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ITエンジニア自身の発信情報が求職者等の意思決定プロセスに与える影響

 ITエンジニア自身の発信情報が求職者等の意思決定プロセスに与える影響

・論文
ITエンジニア自身の発信情報が求職者等の意思決定プロセスに与える影響
 -ITエンジニア発信情報と企業発信情報の比較- 

・論文概要
転職活動の意思決定に対してITエンジニア個人の発信と企業の発信のどちらの影響力が強いかを、消費者意思決定モデルを下敷きに共分散構造分析(SEM)により、分析・比較した。結果、ブランド認知に対しては企業発信の影響が強く。態度形成にはITエンジニア個人の発信が影響力が強かった。さらにコロナ禍以降では、ITエンジニア発信はブランド認知や態度の形成に強い影響力をもつことが明らかとなった。

・学校
KIT虎ノ門大学院 金沢工業大学
2023年8月

・著者:吉田武志

だだいま(2023年8月)、社内勉強会の共同開催を募集中
最後のページの連絡先へどうぞ~♪

TAKESHI YOSHIDA

August 21, 2023
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Transcript

  1. 目次 ✓ 背景(なぜ、このテーマを研究したの?) …3p ✓ なぜ、どんな方法で、なにを明らかにしたいか …4p ✓ 先行研究[人材採用 ×

    統計的手法] …5p ✓ 先行研究[消費者行動論 消費者意思決定モデル] …6-7p ✓ 仮説(1,2,3)の設定 …8p ✓ 仮説(1,2,3)の検証結果 …9p ✓ コロナ禍の変化:先行研究・調査 …10p ✓ コロナ禍以降の転職者 仮説と検証 …11p ✓ 考察と提案 …12p ✓ Appendix:モデルの修正(モデル評価 適合度) …13p ✓ Appendix:考察と提案 コロナ禍以降の転職者 …14p ✓ Appendix:先行研究 [雇用者ブランディング] …15p ✓ Appendix:提言 雇用者ブランディングの役割/機能 …16p ✓ Appendix:調査アンケート項目 …17‐18p ✓ Appendix:調査対象 …19p ✓ Appendix:限界と展望 …20p ✓ Appendix:CDM が、なぜ転職活動の意思決定に適用できるか …21p Copyright © 2023,TakeshiYoshida 2
  2. 背景(なぜ、このテーマを研究したの?)  会社(業界内)で、ITエンジニア採用が課題  個人的な経験  事業の展開スピードにより、エンジニア人材 急激増加・減少  200超→120、再就職支援

     【発見】個々人のやりがい と 企業としての目的 にギャップ  例(工数orスマート解決、個人キャリアorプロジェクト要否)  そもそもの、 個人と企業の最初の接触や約束ごと(期待値の裏側)でギャップを 解消すべき  採用における情報発信 をテーマに、 企業発信とITエンジニア発信のどちらが影響があるか? を研究で明らかにしたい。 本当に「働きやすいか」に応える 情報発信は、 働いてる現場の人が感じてることでは? Copyright © 2023,TakeshiYoshida 3
  3. なぜ、どんな方法で、なにを明らかにしたいか  なぜ必要か  エンジニア採用向けの採用情報発信が、会社で求められている  【立場】通常、人事主導で行い、現場組織も協力 自分の立場は、原価部門(開発組織)の一員  【ギャップ】自社の場合は、長くBtoBでビジネスを行ってきたことも

    あり、従業員からの情報発信が慣れていない状況  (想い)会社関係者に対して、提案がしたい  どんな方法で  根拠が分かりやすい。論理と数字(重要性)で説明できる  何を明らかにしたいか  ITエンジニア個人の情報発信が、企業からの情報発信(公式)よりも 影響力がある  その影響力がある場面 消費者意思決定モデル CDM (J.A.Howard,1989) •マーケティングの方法論 90年代の消費者行動研究に、 最も大きな影響を与えたモデル ※ブランド構築に使用 •構造方程式モデル(Structure Equation Model,以下SEM)を使い、 因果関係を明らかにすることが出 来る 現場で働いている視点で、 適切な情報発信をしたい。 その為には、根拠が必要 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 4
  4. 先行研究 [人材採用 × 統計的手法] 人材採用を、ブランド・エクイティで捉えた先行研究 (Collins,2002)の論文  顧客ベースのブランド・エクイティに関するマーケティング文献の理論と研究を基に  初期の採用関連4つの活動(宣伝、スポンサーシップ、口コミによる推薦、広告)

