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#osc22on 中国オープンソースムーブメントの盛り上がりと 中国最大のオープンソースアライアンス「開源社」の活動紹介

#osc22on 中国オープンソースムーブメントの盛り上がりと 中国最大のオープンソースアライアンス「開源社」の活動紹介

PingCAP/TiDBデータベースやVue.js,Antdesignなど、中国発のオープンソースソフトウェアが目立つようになってきました。

中国最大のオープンソースアライアンス「開源社」唯一の外国人メンバーで、2021年は「社区合作之星」(コミュニティ連携の貢献賞)に選ばれた高須が、中国のオープンソース運動や開源社の活動、主なSponsorや予算周り含めて紹介します。

https://event.ospn.jp/osc2022-online-spring/session/539198

TAKASU Masakazu

March 11, 2022
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Transcript

  1. 中国オープンソースムーブメントの盛り上がり
    と 中国最大のオープンソースアライアンス「開
    源社」の活動紹介
    TAKASU Masakazu/高須正和
    開源社KaiYuenShe
    早稲田大学WASEDA University
    Nico-Tech Shenzhen
    Switch Science

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  2. 高須正和 事業&研究&Community
    深圳ほか世界各地のpartnerを開拓し、
    IoT開発ツールを輸出入・共同開発、投資,企業間提携などを行う。
    深圳大公坊国家级創客基地(iMakerBase),深圳MakerNet 国際事業開発
    事業:日本Switch Science, Global Business Development
    研究:早稲田大学Research Innovation Centre招聘研究員
    ニコ技深圳コミュニティ 共同創業者
    中国最大のOpen Source Alliance「開源社」
    唯一の国際(非中国語ネイティブ)メンバー
    美国MIT Media Lab Shenzhen 2019 Menter
    ガレージスミダ研究所 主任研究員
    著書5冊「プロトタイプシティ」「ハードウェアハッカー」(翻訳)など
    Community:开源社、Nico-Tech Shenzhen

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  3. 中国オープンソース活動のもりあがり
    OSSを核として大規模な資金調達をする
    企業が続々登場

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  4. 2018年以前の中国オープンソース-技術
    オープンソースについて理解していない
    ダウンロードはするがコミットしない
    2018年にVivo(当時ロシアワールドカップのスポンサー)が「カーネルの20%を書き直し
    て高速化」と発表したが、GPLであるAndoridのカーネルを改変したらソース公開義務があるに
    も関わらず沈黙中
    Vivoは2021年現在もAndoridのソースにコミットしてないし改修内容を公開してない
    Xiaomi,Huawei,Oppoなどはとても頻繁にコミットし公開している
    コードの品質をあまり気にしない
    プログラムは基本スクラップアンドビルド、「コードの品質」という概念が薄い
    アクセスが殺到したらつくりなおし
    ヒットせず、アクセスが来なければ品質が低いまま(か、システムがなくなる)
    国全体がMVP(Minimum Viable Product)ということ
    中国の技術コミュニティではテスト自動化などの項目だけ
    全然人気がない

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  5. 2020年以降中国ビジネスへのオープンソースの浸透
    OSSの浸透と言うよりも、世界のクラウドネイティブの流れに中国の大企業は乗ってきている
    また、ハードウェア含めた規格標準化/透明化とオープンソースソフトウェア/ハードウェアは歩調
    を合わせている
    企業
    とても多くの中国企業が、スタートアップ・大企業といった規模を問わず、
    製造・サービス・金融といった分野を問わず、企業戦略としてオープンソースに注力
    アリババ等は社内に「オープンソース推進室」を設置
    オープンソース技術を核にしたユニコーンも
    政府/公的機関
    オープンソースのライセンスを中国の法的機関で使えるようにする
    中国発のOSSライセンスが米OSIの承認を取得、世界的なライセンスに
    オープンソース運動を支援する公的な財団を設立
    コミュニティ
    もともと活発だったコミュニティが、オープンソースが商売になったことで進化
    フルタイムでOSSのコードを書くプロが増加
    学生のうちからOSSの文化に触れる若者が増えている

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  6. 現在では多くの企業が
    オープンソース担当・専門家の採用をしている
    開源社(中国オープンソースアライア
    ンス)のサイトに並ぶ
    「オープンソース関連採用」
    例:アリババクラウドではオープンソース
    関連でブランドを強化したい。有名OSSの
    コミッタ、広報などを優遇します

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  7. たとえばDidiでは
    Didiのオープンソース技術責任者が語る
    3つのメリット
    1.技術的影響力の拡大
    2.オープンソースをやることで、ドキュメントをわかりやすく
    書くなど、社内全体の技術に対する文化が良い方に変わ

