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Redmine 5.1 新機能評価ガイド

MAEDA Go
November 04, 2023

Redmine 5.1 新機能評価ガイド

2023年10月31日にリリースされたRedmine 5.1の新機能の中からお勧めのもの、気が付きにくいものをピックアップして紹介します。

紹介している機能は下記23件です。

* 管理→プロジェクト画⾯でのフィルタとクエリ
* バックグラウンドでのプロジェクト削除
* 管理→ユーザー画⾯でのユーザーのフィルタとクエリ
* WebP画像への対応
* モバイル画⾯でカレンダーをリストレイアウトで表⽰
* 作成したチケットのオートウォッチ
* 「いずれかを含む」フィルタ演算⼦によるOR検索
* 「前⽅⼀致」「後⽅⼀致」フィルタ演算⼦で複数キーワードによるOR検索
* 関連するチケットのフィルタでの複数チケット指定
* 「全検索対象テキスト」フィルタ
* フィルタ演算⼦「現在/過去の値」「過去の値」「⼀度もない」
* Rouge 4.2へのアップデートによるコードハイライト強化
* 検索キーワードの区切り文字として全角スペースにも対応
* 別プロジェクトのチケットに対する作業時間のインポート
* チケットのステータスの説明欄
* 編集済みのコメントに対して「編集済み」と表⽰
* 新たな権限「プロジェクトの公開/⾮公開」
* バージョンをChangelogテキストとしてエクスポート
* 検索スコープに「My bookmarks」を追加
* 「チケットのフィルタを適⽤」ボタンによる検索結果の絞り込み
* テキスト書式のデフォルトが CommonMark Markdownに変更
* 作業時間の「チケットの親チケット」フィルタと項⽬
* 作業時間の「チケットの題名」フィルタ

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November 04, 2023
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Transcript

  1. ▪ Redmine⾮公式情報サイト「Redmine.JP」創⽴者(2007) ▪ 書籍「⼊⾨Redmine」著者 
 (2008, 2010, 2012, 2014, 2016)

    ▪ Redmineコミッター(2017-) ▪ ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役(2008-) http://linktr.ee/maeda.go  自己紹介 前⽥剛 Redmineのクラウドサービスを 
 提供している会社です
  2.  管理→プロジェクト画⾯でのフィルタとクエリ Re-implement admin project list using ProjectQuery system -

    https://www.redmine.org/issues/33422 プロジェクト画⾯と同様のフィルタとカスタムクエリが管理→プロジェクト画⾯ でも使えるようになった。
  3.  バックグラウンドでのプロジェクト削除 Background job and dedicated status for project deletion

    - https://www.redmine.org/issues/36691 プロジェクトの削除をバックグラウンドで⾏えるようになった(Sidekiq等のキュ ーマネージャーが必要)。 チケットや⼦プロジェクトを多数含むプロジェクトの削除には⾮常に時間がかか るが、それをバックグラウンドで⾏えるようになった。 RedmineからSidekiqを使うには: Sidekiq をセットアップした上で con fi g/additional_environment.rb に以下を追 加。詳しくは www.redmine.org のWikiを「Sidekiq 」で検索。 
 config.active_job.queue_adapter = :sidekiq
  4.  管理→ユーザー画⾯でのユーザーのフィルタとクエリ Upgrade Admin/Users list to use the query system

    - https://www.redmine.org/issues/37674 管理→ユーザー画⾯でフィルタが使えるようになり、細かな条件でユーザーの絞 り込みができるようになった。カスタムクエリにも対応。旧バージョンと同じ動作 での検索は「姓名・メールアドレス・ログインID」フィルタを使⽤
  5.  作成したチケットのオートウォッチ Auto watch issues on issue creation - https://www.redmine.org/issues/38238

