や⾻⼦の検討に時間がかかる ⾻⼦‧構成をAIに初稿作成 箇条書きのメモを渡して「構成案を3パターン出して」と指⽰。ゼロから考え

    る時間を圧縮。 情報収集‧技術調査 ⼤量のドキュメントや記事の精査 調査の初動をAIに委譲 「この記事の要点と、反対意⾒を探して」と依頼。⾃分は結論の検証からス タートする。 コミュニケーション Slack返信や調整メールの⽂⾯作成 下書き‧トーン調整を⽣成 要件だけ伝え「丁寧かつ簡潔に」と指⽰してドラフト作成。感情労働のコス トを下げる。 EMのマルチタスク × AI並⾏処理 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 14
  13. AIに任せる 事務的‧並列処理可能なタスク 議事録のドラフト作成 報告書‧資料の初稿作成 情報収集の初動調査 定型的な連絡‧調整⽂⾯ ⼈がやる EMにしかできない⾼付加価値活動 1on1‧メンタリング メンバーの感情やキャリアに向き合う

    ⽂化作り‧組織開発 ⼼理的安全性の醸成やチームビルディング 戦略的意思決定 不確実な状況下での決断と責任 他部署との調整‧交渉 政治的な調整や複雑な利害関係の解決 AIは「余⽩」を⽣み出し、 その余⽩を「⼈に投資する時間」として返してくれる。 浮いた時間で、EMにしかできない仕事をする TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 16
  14. アウトカムで勝負する 働き⽅への転換 AIによる時間圧縮は、単なる「早く終わる」以上の価値をもたらしま す。 それは、EMとしての持続可能性と成果の定義を変える⼒です。 Flexibility 突発対応‧戦略思考の両⽴ 事務作業を圧縮したことで⽣まれた「余⽩」が、急なトラブル対応や じっくり考える時間を吸収するバッファになる。 Life-Work

    Balance 育児‧制約との共存 「⻑時間働く」以外の選択肢ができる。 限られた時間でも、AIをレバ レッジに⾼い成果を出せる⾃信に繋がる。 評価軸のシフト 「どれだけ頑張ったか」 「何を実現したか」 AIは、プロセス(作業)をショートカットし、ダイレクトに結果 (価値)へ到達するための「加速装置」として機能する。 AIで⽣まれた「柔軟性」 TECH PLAY Career Conference #4 Women in Tech EMのキャリアはAIでどう変わるか 15 Input Focus Outcome Focus
  15. INTEGRATION & QUESTION 3つの視点の統合と、クロージング 17 茅野(かやの)| ABEMA PERSPECTIVE 01 01

    エンジニアとして、 AIと向き合う まずは⾃分⾃⾝が「使い⼿」になる。 プレイングスキルとAIの相性について。 PERSPECTIVE 03 03 マネージャー⾃⾝の 働き⽅を再設計する マルチタスクをAIで並⾏処理し、 ⼈間にしかできない仕事に集中する。 チーム全体に AI活⽤を浸透させる ⼀律導⼊は失敗する。 「個別フィッティング」というアプローチ。 PERSPECTIVE 02 02 CLOSING EMの仕事を、もっと本質的なものへ