    3. コミュニティに関わる文化が社内全体に広がる
    -現在55のプロジェクトをGitHubで公開
    -OSS(Didiのプロジェクトに限らず)に良い貢献をしたエン
    ジニアを社内表彰
    -主要なOSSFoundationに寄付
    -データを研究者に開放 70以上の論文、数十の高校の授
    業でデータが使われる

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  8. 海外でも(そこそこ)有名なOSS
    Vue.js日本のamazonでも14冊
    関連書籍がみつかる
    Reactで作られた UI toolkit,
    GitHubにて4,400 Star 日本でも利用者多い

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  9. Redhatのリポジトリに入っている中国OSS

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  10. なぜ企業からの活動が盛り上がったのか?
    この数年でコピーの中国からイノベーションの中国へ
    (詳しい話は早稲田ビジネススクール講義「深圳の産業集積とマスイノベーション」を。
    講義のほとんどはwebで録画公開しています)
    中国企業が世界的なクラウド、AI、ブロックチェーンなどの開発前線へ
    -OpenStack等、世界的なOSSプロジェクトには中国企業の名前が並ぶ
    -RISC-V、ブロックチェーンなどでも中国の存在感が大きくなってきている
    -組み込み用(Harmony OS, AliOS Things, Tencent OSの3大OS)はすべてオープンソース
    開発能力が企業でとても重要になっている
    -エンジニアの取り合い
    -お金はサブスクリプションで儲けるので、とにかく世界中を巻き込んで
    プロダクトを進化させたい
    カントリーリスクを減らす
    -オープンソース技術は輸出規制とか関係ない
    -GitHubがイランからのアクセス禁止があってすぐ、中国ではGiteeが立ち上がった
    -日本の製造業的な系列を目指していたHuaweiは2020年以降全力でオープンソースへ傾倒

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  11. 今はオープンソース4.0というべき時代
    (OSS=オープンソースソフトウェア)
    代表的なプロジェクト ユーザの要求 ビジネスモデル 解説
    OSS4.0
    2015-Now
    MongoDB ,Datablicks等
    のPaaS
    クラウドネイティ
    ブ,OSS前提
    スケーラブルで
    コストパフォー
    マンス
    スケーラブルでクラウドネイティブのシ
    ステムは、OSSベースのもの以外を見
    つけるのが難しくなる
    OSS3.0
    2005-2015
    Cloudera ,Confluent ,Kaf
    ka 等のSaaS
    ソフトウェアから開
    発エコシステムに
    OSSが直接ソ
    リューションを
    提供する
    OSSのほうが巨大な開発チームとして
    優れたSaaSが適用できるケースが増
    えはじめる
    OSS2.0
    1995-2005
    RedHat , MySQL Enterpriseなエンジ
    ニア(大規模なソ
    フトウェア)
    技術情報をサ
    ポートとして有
    償提供
    LAMP(Linux ,Apache ,MySQL , PHP)に
    よるwebシステム時代
    OSSだけでシステムが構築できる(棲
    み分け)
    OSS1.0
    ~1995
    GNU/Linux パーソナルなエン
    ジニア
    なし オープンソース黎明期
    プロプラエタリソフトウェアへの対抗と
    してのOSS
    開発者が増加し始める
    ※COSCON21での陈昱(云启资本)などの資料をもとに筆者作成

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  12. 資金調達が大きいOSS企業/ソフトウェア
    Company Project Founder Round Date Amount
    クラウドDB
    LinuxカーネルのOS
    組み込みOS
    クラウドDB
    Chrome OSフォークのOS
    K8Sフォークなどを活用して
    いるクラウド企業
    Apache Kylin OLAPエンジン
    (データ可視化)
    Apache APISIX APIゲート
    ウェイ
    AI用クラウドネイティブDB

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  13. TiDB(mySQL互換のクラウドネイティブ、キーバリュー形式データ
    ベース)を掲げるPingCAPは2億7000万ドルのシリーズD資金調達
    TiDBは米Square,日本のPayPayなどで使われている

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  14. オープンソース投資を得意とするファンド
    云启资本
    投資実績はPingCAP, Zilliz, Jina AI, TigerGraph, Graviti,
    Cloudchef, 数睿数据、德风科技、智齿科技、擎朗智能、元戎启行、
    新石器、一起など、
    プラットフォーム機能を中心に様々なオープンソース企業へ