    「個⼈設定」の「オートウォッチ」に「⾃分が作成したチケット」が追加された。 チケットを作成すると⾃動的に⾃分がウォッチャーとして追加される。 新たに作成したユーザーはすべてのオートウォッチがデフォルトでON。
  6.  「いずれかを含む」フィルタ演算⼦によるOR検索 “contains any of” operator for text fi lters

    to perform OR search of multiple terms - https://www.redmine.org/issues/38435 テキスト形式フィールドで「いずれかを含む」演算⼦を選んでスペースで区切った 複数のキーワードを指定するとOR検索が⾏われる
  7.  「前⽅⼀致」「後⽅⼀致」フィルタ演算⼦で複数キーワードによるOR検索 OR search with multiple terms for “starts with”

    and “ends with” fi lter operators - https://www.redmine.org/issues/38456 「前⽅⼀致」「後⽅⼀致」フィルタ演算⼦で複数キーワードをスペースで区切って 指定するとOR検索が⾏われる 拡張⼦が .pptx または .pdf のファイルが添付されているチケットを抽出する例
  8.  「全検索対象テキスト」フィルタ “Any searchable text” fi lter for issues -

    https://www.redmine.org/issues/38402 チケット内の複数のテキスト形式フィールドを横断検索できるフィルタ。 
 対象は題名、説明、コメント、「検索対象」と設定されたカスタムフィールド
  9.  フィルタ演算⼦「現在/過去の値」「過去の値」「⼀度もない」 New issues fi lter operators “has been”, “has

    never been”, and “changed from” - https://www.redmine.org/issues/38527 チケットの履歴を参照する演算⼦「現在/過去の値」「過去の値」「⼀度もない」 が追加された。 例えば現在または過去に⾃分が担当者であるチケットを探すことができる。
  10.  演算⼦ 動作 現在/過去の値 現在の値または過去の値が⼀致するもの 既存の「等しい」演算⼦の結果 + 履歴中に⼀致する値があるもの ⼀度もない 現在においても過去においてもその値だったことがないもの

    「現在/過去の値」演算⼦の反対 過去の値 過去にその値から別の値に変更されたことがあるもの 「現在/過去の値」「⼀度もない」「過去の値」演算⼦の動作
  11.  「現在/過去の値」「⼀度もない」「過去の値」演算⼦の使⽤例 担当者が⾃分であるか 
 過去に⾃分だったことがあるチケット 担当者は⾃分ではないし 
 過去においても⾃分だったことがない 
 チケット

    ステータスが過去に Closed から別の値に 変更されたことがあるチケット 
 (現在のステータスは不問。Closed かも 
  しれないし異なるかもしれない)
  12. cisco_ios (Cisco IOS con fi guration)  Rouge 4.2へのアップデートによるコードハイライト強化 コードハイライト⽤ライブラリRougeが4.2にアップデートされたことで対応⾔語

    が218に増えた(Redmine 5.0⽐ +11) 追加された⾔語の⼀例: cisco_ios, plsql plsql (Oracle PL/SQL) Update Rouge to 4.2 - https://www.redmine.org/issues/37236
  13. abap, actionscript, ada, apache, apex, apiblueprint, applescript, armasm, augeas, awk,

    batch fi le, bbcbasic, bibtex, biml, bpf, brainfuck, brightscript, bsl, c, ceylon, cfscript, cisco_ios, clean, clojure, cmake, cmhg, codeowners, coffeescript, common_lisp, conf, console, coq, cpp, crystal, csharp, css, csvs, cuda, cypher, cython, d, dafny, dart, datastudio, diff, digdag, docker, dot, ecl, eex, eiffel, elixir, elm, email, epp, erb, erlang, escape, factor, fl uent, fortran, freefem, fsharp, gdscript, ghc-cmm, ghc-core, gherkin, glsl, go, gradle, graphql, groovy, hack, haml, handlebars, haskell, haxe, hcl, hlsl, hocon, hql, html, http, hylang, idlang, idris, igorpro, ini, io, irb, isabelle, isbl, j, janet, java, javascript, jinja, jsl, json, json-doc, jsonnet, jsp, jsx, julia, kotlin, lasso, lean, liquid, literate_coffeescript, literate_haskell, livescript, llvm, lua, lustre, lutin, m68k, magik, make, markdown, mason, mathematica, matlab, meson, minizinc, moonscript, mosel, msgtrans, mxml, nasm, nesasm, nginx, nial, nim, nix, objective_c, objective_cpp, ocaml, ocl, openedge, opentype_feature_ fi le, pascal, perl, php, plaintext, plist, plsql, postscript, powershell, praat, prolog, prometheus, properties, protobuf, puppet, python, q, qml, r, racket, reasonml, rego, rescript, rml, robot_framework, ruby, rust, sas, sass, scala, scheme, scss, sed, shell, sieve, slice, slim, smalltalk, smarty, sml, sparql, sqf, sql, ssh, stan, stata, supercollider, svelte, swift, systemd, syzlang, syzprog, tap, tcl, terraform, tex, toml, tsx, ttcn3, tulip, turtle, twig, typescript, vala, vb, vcl, velocity, verilog, vhdl, viml, vue, wollok, xml, xojo, xpath, xquery, yaml, yang, zig コードハイライトの対応⾔語⼀覧 ※太字は IEEE Spectrum “TOP Programming Languages 2023” に掲載のもの。⻘字は新たに対応した⾔語
  14. 検索キーワードの区切り文字として全角スペースにも対応  Allow using ideographic space (U+3000) as a separator

