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AIのグローバルトレンド 2025 / ai global trend 2025

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August 05, 2025

AIのグローバルトレンド 2025 / ai global trend 2025

Google Cloud Next Tokyo 2025で発表したスライドです。

Tech Trends 2025とState of Web Dev AI 2025からAIのグローバルトレンドを紹介します。
Tech Trends : https://www.deloitte.com/jp/ja/Industries/technology/about/tech-trends.html
State of Web Dev AI : https://2025.stateofai.dev
それぞれ発行が数ヶ月前です。ゆえに大きな流れと2025/08における差分をあじわえるセッションとなっております。

https://www.googlecloudevents.com/next-tokyo/

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  1. 2

  2. セッション概要 • Tech Trends 2025とState of Web Dev AI 2025からAIのグロー

    バルトレンドを紹介します。 • Tech Trends : https://www.deloitte.com/jp/ja/Industries/technology/about/tech -trends.html • State of Web Dev AI : https://2025.stateofai.dev • それぞれ発行が数ヶ月前です。ゆえに大きな流れと2025/08に おける差分をあじわえるセッションとなっております。 3
  3. 技術変革のなかでも現在のAIは1つの大きな波である • 18世紀後半 • 蒸気機関 • 19世紀後半 • 電気 4

    第一次産業革命 第二次産業革命 • 20世紀後半 • デジタル技術 第三次産業革命 • 21世紀前半 • AI 第四次産業革命 産業革命がおきると政府も人々の生活も変化していく
  4. Tech Trendsはデロイトが発行するテクノロ ジーレポートで3つの基礎と3つの発展で業界 を分析している • デロイトを代表するテクノロ ジーレポートであるTech Trendsでは、3つの発展する 力(インタラクション、イン フォメーション、コンピュ

    テーション)と、3つの基礎 となる力(ビジネスオブテク ノロジー、サイバーとトラス ト、コアモダナイゼーショ ン)におけるトレンドの出現 を考察している。 6 出所 : Deloitte Tech Trends 2025 2025/08/01 参照 2025/08/01 参照
  5. 発展する力 • 空間コンピューティング は、情報のサイロ化を解 消し、従業員や顧客がよ り自然に情報に接する方 法を生み出す能力を備え ていることから、企業の 関心は高まる一方である •

    今後数年間で、AIの進歩 はシームレスな空間コン ピューティング体験と相 互運用性の向上に寄与し、 最終的にはAIエージェン トがユーザーのニーズを プロアクティブに予測し、 満たすことができるよう になる可能性がある。 • 生成AIを取り巻く熱狂に便 乗すべく、さまざまなユー スケースで最適な選択肢と されるLLMを導入している 企業は多いが、一部の企業 はさらにその先を見据えて いる。 • より小規模で正確なデータ セットでLLMをトレーニン グできるよう、SLMとオー プンソースの活用を検討し ている。マルチモーダルモ デルやAIベースのシミュ レーションを含めた新種の AIの登場によって、企業が 各タスクに適したAIを見つ けられるようになり始めて いる。 7 インタラクション インフォメーション • 長年にわたってソフトウェ アがITデジタルの世界で支 配の中心であるが、最近で はハードウェアが再び脚光 を浴びている。AI利用には、 特化したコンピューティン グリソースを必要とするた め、企業はAIのワークロー ドを処理するための先進的 なチップに目を向けている。 • 将来的には、AIがデバイス に次々と統合されることに よってIoTおよびロボティ クスに革命がもたらされ、 よりスマートで自律的なデ バイスを通じてヘルスケア などの業界を変革するだろ う。 コンピュテーション 出所 : Deloitte Tech Trends 2025 2025/08/01 参照
  6. 基礎となる力 • 何年にもわたってリーンな IT(無駄を省いたIT運用) およびEaaS(Everything as a Service)を指向して きた企業では、AIの進歩を 受けて、仮想化からの移行