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  15. 2021年発表の5カ年計画にもオープンソースソフトウェア・ハードウェ
    アの記載がある
    第14次五か年計画15章
    「デジタル経済で新しい優位性をつくろう」
    完善开源知识产权和法律体系,鼓
    励企业开放软件源代码、硬件设计
    和应用服务
    オープンソースの知財管理を完全な
    ものにし、
    企業がソフトウェアのソースコード、
    ハードウェアの設計をオープンにす
    ることを奨励する

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  16. オープンソース活動と
    ファウンデーション/アライアンスの役割

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  17. オープンソースファウンデーションの役割:
    Open Source Initiative
    Free Software Foundation
    Apache Software Foundation
    Linux Foundation などなど
    オープンソースソフトウェアライセンスの認証、イベントの開催、普及活動
    「こうしたドキュメントを整理すべきだ」などのガバナンスの整備
    権威あるFoundationは、予算や理事の選挙、議事録などもオープンになって
    いる必要がある
    近年はCNCF(Cloud Native Foundation)など、新しいFoundationが多く誕生して
    いる。ソフトウェアが「それぞれクラウドネイティブのシンプルなサービスの集
    合体」になるにつれて、複数のソフトウェアをまたいで企業と開発者を繋ぎ、
    エコシステムを大きくしていくのがFoundationの役割

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  18. 世界的なFoundationに中国会員が増えている
    項目=リポジトリ

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  19. Open Atom Foundation 中国政府工信部が設立
    Linux FoundationやApache Software Foundationなどと同様の機能
    -ちゃんとしたオープンソースを褒める(ニセモノをとりしまる)
    -プロジェクトの進め方、ドキュメントの品質などを指導、インキュベート
    -法律家を雇ってライセンスを整備し、普及させる(裁判所がGPLやApacheなどのライセ
    ンスをちゃんと使えるように
    -公的機関や学校でOSSの活用を促進する
    (ただし、実際のサイトはまだガタガタ。たぶんサービスよりも「声がけしたこと」に
    意味がある)

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  20. 中国発のオープンソースライセンス
    Mulan Permissive Software License v2 (MulanPSL - 2.0)
    Apache, MITなどに似たPermissiveと呼ばれるゆるい形のライセンス
    アメリカOpen Source Initiativeの認可済みの国際ライセンス
    特徴
    1.英語/中国語併記、同一の内容を持つ(国際取引で使える)
    2.Apacheライセンスにある「特許取ろうとしたら無効」に加えて、行政手続きについて
    記載がある(中国は三権分立が甘く、行政は裁判抜きで執行できる)

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  21. 中国最大のオープンソースアライアンス「開源社」
    -オープンソース活動を中国で盛り上げるための団体
    -年1回のCOSCON開催
    -年1回のレポート発行
    -ほかハッカソンや様々なイベントなど
    -公式wechatアカウント、ビリビリ動画のチャンネルな
    どで情報発信
    -メンバーは理事2名の推薦、その後メンバー全員の選挙
    で決まる 現在100名程度政府関係者、大学教授、アリバ
    バやHuaweiなどのOSPO,VSCodeの中国ユーザグルー
    プ、起業家やファンドなど
    (今のところ高須は唯一の外国人メンバー)
    中国全体では、オープンソースへの理解はまだまだなの
    で、布教活動をしていくのが役割

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  22. 「開源社」活動年度報告(日本語版)ほか
    中国OSS関係の重要文書をGitHubで公開中
    https://github.com/Nico-Tech-Shenzhen/ChinaOpensourceResearch/blob/main/translation/

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  23. 「開源社」活動年度報告(日本語版)に見る活動
    収入は60万RMB(約1000万円程度)
    スポンサー収入がほとんど
    寄付とチケット販売で5万RMB(100万
    円ほど)
    半分以上を前期からへ繰越
    支出はサーバ代1.6万RMB(30万円)
    COSCONイベント23万RMB(400万)
    などがほとんど
    事務費は1.45万RMB(24万円)
    純利益33万RMBは繰越

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  24. 「開源社」スポンサー
    戦略パートナー
    テンセントOSSコミュニティ
    プラチナ
    テック大企業が並ぶ
    珍しいのはWeOpenで、これは
    OSSに積極的な銀行
    ゴールド他
    YUNQI PARTNERSはVC

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  25. 「開源社」各ワーキンググループ
    グループ⾧
    マイクロソフトリサーチアジアでReactorのプロ
    ジェクトマネージャ
    グループ副⾧
    SegmentFault(技術コミュニティ)COO
    グループ秘書 ポスドク
    システム運営 freeCodeCamp成都
    法務
    VC(中国国営自動車会社の知財ファンド) アナリ
    スト
    メディア PRマネージャ
    イベント⾧ Huawei AI大会の運営&Evangelist
    イベント副⾧ Huawei AI大会のエコシステム管理
    コミュニティ連