    for search terms - https://www.redmine.org/issues/37878 フィルタや検索ボックスで複数キーワードをスペースで区切って指定するとき、半 ⾓スペースだけではなく全⾓スペースも区切り⽂字として使えるようになった
  15.  別プロジェクトのチケットに対する作業時間のインポート Allow to import time entries for issues in

    different projects - https://www.redmine.org/issues/36823 チケット番号が指定されていれば、選択中のプロジェクトとは別のプロジェクトに そのチケットがあったとしても、正しくそのチケットに作業時間が追加されるよう になった。
  16.  編集済みのコメントに対して「編集済み」と表⽰ Mark edited journal notes as "Edited" - https://www.redmine.org/issues/31505

    作成後に編集が⾏われたコメントに対して「編集済み」と表⽰されるようになっ た。「編集済み」の⽂字の上にカーソルを置くと最終編集時刻、最終編集ユーザ ーが表⽰される
  17.  新たな権限「プロジェクトの公開/⾮公開」 Introduce permission to set a project public -

    https://www.redmine.org/issues/38048 プロジェクトの設定画⾯でプロジェクトの「公開」チェックボックスの変更可否 を制御する権限が追加された。不注意等による不適切な設定を防ぐことができる
  18.  バージョンをChangelogテキストとしてエクスポート Export a version as changelog text - https://www.redmine.org/issues/36679

    バージョンをテキスト形式でエクスポートできるようになった。リリースノートを 作成するときに活⽤できる
  19.  # 1 . 0 2 0 2 3 /

    0 6 / 0 5 S t a b l e r e l e a s e * F e a t u r e r e q u e s t # 2 : A d d i n g r e d i e n t s c a t e g o r i e s * B u g # 1 2 : C l o s e d i s s u e o n a l o c k e d v e r s i o n エクスポートされるテキストのサンプル バージョンの名称 バージョンの期日 バージョンの説明欄の内容 チケット一覧
  20.  検索スコープに「My bookmarks」を追加 Support "My bookmarks" in the search -

    https://www.redmine.org/issues/38459 検索スコープに「My bookmarks」が追加され、⾃分がブックマークしているプロ ジェクトに限定して検索が⾏えるようになった
  21.  「チケットのフィルタを適⽤」ボタンによる検索結果の絞り込み Further narrow search results with issues fi lter

    - https://www.redmine.org/issues/38481 検索結果画⾯の「チケットのフィルタを適⽤」ボタンをクリックすると、検索結果 に表⽰されているチケットがチケット⼀覧として表⽰される。 チケット⼀覧として表⽰することでフィルタで検索結果をさらに絞り込める 遷移
  22.  テキスト書式のデフォルトが CommonMark Markdownに変更 Change default text formatter for new

    installations from textile to common_mark - https://www.redmine.org/issues/34863 新たにRedmineをインストールした場合のデフォルトのテキスト書式が Textile か ら CommonMark Markdownに変更された。
  23.  作業時間の「チケットの親チケット」フィルタと項⽬ Add Parent task fi lter and column to

    Spent time - https://www.redmine.org/issues/37623 作業時間において「チケットの親チケット」フィルタが追加された。 
 また⼀覧の表⽰項⽬に親チケットを追加できるようになった
  24.  作業時間の「チケットの題名」フィルタ Add Parent task fi lter and column to

    Spent time - https://www.redmine.org/issues/37623 作業時間において「チケットの題名」フィルタが追加された
  25. ▪ Redmine⾮公式情報サイト「Redmine.JP」創⽴者(2007) ▪ 書籍「⼊⾨Redmine」著者 
 (2008, 2010, 2012, 2014, 2016)

    ▪ Redmineコミッター(2017-) ▪ ファーエンドテクノロジー株式会社 代表取締役(2008-) http://linktr.ee/maeda.go  ありがとうございました 前⽥剛 Redmineのクラウドサービスを 
 提供している会社です