Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
マイクロサービスにおける ログ収集の課題と取り組み
Search
Ryo Okubo
January 18, 2019
Programming
7
2.7k
マイクロサービスにおける ログ収集の課題と取り組み
データとML周辺エンジニアリングを考える会 #1 2019 / 01 / 18 の資料です
https://data-engineering.connpass.com/event/111658/
Ryo Okubo
January 18, 2019
Tweet
Share
More Decks by Ryo Okubo
See All by Ryo Okubo
UbieのAIパートナーを支えるコンテキストエンジニアリング実践
syucream
2
1.2k
メルカリ・メルペイの成長を支える データ基盤とはどんなものか
syucream
7
7.1k
バッチとストリーミング、それぞれの障害に立ち向かう
syucream
3
3.7k
How Scala works at Mercari
syucream
2
1.1k
Production-ready stream data pipeline in Merpay, Inc
syucream
2
13k
データとML周辺エンジニアリン グを考える会 #2 イントロ
syucream
0
650
Stream Data Pipeline for Microservices in Merpay
syucream
6
1.2k
メルペイにおける、マイクロサービスに寄り添うログ収集基盤 / Microservices-frendly Data Pipeline
syucream
0
18k
Merpay のデータ収集基盤
syucream
5
1.1k
Other Decks in Programming
See All in Programming
Stay Hacker 〜九州で生まれ、Perlに出会い、コミュニティで育つ〜
pyama86
1
560
CSC509 Lecture 11
javiergs
PRO
0
310
CSC509 Lecture 10
javiergs
PRO
0
170
なぜ強調表示できず ** が表示されるのか — Perlで始まったMarkdownの歴史と日本語文書における課題
kwahiro
10
5.4k
MCPサーバー「モディフィウス」で変更容易性の向上をスケールする / modifius
minodriven
8
1.4k
複数チーム並行開発下でのコード移行アプローチ ~手動 Codemod から「生成AI 活用」への進化
andpad
0
150
「10分以内に機能を消せる状態」 の実現のためにやっていること
togishima
1
270
ネストしたdata classの面倒な更新にさようなら!Lensを作って理解するArrowのOpticsの世界
shiita0903
1
320
Blazing Fast UI Development with Compose Hot Reload (droidcon London 2025)
zsmb
0
500
乱雑なコードの整理から学ぶ設計の初歩
masuda220
PRO
29
11k
The Past, Present, and Future of Enterprise Java
ivargrimstad
0
450
Rails Girls Sapporo 2ndの裏側―準備の日々から見えた、私が得たもの / SAPPORO ENGINEER BASE #11
lemonade_37
2
120
Featured
See All Featured
Making Projects Easy
brettharned
120
6.4k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
355
21k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
46
7.8k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
10
660
Stop Working from a Prison Cell
hatefulcrawdad
272
21k
Optimizing for Happiness
mojombo
379
70k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
56
14k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
31
6.3k
Facilitating Awesome Meetings
lara
57
6.6k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
72
12k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Transcript
データとML周辺エンジニアリングを考える会 #1 2019 / 01 / 18 @syu_cream マイクロサービスにおける ログ収集の課題と取り組み
2 • @syu_cream • Data Engineer @ merpay, Inc. •
いちおうこのイベントの主催の1人 • 仕事で使ってる言語: Go, Scala • 学びたい言語: Rust whoami Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
3 • メルカリログ収集前史 • マイクロサービスにおけるログ収集 • メルペイのデータパイプライン構成 • 今後の課題 agenda
Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
メルカリログ収集前史 © Merpay, Inc. 4
5 全体構成 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved. https://speakerdeck.com/cubicdaiya/mercari-data-analysis-infrastructure
6 • バックエンドの API やバッチサーバのローカルファイルにログを蓄積 • fluentd でログを逐次送信 ◦ 負荷分散や転送効率化の都合、中継用
fluentd も存在 • hourly batch で BigQuery や GCS にログを送信 • それとは別にストリーム処理のため Norikra にも送信 メルカリにおけるログ収集 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
7 • モノリシックなサービスを支えるのに特化していると言える ◦ 幾つかの限られた種類の App サーバからログを収集する前提 ◦ 出力されるログのスキーマも限られている ◦
App サーバや周辺インフラ含めて SRE チームが管理 • マイクロサービスにするとどうなってしまうのか...? メルカリにおけるログ収集とマイクロサービス Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
マイクロサービスにおけるログ収集 © Merpay, Inc. 8
9 メルカリにおけるマイクロサービス Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved. https://speakerdeck.com/mercari/mtc2018-microservices-platform-at-mercari
10 • モノリスを避けて、機能を多数のマイクロサービスに分割 ◦ DB もマイクロサービスごとに持つ ◦ 実装言語や DB の種類はマイクロサービス毎に選択可能にする
▪ とはいえ、 Go + MySQL or Cloud Spanner が大多数 ◦ マイクロサービスのコンテナは Kubernetes (GKE) 上で動作 • チームもマイクロサービスに従って分割 ◦ なるべく各マイクロサービスチームが独自に意思決定可能にする メルカリにおけるマイクロサービス Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
11 • マイクロサービスにするとどうなってしまうのか...? ◦ ログ送信元が 10+, 100+, … 種類に増えることは考慮されていない ▪
さらに言うと Kubernetes に乗ることも考慮されていない ◦ ログのスキーマを限定するのは難しくなる ▪ 各マイクロサービスが担う機能が異なれば、出力するログも異なるはず ◦ SRE チームがインフラを支え続けるのが難しくなる ◦ ログの利用者の多様化も進むかも? ▪ 送信されたログを活用するマイクロサービスが登場したり ▪ BigQuery, GCS にだけ転送すればいい時代が終わるかも Re: メルカリにおけるログ収集とマイクロサービス Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved. マイクロサービスになるなら それに特化したログ収集基盤が必要!
