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「グローバル(マルチリンガル) x人事x スクラム x People Analytics」でのエンジニアの挑戦

tweeeety
February 18, 2022

「グローバル(マルチリンガル) x人事x スクラム x People Analytics」でのエンジニアの挑戦

Developers Summit 2020 > 18-D-6
での発表スライドです。

https://event.shoeisha.jp/devsumi/20220217/session/3719/

tweeeety

February 18, 2022
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Transcript

  1. 自己紹介 • Name: ◦ 村田 隆一 <Ryuichi Murata> • Twitter:

    ◦ @_tweeeety_ • Career: ◦ いま: ▪ メルカリ.People & Culture > HR Data Management 所属 ◦ それまで ▪ メルカリ.Engineering Div < DeNA < CA Mobile < freelance < SIer ▪ ベースはBackend Engineer or Engineering Manager “だった” • Hobby, Favorite, その他: ◦ Workout, Swimming, Snowboarding, BMX (recent), Youtube, Watching martial arts (K1, RIZIN) ◦ Game (A long time ago): Some Titles that have become top class gamers in Japan = PuyoPuyo, TEKKEN, dragon collection
  2. 自己紹介 • Name: ◦ 村田 隆一 <Ryuichi Murata> • Twitter:

    ◦ @_tweeeety_ • Career: ◦ いま: ▪ メルカリ.People & Culture > HR Data Management 所属 ◦ それまで ▪ メルカリ.Engineering Div < DeNA < CA Mobile < freelance < SIer ▪ ベースはBackend Engineer or Engineering Manager “だった” • Hobby, Favorite, その他: ◦ Workout, Swimming, Snowboarding, BMX (recent), Youtube, Watching martial arts (K1, RIZIN) ◦ Game (A long time ago): Some Titles that have become top class gamers in Japan = PuyoPuyo, TEKKEN, dragon collection 今日は このあたりの話し
  3. 組織 自己紹介 People & Culture Other teams … HR Information

    System HR Data Management HR Operations ミッション データとシステムで組織・人材のWIN-WINを最大化する / Maximize WIN-WIN of organizations and people with Data and Systems 人事に関する意思決定をデータドリブンにする / Make HR decisions Data-Driven いわゆる”人事”に所属しています。 メルカリグループの事業成長のために組織・人材の WIN-WINを最大化する WIN-WIN-MAX / Maximize WIN-WIN of organizations and people for the growth of Mercari Group WIN-WIN-MAX
  4. エンジニアが挑戦する変化はどんなものがあるか? 今日伝えたいこと プレーヤー・役割の変化 - テックリード - エンジニアリングマネージャー 開発周辺での職種の変化 - プロダクトマネージャー

    - スクラムマスター 会社・業界の変化: - SIer <> 事業会社 - 転職・会社が変わる 雇用形態の変化 - フリーランス・業務委託 - 副業 カルチャー・文化圏の変化 - 海外挑戦 - 英語文化・外資系企業で働く 異なる職種・部門への変化 - 違う職種として or 部署ではたらく?? - 人事、経理、法務、etc…
  5. エンジニアが挑戦する変化はどんなものがあるか? 今日伝えたいこと プレーヤー・役割の変化 - テックリード - エンジニアリングマネージャー 開発付近での職種の変化 - プロダクトマネージャー

    - スクラムマスター 会社・業界の変化: - SIer <> 事業会社 - 転職・会社が変わる 雇用形態の変化 - フリーランス・業務委託 - 副業 カルチャー・文化圏の変化 - 海外挑戦 - 英語文化・外資系企業で働く 異なる職種・部門への変化 - 違う職種として or 部署ではたらく?? - 人事、経理、法務、etc… このあたりがもっと普通に なっていく(おそらく)
  6. エンジニアが挑戦する変化はどんなものがあるか? これまで: • 各業界のIT化が進んでいた ◦ e.g. ゲーム、出版、農業、 etc.... • =>

