Ruby on Rails を用いたシステム上で入力フォームを実現する際、Rails が提供しているフォームヘルパーを利用した実装や、React や Vue によるコンポーネントの自前での実装が一般的に行われます。
ここで、職業で学生を選択した場合は学校名と学年、会社員を選択した場合は役職と年収を入力する...といった、条件分岐が大量に生まれる入力フォームを想像しましょう。
一般的な実装手法では、あるフォームの入力値が他のフォームに影響を与えるような、複雑で動的な入力フォームの実現をするために、大量の if 文を書く必要があります。
また、ユーザから送信された入力値の正しさをバリデーションするために、バックエンド側に同様の if 文を大量に書く必要が出てきます。
そこで私は、複雑な仕様の入力フォームの実装のための JSON Schema 活用方法および事例について紹介します。入力フォームの仕様を JSON Schema で定義すれば、大量の if 文を用いることなくフロントエンド側の入力フォームを自動生成することができます。また、その JSON Schema をバックエンド側のバリデーションのロジックにも使い回すことができるため、シンプルでメンテナンス性の高い実装を実現することができます。