Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
準天頂衛星とAWSで日本の交通課題を解決する/Solve traffic problems i...
Search
Tomoya Noda
July 19, 2018
Technology
1
1.5k
準天頂衛星とAWSで日本の交通課題を解決する/Solve traffic problems in Japan with Qzss and AWS
X-Tech JAWS 【第4回】の発表資料です。
Tomoya Noda
July 19, 2018
Tweet
Share
Other Decks in Technology
See All in Technology
2025新卒研修・Webアプリケーションセキュリティ #弁護士ドットコム
bengo4com
3
10k
Backboneとしてのtimm2025
yu4u
3
1.2k
ZOZOTOWNフロントエンドにおけるディレクトリの分割戦略
zozotech
PRO
3
160
あとはAIに任せて人間は自由に生きる
kentaro
3
1k
結局QUICで通信は速くなるの?
kota_yata
9
7.5k
我々は雰囲気で仕事をしている / How can we do vibe coding as well
naospon
2
190
Oracle Base Database Service:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
2
20k
Goでマークダウンの独自記法を実装する
lag129
0
160
GCASアップデート(202506-202508)
techniczna
0
230
20250818_KGX・One Hokkaidoコラボイベント
tohgeyukihiro
0
130
生成AI活用のROI、どう測る? DMM.com 開発責任者から学ぶ「AI効果検証のノウハウ」 / ROI of AI
i35_267
4
150
リモートワークで心掛けていること 〜AI活用編〜
naoki85
0
200
Featured
See All Featured
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
161
15k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
139
34k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
81
5.4k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
131
19k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
194
16k
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
53
7.7k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
173
14k
It's Worth the Effort
3n
187
28k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
18
1.1k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
367
19k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
695
190k
Transcript
“準天頂衛星” と “AWS” で 日本の交通課題を解決する X-Tech JAWS 【第4回】 2018年7月19日 Mobility
Tech
自己紹介 • 名前: 野田智也 • 所属:コガソフトウェア株式会社 • GitHub: @tnoda78
アジェンダ • コガソフトウェアについて • 日本が抱えている交通課題 • デマンド交通と孝行デマンドバス • 準天頂衛星“みちびき”を活用したバスロケーションシステム
コガソフトウェアについて
コガソフトウェアについて 本社所在地:東京都台東区上野 創業 :2000年 年商 :8億円 従業員数 :94名 コガソフトウェア株式会社 代表取締役(創業者)
古賀 詳二 モビリティ ヘルスケア
日本が抱えている交通課題
高齢化
高齢化による運転免許非保有者の増加 • 高齢者人口の増加 • 免許返納 出典:国土交通省資料
地方の過疎化
地方の過疎化と買い物難民 • 地方バス路線の赤字化 • 空気バス • 採算の取れない路線の廃止 • 交通難民、買い物難民
人手不足
運転者の人手不足 • 有効求人倍率の増加 • 運転者の高齢化も 出典:国土交通省資料
デマンド交通と 孝行デマンドバス
デマンド交通 • 路線バスとタクシー の間 • 要予約 • 乗り合うことで効率 の良い運行が出来る 出典:国土交通省資料
孝行デマンドバスの機能 • オペレータシステム • 電話受付による予約の管理 • 最適な運行経路の決定 • Web予約 •
車載器システム • 運行通知 • ナビ • レポートシステム
導入事例
導入事例(岡山県玉野市) • コミュニティバス (シーバス) • 乗合型タクシー(シー タク) • シーバス、シータクを 乗り継ぐことで市街地
への移動が可能 • 2014年6月~ シータク・シーバス・路線バス Sea-taxi, Sea-bus, Scheduled Bus
導入事例(岡山県玉野市) • コミュニティバス (シーバス) • 乗合型タクシー(シー タク) • シーバス、シータクを 乗り継ぐことで市街地
への移動が可能 • 2014年6月~ シータク・シーバス・路線バス Sea-taxi, Sea-bus, Scheduled Bus 公共交通の人口カバー 率が、99%に !
岡山県玉野市の悩み • 公共交通が浸透 • 乗り継ぎ、乗り換えで待ちが発生する • 特急バスは30分~1時間の遅れが常態化 • バスの遅延状況、いつ来るかを知りたい •
スマートフォンを使える人だけでなく、誰でもアクセスできる 情報提供手段がほしい
準天頂衛星“みちびき”を活用した バスロケーションシステム
みちびき(準天頂衛星システム)概要 ⚫ みちびき(準天頂衛星システム)とは、準天頂軌道の衛星が主体と なって構成されている日本の衛星測位システムのことで、英語では QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)と表記します。 ⚫ 衛星測位システムとは、衛星からの電波によって位置情報を計算する システムのことで、米国のGPSに対して、みちびきを日本版GPSと呼
ぶこともあります。 ⚫ 現在の衛星測位サービスは、米国が運用するGPS衛星を利用している ため、視界に入る衛星数が少ないなどの理由により、安定したサービ スが受けられません。みちびきは、GPSを補い、より高精度で安定し た衛星測位サービスを実現します。 ⚫ 4機以上の衛星で衛星測位は可能ですが、安定した位置情報を得るた めには、8機以上の衛星が見えることが必要です。現在は3機が打ち上 げに成功しています。 出典:内閣府 みちびき公式サイト
「みちびき」に関する国土交通省 事業 出典:国土交通省資料 岡山県玉野市をフィールドとして、実証実験
システム概要 • バスの車両位置をリアルタイムで表示するWebサイトを公開 • 停留所付近の施設4箇所にデジタルサイネージを設置し表示 • 対象車両 • シーバス(コミュニティバス) •
シータク(乗合タクシー。孝行デマンドバスを利用) • 特急バス(両備バス。岡山 ⇔ 玉野間を運行)
画面イメージ
None
システムの特徴 • サーバーレスアーキテクチャ(Amazon Kinesis, AWS Lambda) • IoT • SORACOM
Funnel • SPA (Vue.js)
サーバーレスアーキテクチャの採用 • 短い開発期間 • 大量のデータをさばく、スケールする仕組み • 今回作るシステムは(それほど)複雑ではない • 弊社の技術の幅を広げる
IoT • Covia Acty G1 • Android OS 内蔵 •
位置情報を送信するAndroidアプリ を実装した • みちびき対応(L1C/A) • SIM が差せる Android アプリを実装
SORACOM Funnel • 機器 ⇔ 各種クラウドサービス の連携 • AWS Kinesis
Stream と連携し ている • 認証情報は、SORACOM Funnel に保存 • 機器に認証情報をもたせる必要 はない https://soracom.jp/services/funnel/
実証実験開始
ふりかえり • 時々機器が位置情報を大量送信する • 使うAndroid SDK のライブラリを変えた • 機器の故障 •
4ヶ月 x 15台 で 1回 • DynamoDB が当初予定より、コストがかかった • 開発中に想定テーブル数が増えたため • いらない履歴系データはためないことにした • 多少のバグを直しつつ、順調に稼働
ご清聴ありがとうございました https://locator.koko-bus.com/ 位置情報の許可を聞かれたら ↓ “許可しない”