    ITエンジニアが各業界へ これから: • 各部門内のエンジニア化も急速に進む ◦ e.g. ジンジニア = エンジニアから採用人事へ ◦ + リモートワークが進む ◦ + グローバル化が進む • => ジンジニアの事例のように、エンジニアはエンジニア組織で働く時代から 「各部門」で「多様な人種」 と「さまざまな拠点」で働く事例が増えている。し、おそらく今後もっと増える ここに挑戦してみた事例紹介 + と、変化へのお誘い👉 今日伝えたいこと
  7. 変化に着目したこれまでの経歴と変遷です。これまでもわりとEngineerと Managementなどを繰り返してきました Engineer 2022 会社: - SIer 役割: - Engineer/SE/PM

    20xx 会社: - フリーランス 役割: - Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - Backend Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - EM 会社: - DeNA 役割: - Backend Engineer 会社: - DeNA 役割: - TL 会社: - メルカリ 役割: - EM 会社: - メルカリ 役割: - 採用/組織開発 会社: - メルカリ 役割: - 人事 - Data Engineer - Scrum Master Management, etc… 挑戦の背景 - 経歴と変遷
  8. 変化に着目したこれまでの経歴と変遷です。これまでもわりとEngineerと Managementなどを繰り返してきました Engineer 2022 会社: - SIer 役割: - Engineer/SE/PM

    20xx 会社: - フリーランス 役割: - Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - Backend Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - EM 会社: - DeNA 役割: - Backend Engineer 会社: - DeNA 役割: - TL 会社: - メルカリ 役割: - EM 会社: - メルカリ 役割: - 採用/組織開発 会社: - メルカリ 役割: - 人事 - Data Engineer - Scrum Master 挑戦の背景 - 経歴と変遷 これまでも Engineer<>EM/TLを 繰り返してきている Management, etc…
  9. 変化に着目したこれまでの経歴と変遷です。これまでもわりとEngineerと Managementなどを繰り返してきました Engineer 2022 会社: - SIer 役割: - Engineer/SE/PM

    20xx 会社: - フリーランス 役割: - Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - Backend Engineer 会社: - CyberAgentGroup 役割: - EM 会社: - DeNA 役割: - Backend Engineer 会社: - DeNA 役割: - TL 会社: - メルカリ 役割: - EM 会社: - メルカリ 役割: - 採用/組織開発 会社: - メルカリ 役割: - 人事 - Data Engineer - Scrum Master 挑戦の背景 - 経歴と変遷 今日はここの話し Management, etc…
  10. People Analytics = 人事データ活用が求められるようになった背景 1. 株式市場からの健全なプレッシャー ◦ => 欧米を中心に上場企業に対してISO30414準拠のHRレポートの公開義務化。グローバルで見ても人的資 本に関する数値を公開し、改善を進めていくのは不可避な流れ

    ◦ => 企業の持続的な成長を占うためには、BS/PLと同等に人材戦略まで透明化が必要 2. 組織(社会)における多様性の拡大 ◦ => ミレニアル世代の増加や女性活躍推進、ビジネスのグローバル化等の影響を受け、多様な価値観や働き方 に企業が対応していく必要性 ◦ => 雰囲気を読む、暗黙の了解が通用しなくなり数値で語ることが必要 3. 社内外問わないタレントの活用の必要性 ◦ => ビジネス環境の急速な変化への対応や必要なケイパビリティの獲得のため、社外人材の活用や内部人材 の能力開発、適材適所がより重要に ◦ => 人の評価や活躍もデータドリブンにすることが必要 挑戦の背景 - People Analytics??
  11. • メルカリHRの置かれている状況 (1/3) - 急速な組織の拡大 メルカリでのPeople Analyticsの必要性: メルカリグループは、株式会社メルカリとその連結子会社で構成されている 挑戦の背景 -

    People Analytics?? 株式会社メルロジ 
 設立 2021年10月28日 事業内容 物流サービスの 企画・開発・運営 代表者 進藤 智之 New 「送る」「運ぶ」「受取る」 のすべてにやさしい物流 ・サービスの提供を目指 す
  12. US 2014 Japan 2013 Portland Palo Alto Sendai Fukuoka Tokyo

