Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AIコーディングを実践してきた1年を振り返る / Looking Back on a Year...

Sponsored · SiteGround - Reliable hosting with speed, security, and support you can count on. →

AIコーディングを実践してきた1年を振り返る / Looking Back on a Year of Practicing AI Coding

本格的にAIコーディングを実践し始めてから1年以上が経過しました。目まぐるしく変化するAI活用ですが、変化したもの、していないもの、次の1年に向けて振り返ってみました。

Avatar for 武田隆志

武田隆志

October 23, 2026

More Decks by 武田隆志

Other Decks in Technology

Transcript

  1. ⾃⼰紹介 • 武⽥ 隆志 • クラスメソッド株式会社 クラウド事業統括本部 サービス開発部 • Claude

    Codeを2025年6⽉から使⽤(約1年4ヵ⽉) • 最初の2⽇間で利⽤料が$80.76になり、その⽇のうちに 定額プランへ切り替え • 昨年は「実践Claude Code:20の失敗から学ぶAIペア プログラミング」で登壇 2
  2. 4ヵ⽉で集めた20の失敗 803ファイルの会話ログなどから32の失敗パターンを抜き出し、20個を紹介した 分類 例 基本的な⾏動 「1ファイルずつ読んで」と頼むとgrepで済ませて 「確認しました」 コード品質とデバッグ 複数の修正を⼀度に⼊れ、どれで直ったか分からな い

    テストと検証 カバレッジ37.5%で「テスト完了しました!」 環境‧プロジェクト管理 ローカルでは動くがLambdaではImportError 喪失とドキュメント 知らないうちにgit stashされ、修正が消える 5
  3. この1年で付いた名前 時期 ⾔葉 中⾝ 2025年9⽉ コンテキストエンジニアリング 限られたコンテキストに何を⼊れるか を設計する 2026年2⽉ ハーネスエンジニアリング

    エージェントが失敗するたび、⼆度と 起きないしくみを作る 2026年6⽉ ループエンジニアリング ⼈がプロンプトを打つ代わりに、打つ しくみを設計する 昨年話した「失敗と対処法の⼀覧」も、今の⾔葉で⾔えばハーネスエンジニアリングに⼊る 8
  4. この1年に出たモデル(*はプレビュー) ⽉ Claude 2025年10⽉ Haiku 4.5 11⽉ Opus 4.5 12⽉

    2026年2⽉ Opus 4.6、Sonnet 4.6 3⽉ 4⽉ Opus 4.7 OpenAI Gemini その他 GPT-5.1、 5.1-Codex-Max 3 Pro GPT-5.2、5.2-Codex 3 Flash DeepSeek V3.2、 Mistral Large 3 GPT-5.3-Codex 3.1 Pro Qwen3.5 GPT-5.4 Mistral Small 4 GPT-5.5 Gemma 4、Qwen3.6、 DeepSeek V4*、 Mistral Medium 3.5 9
  5. この1年に出たモデル(*はプレビュー) ⽉ Claude OpenAI 5⽉ Opus 4.8 6⽉ Fable 5、Sonnet

    5 GPT-5.6 Sol* 7⽉ Opus 5 GPT-5.6 Sol/Terra/Luna Fable 5.1、Opus 5.5、 Sonnet 5.5 10⽉ Haiku 5.5 その他 3.5 Flash 8⽉ 9⽉ Gemini GPT-6 Astra、GPT-6 Sol/Luna、GPT-6.1 Sol 3.6 Flash DeepSeek V4 Flash 3.7 Flash Qwen3.8、DeepSeek V4 Pro 3.8 Flash DeepSeek V4.1 Flash 4 Argon Mistral Large 4* 10
  6. CLAUDE.mdを68%削った • • • • • • 2026年7⽉24⽇、Anthropicが「Claude Codeのシステムプロンプトを80%以上 削っても評価は落ちなかった」と公開した

    モデルが進歩したので削れた。前の世代の弱点を補うルールが、今の世代ではむ しろ邪魔になっていた 3⽇後に⾃分のルールの棚卸しをして、9,915バイトを3,179バイトにした ルール全体の約6割が重複‧⾃明‧古い記述だった ルールが多いこと以上に問題だったのは、存在しないAPIやパスを教えていたこ と 残したのは、そのプロジェクト固有の落とし⽳ モデルの能⼒が変わったらCLAUDE.mdを⾒直す 11
  7. 昨年の対処法は、今どうなったか 昨年の失敗 昨年の対処 今の対処 完了と⾔ってエラーだらけ CLAUDE.mdに書き、hookでlint を強制 プロジェクトごとのhookが型 チェック‧lint‧テストを実⾏す る

    ルールを忘れる 作業のたびに⾔い直す いつも守らせるルールは必要なも のに絞る。⼿順はスキルに切り出 す 実在しないメソッドを使う ⼈間が公式ドキュメントで確認 型チェックとLSP、別モデルのレ ビュー コンテキストに禁⽌事項を書いてもやってしまう。昨年の時点で20個中2個は外側のしくみで対 処していて、今はそちらが主になった 13
  8. レビュー相⼿が増えた • • • • Claudeが実装し、Claude⾃⾝がレビューし、同じ対象をCodexにもレビューさ せる 認証トークンが画⾯に出てしまう設計の⽋陥を、実装前にCodexが⾒つけた 普段から併⽤していて、特に重要な設計や影響範囲の⼤きいPRでは積極的に使っ ている

    別モデルの指摘も鵜呑みにせず、実機とドキュメントで確かめる 周りのエンジニアが併⽤していたので、⾃分も始めた。Anthropicも2026年3⽉の記 事で、エージェントは⾃⼰採点が⽢いので評価役を分ける、と書いている 15
  9. 68%削っても残ったルール 残ったルール 昨年の失敗 完了という前に定義されたチェックを実⾏する 3. 作業完了前のチェック不⾜ テストの失敗を隠す⽅向の変更をしない 12. カバレッジ妥協 デバッグは仮説を1つずつ検証する

    9. ショットガンデバッグ 要求された変更と明らかに必要な変更だけ⾏う 7. シンプル作業の複雑化 テストの固定値は架空のダミー値にする — モデルが何世代か⼊れ替わってもこの5つは残しているが、今後なくなる可能性はある 19