    Datawhaleスタートアップ CEO
    コミュニティ連
    携 副⾧
    インフルエンサー
    大学連携/OSS
    教育
    師範大学教授
    メンバー開拓 webエンジニア
    財務 大企業の財務部⾧
    顧問委員会開拓 マイクロソフトのAI製品マネージャ
    コミュニティ連携、顧問開拓、システム維持などのワーキンググループごとに知見のあるメンバーが
    プロボノ的に運営している 本業と開源社での活動がリンクしてる人が多い

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  26. 「開源社」COSCONとは
    China Open Source CONference
    中国6都市+オンラインで行われたカンファレンス
    2020年数字
    -1億5700万ビュー(オンライン)
    - 542 職種1,173 組織
    登壇:
    -北京大の教授で中国のOSSライセ
    ンスを起草してる
    -PingCAPのCTO
    -OSSファンドのパートナー
    -Huaweiで独自のディストロ
    OpenEulerを作ってる人
    などなど、産業界/学会/政府などか
    らのキーノート+各テーマでの並列
    セッション 高須はオープンソー
    スハードウェアトラックで登壇

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  27. COSCONイベントでは優秀メンバーの表彰も
    高須も「コミュニティ連携の星」
    【やったこと】
    -このOSCやシンガポールFOSSASIAなどで開源社/中国オープンソースの活動紹介
    -中国開源年度報告等のレポート日本語翻訳
    -中国のメイカーフェア、メイカースペースなどに開源社を紹介し、無錫ではCOSCONのサ
    テライト会場に
    (中国人がみんなOSSや開源社を知ってるわけでなくて、むしろ知らない人のほうが多い)
    -COSCONハードウェアトラックでの登壇、中国でのメイカーフェア等で開源社の話を紹介
    -少しは中国語を勉強しています 2021年、中国での発表は中国語に(それまでは英語で
    やってた)
    【開源社の表彰コメント】
    高須正和氏は、中国のオープンソースコミュニティに深く関わる国際的な友人であり、开
    源社の最初の、そして現在でも唯一の外国人正会員となっています。
    毎年開催される「オープンソース・ハードウェア・フォーラムCOSCON」に参加して以来、
    オープンソース協会が発行する「中国オープンソース年度報告」の日本語版を翻訳する
    など、オープンソースコミュニティの普及に積極的に取り組んでいます。
    様々な国際的なオープンソースイベントで、开源社をアピール。 また、オープンソースの
    コミュニティグループや毎年開催されるオープンソースカンファレンスでは、積極的に中国
    語を学び、中国語でコミュニケーションをとっています。
    开源社の国際協力大使とも言えるでしょう。

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  28. 課題と可能性
    中国オープンソース

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  29. 最大の課題は言語
    AIや汎用DBなど、英語圏でも盛んな分野は英語での開発が優先される(そのほうが参
    加者が増えるため)が、中国のサービスに関連したものだとコミュニケーションがほ
    ぼ中国語になる(東京都新型コロナウィルス対策サイトの開発がほぼ日本語になるの
    と同じ)
    また、FPGAやRISC-Vなどのチップ開発、組み込み
    OSなどのハードウェアに近い部分はそもそも開発の
    主体が中国なので、より中国語中心で開発される傾
    向がある
    (中国語と語彙をだいたい共有してる国は日本を含
    めて韓国・ベトナム・タイなどがあるが、その中で
    漢字の読み書きができるのは日本だけなのでちょっ
    とラッキー)
    喋れれば、「外人だから」という扱いはされないで
    す。中国人同士でも知人しか信用しないので

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  30. 中国オープンソース現状と今後の可能性
    まだまだ金の匂いで加速が始まったばかりで、コミュニティというよりもそれぞれの企業の色が
    濃い中国オープンソースだが、急速に伸びている
    企業
    銀行員や役員が若いせいか、金融系からの参加も多く、近年までまともな金融システム
    がなかったためレガシーが少ない。そのためブロックチェーンの活用などに積極的
    組み込みについては他国をリードする可能性が大きい
    政府/行政
    -マトモな知財保護とオープンのやり方を一緒に進めるのは効率がいい
    -米企業がOSSで大成功しているやり方をうまくマネしそう(日本は全然マネできてない)
    -英国Micro:bitやRaspberryPiみたいなマネもやれるのでは?
    ユーザーコミュニティ
    若いし意識が高い
    これまで成長経験しかないので、まっすぐにいいことをやってる