    Number of Employees 1700+ Globally Boston • メルカリHRの置かれている状況 (1/3) - 急速な組織の拡大 メルカリでのPeople Analyticsの必要性: メルカリグループは、日本+世界に拠点を増やしている 挑戦の背景 - People Analytics??
  13. • メルカリHRの置かれている状況 (2/3) - 多様性の高まり 40ヵ国 約 50% 約40ヵ国以上からの 社員が集まっている

    メルカリ東京オフィスの エンジニアリング組織の 約半数は外国籍 メルカリでのPeople Analyticsの必要性: 挑戦の背景 - People Analytics??
  14. • メルカリHRの置かれている状況 (3/3) - コミュニケーションの変化 • 組織/ロケーション/多様性が複雑化しているのでコミュニケーションも変化が必要 ハイコンテクスト ・似た経歴のメンバー ・暗黙知の共有

    ・個別判断 ・空気を読む ・単一言語 ローコンテクスト ・多様性のあるメンバー ・形式知の共有 ・ガイドラインに基づく判断 ・わかりやすさ(データ・論理) ・やさしい英語・日本語 メルカリでのPeople Analyticsの必要性: 挑戦の背景 - People Analytics??
  15. • 急速な組織拡大、組織の多様性の高まり、コミュニケーションの変化 • が起こっている つまり・・・ • 人事も暗黙/感覚/勘の世界から、言語化/数値化の世界へ • プロダクトやファイナンスと同じように、人事もデータを用いた戦略部門になっていく 必要がある

    メルカリHRに求められる役割 • データをもとにした意思決定とコミュニケーション、プロセスの設計が必要 • => データを用いた戦略部門になるための取り組みが必要 メルカリでのPeople Analyticsの必要性: 挑戦の背景 - People Analytics??
  16. データを用いた戦略部門になるための取り組み アクションレコメンド / Action Recommendation ↑ 統計/機械学習(予測分析)Predictive Analytics ↑ クロス分析(要因分析)/

    Cross Analysis(Factor Analysis) ↑ 可視化(単年集計/経年比較)/ Visualization(Snapshot/Historic) ↑ システム化 / Creating HR Systems ↑ プロセス構築 / Building HR Processes 挑戦の背景 - People Analytics?? ※ データ分析の高度化レベルイメージ
  17. データを用いた戦略部門になるための取り組み アクションレコメンド / Action Recommendation ↑ 統計/機械学習(予測分析)Predictive Analytics ↑ クロス分析(要因分析)/

    Cross Analysis(Factor Analysis) ↑ 可視化(単年集計/経年比較)/ Visualization(Snapshot/Historic) ↑ システム化 / Creating HR Systems ↑ プロセス構築 / Building HR Processes 1. 見える化 / Visualization 2. 洞察 / Insight 3. 促進 / Recommendation 挑戦の背景 - People Analytics?? ※ データ分析の高度化レベルイメージ
  18. データを用いた戦略部門になるための取り組み アクションレコメンド / Action Recommendation ↑ 統計/機械学習(予測分析)Predictive Analytics ↑ クロス分析(要因分析)/

    Cross Analysis(Factor Analysis) ↑ 可視化(単年集計/経年比較)/ Visualization(Snapshot/Historic) ↑ システム化 / Creating HR Systems ↑ プロセス構築 / Building HR Processes 1. 見える化 / Visualization 2. 洞察 / Insight 3. 促進 / Recommendation 挑戦の背景 - People Analytics?? ※ データ分析の高度化レベルイメージ
  19. データを用いた戦略部門になるための取り組み 測定できないものはマネージできない If you can't measure it, you can't manage

    it. Peter Ferdinand Drucker ↓ 人事の情報は解像度高く測定ができているか?? 必要性・ステップはわかったが、何を分析するのか?? 挑戦の背景 - People Analytics??
  20. データを用いた戦略部門になるための取り組み 組織 Organization 人材 People 機会 Opportunity Culture Docをもとにタッチポ イントを整理し、サーベイにより

