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事例から学ぶ「遠隔監視」 現地に赴く業務をIoTで自動化、働き方を変える/SORACOM Di...

事例から学ぶ「遠隔監視」 現地に赴く業務をIoTで自動化、働き方を変える/SORACOM Discovery 2021 day1_4

2021年6月22日(火)SORACOM Discovery 2021 ONLINE セッション資料です。

事例から学ぶ「遠隔監視」
現地に赴く業務をIoTで自動化、働き方を変える

IoT活用の代表的な用途「遠隔監視」の仕組みを解説するとともに、ゲストともにその活用をご紹介します。「遠隔監視」を導入することで、機器機器の状態をリモートから把握し、現地に赴くことなく点検やメンテナンス業務を効率化できます。IoT活用ゲストとして、遠隔監視の仕組みを解説するとともに、ビル・テナントの空調機器の点検業務をIoTで自動化したダイキン工業、園芸施設の加温ヒーター用の燃料の残量検知を完全自動化した相愛をゲストにお招きして、「遠隔監視」の取り組み、具体的な導入方法とその効果を伺います。

株式会社相愛 事業部 防災地質課 須佐美 俊和
ダイキン工業株式会社 サービス本部企画部 新海 匠
株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平

SORACOM

June 22, 2021
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Transcript

  1. 自己紹介 株式会社ソラコム / テクノロジー・エバンジェリスト 松下 享平 (まつした こうへい) “Max” 静岡県民

    🗻 新幹線通勤族 🚅 講演や執筆を中心に活動、登壇回数400以上/累計 経歴: 東証二部ハードウェアメーカーで情シス部門、 EC 事業責任者、IoT 事業開発を経て2017年より現職 好きな言葉: 論よりコード Twitter: @ma2shita
  2. 遠隔管理、2つのタイプ データ蓄積 行動のための情報共有  必要な機能は「可視化」「通知」  課題は蓄積先と、閲覧/通知の準備 データ閲覧 データ収集・蓄積 SORACOM

    Harvest ダッシュボード作成・共有 SORACOM Lagoon 外部クラウド連携サービス群 遠隔監視 ― 現場を知る SORACOM Beam SORACOM Funnel SORACOM Funk 地理的・時間的な制約を解決  必要な機能は「リモートアクセス」  課題は通信の確保と、安全性/利便性の両立 遠隔操作 ― 現場を動かす 機器へアクセス オンデマンドリモートアクセス SORACOM Napter デバイス LAN SORACOM Gate
  3. Toshikazu Susami 株式会社相愛 事業部 防災地質課 須佐美 俊和 氏 燃料の残量検知 Takumi

    Shinkai ダイキン工業株式会社 サービス本部企画部 新海 匠 氏 空調機器の点検 「遠隔監視」活用の2社
  4. 株式会社 相愛 /14 遠隔監視による業務カイゼン ~木質ペレット燃料残量検知システムを通して~ 株式会社 相愛 須佐美俊和 [email protected] 8

    2021-06-22 SORACOM Discovery 2021 day1 14:00-14:40 事例から学ぶ「遠隔監視」 現地に赴く業務をIoTで自動化、働き方を変える
  5. 株式会社 相愛 /14 自己紹介 • 株式会社相愛 事業部 防災地質課 須佐美 俊和

    • 機械系エンジニア • 経歴 • 大阪生まれ →高知工科大学大学院 知能機械システム工学コース 修了 →関西の大手メーカーでインド向け商品開発に従事 →高知に引越し現職 • 業務内容 • IoT技術等を用いた社内業務改善(防災分野、木質バイオマス分野) • 木質チップを用いた熱電併給システムの維持管理 • ドローンやレーザスキャナを用いた三次元計測・・・ 9
  6. 株式会社 相愛 /14 会社紹介(株式会社 相愛) • 高知県の総合コンサルタント会社 • 地域の方々の生活を多様な面から豊かにする建設関連事業 •

    地質調査、地すべり対策、アンカーメンテナンス事業、測量、三次元計測、 水 資源調査、自然環境調査など • 地域の雇用の場を創造する地域コンサルティング • 各種計画策定、観光資源調査、環境教育、宿泊施設の指定管理事業など • 地域の木質資源を利用して地域経済を回す木質バイオマス事業 • 木質バイオマス発電事業、木質バイオマスを利用した熱電併給システムの維持管理、 製材事業、薪の製造販売、猫砂の製造販売、 肥料の製造販売、 木質ペレットボイラーの開発・販売・施工、 木 質ペレット燃料販売・メンテナンスなど 10 https://www.soai-net.co.jp/
  7. 株式会社 相愛 /14 解決したい課題は何か? • 施設園芸ハウス向けの木質ペレットボイラーを、開発/販売している • ボイラーの燃料となる木質ペレットを、高知県内約70箇所に自社 配給している •

