Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
最近のRedmineの開発動向と次期バージョン6.1.0
Search
MAEDA Go
May 10, 2025
Technology
0
250
最近のRedmineの開発動向と次期バージョン6.1.0
2024年11月のRedmine 6.0.0リリース以降、直近半年間のRedmineの開発動向と、次期バージョン6.1.0の改善内容を紹介します。
MAEDA Go
May 10, 2025
Tweet
Share
More Decks by MAEDA Go
See All by MAEDA Go
Redmineの意外と知らない便利機能 (Redmine 6.0対応版)
vividtone
0
1.9k
Redmine 6.0 新機能評価ガイド
vividtone
1
7.5k
自社サービスのための独自リリース版Redmine「RedMica」の取り組み
vividtone
0
1.5k
Key Enhancements in Redmine 5.1
vividtone
0
670
Redmine 5.1 新機能評価ガイド
vividtone
1
17k
RedMica 2.3 (2023-05) 新機能ハイライト およびRedmineの2023年5月までの半年間の主要な開発成果
vividtone
0
1.8k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Microsoft Defender XDRで疲弊しないためのインシデント対応
sophiakunii
3
400
「手を動かした者だけが世界を変える」ソフトウェア開発だけではない開発者人生
onishi
14
5.9k
スプリントゴール未達症候群に送る処方箋
kakehashi
PRO
1
240
エンジニアリングマネージャー“お悩み相談”パネルセッション
ar_tama
1
680
ゼロから始めるSREの事業貢献 - 生成AI時代のSRE成長戦略と実践 / Starting SRE from Day One
shinyorke
PRO
0
240
Power Automate のパフォーマンス改善レシピ / Power Automate Performance Improvement Recipes
karamem0
0
200
Bliki (ja), and the Cathedral, and the Bazaar
koic
8
1.4k
20250719_JAWS_kobe
takuyay0ne
1
160
MCPに潜むセキュリティリスクを考えてみる
milix_m
1
750
Snowflake のアーキテクチャは本当に筋がよかったのか / Data Engineering Study #30
indigo13love
0
260
経理出身PdMがAIプロダクト開発を_ハンズオンで学んだ話.pdf
shunsukenarita
1
140
BEYOND THE RAG🚀 ~とりあえずRAG?を超えていけ! 本当に使えるAIエージェント&生成AIプロダクトを目指して~ / BEYOND-THE-RAG-Toward Practical-GenerativeAI-Products-AOAI-DevDay-2025
jnymyk
4
240
Featured
See All Featured
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.7k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
411
22k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
328
39k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
301
21k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
271
27k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
30
2.2k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
29
9.6k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
95
14k
Code Review Best Practice
trishagee
69
19k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
50k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1031
460k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
278
23k
Transcript
前 田 剛 ファーエンドテクノロジー株式会社 2025-05-10 最近のRedmineの開発動向と 次期バージョン6.1.0
▪ Redmine 非 公式情報サイト「Redmine.JP」創 立 者(2007) ▪ 書籍「 入門 Redmine
第6版」監修者(2024) 第1版〜第5版 著者(2008, 2010, 2012, 2014) ▪ Redmineコミッター(2017-) ▪ ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役(2008-) http://linktr.ee/maeda.go 自己 紹介 前 田 剛 Redmineのクラウドサービスを 提供している会社です Redmineを使い始めてもうすぐ18年です。
内容 ▪ 最近のRedmine開発状況 ▪ 次期バージョンRedmine 6.1の新機能
最近の動き 4
2024年11 月 10 日 Redmine 6.0リリース ▪ 5.1.0以来約1年ぶりのメジャーバージョンアップ ▪
146件の新機能・バグ修正 ▪ Propshaftによるassets pipeline導 入 ▪ Rails 7.2への移 行 ▪ UI改善多数 ベクターアイコン導 入 、部分引 用 、サイドバー折りたたみ、デフォルトテーマ 改善によるリーダビリティ向上
Redmine 6.0リリース以降半年間の主な動き ▪ 前半はRedmine 6.0の安定化に注 力 。88件のDefectチケットをclose アイコン関係、セキュリティ、6.0系不具合、ほか ▪