    組織と従業員のコンディションを 見える化する 従業員の経験やスキル、志向 性といった情報をCore HCMに 集約し、人材に関する情報を見 える化する 社内異動やメンター、研修プロ グラムなどの情報をCore HCM に集約し、機会に関する情報を 見える化する 挑戦の背景 - People Analytics??
  21. Back Office Common Activity 人事・採用 人事・管理 人事・労務 グループウェア IT・経理/会計・法務 コミュニケーション

    サーベイ 人事・報酬 LMS・e-learning Product データを用いた戦略部門になるための”人事データの整備” • 人事データ管理の「これまで」 • => 担当領域ごとにデータが存在し、データ分析における収集 /加工/分析の非効率が発生 挑戦の背景 - People Analytics??
  22. Collection of data Store of data Use of data Data

    Lake Employee BI Tool Datastore User Collection of data: Data is centrally collected from various HR data sources Store of data: Various data are stored in the database. Data includes aggregated data and metadata besides data from data sources. Use of data: Data is utilized by various users ETL データを用いた戦略部門になるための”人事データの整備” • 人事データ管理の「これから」 • => 人事データに関する Data Lakeを構築し、データの一元化と分析を推進する 挑戦の背景 - People Analytics??
  23. データを用いた戦略部門になるための”人事データの活用” 挑戦の背景 - People Analytics?? これまで 各ツール、各データ、各分析ごとに各担当者が ... データを探して 🔍

    ↓ データを集めて 📑 ↓ データの定義を合わせて 📏 ↓ データを集計して 🧮 ↓ データをレポートにまとめる 📊 各担当者がそれぞれで用意しなくて良い世界へ 従業員属性、採用、退職、エンゲージメントサーベイ、D&I、研 修等のデータをひとつのダッシュボードに集約 これから
  24. データを用いた戦略部門になるための”人事データの活用” 挑戦の背景 - People Analytics?? X(Experience)データ eNPSスコア/コメント, 職務のやりがい, 成長 機会の実感,

    マネジメントへの信頼, コミュニ ケーション, D&I環境 など O(Operational)データ 部門/職種/役職, グレード, 性別/言語, 在籍期 間, 保有スキル, 評価 など ✕ エンゲージメントと最も相関のある「成長機会」を 強化する施策をセグメントごとに展開 “個の成長実感 ”が組織を強くする〜メル カリがTrust & Opennessにコーチングを 推進する理由とは〜 “斜め上の経営陣 ”がメンター、やり方はメ ンバーが決める ──メルカリ新メンタリング 施策の手応え
  25. ただし、これを実現するには課題がある…。 人事部門: • 人事知識、人事データはあり、人事データを扱う権限もある • しかし、Engineeringをできる人がいない ◦ 外注するにもEngineering知識は必要(SE的な動きをしたり) Engineer部門: •

    データドリブンはagree。Engineeringはできる • しかし、構築するにも人事知識は薄く、人事データを扱う権限がない データを用いた戦略部門になるための”人事データの整備と活用” 挑戦の背景 - People Analytics??
  26. ただし、これを実現するには課題がある…。 人事部門: • 人事知識、人事データはあり、人事データを扱う権限もある • しかし、Engineeringをできる人がいない ◦ 外注するにもEngineering知識は必要(SE的な動きをしたり) Engineer部門: •

    データドリブンはagree。Engineeringはできる • しかし、構築するにも人事知識は薄く、人事データを扱う権限がない じゃあどうする? => エンジニアが人事に異動すれば解決!! データを用いた戦略部門になるための”人事データの整備と活用” 挑戦の背景 - People Analytics??
  27. 前述のとおり、People Analyticsの実現に向けて思い切って3つの挑戦をした • 挑戦① : エンジニアから人事への異動 • 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ