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  31. 中国のオープンソースについて、GitHub上で
    共同翻訳などの研究をしています
    ニコ技深圳コミュニティ
    Facebook上で3300人を超える
    深圳の技術コミュニティ

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  32. 「オープンソースとはなにか」
    「中国と他の国のオープンソースにどんな可能性があるか」を研究する
    活動をしています
    Hardware Hacker
    People Poweredなど
    オープンソース関係の
    重要文書を翻訳出版
    ⁠「⁠嫌儲」「⁠原理主義」のない
    OSS文化を読み解く
    (技術評論社での連載タイトル)
    中国のオープンソースムーブメント:
    その現状と可能性
    3月15日19時オンライン
    山形浩生/八田真行/伊藤亜聖
    牧兼充/梶谷懐/高須正和
    主催:神戸大学現代中国研究拠点

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  33. NTT研究所のIbuki 山口大の
    密回避システム
    NHK研の
    触覚デバイス
    全日本学生児童発明くふう
    展で特許庁長官賞(11歳)
    本業でもオープンハードウェアの事業開発をしています
    深圳M5Stackは企業の研究所から小学生の発明まで、
    2018年の発売開始からわずか3年で、
    多くの発明家に使われている

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  34. 本業はオープンハードウェア絡みの
    事業開発(M5Stack,Arduino,RaspberryPiなど)です
    ■何よりも、安心して使えるオープンなハードウェアであること
    -ソリューションを開発する上でM5Stack社の取引開始稟議書、審査や許可が要らない
    -必要な情報はオンラインで公開されている
    ■現役エンジニアならではの優れた製品企画
    -プロトタイプ開発を圧倒的に早くするオールインワン(バッテリ,LCD,ボタン,無線)
    ■深圳ならではの開発・製造力
    -プロトタイプから工場のDXまで、様々な用途に対応するセンサー、周辺機器
    -1000個単位のフレキシブルな自社製造ラインと、深圳で設計開発することによる
    サプライチェーンが可能にする超高速な製品開発(毎週1つ以上新製品発売)
    ■それらが組み合わさった魅力的な製品と、ユーザーの支持やフィードバックが生んだ
    コミュニティ
    M5Stackユーザのコミュニティは、日本のユーザが中心になって作り上げた

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  35. Businessとしてのオープンソースの利点
    1.信頼性確保
    検証可能性、透明性、保守容易性
    2. flexibility
    他社製品の一部に使える、既存の知財,資産と組み合わせられる
    3.Community
    オープンな製品にはオープンな人々や協力会社が寄ってくる
    これらはそのままM5Stack成功の理由と言えるもの

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  36. オープンハードウェアでは日本は存在感大きい
    スイッチサイエンスは日本でのM5Stack総代理店
    M5Stackシリーズの販売は今も日本が最大
    日本30%,US25%,中国20%,ほか5%
    「先進的な開発ツール」について、日本は今も大きな市場
    (中国やアメリカのエンジニアは、一度流行ってからじゃないと買わない)
    2018年メイカーフェア東京で
    スイッチサイエンスと共同出展するM5
    (弊社はM5Stackに資本参加しています)
    同社のパートナーには
    弊社スイッチサイエンスの他にも
    SORACOM,Softbank等日本企業が並ぶ

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  37. 中国に欠けがちなものと我々(≒日本)の価値
    -ビジネスが盛り上がってるので、お金にならないこと への動きが鈍い
    (だから、オープンソースや先鋭的な開発ボード等、イノベーティブな分野での
    僕らの活動が重宝されている)
    -だいたいの仕事が中国人で片付くため、グローバルさ、ダイバーシティに欠ける
    (アメリカの企業や大学は世界一が集まるが、中国の大学はそうならない
    ただし、この点では日本はもっと悪くて日本人で固まりがち)
    (だから国際的なコミュニティである僕らの活動が重宝されている)
    日本の多くの組織が
    「オールジャパンで予算つけて中国に対抗」のように、
    さらにアンチイノベーションでドメスティックな戦略をとりがち
    それで良いことはなにもない。
    手を動かす人はみな、人類を前進させるための仲間です。

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  38. どうもありがとうございました。
    中国のオープンソース運動について、白書や政策などを
    翻訳公開しています
    https://github.com/Nico-Tech-Shenzhen/ChinaOpensourceResearch
    オープンソースとイノベーションについて
    いくつか書籍を出しています
    「プロトタイプシティ」
    「メイカーズのエコシステム」
    「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」(藤岡淳一)
    「ハードウェアハッカー」
    連絡先:
    高須正和 [email protected]
    Twitter: @tks
    Facebook: https://fb.me/takasuinfo
    WeChat:takasumasakazu

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