エネルギー×ブロックチェーン

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1. Blockchain for Energy Food Material Made by Sota Watanabe 1
2. アジェンダ • ブロックチェーンとは？ • なぜブロックチェーンが重要なのか？ • 食品産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • マテリアル産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • エネルギー産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ 2
11. ブロックチェーンの特徴 経済活動の基盤は取引であり、歴史的には取引相手の信頼性の担保に多大なコストを 払ってきた。（格付け、会計監査、公証人、登記など） ブロックチェーンを利用することにより、参加者同士が相互に協力、監視するシステムが 成り立つので、社会システムを維持するために莫大なコストを払って構築してきた第三 者機関が不要になる。 ① 改ざんが極めて困難である ② 実質ゼロダウンなシステム ③ 安価に構築可能と言われている 11
12. 「中央集権型」と「分散型」 • 既存の取引は中央集権化されている。 3rd partyの信頼 や仲介者がいて初めて取引が成り立つ。 • 仲介者がいることによって取引に手数料が生まれ時間が かかる。 • 単一障害点を持つ。 • ノード間で信頼が成り立たない時はこのモデルは有効で ある。 • ブロックチェーンによって取引時間、手数料、システム耐 性、透明性が改善される。 • P2Pでノード間でやり取りが行われる。 • 単一障害点がないのでゼロダウンシステム。 12
13. アジェンダ • ブロックチェーンとは？ • なぜブロックチェーンが重要なのか？ • 食品産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • マテリアル産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • エネルギー産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ 13
14. ブロックチェーンへの期待 “10% of global GDP will be stored on Blockchains by 2025” World Economic Forum 14 “As disruptive and important as the PC and the Internet” Marc Andreessen
15. ブロックチェーンへの期待 “The technology most likely to change the next decade of business is not the social web, cloud, robotics, or even artificial intelligence. It’s the blockchain.” Harvard Business Review 15 “Gartner Group forecasts an accelerating takeoff for blockchain platforms. Blockchain is estimated to have delivered $4 billion in business value-add or technology innovation in 2017, with that growing to $21 billion by 2020, $176 billion in 2025 and $3.1 trillion by 2030, says Gartner.” Gartner Some Assumptions
16. ブロックチェーンはいかに経済を変えるのか？ 情報のインターネット ブロックチェーンはインターネットを拡張する。 価値のインターネット 16
17. ブロックチェーンはいかに経済を変えるのか？ 取引は大きな第三者機関に依存している。全体的に いい仕事をしているが問題は拡大している。 17
18. ブロックチェーンはいかに経済を変えるのか？ 拡大している問題。 ①ハッキング ②格差の拡大 ③情報の集権 ④非効率と搾取 デジタル時代の恩恵を非対称に得ている。 18
19. ブロックチェーンはいかに経済を変えるのか？ 人類の歴史において初めてあらゆる場所の人々が 第三者への依存を抜きにして、互いを信用し直接取 引できるようになった。 → 送金など（Demo） 19
20. アジェンダ • ブロックチェーンとは？ • なぜブロックチェーンが重要なのか？ • 食品産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • マテリアル産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • エネルギー産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ 20
21. Supply Chain×Blockchain 金融の次の最大のユースケースはサプライチェーンの可能性が高い。 以下の数値はGartnerのリサーチに基づく。 21
22. Supply Chain 今まで各々で管理していたデータベースを一元化する。権限のある誰もが閲覧可能でそれでいて改ざんができない。 GoogleクラウドでいうGoogleの様な運営主体がいないので、ダウンタイムかつ信頼性が非常に高い。 データが各々のステークホルダーで 管理されており、データが偏在している。 Eの データはAが見ることができない。 A B C D E A B C D E いままで これから データがブロックチェーン上で管理されるので D,E間の取引をAが見ることができる。 22
24. EVの充電×スマートコントラクト ドイツ、RWEとSlock.it社におけるユースケース Overview Ethereum上に構築されたEVの共有充電ステー ション。車とプライベートの充電所を結ぶ。 RWEの目的はプライベート充電ステーションのネットワークを築くこ と。 2017年5月からEVステーションを提供している Oxygen InitiativeはInnogyと連携してEVデジタ ルウォレットを作成すると発表。 デジタルウォレット 24