    への積極的な露出が  工学系学生の応募決定にどのように影響するかを予測  【結果】  初期の採用関連活動は、雇用者のブランドイメージの2つの側面に認識され  企業に対する一般的な態度と、職務属性(Attributes)として認識  (応募)意図に間接的に影響していることを示唆  口コミによる支持とブランドイメージの 2 つの側面との関係は特に強かった。  相関関係の説明であり、因果関係は説明していない。 ※採用活動に対して、統計的手法で研究したケースが少ない。 論文:The relationship between early recruitment-related activities and the application decisions of new labor- market entrants: a brand equity approach to recruitment. 著者:Collins, Christopher J. Stevens, Cynthia Kay Collins, C. J., & Stevens, C. K. (2002). 出版:Journal of Applied Psychology, 87(6),1121–1133. ※米国心理学会発行 月刊の査読付 き学術雑誌 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 5
  5. 先行研究[消費者行動論 消費者意思決定モデル]  消費者意思決定モデル(CDM:Consumer Decision Model) (Howard ,1989)  90年代の消費者行動研究において、もっとも大きな影響を与えた

     ブランド構築を行うための「情報」の持つ影響力を、測定することが出来る この消費者意思決定モデルは、 消費者の情報処理能力や、その能力の配慮の 観点から刺激にあたる情報の解釈を2つに分 けて考えられている。 •1つ目が、「ブランド認知」を行ってから 「確信」や「態度」が形成されるルート •2つ目が、情報を得て直接「確信」や「態 度」が形成されるルート また、製品ライフサイクルによって、 意思決定プロセスが異なると仮定されている。 3種類のなかで、 今回は「限定的問題解決行動」を適用する。 (次ページへ) Copyright © 2023,TakeshiYoshida 6
  6. 仮説(1,2,3)の設定  仮説  仮説1:転職活動において、 ITエンジニア個人の発信情報より、企業発 信情報の方が、ブランド認知により強い正 の影響を与える。  仮説2:転職活動において、

    企業発信情報より、ITエンジニア個人の発 信情報の方が、企業に対する確信により強 い正の影響を与える。  仮説3:転職活動において、 企業発信情報より、ITエンジニア個人の発 信情報の方が、企業に対する態度により強 い正の影響を与える。  調査方法  インターネットによる質問紙調査  有効回答数 181 ・今回、 「情報」に2つの構成概念を設定し、 ITエンジニア発信情報と、企業発信情報を比較する。 ・共分散構造分散(SEM)にて検証 仮説1 仮説2 仮説3 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 8
  7. 仮説(1,2,3)の検証結果 仮説1:転職活動において、 ITエンジニア個人の発信情報より、企業発信情報の 方が、ブランド認知により強い正の影響を与える。 仮説2:転職活動において、 企業発信情報より、ITエンジニア個人の発信情報の 方が、企業に対する確信により強い正の影響を与え る。 仮説3:転職活動において、 企業発信情報より、ITエンジニア個人の発信情報

    の方が、企業に対する態度により強い正の影響を与 える。 仮説1 支持された 仮説2 立証されなかった 仮説3 おおむね支持された まとめ ITエンジニア発信情報は、ブランド認知と態度の形成に影響があった。 一方、確信の形成には有意な影響は見られなかった。 仮説1 仮説2 仮説3 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 9
  8. Copyright © 2023,TakeshiYoshida コロナ禍の変化:先行研究・調査 テレワーク環境での課題 職場の コミニケーション 課題 人事・労務の課題 ・チーム内、上司部下、気軽な雑談など、

    多岐にわたるコミニケーションの取りにくさ(後藤,濱野,2020) ・「つながりの弱い同僚」との会話が激減→不安をもたらす(赤堀, 中谷,橋本,山下,2021) ・適切な人事評価が行われにくい ・厳密な勤怠・スケジュール管理に適さない 共に(亀井,大澤,2017) 働く環境の課題 コロナ禍以降の接触メディア変化 組織と呼べるか という課題 組織管理の課題 153.9 150.0 25.0 28.7 16.6 14.3 10.7 9.3 59.0 73.3 28.8 36.1 117.6 139.2 49.9% 55.1% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 350.0 400.0 450.0 500.0 2019年 2021年 メディア総接触時間(東京) ※1日あたり/週平均 携帯電話/ス マートフォン タブレット端 末 パソコン 雑誌 新聞 ラジオ テレビ ネット接続デ バイス 割合 ・メディア総接触時間で、ネット接続デバイスの合計が過半数を超えた (博報堂HDメディアパートナーズ,2021年7月7日レポートより) ※「携帯電話/スマートフォン」「タブレット端末」「パソコン」の接触時間合計を、ネット接続デバイスとして換算 いままでとは、違うものを観るムードが 生まれたのでは? という疑問 10
  9. コロナ禍以降の転職者 仮説と検証 仮説4 おおむね支持された その他の特徴 ・企業発信情報から「ブランド認 知」への影響力が低くなった まとめ: コロナ禍以降 ITエンジニア発信情報