    • 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 この3つについて”苦労したこと/どう乗り越えたか/その結果なにが得られたか”をかん たんにご紹介します。 挑戦エピソード
  28. 何をしたか • エンジニア部門から人事部門へ異動。本格的にPeople Analyticsへ取組む 挑戦① : エンジニアから人事への異動 挑戦エピソード 苦労したこと •

    キャリアの再考 ◦ “Engineerを辞める?”的なことへの悩み ◦ 上司がEngineerでなくなる問題への不安 • まったく畑が異なる部門・チームへの異動 ◦ 仕事のスタイルやカルチャーも全く異なる ◦ 人間関係のゼロからの構築 • 人事知識のインプット ◦ 一般的な人事知識もあれば今回のように People Analytics的なものも必要
  29. どう乗り越えたか ①-1 キャリアの再考: • 「いまいま何をしたいか」「いまいま何を得たいか」を言語化した ◦ 不確実性が高い世の中なので何年も先のキャリアはそんなに考えない ◦ ただし、定期的なWillの言語化は「自分が気持ちよく働くための環境や条件」について自己理解が進む ▪

    自分のことはわかっているようでわかっていないこと多い ◦ 苦労というよりは、ある意味こういうことを考えるチャンスとも捉えられる • ちなみに… ◦ 今回に関しては「専門性を高めたい」がWillだった ▪ 業務の専門性 = 人事/People Analytics領域 ▪ 職種の専門性 = データエンジニア 何をしたか • エンジニア部門から人事部門へ異動。本格的にPeople Analyticsへ取組む 挑戦① : エンジニアから人事への異動 挑戦エピソード
  30. どう乗り越えたか ①-3 人事知識のインプット : • 経験学習 ◦ エンジニア組織でマネージャー/組織開発を経験すると、チームをパフォームする or エ

    ンゲージする方法などなど人事に近しい勉強も必要 ◦ また、エンジニア採用もやっていたので採用にも経験・知見があった ◦ Engineering Managerが「採用よろ!」と言われてから学んだこと • 書籍学習 ◦ 技術書だけでなく、マネージメント / 組織開発 / 組織論 / 採用あたりは気になったら意 識的に読む習慣をつけておく ◦ エンジニアでも組織づくりやチームづくりには役立つことが多い 何をしたか • エンジニア部門から人事部門へ異動。本格的にPeople Analyticsへ取組む 挑戦① : エンジニアから人事への異動 挑戦エピソード
  31. 良かったこと・得られたもの • キャリア再考の機会 ◦ 人事へ異動するにあたり、Willの棚卸と自己理解が進んだ • 説明力 ◦ 非エンジニアとの仕事がメインに。何事にも説明(言語化と可視化)が最重要 ◦

    普段の自分の言葉を見直す機会となった。エンジニア用語は封印くらいの気持ちで望むべし • 人事知識 ◦ 人事領域に関してインプットするモチベが向上した ▪ 人事領域はいわゆるエンジニアリングマネージメント業とかぶる部分も多い • People ManagementをするEMはScopがチーム • 人事はScopが全社員 ▪ EM時のマネジメントや組織開発のインプットは、直接試せる技術と違って抽象度が高くだれがち ▪ 異動することで「郷に入れば郷に従え」的に学ぶ気持ちが強まる 何をしたか • エンジニア部門から人事部門へ異動。本格的にPeople Analyticsへ取組む 挑戦① : エンジニアから人事への異動
 挑戦エピソード
  32. 苦労したこと • 「データ基盤」や「ETL/パイプライン」の構築 ◦ データ基盤やETLは構築経験がなかったのでゼロからインプット ◦ ベンチャーの一人目データエンジニアのような感じで「わからん」の連続だが、とにかく一人で進め るしかない • データガバナンス

