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会読のススメ〜XP会読会から学んだこと〜 / Encouragement of Reading and Discussion

会読のススメ〜XP会読会から学んだこと〜 / Encouragement of Reading and Discussion

XP祭り2021の発表資料です

Yuta Yasugahira

September 18, 2021
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Transcript

  1. 自己紹介 • kuro@kurogi_s • XP祭りスタッフ2年目 • ふりかえり大好き • チームビルディング勉強会(connpass) •

    本日Bトラックで自チームの発表があります! • yasugahira0810(安ケ平 雄太) • NTTデータ デジタル技術部 • スクラムマスター3年目 • XP祭りスタッフ2年目
  2. - 「会読会紹介の巻」を聞いて  会読会を開催してみたくなる! - 「学びの共有の巻」を聞いて  XP白本が読みたくなる! 発表のゴール この発表では下記の書籍をXP白本と記載します XP白本初版   XP白本2版   

    XP白本2版 (ピアソンエデュケーション)   (オーム社) いいですね! でもXPってペアプロとCIくらいしか知 らないんですよね 20周年のXP祭りに参加したよ XPの読書会推しの発表もあったよ チームでやってみてもいいかも 若者 月曜朝のチャットの風景 おー!興味ありますー! 若者 こんな感じでXP会読会の輪が広がるとうれしい 🎉
  3. 会読会の特徴 - 会読 - 何人かの人が集まって読書し、それについて話し合ったりなどすること(コトバンクより) - 主催者、参画者とも参加のハードルが低い。本を用意するだけでOK - 主催者は、参加者募集をする以外の事前準備が不要 -

    参加者は、事前の読書や当番制での資料作成が不要 - 最少催行人数2人なので小さくスタートできる - まずは語り合える仲間を1人見つけよう!この一歩を踏み出せれば後は何とかなる - 1冊読み切ったという達成感を参加者みんなで味わえる - サマリや一部の章を読むのではなく、最初から最後まで愚直に音読するので感慨もひとしお - ペースはゆっくりなので、長い本には向かない - XP白本は紙の本だと181ページと意外と短いので、会読には向いていた - XP会読会ではXP白本を2時間×全9回で読み終えた(約4ヶ月)
  4. 現在のXP会読会のスタイル - 隔週日曜日21:00〜23:00で開催 - connpassで参加者募集 - こじんまりやりたいので会読枠10名、見学枠5名 - 会読会の流れは以下の通り -

    自己紹介(新規の方がいる時だけ) - 15分くらい音読 - 5分で感想をHackMDにまとめる - 5分くらいで感想を共有 - 10分くらい感想をネタに会話 - 最後にその日の会読会の感想を共有 - 書籍を読破した後は「ORID」で書籍1冊ふりかえり - 段階的なふりかえりの場を設けることで学びを深める工夫 会読会開催ごと 書籍読破するごと 2〜3回繰り返す 段階的なふりかえり ORIDの成果物 区切りごと
  5. 其ノ壱:多様な参加者がいるから面白い - 製造業、SIer、事業会社、Web系、組込み系… - XPに興味を持つ方は様々 - TDDへの取り組み姿勢の違い!? - 製造業メンバ「TDD無しで出来る理由がわからない。なぜそれで開発できるのか」 -

    SIerメンバ「やった方がいいと思いつつもTDD導入は敷居が高い。。。」 - XPの黎明期を知る参加者から先人の盛り上がりを共有してもらう - https://bliki-ja.github.io/ - Martin Fowler氏ブログの日本語翻訳サイト - 知らなかったのが悔しいほどめちゃめちゃ面白い - 会読会で教えてもらってなかったら今も知らなかった TDD:テスト駆動開発、またはテストファーストプログラミング     コードを変更する前に失敗する自動テストを書くこと
  6. 其ノ弍:参加者同士の質問・議論で理解が深まる - 「ペアになると2倍以上の効果って本当かな?」(12章) - ペアになってもトータルで見ると効率はそこまで落ちない、くらいの認識だったので驚き - ペアになって2倍以上の効果を出せる時ってどんな状態だろう? - 「ここの説明はどう解釈したら良いんでしょうか?」 -