2024年11 月 から2025年4 月 までの間に5回のメンテナンスリリース実施 ▪ 新機能の追加は春頃から活発化 ▪ アクティブなコミッターはMarius BĂLTEANU 氏 と前 田 の2 人 ▪ Marius BĂLTEANU 氏 はUI関係の開発・修正を特に精 力 的に実施 ▪ 前 田 は提案されたパッチの対応、チケット上のコミュニケーション、チケット の整理などを主に実施
最近のリリース ▪ 6.0.0 (2024-11-10): 約1年ぶりのメジャーバージョンアップ ▪ 6.0.1 (2024-11-11): 新規インストールが失敗する問題の修正
▪ 6.0.2 (2024-12-11): TimeEntry API不具合(Rational型で時間を返す) ▪ 6.0.3 (2025-01-29): UI修正多数 ▪ 6.0.4 (2025-03-10): セキュリティ脆弱性、UI修正 ▪ 6.0.5 (2025-04-20): UI修正
次期バージョン Redmine 6.1 向けの開発 ▪ チケット72件のうち44件クローズ済み ▪ この夏にリリースされるかも ▪
JavaScriptフレームワークStimulus導 入 。JQueryからの段階的な 移 行 と画 面 遷移削減による操作性改善が中 長 期的に進む可能性
次期バージョンRedmine 6.1の 新機能ピックアップ 9
リアクション機能(いいねボタン) #42630: Add reaction feature チケットとチケットのコメント、ニュース、フォーラムに、ボタンのクリックで反 応できるリアクション機能(いわゆる「いいねボタン」)が提案されている。 ⚠未確定 リアクションボタン
▪ リアクションしたユーザーのうち直近10 人 分の名前が表 示 される ▪ リアクション対象: チケット、チケットのコメント、ニュース、 フォーラム
▪ この機能を使 用 したくない場合は「管理」→「設定」画 面 内「全般」 タブの「リアクション機能を有効にする」でOFFにできる
チケットの件名の固定表 示 #42684: Add a sticky header to keep
the issue subject visible on scroll チケットの件名を画 面 上部に固定表 示 。編集中でも現在の件名を確認できる。 誤って別のチケットを更新する事故の防 止 にも役 立 つ。
Markdownがアラートボックスに対応 #42603: Enable commonmark alert extension 重要な情報を強調できるアラートボックスの記法に対応。Wikiやチケットで注意 事項や補 足
事項を視覚的に 目立 たせ、読みやすく伝えやすくなる。 ▶
> [!TIP] > チケットの更新履歴を簡単に確認したい場合 は「履歴」タブを活用しましょう。 > [!note] > Wikiページの編集は履歴として保存され過去 のバージョンに戻すことができます。
> [!warning] > チケットの削除は取り消しできません。操作 前に本当に必要か確認してください。 > [!important] > ロールの権限設定を変更すると全プロジェク トのユーザー権限に影響します。 > [!caution] > プラグインの導入には互換性の確認が必要で す。
コードブロックのクリップボードへのコピー コードブロック(Markdownの ``` または Textileの <pre> で囲まれた部分)の内 容を1クリックでコピーできるようになる。コードブロック上にマウスをホバーす るとコピーボタンが表
示 される。 Feature #29214: Button to copy `pre` code block content to the clipboard クリックで コードをコピー
高 解像度ディスプレイで画像をペーストした際の表 示 サイズの適正化 #38504: Display pasted images in
appropriate size on HiDPI displays チケットやWikiに画像をペーストしたとき、 高 解像度ディスプレイを使 用 してい ると現在は画像が通常の2倍の 大 きさで表 示 されてしまう。Redmine 6.1ではディ スプレイのピクセル密度を識別して適正な 大 きさで表 示 されるようになる。 Redmine 6.1 Redmine 6.0
活動画 面 の情報量増加 表 示 されるテキストの上限を120 文 字から240 文
字に引き上げ、また連続する複数 行 の引 用文 がある場合は2 行目 以降の表 示 を省略することで、活動画 面 の各イベン トに表 示 されるテキストの情報量が増え内容をより詳しく把握しやすくなった。 引 用文 のうち2 行目 以降は省略して "> ..." と表 示 Feature #42043: Abbreviate quoted text in descriptions in Activity view Feature #42041: Increase the maximum description length to 240 characters in the Activity view
Redmine 6.1 Redmine 6.0
子 チケット欄・関連するチケット欄の表 示 内容のカスタマイズ Feature #42477: Con fi gurable
columns for the lists of child and related issues チケットの 子 チケット欄・関連するチケット欄に表 示 するフィールドを運 用 ニーズ に応じてカスタマイズできるようになった。 「管理」→「設定」→「チケットトラッキング」タブ内の「関連するチケットと 子 チケットの 一 覧で表 示 する項 目 」で設定できる。 Redmine 6.1 Redmine 6.0
進捗バー形式カスタムフィールド Feature #42335: "Progress bar" custom fi eld format
既存の「進捗率」と同じ機能・インターフェイスを提供する新しいカスタムフィー ルド。0〜100%までの値を10%または5%刻みで表現できる。
完了したチケットへの作業時間の記録の許可/禁 止 Feature #13596: Add setting to allow/deny time
logging on closed issues 完了しているチケットに対して作業時間の記録を禁 止 できるようになった。
▪ Redmine 非 公式情報サイト「Redmine.JP」創 立 者(2007) ▪ 書籍「 入門 Redmine
第6版」監修者(2024) 第1版〜第5版 著者(2008, 2010, 2012, 2014) ▪ Redmineコミッター(2017-) ▪ ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役(2008-) http://linktr.ee/maeda.go ありがとうございました 前 田 剛 Redmineのクラウドサービスを 提供している会社です