    ◦ 遠目で聞いてる分にはわった気でいるが、いざ「データガンバナスをやろう!」とすると「データガ バナンスってなんなんだっけ?」となりがち ◦ 知ってみると今度は広すぎ・デカすぎで何から進めて良いかわからん状態 何をしたか • データ基盤やETL(パイプライン)の構築 • 人事データに関するデータガバナンスの確立 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ 挑戦エピソード
  33. どう乗り越えたか ②-1 データ基盤やETL(パイプライン)の構築 : • BigQuery/terraformなどの個別技術 ◦ 基本は公式ドキュメントが神。ただし、技術Updateが早いので久しぶりの場合は一度アンラーニングする気持ちで 全体をゼロから見返す。ある程度インプットしたらトライ・アンド・エラーを繰り返すしか ◦

    「データ分析基盤をBigQuery /terraform / Troccoで構築する人事チームってカッコいいよね」と言い聞かせてモ チベにする(自己暗示にちかい) • 要件や設計 ◦ 個別技術の情報はたくさんあるが「 People Analyticsのデータ基盤」となると情報はすくない ▪ 書籍を探す ▪ SNSで発信して情報交換を求める ▪ 先進的な英語圏の事例も探しに行く 何をしたか • データ基盤やETL(パイプライン)の構築 • 人事データに関するデータガバナンスの確立 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ 挑戦エピソード
  34. 何をしたか • データ基盤やETL(パイプライン)の構築 • 人事データに関するデータガバナンスの確立 どう乗り越えたか ②-2 データガバナンス: • そのものが不明瞭な状態のものは、まずは全体像の把握から入る

    ◦ データにつよそうな会社を探して、「データガバナンス」に関して書いている情報や、レポートとして公開してるホワイ トペーパーなどをひたすら漁り全体像をつかむ ◦ 全体像さえつかめれば、そのなかの個別アイテムを深ぼることは容易になる • 全体像の理解が進んだら自分なりに、目的/ゴール、そのためには何が必要で、何をどう進めるかの心づもりを可視化して ステークホルダーにフィードバックをもらう行脚をする 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ 挑戦エピソード
  35. どう乗り越えたか ②-3 データ基盤やETL(パイプライン)の構築 + データガバナンス • ググってもどうしても情報がないときもある • そんなときは、知見がある人にアプローチして教えやアドバイスを乞う •

    => 近くにデータのスペシャリストの2人がいてとても助かった ◦ yuzutas0-san, haseryo-san ◦ Special Thanks!!! 何をしたか • データ基盤やETL(パイプライン)の構築 • 人事データに関するデータガバナンスの確立 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ 挑戦エピソード 著書
  36. 良かったこと・得られたもの • People Analytics、データエンジニアのスキルと経験 ◦ 何事もゼロから構築するとスキルは爆上がりする ◦ 生みの苦しみ、しかし、第一号しか得られない経験 • データガバナンスの知識・感度

    ◦ 人事データはセンシティブ。知れば知るほどデータガバナンス重要 ▪ 闇雲に攻めると結果的に仲間の信頼を失い攻めれなくなる • 新たな人との繋がり ◦ 知見がある人と繋がるきっかけとなる ◦ 勇気をもって聞けば優しく答えてくれる 何をしたか • データ基盤やETL(パイプライン)の構築 • 人事データに関するデータガバナンスの確立 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ 挑戦エピソード
  37. 苦労したこと
 • チームのスクラム習熟度
 ◦ チームのスクラムに関しての前提知識・経験がほぼゼロ
 ▪ e.g. 「スクラムは何が良いんですか?」「スプリントはなんのためにありますか?」「バックログってなぜ必要な んですか?」といったピュアな質問が飛んでくる。日英で。
 ◦