メルペイのデータパイプライン構成 © Merpay, Inc. 12
13 マイクロサービスのためのログ収集パイプライン Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved. https://tech.mercari.com/entry/2018/12/03/162618
14 • 多数のマイクロサービスからログを受け付けるインタフェースを提供 ◦ 現在は Cloud Pub/Sub を想定 • ログを集約して
GCS に保存するパスと、パースして BigQuery, GCS に保存するパスを用意 ◦ パースに失敗した際でも GCS にはログが保持される ◦ スキーマは Protocol Buffer で事前定義する ◦ ETL 処理は Cloud Dataflow で行う マイクロサービスのためのログ収集パイプライン Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
15 • ログ収集パイプラインの Pub/Sub に送信する方法が欲しい • いくつかのオプションが Kubernetes の Doc
で提示されている ◦ ノードの Logging Agent を使う ◦ Logging Agent を持った Sidecar Container をアプリケーション Pod に含める ◦ ログ出力する Sidecar Container をアプリケーション Pod に含める ▪ ログ送信は別 Pod で行う ◦ アプリケーションから直接ログ収集のバックエンドにログを送信する ◦ ref. https://kubernetes.io/docs/concepts/cluster-administration/logging/ Kubernetes 上のサービスからのログ収集 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
16 • 現在は「アプリケーションから直接ログ収集のバックエンドにログを送信する」を選択 ◦ Go のロガーライブラリを実装して配布している ◦ Pub/Sub Topic や
IAM の管理は別途設定する ◦ マイクロサービスの実装言語毎にライブラリ開発が必要なリスクは存在 ... • 秋頃までは「ノードの Logging Agent を使う」を選択していた ◦ GKE なら Stackdriver Logging へ送信する Agent がデフォルトで動作する! ▪ 実態は Google 提供の fluentd コンテナが動作する DaemonSet ◦ 文字列しか扱えない、障害点が増える、コスト大 ...の理由から上記を選択し直した Kubernetes 上のサービスからのログ収集 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
今後の課題 © Merpay, Inc. 17
18 • スキーマハンドリング ◦ 現在は Protocol Buffer の定義から事前にスキーマを生成してリリース ◦ 柔軟かつスピーディーにスキーマ更新するために
Schema Registory が必要? ◦ しかし送信されるログのパターンが見えない今は過剰な投資かも ◦ 皆さんがどうやっているか知りたい! • Kubernetes 上のサービスからのログ収集、もっと良いソリューションが欲しい! ◦ Pub/Sub にログを送信する Logging Agent があると良い? ◦ Logging Agent のチューニングや運用コストが生じるデメリットは発生するが ◦ 皆さんがどうやっているか知り(ry 今後の課題 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
19 • データガバナンスどうにかする(?) ◦ データを蓄積してもその意味が分からなければ活用は進まない ◦ Apache Atlas とか WhereHows
とか AWS Glue の Catalog とかはあるが... ◦ 統制の取れたメタデータ管理なんて幻想な気がする • アクセス制御どうにかする ◦ 現状は GCP の IAM で whitelist 的に管理 ◦ どんな粒度で誰がどう管理するかは中長期的にも課題 今後の課題 Copyright © Merpay, Inc. All Rights Reserved.
おしまい © Merpay, Inc. 20