    と予算縮小からの脱却を進 めている。 • 従来型AIと生成AIの双方の 能力が向上するにつれて、 テクノロジーデリバリーの すべてのフェーズで、人間 主体からHitL(Human in the Loop、人とAIを統合し たシステム)に移行する可 能性がある。 • 2000年問題(コンピュー ターが西暦2000年を誤認 し、障害を引き起こす可 能性があるとされた問 題)が生じた際、組織は 差し迫ったリスクを認識 し、迅速に対処した。 • 専門家は、今後5年から 20年の間に量子コン ピューターの性能が向上 すると、既存の暗号化手 法やデジタル署名の安全 性は喪失し、サイバーセ キュリティは重大な影響 を受けると予測している。 8 ビジネスオブテクノロジー サイバーとトラスト • コアエンタープライズシ ステムへのAIの統合は、 競争上の優位性を得るた めの組織活動やテクノロ ジー活用における重要な 変化の表れである。 • コアシステムにAIを追加 することで、ユーザーエ クスペリエンスはシンプ ルになるかもしれないが、 アーキテクチャーレベル ではより複雑になる。 コアモダナイゼーション 出所 : Deloitte Tech Trends 2025 2025/08/01 参照
  7. 生成AIによるIT業務 変革 • 今後1年半から2年の間に、生成AIがま すます業務に組み込まれるにつれて、 企業のテクノロジーチームの大幅な改 善が進む可能性がある。 • デロイトの予測分析によると、最も保 守的なシナリオでも、2027年までにす

    べての企業のデジタル製品・ソフト ウェアに生成AIが組み込まれる見込み だ。 • コードレビュー、インフラ構成、予算 管理といった時間のかかる手作業は、 IT部門においてAI活用が進むにつれて、 自動化され改善されるだろう。 10 出所 : Deloitte Tech Trends 2025 2025/08/01 参照
  8. 2025/02までにつかわれているツールは モデルはChatGPT、IDEはCursorが多い モデル 1. ChatGPT 2. Claude 3. Microsoft Copilot

    4. Gemini IDE 1. Cursor 2. Zed 3. Windsurf 4. Void 13 出所 : State of Web Dev AI 2025 2025/08/01参照
  9. AIを活用方法ではコード生成とリサーチ がメインである 14 回答者の大多数 (69%)がAIに よって生成され たコードは25% 未満で、75%以 上を生成してい るのは少数派

    (8%) 生成しているの はヘルパー関数 とドキュメント がメインになる 出所 : State of Web Dev AI 2025 2025/08/01参照
  10. デジタル赤字とAI時代という2つのトレンド • 高利益率・高成長率の資本・知識 集約型事業(アプリケーション、 ミドルウェア/OS、計算資源インフ ラ、デジタル広告)の市場シェア は軒並み外資に押さえられている • ベースシナリオで2035年に約18兆 円のデジタル赤字を計上する見込

    み • 第四次産業(AI)革命に伴う悲観シ ナリオでは、約10兆円の追加赤字 が見込まれ、総額約28兆円に達す る • AIのための学習データは今後 2028年には枯渇の可能性 • 一次データの重要性が急激に高 まる • データの保存先や所有権が国益 を大きく左右する世界がくる • データがなければ価値あるソフ トウェアが生み出せず、競争力 が維持できない「聖域なきデジ タル市場」が確実に迫っている 16 デジタル赤字 AI 出所 : 経済産業省 デジタル経済レポート 2025/08/01 参照
  11. 日本の産業との接合点 - データ品質 • Epoch AIやデジタル経済レポートでいわれているようにAIの学 習データは枯渇するであろう。またインターネットにあるデー タは低品質であることがおおい。これはコード生成の質に直結 している。 •

    TypeScriptでclassをつかうべきではない場面でclass利用した コードを生成してくることで保守性が低くなる • ソフトウェア設計のプラクティスはひろまるほどその意味が希 薄化、形骸化するため、プラクティスを指示しても元来の意味 でのプラクティスを実践してくれない • 相対的に日本語のデータは不足するため英語であつかうほうが 低コストである 17
  12. 日本の産業との接合点 – 業界 • 日本経済においては自動車をはじめとする製造業がおおきな要 素となっており、エンタープライズデータ活用が日本のV字回 復に必要な要素となる。 • 生成AI以後による非構造化データ活用のミドルウェアやサービ ス開発および自社での活用を日本の産業に特化していくことが

    ポイントになる • AI活用による機能的チャレンジによってセキュリティやプライ バシーの問題はより複雑になるため組織が前進しやすくなるた めにも、DevSecOpsやITインフラ監視などのガバナンスにたい する積極的な投資が必要となる 18
  13. 今後の展望 • 量子コンピュータの活用先は多岐 にわたるため、輸出しやすく外貨 獲得にも効果がたかい • 日本の重要産業とも相性がいい • 創薬テクノロジー •

    Climate Tech • 各種AIへの基盤利用 • 死蔵しているデータを活用しやす くなる新技術の確立と市場形成 • データスペースをある種のミドル ウェアとみたてつつ、ハイパース ケーラーとして成立すると外貨の 獲得にもつながる 19 量子コンピュータ前提への切り替え データ中心世界への切り替え