25. IoTとブロックチェーン 25
26. 自家発電×P2P取引 ニュージランド、PowerLedgerのケース Overview 個人間で発電した電力を交換できるようなプラット フォームを設計している。 これによって、発電している個人に対し新たなイン センティブ付けがなされるのと、地消地産のような 電力をより効率的に使えるような試みをすることが できる。 「発電→TSO（送電会社）→DSO（配電会社）→電 力小売→消費者」という多数レイヤーを効率化で きる可能性がある。 Source : http://www.energy-democracy.jp/1814 P2Pエネルギー交換プラットフォーム 26
27. 自家発電×P2P取引 27 Overview P2P小売プラットフォーム ローカルでP2P取引を実現する電力生産者による プラットフォーム。 2016年にNYのブルックリンで実験開始。 2017年に州からBrooklyn Microgridが正式な 電力小売として認められた。 ニューヨーク、LO3のケース
28. エネルギー×ブロックチェーンでできること Peer to Peer transaction 28 Cryptocurrency based electricity offers Efficiency Small size transaction
29. ユースケース_Civic 水、電気、スマートシティー 29 オーストラリア（Fremantle） ブロックチェーンベースのエネル ギー、水分配システムを構築してい る。 オーストラリア（Melbourne） Civic Ledger とパートナーシップを結 び、水のトレーディングマーケットをブ ロックチェーン上に構築している。 Source : https://www.zdnet.com/article/city-of-fremantle-readies-au8m-energy-and-water-blockchain-project/
30. ユースケース＿WePower 30 • Energy is tokenized based on kWh unit. • Each energy token acts as a smart contract indicating: 1) type of energy, 2) time stamp when the energy will be produced and delivered; 3) price tag. • The core principles of decarbonization, democratization and decentralization.
31. アジェンダ • ブロックチェーンとは？ • なぜブロックチェーンが重要なのか？ • 食品産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • マテリアル産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • エネルギー産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ 31
32. 食品×ブロックチェーン “For organisations who find themselves caught up in a food scandal, the consequences can be dire. The cost of one adulteration verdict can be up to 15% of annual company revenues, not to mention the damage to organisational reputation and brand loyalty that inevitably occurs.” [1] →1回の食品スキャンダルによって会社はその年の15％ほど の歳入を失う。 Source : https://www.newfoodmagazine.com/article/36978/blockchain-food/ 32 “The World Health Organisation estimates that almost 1 in 10 people become ill every year from eating contaminated food, with 420,000 dying as a result. Our global food supply has grown so complex that it has become almost impossible for food producers and retailers to guarantee the provenance of their products.” [1] →10人に1人が汚染された食品を口にし、420,000人が毎年 亡くなっている。食のサプライチェーンは複雑でプロダクトの来 歴を管理することはほぼ不可能である。
33. 1. リーコール 33 プロダクトのリコールをブロックチェーンで効率よく解決するには少なくても以下の 2点が必要。 ①全てのプロダクトが識別可能である。 ②プロダクトが交換される全てのタッチポイントでブロックチェーンに登録される。 例：レストランで食中毒が発生した場合、該当する食材がどのようなサプライチェーンを通ってエン ドカスタマーに届いたのかを明確化できる。それによって食中毒になる可能性のある他の食材を発 見できる。
34. 食品×ブロックチェーン IBMとWalmartの実験でマンゴー のリコール原因検出にかかる時間 が、既存のシステムだと6日。 ブロックチェーンの応用で平均2.2 秒と発表された。 どのようにして動いているのかの仮説。 https://jp.quora.com/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83 %E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%8 3%B3%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%9F% E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%AE%E6%B5%81%E9%80 %9A%E7%B5%8C%E8%B7%AF%E8%A8%98%E9%8C%B2% E3%81%AF-%E5%AE%9F 34