    なので、すべての事を自身が説明できるレベルに咀嚼する必要がある
 • チームの言語
 ◦ 3割が英語話者のチーム。英語での説明も必要なため、ふだん思っているより”正しい日本語”かつ”やさしい日本 語”で回答できる必要がある。そうじゃないと英訳も困る
 • ジョブチェンジ・プレイング・スクラムマスター
 ◦ ジョブチェンジの初業務を遂行しながら、スクラムマスター業務をしながら、スクラム導入のためのすべての会、すべ てのドキュメント、すべてのコミュニケーションを日英で用意&実施するのがわりとハード
 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード
  38. どう乗り越えたか ③-1
 スクラム導入の戦略立て: 
 • なんとなしに進めるのではなく、導入の目的/ゴールを明示し、そのた めに何が必要で、どのような順に進めるかを描いてから進めた(※ 画像)
 • 戦略の意図/進め方/説明のすべてを言語化、見える化、英語化して

    共通認識をつくる。メンバーみんなの情報差分を極力なく進めること を意識する
 
 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード 人事チームでガチめにスクラム導入した話し|tweeeety@メルカリ |note 

  39. どう乗り越えたか ③-2
 今回のスクラム導入のポリシーを持つ: 
 • ポリシー = 方針 = どのようにスクラムを導入する?という話し

    • 大前提として、「スクラムを守破離で導入!」を意識した(自分への言い聞かせのためにも) ◦ スクラムは完成されたフレームワーク。一部分だけのスクラムは各要素のシナジーがだいぶ無くなる ◦ 部分的な前提知識がないので、はしょることなくゼロベースで共に学ぶにも良い機会 • しかし、最初からフルスペックなスクラムを導入すると、初めてのメンバーはあれもこれもで疲弊したり嫌悪感を示すかもし れない • なので、今回のスクラム導入のポリシーとして... ◦ 「完全なスクラム(守破離)を目指す」が「だれも置いていかない」を徹底した 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード
  40. どう乗り越えたか ③-3
 チームで北極星を愚直に作る: • インセプションデッキ、ミッション、ロードマップを日英で愚直につくった ◦ 何をするにも言語化・可視化が大事 ◦ 目指すものや目標に対して、前提理解・共通認識を揃えるの大事 of

    大事 ◦ 言語が異なると特に大事。日本人のみのような「雰囲気で伝わる」はない 補足: • バーナードの組織成立の 3条件では、「共通目的」「共同意思」「意思疎通」が揃ってはじめて組織が成立す るとされている • 学習する組織では、組織の概念にも 5つのディシプリンとして「共有ビジョン」が入っている • つまり、強い組織 | チームを作るには「チームの北極星」となる指針が必須 • また、「北極星」は誰かに言い渡されたものではなく、自分たち自ら言語化するほど効果的 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード 人事チームでスクラム導入 - 共有ビジョン(ミッション・イン セプションデッキ・ロードマップ)をつくってみた |tweeeety@メルカリ|note 

  41. どう乗り越えたか ③-4
 輪読会を開催する:
 • 目的 ◦ チームでスクラムについての共通言語、共通理解をつくる • 裏のねらい ◦

    経験上、誰かがチームを変えようとする、または、よそ者が何かを導入しようと する場合、チームに抵抗感が生まれる。そこで「この本が言ってることだしやっ てみよう」というように、あくまでも第三者が薦めているのでやってみようのカタ チを作ると上手くいきやすい◎ • 対象書籍 ◦ マルチリンガル環境では書籍選びも苦労する ◦ 「アジャイルサムライ」は3周ほどまわって日英輪読会にも最&高! 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード アジャイルサムライ Japanese English - 日英で揃っている - タイトル/内容が一致しない本もある - 導入のstepとしてまんま参考になる
  42. どう乗り越えたか ③-5
 スクラムマスター育成: • やっぱり、Scrumを進められるのが自分ひとりだとキツイしスケールしない • ならば、いっそのこと全員スクラムマスターになれるチームを作ってしまおう! • => 人事チームとしてCertified

    Scrum Masterを受けた ◦ まずは、人事チーム6人中、3人でCertified Scrum Masterの取得した • Scrum Masterを取得するとモチベにもなるし、引き継ぐこともできるように・・・ ◦ 現にtweeeetyは現在育休中 ◦ いまは人事チームでスクラムをまわしている(はず) 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード
  43. 良かったこと・得られたもの
 • Scrum力 ◦ Scrumは、学ぶのは簡単だが実践が難しい ◦ 「守破離」の「破」や「離」に到達するには、自身が導入をリードしたり、なんどもアンラーニングをしないと無理 • チームビルディング力 ◦

