2010年のTDC忘年会で発表したLTの資料です。 イベントTogetter: https://togetter.com/li/75587
2010.12.03 @TDC忘年会@thatblue_plus数学ガールで萌え入門数学
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当初エントリーしていたお題は「黒電話のアーキテクチャ入門」だったのですが、思いの他題材が難しく断念……せっかく頂いたお題だったのに、すみません(´・ω・)本題の前に
もともとはプログラミング本でおなじみ結城浩さんが書いた小説 今回は日坂水柯さんによるコミカライズ版についてお話しします とは言いつつ大部分は原作の小説版にも言えることだったりします数学ガールって?
「小説の体を成した数学書(要約)」 by 某所のレビュー(原作) ストーリー部分は主人公の「僕」が2人の女の子と数学したり青春したりする話 なんというかお話自体は非常に甘酸っぱい(?)感じです。 数学のレベルは大体中学終盤~大学初歩まで 筆描き独特のやわらかな雰囲気がいい感じですざっくり紹介
登場人物 「僕」(主人公) 数学が好きな高校2年生 テトラちゃん 元気な高校1年生 ちょっとドジっ子 数学が得意になりたくて、「僕」に手紙を書く ミルカさん 数学が得意な饒舌才媛 本当に高校2年生か? クールな眼鏡っ子
ときにフィボナッチ数列はご存じでしょうか。ようやく数学のお話𝑛 = 0,1の場合𝐹 𝑛 = 1𝑛 ≥ 2の場合𝐹 𝑛 = 𝐹 𝑛 − 1 + 𝐹(𝑛 − 2)となる数列のことです。このように、再帰的に数列の値を決める構造になっている式を漸化式(ぜんかしき)と言います。フィボナッチ数列を求めるプログラムは再帰的プログラミングの課題としては定番なので、ご存じの方も多いかと思います。(フィボナッチ数列自体は再帰プログラミングで実装すると非常に効率が悪いのですが……)
では、フィボナッチ数列の一般項をご存じでしょうか?ようやく数学のお話(2)𝐹(𝑛) =151 + 52𝑛−1 − 52𝑛こんな感じの恐ろしい式になるらしいです。ちなみに実際に出てくる値はn=0から1,1,2,3,5,8,13…と続くので、当然平方根なんか出る余地はありません。「僕」は話の中でミルカさんの助けを借りながら、先ほどの漸化式からこの一般項にたどり着くわけですが、私も半分くらいしか理解していません……とりあえずこの本の数学に対する「本気度」がご理解いただけると思います。
萌え属性としては妹キャラ、ツンデレメガネ女子を取り揃えております。「理系最強の萌え」は原作者公認! 書評とか読んでみるとノート片手に読んでる方も多い模様 「数学ガール」とつぶやくともれなく原作者にRTされますそりゃもうネタにされるくらい。その他雑多ネタ
何人かに押し付けるように数学ガールを貸したときに感想を聞いてみました。 「前半はわりと楽だったけど、最後の方の数学を理解するのが難しかった」 「数学部分は結構読み飛ばしたけど、面白かったよ」 「メガネ女子萌え」……とまぁこんな感じでそれぞれに楽しんでいただけたようです。(と思っています)感想を聞いてみた
原作の小説版に新刊が出ます!テーマは「乱択アルゴリズム」、ついに数学ガールがコンピュータの世界に殴り込み! 執筆風景(?)は結城さんのツイッター(@hyuki)にてどうぞ。数学ガール/乱択アルゴリズム
ありがとうございました。