    は、「ブランド認知」と「態度」形成により重要な役割を担うようになった  調査方法  インターネットによる質問紙調査(同様)  最後の転職経験が、2020年4月以降  有効回答数 63  仮説4:コロナ禍以降の転職者には、 企業発信情報より IT エンジニア発信情 報の方が、ブランド認知により強い正の 影響を与える。 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 11
  10. 考察と提案 ▪考察 2,企業発信情報の影響と限界 「確信」や「態度」にほぼ影響せず、 「ブランド認知」を高めることに影響力が強い ・企業の発信情報は、 公式情報のみで嘘っぽいと感じられる。 →企業発信の限界 【前提】ブランド認知、確信への影響力 「ブランド認知」企業情報発信が重要視

    「確信」は両方の影響力が不明 モデルの特徴 ・「社外秘情報」「人間関係」など働いてみないと わからない。→「確信」には至らない。 ※このため、モデル パスを修正した。 1,態度に対する影響 ITエンジニア発信情報を重要視 ・企業は、「態度」形成に対して、 従業員情報を支援する必要がある。 これが、雇用者ブランディングの開発 3,転職意思決定に対する役割について それぞれ、役割が異なる。 「認知」企業発信情報>個人発信情報 「態度」個人発信情報>企業発信情報 ・「認知」企業は公式の情報を正確にタイムリーに ・「態度」ITエンジニア発信のクチコミサイトや SNSへの発信を、企業はあるべき姿へと支援 ▪提案 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 12
  11. Appendix:考察と提案 コロナ禍以降の転職者 ▪考察 1,ITエンジニア発信情報は「ブランド認知」 「態度」に強い影響 ・要素:テレワークや、時間的余裕は続く →働く環境(の魅力)や、職場以外での活動を推奨 ・要素:コミニケーションや、人事評価のギャップ →ギャップを埋める施策が必要(企業側の姿勢:規定・ ルール整備

    で貢献できる部分) ※雇用者ブランディングの構築「アイデンティティの再 構築」と、情報発信の役割分担(次ページ) ▪提案 上記の検証結果と考察を踏まえて、現在 自社の採用チームへ提案中(2023/7/31時点) Copyright © 2023,TakeshiYoshida 14
  12. Appendix:先行研究 [雇用者ブランディング] 雇用者ブランディング “employer branding”という概念  「潜在的な従業員」と「従業員」の(社内、社外)両方に対して発信(K Backhaus,2004)  雇用に特化し、雇用者にとって企業のアイデンティティを特徴づける(Branham,2004)

     「心理的便益」「経済的便益」「機能的便益」のパッケージ(Ambler,1996) ▪有用性 (Dmitry Kucherov,2012)によると、  雇用者ブランディングが確立されている組織は、それ以外と比 較し 26%低コストで人材を惹きつけることが出来る。  平均の離職率は10%と、全体の離職率16%よりも低い (MT Ewing,2002)は、  ハイテク産業などの知的集約型経済では、 高度な熟練スキルの従業員が不足することが多いため、 この有用性を強調 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 15
  13. Appendix:提言 雇用者ブランディングの役割/機能 ▪雇用者ブランディングでの 役割・機能要素 90年代以降ブランド観 と 雇用者ブランディング 90年代以降 新たなブランド観 (意味ベースのブランド観) 雇用者ブランディング ブランドの役割 人々が生活を豊かにするための

    意味あるツール 自分や関係する人々の生活を豊かにするため の意味ある働き場(自己実現と社会貢献) 指針となるメタファー ブランドは意味 意味(なぜこの企業に参加するか)を提示 コンテキスト(文脈)の役割 コンテキストがすべて 自分(求職者・従業員)が介在するコンテキス トが、雇用者ブランドにある状態 中心的構成概念 消費の経験的・象徴的側面 「働くという体験」の経験的・評判的側面 研究の対象領域 消費(使用価値・文脈価値) 働きやすさ を支える要素 (ハード価値:制度・環境  ソフト価値:コミニケーション・施策) マーケターの役割 ブランドの意味を創り出す一人 ブランドの意味を創り出す一人 (雇用者、もしくは人事責任者) 消費者の役割 /雇用を受ける側と読み替え ブランドの意味付けに 積極的に貢献する人物 ブランドの意味付けに積極的に貢献する人物 (従業員や、意味を内在化した人物) 消費者の中心的な活動 /雇用を受ける側と読み替え 意味付け 意味付け と 対外的な発信 (企業価値の内在化) 出典)左側:Allen et al(2008)を基に、右側:雇用者ブランディング部分を筆者加筆 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 16
  14. Appendix:調査アンケート項目(1/2) ▪質問項目 項目No 質問項目 観測変数 因子負荷量 クロンバック の α 係数

