X-Tech JAWS 【第4回】の発表資料です。
“準天頂衛星” と “AWS” で日本の交通課題を解決するX-Tech JAWS 【第4回】2018年7月19日Mobility Tech
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自己紹介• 名前: 野田智也• 所属:コガソフトウェア株式会社• GitHub: @tnoda78
アジェンダ• コガソフトウェアについて• 日本が抱えている交通課題• デマンド交通と孝行デマンドバス• 準天頂衛星“みちびき”を活用したバスロケーションシステム
コガソフトウェアについて
コガソフトウェアについて本社所在地:東京都台東区上野創業 :2000年年商 :8億円従業員数 :94名コガソフトウェア株式会社代表取締役(創業者)古賀 詳二モビリティヘルスケア
日本が抱えている交通課題
高齢化
高齢化による運転免許非保有者の増加• 高齢者人口の増加• 免許返納出典:国土交通省資料
地方の過疎化
地方の過疎化と買い物難民• 地方バス路線の赤字化• 空気バス• 採算の取れない路線の廃止• 交通難民、買い物難民
人手不足
運転者の人手不足• 有効求人倍率の増加• 運転者の高齢化も出典:国土交通省資料
デマンド交通と孝行デマンドバス
デマンド交通• 路線バスとタクシーの間• 要予約• 乗り合うことで効率の良い運行が出来る出典:国土交通省資料
孝行デマンドバスの機能• オペレータシステム• 電話受付による予約の管理• 最適な運行経路の決定• Web予約• 車載器システム• 運行通知• ナビ• レポートシステム
導入事例
導入事例(岡山県玉野市)• コミュニティバス(シーバス)• 乗合型タクシー(シータク)• シーバス、シータクを乗り継ぐことで市街地への移動が可能• 2014年6月~シータク・シーバス・路線バスSea-taxi, Sea-bus, Scheduled Bus
導入事例(岡山県玉野市)• コミュニティバス(シーバス)• 乗合型タクシー(シータク)• シーバス、シータクを乗り継ぐことで市街地への移動が可能• 2014年6月~シータク・シーバス・路線バスSea-taxi, Sea-bus, Scheduled Bus公共交通の人口カバー率が、99%に !
岡山県玉野市の悩み• 公共交通が浸透• 乗り継ぎ、乗り換えで待ちが発生する• 特急バスは30分~1時間の遅れが常態化• バスの遅延状況、いつ来るかを知りたい• スマートフォンを使える人だけでなく、誰でもアクセスできる情報提供手段がほしい
準天頂衛星“みちびき”を活用したバスロケーションシステム
みちびき(準天頂衛星システム)概要⚫ みちびき(準天頂衛星システム)とは、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システムのことで、英語ではQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)と表記します。⚫ 衛星測位システムとは、衛星からの電波によって位置情報を計算するシステムのことで、米国のGPSに対して、みちびきを日本版GPSと呼ぶこともあります。⚫ 現在の衛星測位サービスは、米国が運用するGPS衛星を利用しているため、視界に入る衛星数が少ないなどの理由により、安定したサービスが受けられません。みちびきは、GPSを補い、より高精度で安定した衛星測位サービスを実現します。⚫ 4機以上の衛星で衛星測位は可能ですが、安定した位置情報を得るためには、8機以上の衛星が見えることが必要です。現在は3機が打ち上げに成功しています。出典:内閣府 みちびき公式サイト
「みちびき」に関する国土交通省 事業出典:国土交通省資料岡山県玉野市をフィールドとして、実証実験
システム概要• バスの車両位置をリアルタイムで表示するWebサイトを公開• 停留所付近の施設4箇所にデジタルサイネージを設置し表示• 対象車両• シーバス(コミュニティバス)• シータク(乗合タクシー。孝行デマンドバスを利用)• 特急バス(両備バス。岡山 ⇔ 玉野間を運行)
画面イメージ
システムの特徴• サーバーレスアーキテクチャ(Amazon Kinesis, AWS Lambda)• IoT• SORACOM Funnel• SPA (Vue.js)
サーバーレスアーキテクチャの採用• 短い開発期間• 大量のデータをさばく、スケールする仕組み• 今回作るシステムは(それほど)複雑ではない• 弊社の技術の幅を広げる
IoT• Covia Acty G1• Android OS 内蔵• 位置情報を送信するAndroidアプリを実装した• みちびき対応(L1C/A)• SIM が差せるAndroid アプリを実装
SORACOM Funnel• 機器 ⇔ 各種クラウドサービスの連携• AWS Kinesis Stream と連携している• 認証情報は、SORACOM Funnelに保存• 機器に認証情報をもたせる必要はないhttps://soracom.jp/services/funnel/
実証実験開始
ふりかえり• 時々機器が位置情報を大量送信する• 使うAndroid SDK のライブラリを変えた• 機器の故障• 4ヶ月 x 15台 で 1回• DynamoDB が当初予定より、コストがかかった• 開発中に想定テーブル数が増えたため• いらない履歴系データはためないことにした• 多少のバグを直しつつ、順調に稼働
ご清聴ありがとうございましたhttps://locator.koko-bus.com/位置情報の許可を聞かれたら↓“許可しない”