35. 2. ラベリング organic, cruelty-free, sustainableの様なマーケティングを強化 35 上記の様な差別化はマーケティング的に有効だが、本当に organicなのか？誰がどういうプロセス で決めているのか？は明確ではない。 Source : https://www.provenance.org/how-it-works NFCタグやRFIDタグを用いる。 スマホでタグをかざすことで、商品が誰 の手によって生産されて誰の手によって 配送されたのかを見ることができる。
36. 3. 農家と卸売業者の情報 Block Commodities Ltdのアフリカでのユースケース 農家と生産者にリアルタイムのマーケット情報（値段など）を提供する。より良い情報を手に入れるこ とができれば、生産者はより競争的かつ生産的になる。 “The goal is to democratize finance by providing farmers with insight into loan interest rates and commodities prices, all of which will be immutably registered and logged on a blockchain.” ファイナンスをより民主化、平等化することがミッション。 36
37. アジェンダ • ブロックチェーンとは？ • なぜブロックチェーンが重要なのか？ • 食品産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • マテリアル産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ • エネルギー産業にブロックチェーンはどう活かせるか？ 37
38. 1. 偽造品の特定 既存の問題点 解決策 ワークフロー 今日、サプライチェーン上で偽造品が 混入されていたり、不正が行われてい る。そして、サプライチェーンのダウンス トリームのカスタマーは偽造、不正がさ れていないと検証することができない。 • セキュアで、検証可能なシールを 各プロダクトに取り付ける。 • デジタルアイデンティティーとブロック チェーンを透明性が高く、安全な状態でリ ンクし、サプライチェーンの各段階でプロ ダクトの検証を行う。 • シールが剥がれたら通知が飛ぶ • Tamperproof, NFC-enabled Cryptosealをプロダクトに取り付ける または埋め込む。 • ブロックチェーン上でプロダクトの情 報を管理する。 38
39. 2. 温度管理×ブロックチェーン 既存の問題点 解決策 ワークフロー 本来であれば、厳格に温度管理がされ なければいけない商品が、サプライ チェーン上で管理者が目まぐるしく変わ ることによって、不正が行われていない ことが証明しずらい。 2018年末までに、トップ製薬会社50社の内、26社 がコールドチェーン管理を導入予定。 • 安価に、温度と湿度を測れる使い捨て、再生利用 可能なセンサーを用いる。温度・湿度をトラックし、 アラートを飛ばすこともできる。 • スマートフォンでNFC/BLEタグ付きのプロダクトを 認証する。 • スマートフォンアプリと NFC/BLE TempTracker 提供する。 • TempTrackerを商品に取り付ける。 • 温度と湿度が規定値を外れたら管理者 に通知が来る。ブロックチェーン上で 通知をステークホルダーが認知できる。 39
40. 色々な偽造品の市場規模（世界） Source: https://www.havocscope.com/ 40
41. 想定されるユースケース 海外輸出入・製造業 Source : http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/012400.html “Skuchain社は、世界に先駆けてブロックチェーン技術をサプライ チェーンに適用するソリューションを開発” “NTTデータでは、企業間で共有しづらかった(できなかった)受発 注情報や生産・納入計画情報、出荷・着荷情報等を、秘匿性を 保ったまま活用することを目的としたビジネスコラボレーションプ ラットフォーム「iQuattro」を2017年より提供しています注3。 「iQuattro」によりサプライチェーンを構成する企業間をつなぎ、サ プライチェーン全体の需給バランス情報等をリアルタイムに可視化 ・共有することを可能にしました。” “近年、第四次産業革命とも呼ばれる中で、新しい情報活用の時 代が到来しつつあります。その中で重要になるのは、利用者や企 業内の情報および各種IoTシグナルを双方向でやりとりするコミュ ニケーションネットワークと、不正なやりとりを抑止し、当事者間で 情報を共有できる技術です。ブロックチェーンは、強い改ざん耐性 を備えたデジタルイベントを記録する分散台帳技術であり、第四次 産業革命がもたらす新しい情報活用時代に必要不可欠な技術と なります。” 41
42. 想定されるユースケース 水素、ガスなどコモディティーのトークン化と取引の自動化。トークンの保有量に応じて 配分。支払いが自動で行われる。 42
43. 想定されるユースケース IoT×ブロックチェーンによる効率的な配送 Slock.itのスマートホーム 43
44. Appendix 44
45. 現状の問題点と未来 45
46. 再生エネルギー対する投資 46 参考：Bloomberg New Energy Finance 2016 level of investment into renewable energy has reached a level of 242 Billion USD representing a 23% decrease over the previous year as seen in the chart below.
47. マーケット縮小の理由（仮説） 47 The market is dominated by banks, private equity funds, hedge funds that are keeping out everyone else from the energy investment market and not serving the needs of renewable energy community with proper access to capital nor the needs of end users of the energy. 再生エネルギーへの投資が民主化されていない。