    ITエンジニア発信情報 ENG_01 転職先を選ぶとき,所属エンジニアのTechブログや技術コミニティでの発信情報を参考にした。 ENG_01 0.708 ENG_02 「過去に」その企業で勤務した経験のある個人の発信情報(クチコミサイト)を参考にした。 ENG_02 0.770 ENG_03 その企業で勤務「している」エンジニア個人のSNSなどで個人で発信した情報を参考にした。(CTOを含む) ENG_03 0.700 ENG_04 所属エンジニアのインタビュー記事やイベント登壇時の発言を参考にした。 ENG_04 0.801 ENG_05 企業のホームページの情報ではなく,クチコミサイトや個人のSNS発信などの情報を参考にした。 ENG_05 0.701 企業発信情報 CI_02 転職先を選ぶとき,その企業が出稿した広告(TV/ネット等)の情報を参考にした。 CI_02 0.674 CI_03 転職先を選ぶとき,企業のブログや展示会での情報を参考にした。 CI_03 0.817 CI_04 転職先を選ぶとき,事業責任者や役員のインタビュー記事やイベント登壇時の発言を参考にした。 CI_04 0.772 CI_05 転職先を選ぶとき,クチコミサイトや比較サイトなどの情報ではなく,企業のホームページなどの情報を参考にした。 CI_05 0.540 ブランド認知 B_01 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を通して,新しい企業を知ることがあった。 B_01 0.709 B_03 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を通して,新しい求人ポジションを知ることがあった。 B_03 0.744 B_04 企業のホームページや求人票などの情報を通して,新しい求人ポジションを知ることがあった。 B_04 0.714 B_05 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を通して,求人ポジションで求めている機能・役割を知ること があった。 B_05 0.841 B_06 企業のホームページや求人票などの情報を通して,求人ポジションで求めている機能・役割を知ることがあった。 B_06 0.654 B_07 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を通して,求人ポジションでの働き方(権限/裁量・技術的 課題・教育制度)を知ることがあった。 B_07 0.804 B_08 企業のホームページや求人票などの情報を通して求人ポジションでの働き方(権限/裁量・技術的課題・教育制度)を知る ことがあった。 B_08 0.621 ▪信頼性分析,探索的因子分析 0.854 0.792 0.887 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 17
  15. Appendix:調査アンケート項目(2/2) ▪質問項目 項目No 質問項目 観測変数 因子負荷量 クロンバック の α 係数

    確信 C_01 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を参考にすることで,その企業へ応募(カジュアル面談を含 む)しても良いと思った。 C_01 0.734 C_03 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を参考にすることで,その企業の特徴・社風・信頼性につい て自信を持って評価(応募するしないを選択)することができた。 C_03 0.863 C_04 企業ホームページや求人票などの情報を参考にすることで,その企業の特徴・社風・信頼性について自信をもって評価(応募 するしないを選択)することができた。 C_04 0.516 C_05 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報を参考にすることで,その求人ポジションでの働き方(権限/ 裁量・技術的課題・教育制度)について自信を持って評価(応募するしないを選択)することができた。 C_05 0.853 C_06 企業ホームページや求人票などの情報を参考にすることで,その求人ポジションでの働き方(権限/裁量・技術的課題・教育 制度)について評価(応募するしないを選択)することができた。 C_06 0.619 態度 A_01 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報は,その企業で勤務すると時間的・選択肢の自由度(テレ ワークの有無/副業の可否)が良いものである/自分に合っていると私に伝えていた。 A_01 0.751 A_02 企業ホームページや求人票などの情報は,その企業で勤務すると時間的・選択肢の自由度(テレワークの有無/副業の自由 度)が良いものである/自分に合っていると私に伝えていた。 A_02 0.744 A_03 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報は,その企業の求人ポジションが自分にとって価値(やりがい /興味関心/挑戦できるなど)があると私に伝えていた。 A_03 0.843 A_04 企業ホームページや求人票などの情報は,その企業の求人ポジションが自分にとって価値(やりがい/興味関心/挑戦できるな ど)があると私に伝えていた。 A_04 0.770 A_05 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人が発信している情報は,その企業での技術的課題が自分にマッチしている、経営 陣の技術的理解・評価の透明性が期待できると私に伝えていた。 A_05 0.751 A_06 企業ホームページや求人票などの情報は,その企業での技術的課題が自分にマッチしている、経営陣の技術的理解・評価の 透明性が期待できると私に伝えていた。 A_06 0.771 意図 I_01 クチコミサイトやTwitterなどのエンジニア個人発信の情報が対象としている企業/求人ポジションに応募しようと思った。 I_01 0.798 I_02 Techブログや技術コミニティでの情報が対象としている企業/求人ポジションに応募しようと思った。 I_02 0.862 I_03 エンジニアのインタビュー記事やイベント登壇時の発言が対象としている企業/求人ポジションに応募しようと思った。 I_03 0.779 I_05 TVCMやネット広告の情報が対象としている企業/求人ポジションに応募しようと思った。 I_05 0.737 I_06 展示会での情報や事業責任者や役員のインタビューが対象としている企業/求人ポジションに応募しようと思った。 I_06 0.790 ▪信頼性分析,探索的因子分析 0.894 0.842 0.898 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 18
  16. Appendix:調査対象 ・調査期間:2023年3月8日~10日、インターネットによる質問調査 ・事前スクリーニングにより、居住地:日本国内、業種:情報通信業、メディア、マスコミ・広告業、調査業・シンクタンク、 のうち、IT エンジニアとして転職経験がある方」を抽出した上で、さらに年代(20 代、30 代、40 代、50 代)がいずれも均等 に