    BDUF、LDUF、ENUF、これは藁人形論法である。 どういう意味???(14章) - 主張をわざと歪めて引用しているということ。どの設計手法が良いかじゃない。 - 十分かどうかは実装後にしか分からないから、XPでは常に設計する。 - 「コードの共有が出来ないって具体的にはどんなケースですかね?」(9章) - 今となってはバージョン管理SWで共有出来ているし… - 「コードに個人の名前がついちゃうケースとかありますね。山田バッチとか。」 - なるほど!! BDUF/LDUF/ENUF:Big/Little/Enough Design Up Front            前もって大部分を設計すること/前もって少しだけ設計すること/前もって十分に設計すること コードの共有:チームの誰もがシステムのあらゆる部分をいつでも改善できるようにコードを共同で所有すること
  7. 其ノ参:開発者にも開発者以外にもやさしい - XPチームは「PO/SM/DEVの3つ!」みたいな形ではない - プログラマー/テスター/プロジェクトマネージャー/デザイナー/人事/経営幹部… - チーム全体における各メンバーのための処方箋をやさしく紹介(10章) - 経営幹部の文章がむしろプログラマーより長くて丁寧。 -

    プログラマーがプログラマー以外とどう協力するかを示している。 - プラクティスの注意点を細かく説明(6〜9章) - ペアプロは二人が不快にならないように気をつけろ! - パーソナルスペースを保つ/強めの香水を避ける /咳をするときは口を押さえる/病気のときは仕事を休む ペアプロ:同じマシンを前にして、二人でプログラミングとプログラムの改良を      同時に行うやりとりのこと。
  8. 其ノ肆:強力で華麗なメタファー - 運転のメタファー(2章) - Kent Beckが母親から車のハンドルを任されて、はじめて運転を学んだときの情景 - 正しい方向に走らせることじゃなく、常に注意を払って軌道修正していくもの - XPのパラダイムをシンプルに説明

    - 造園のメタファー(3章) - Kent Beckの友人ポールは造園の専門家 - 価値/原則/プラクティス ⇨ 造園の善しあしを判断する感覚/造園家としての知識/造園技術 - 造園になぞらえて説明 - 理論モデルは地図であり、現地ではない(11章) - ソフトウェア開発は工場ではなく人間のプロセス - 事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!
  9. 主催者それぞれの感想 • 過去に「エクストリーム」だと思っていたプラクティス もありふれたものに変わっていくが、次の「エクスト リーム」がXPとなり時を超える。 • yasugahiraさんが会読会を発案してくれたおかげで沢 山の参加者と出会い、また学ぶ機会を得ることができま した!ありがとうございました! •

    XP白本を読んで感銘を受けた ◦ 「いちエンジニアが担えるのはここまで」と勝手に自らの限界 を作ってしまっていた自分に気付かされた ◦ 余分なものを削ぎ落として洗練したアジャイルマニフェストや スクラムガイドにはない、人間臭さや肌触りを感じられて好き • XP会読会は友達と映画を見た帰り道みたいな感覚で、 いつも本当に楽しい!参加者の皆様にただただ感謝
  10. XP白本初版   XP白本2版    XP白本2版 XP白本初版の会読会を始めます! - 第1回 10/31(日) 21:00-23:00 - 開催の動機:

    初版と2版は内容が結構違うらしく、 初版の方が好きという声を聞くので - 新品は入手できないと思うので、 中古を購入したり先輩から借りたりして 準備をお願いします - 下記connpassから登録をお願いします 対象はこの本です!表紙に「第2版」や「2nd Edition」 と記載されていないことをご確認ください (ピアソンエデュケーション)   (オーム社)
  11. まとめ - 会読会という読書会のスタイルを紹介した - XP会読会を通しての学びを共有した - XP白本初版の会読会の宣伝をした いいですね! でもXPってペアプロとCIくらいしか知 らないんですよね

    20周年のXP祭りに参加したよ XPの読書会推しの発表もあったよ チームでやってみてもいいかも 若者 月曜朝のチャットの風景 おー!興味ありますー! 若者 こんな感じでXP会読会の輪が広がるとうれしい 🎉