    職種/言語/文化が違うからこそ前提理解・共通認識は最重要。いろいろな対話手法や合意形成をもちいて同じ方向 を向くチームを作りあげるのはまさにチームビルディング力が鍛えられる • 推進力 ◦ 北極星の共創/戦略立て/ポリシー決め/やりたいこと可視化/丁寧な説明などなどが伴って物事が進められる • 英語力 ◦ これはもう「やるしかない状況」以上に伸びることはない…。 何をしたか • スクラムに対する事前知識・経験がほぼゼロのチーム、かつ、英語環境でスクラ ムを導入した 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 挑戦エピソード
  44. 挑戦すると何が良いのか? まとめ 得たもの 失ったもの 挑戦① : エンジニアから人事への異動 - キャリア再考の機会 -

    人事知識 - 説明力 - エンジニア組織の所属 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ - People Analytics、データエンジニ アのスキルと経験 - データガバナンスの知識・感度 - 新たな人との繋がり - ナシ 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 - Scrum力 - チームビルディング力 - 推進力 - 英語力 - ナシ
  45. まとめ 得たもの 失ったもの 挑戦① : エンジニアから人事への異動 - キャリア再考の機会 - 人事知識

    - 説明力 - エンジニア組織の所属 挑戦② : データエンジニアへのチャレンジ - People Analytics、データエンジニ アのスキルと経験 - データガバナンスの知識・感度 - 新たな人との繋がり - ナシ 挑戦③ : 多様なチームへのスクラム導入 - Scrum力 - チームビルディング力 - 推進力 - 英語力 - ナシ 得るものしかない: => ノーリスク・ハイリターン(言い過ぎ?) 挑戦すると何が良いのか?
  46. ピープルアナリティクスで人事戦略が変わる DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文 ポール・レオナルディ (著), ノシャー・コントラクター (著), & 1 その他

    HRプロファイリング 本当の適性を見極める「人事 の科学」 (日本経済新聞出版 ) 須古勝志 (著), 田路和也 (著) appendix - 人事・People Analytics ピープルアナリティクスの教科書 組織・人事データ の実践的活用法 – 2020/5/28 一般社団法人ピープルアナリティクス &HRテクノロ ジー協会 (著), 北崎 茂 (その他) データ・ドリブン人事戦略 データ主導の人事機能を 組織経営に活かす – 2019/6/19 バーナード・マー (著), 中原 孝子 (翻訳)
  47. DXを成功に導くデータマネジメント データ資産価 値向上と問題解決のための実務プロセス 75 – 2021/12/20 データ総研 (著), 小川 康二

    (著), 伊藤 洋一 (著) 実践的データ基盤への処方箋〜 ビジネス価値創 出のためのデータ・システム・ヒトのノウハウ – 2021/12/11 ゆずたそ (著), 渡部 徹太郎 (著), 伊藤 徹郎 (著) appendix - データガバナンス・マネジメント データマネジメントが 30分でわかる本 – 2020/5/11 ゆずたそ (著, 編集), はせりょ (著) データマネジメント概説書( JDMC版) ~ビジネスと ITをつなぐ-データマネジメントとは ~ – 2018/7/18 一般社団法人日本データマネジメント・コンソーシア ム データマネジメントの基礎と価値研究会 (著)
  48. note: https://note.com/tweeeety • Engineering Managerが「採用よろ!」と言われてから学んだこと • 人事チームでガチめにスクラム導入した話し • 人事チームでスクラム導入 -

    共有ビジョン(ミッション・インセプションデッキ・ロードマップ)をつくってみた • 人事チームでスクラム導入 - 輪読会いれてみた(アジャイルサムライなど) • 人事チームでスクラム導入 - スクラムマスターを育ててみた appendix