    48 名となるようにサンプルの割り付け。 ・合計192名をデータ収集し、 偏りが大きい結果となる「転職経験数 10社目以上」となる回答を除外し、有効回答数 181 を検証の対象とした。 ※コロナ禍以降の転職者 に対する調査対象 ・調査期間や、スクリーニング条件は上記と同様の調査結果から、直近の転職経験が 2020 年 4 月以降のコロナ禍以降で あった調査対象者を抽出した。 ・直近の転職が2020 年 4 月以降の有効回答数は、63 を検証の対象とした。 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 19
  17. Appendix:限界と展望 2,調査対象のセグメント分け 職種によるセグメントや、業務エリアによるセグメントでも 意思決定の中で何を重要視するか?が変わってくる。 1,調査対象の転職経験時期が広く、モデル適合度の限界 調査対象の転職後の期間範囲が広かったため、モデルの適合 度が低くなった。(直近半年での転職経験者など、一定のサン プル数が確保出来なかったため) 3,「企業発信情報」構成概念の測定項目の特定 企業発信なのかどうかが、区分けが難しくあった。

    (送り手・受け手で認識の差) 4,今後、流動性が高まる労働・人材市場 企業内部へのエンゲージメントや、企業外部への従業員発信 を推奨する動きなど、多様な計測・確認・改善が試みられる アンケート集計における モニター数の確保により、解消可 更に細分化した、調査が可能 研究によるトライ&エラー 購買意思決定における規定要素の設定など (消費者属性変数、心理的変数、買い物スタイ ル変数) 様々な角度による研究 Copyright © 2023,TakeshiYoshida 20
  18. Appendix:CDM が、なぜ転職活動の意思決定に適用できるか Copyright © 2023,TakeshiYoshida 2,商品とサービスの違いによる影響 3つの製品評価 ・購入前に判断できる「探索特性」 ・購入後に認識できる「経験特性」 ・購入もしくは消費した後にさえ評価が困難である「信用特性」

    →転職活動は、サービスの享受と考えられる。 1,商品・サービスの提供者について 購買活動においては、企業が商品・サービスを提供する。しか し、転職活動においては、求職者は入社後は労働力を提供する 側でもある。 ・価値の交換 と考えられる。 企業が個人に「働く環境/働きがい」を提供し、 個人は企業に「労働力/その結果として売上・利益などの成果への 貢献」を提供する。 ・CDMは、商品とサービスで限定しておらず 共に使えるものとしてモデル化されている。 21
  19. 最後に、連絡先など Copyright © 2023,TakeshiYoshida 22 だだいま、社内勉強会の共同開催を募集中  共同でやるなら、社内じゃない? ネットの世界は技術標準化が進んでて、だいたい世界中で同じもの見て、触ってる 

    エンジニアとしてのキャリアや、技術課題、組織課題 も共通すること一杯  でも、個々人や、組織での違いを知るもの 楽しいこと  なんか、問題ありそうなら、その場でファシリ or 事前調整します  こう見えて、知財系・内部統制もお仕事スコープだったりで #吉田  会社のアドレス:[email protected]  Off で繋がっときたい時は ↓こちら  https://twitter.com/Recruitment_pub