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2021年にIE対応を断るのは間違っているだろうか

TAK WAT
November 10, 2021

 2021年にIE対応を断るのは間違っているだろうか

TAK WAT

November 10, 2021
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  1. IEの主な歴史(黎明期からブラウザ戦争) 1995年 Plus! for Windows 95の収録 ソフトとしてIE1.0が収録 NCSA Mosaic(世界発のGUIブラウザ)を ベースにしており、この当時は<table>タグす

    ら対応していなかった <table><font>などはNetscapeの独自拡 張だった 1996年 IE3 リリース CSS1に一部対応 Active XとJava Appletに対応 →セキュリティ?何それ 青のeマークはこのバージョンから OS(Windows)との抱き合わせ販売が問題にな り独禁法で訴えられる
  2. IEの主な歴史(市場制覇) 1997年 Windows 98の標準ブラウザと してIE4がリリース Netscapeとのシェア争いや訴訟対策でシェ ル(OS)にWebブラウザのコンポーネントを統 合してしまう(MSHTML.DLL) →OS機能の一部だから仕方ないね HTML

    4.01 CSS 1.0完全対応 1999年 IE5リリース ActiveXのコンポーネントの1つとして XMLHttpRequestが初めて実装される→ 競合ブラウザも似たような機構を実装しデ ファクトへ。後に再発見されAjaxの概念が 生まれる この時期Netscapeの開発が停滞 MacまでIEの時代になり市場を制覇
  3. IEの主な歴史(そして終焉へ) 2013年 Windows 8.1の標準ブラウザ としてIE11がリリース IEとしての最終バージョン これもかなりの悪魔となる Microsoft自身も2019年前後からは Edgeへの移行を勧める始末 それでも使い続ける人たち

    この間 IE以外のブラウザに完全にシェアを食われる (特に Chrome) MicrosoftもMicrosoft 365が2020年8月でIEの サポートを終了、後継ブラウザの Edgeも独自のレ ンダリングエンジンではなく Chromium採用 Googleもサービス毎に段階的にサポートを終了 し、残っていた検索も 2021年10月でIEのサポート 終了
  4. CSSから見た主な脱IEのメリット • filterプロパティなどCSSのみでテキストや画像の見せ方が豊かになる ◦ 縁取り文字、ドロップシャドウ • clip-pathで様々な形の要素の切り抜きが作れる ◦ <div>要素を☆型にくり抜くなど •

    CSS Gridが本格的に導入できる ◦ IE特有の地雷源がなくなるのでflexboxもストレスフリーになる • カスタムプロパティ変数が使える ◦ テーマ作りなどに最適 • svgアニメーション