    ペレット使用量は、外気温やお客様の設定温度により変動する • 燃料を決して切らさないため、担当者はペレット残量見回りを 週 2回実施してる • また、ボイラー設備異常によるメンテナンスは、お客様からの電 話連絡に頼っている →木質ペレットの目視確認工数を削減したい! →能動的なメンテナンス対応をしたい! 11
  8. 株式会社 相愛 /14 自作IoTシステムの部品/サービス構成 大分類 小分類 決定した仕様 モノ センサ(ペレット残量 検知)

    ToFレーザ距離センサ センサ(設備異常 検知) リレー マイコン&通信モ ジュール Arduino Pro 3.3V+Sigfox Shield or Wio LTE-M 電池 ニッケル水素電池単3x4本 15 • ソラコムブログ、ソラコムUG、書籍、ネット、部品の仕様書等で徹底的に 情報収集し、一つ一つ仕様を決めていった
  9. 株式会社 相愛 /14 遠隔監視方法(木質ペレット残量検知) • 毎朝、SORACOM Lagoonで全お客様のペレット残量を確認し、 残 量データに基づくペレット配給計画を立案する 16

    ・横軸は時間、縦軸は距離 ・右肩上がりのグラフは、 木 質ペレットが徐々に消費され ていることを示す ・距離の大きな変化は、 木 質ペレットが追加された こと を示す
  10. 株式会社 相愛 /14 業務カイゼン結果(木質ペレット残量検知) • 週に2回、木質ペレット残量を目視確認していた →目視確認工数がゼロになった!PC/スマホで、全お客様の残量を いつでも知ることができるようになった! • 残量確認日と配送日が異なるため、どうしても計画にズレが生じ

    ていた →リアルタイムなデータに基づき、配給量や配給優先度を決定でき るようになった! • ペレットを決して切らしてはいけないというプレシャーがあった →全お客様の残量がわかるため、ストレスが大幅に軽減された! 18
  11. 株式会社 相愛 /14 業務カイゼン結果(設備異常検知) • お客様が、設備異常に気づかれないことがあった →異常通知に基づき、お客様に先んじてご連絡するため、お客様に も喜んで頂けた! • 設備異常による出動がいつあるかわからず、予定の変動が大き

    かった →設備異常に瞬時に気づくことができるため、1日の予定が組みや すくなった! • 設備異常対応に、工数を要していた →本工数を、前年度比で大幅に低減できた! 19
  12. 株式会社 相愛 /14 まとめ 1. 現場の遠隔監視による業務カイゼン効果の大きさを実感した! →特に、高知県(地方)のような空間が広い地域では、遠隔で現場を 知ることによる価値は大きいのではないか! 2. IoTデバイスを自作できる環境が、既に整っている!

    個人でも 中小企業でも自作できる! →好奇心を持ち、徹底的に情報収集をすれば、 「モノ」も「ネットワーク」も「クラウド」も、十分自作できる! 3. 現場の近くで自作することで、現場課題をより速く、より柔軟に 解決できる! →「現場x自作IoT」が価値を生む! 20
  13. 株式会社 相愛 /14 参考 • IoT木質ペレット残量検知システム/木質ペレットヒーティングシステム • 0105 高知発「IoT木質ペレット残量検知システム」!県内約70箇所で実運 用中

    | 株式会社 相愛 https://www.soai-net.co.jp/report/10537 • 0107 「IoT異常検知」。木質ペレットヒーティングシステムの設備異常にい ち早く対応! | 株式会社 相愛 https://www.soai-net.co.jp/report/10594 • お客様事例:株式会社相愛 - IoT プラットフォーム 株式会社ソラコム https://soracom.jp/case_studies/soai/ • 木質ペレットヒーティングシステム | 株式会社 相愛 https://www.soai- net.co.jp/service09/work01 • SORACOM UG • SORACOM UG Shikoku (四国) #3 in 高知ハンズオン2 参加記録 - SORACOM公式ブログ https://blog.soracom.com/ja- jp/2019/05/21/soracomug-shikoku-3/ 21
  14. どのように遠隔監視を実現したのか? デジタル化 (モノ) データ活用 (クラウド) カメラ 距離センサー 他システム連携 実現速度 《空調機器の点検》

    ダイキン工業 通信環境 (ネットワーク) どこでもつながる データ通信 《燃料の残量検知》 相愛 現場のデジタル化 (モノ) や データ活用 (クラウド) への集中
  15. 遠隔管理の「STARTLINE」に立つには? デジタル化 (モノ) データ活用 (クラウド) 通信環境 (ネットワーク) AI カメラ S+

    Camera Basic IoT ボタン SORACOM LTE-M Button 4種のセンサー入り GPS マルチユニット SORACOM Edition CO2 と温湿度 LTE-M CO2センサー データ収集・蓄積 SORACOM Harvest ダッシュボード作成・共有 SORACOM Lagoon 外部クラウド連携サービス群 SORACOM Beam SORACOM Funnel SORACOM Funk オンデマンドリモートアクセス SORACOM Napter デバイス LAN SORACOM Gate 遠隔監視 遠隔操作