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AIアルゴリズムマーケテイング6章後半

 AIアルゴリズムマーケテイング6章後半

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Masafumi Abeta

February 23, 2021
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  1. XX University AIアルゴリズムマーケティング 6.7~6.11 Abeta

  2. 6.7 価格の最適化

  3. 3 価格を決定するうえでの制約 n 実際の環境ではさまざまな制約や相互依存性に直⾯するため、はるかに複雑で専⾨的な最適化モデルの開発 が要求される。 供給の制約 需要の制約 構造の制約 制限されたリソース 補充の制約や費⽤

    商品の消滅性 ex) オペラハウスの座席数の上限 ex) ⾷品の賞味期限 不完全な顧客セグメンテーション 代替可能な商品における需要の相互依存性 需要の時間的な変化 需要の不確実性 業務上の条件や法的な条件
  4. 6.7.1 価格の差別化

  5. 5 価格最適化問題 n 価格の差別化の⽬的は顧客顧客セグメントまたは顧客ごとに最適な価格を特定することである。 max 𝒑 $ " 𝑝" −

    𝑣" ⋅ 𝑞" (𝑝" ) 𝑠: セグメント、 𝑝" : セグメント𝑠の価格、 𝑞" : セグメント𝑠の需要関数、 𝑣" :セグメント𝑠の変動費⽤ n 複数のセグメントを 1 つのグループにまとめ、そのグループに単⼀の価格を割り当てた場合の最適化問題 は次のようになる。 max 𝒑 $ #$% & $ " 𝑝# − 𝑣" ⋅ 𝑞" (𝑝# )
  6. 6 例題6-3 1/2 n 複数の店舗を運営している⼩売業者の例。 n iは 2 つのパッケージサイズのどちらかに対応し、j は

    2 つの店舗のどちらかに対応する。 𝑞 𝑝, 𝑠, ℎ = 2000 − 1400𝑝 − 8𝑠 − 10𝑠 ⋅ ℎ max 𝒑 $ #$%,( $ )$%,( 𝑠# 𝑝#) − 𝑣# ⋅ 𝑞(𝑝#) , 𝑠# , ℎ) )
  7. 7 例題6-3 2/2 n 店舗レベルで価格を変えるのは不可能な場合。 n 最適化の結果、先程と⽐べて総利益は減少する。 𝑞 𝑝, 𝑠,

    ℎ = 2000 − 1400𝑝 − 8𝑠 − 10𝑠 ⋅ ℎ max 𝒑 $ #$%,( 𝑠# 𝑝# − 𝑣# $ )$%,( 𝑞(𝑝# , 𝑠# , ℎ) )
  8. 6.7.1.1 需要シフトによる差別化

  9. 9 需要シフト n セグメントの顧客が価格の違いにつられて別のセグメントへ移動することを防げない。 肯定的な効果:映画の休⽇チケットを⾼価になる。→平⽇に客が移動する。(需要が分散) 否定的な効果:⽀払い能⼒が⾼い顧客が低い価格で購⼊できる⽅法に気づく。(粗利が減少) n 関連するすべてのセグメントの価格が同時に考慮され、最適化問題の分解が不可能となる。最適化問題の 計算上の複雑さが⼀気に⾼まる。 n

    アプローチの 1 つとして需要シフトがセグメント間の価 格の差に⽐例するという仮定を置く。 max 𝒑 $ # 𝑝# − 𝑣# ⋅ 𝑞# 𝑝# − 𝐾 $ ) (𝑝# − 𝑝) )
  10. 10 例題6-4 n 錠剤の例題の例で考える。 max 𝒑 $ #$%,( $ )$%,(

    𝑠# 𝑝#) − 𝑣# ⋅ 𝑞 𝑝#) , 𝑠# , ℎ) + Δ(𝑝#) ) Δ 𝑝#) = 𝐾 $ *$%,( $ +$%,( (𝑝*+ − 𝑝#) ) n ⼩さいパッケージの需要が減っているのに対し、(1 錠あたりの価格が⽐較的低い)⼤きいパッケージの需要 は増えている。 n 最適化の結果、総利益かは増える。
  11. 6.7.1.2 制約された供給による差別化

  12. 12 供給が制約されるケース n 各マーケットセグメントの商品の数量(キャパシティ)が固定であるという⽐較的単純なシナリオについて考 える。マーケットセグメントが 1 つだけのケースを考える。 max ,,* 𝑥

    𝑝 − 𝑉 subject to 𝑥 ≤ 𝑞 𝑝 , 𝑥 ≤ 𝐶, 𝑝 ≥ 0 n 制約に関係なく最適な価格を割り出し、価格に対応する需要を計算する。需要がキャパシティを下回る場 合この価格が解となる。需要がキャパシティを超える場合は、最⼤キャ パシティに対する価格が解とな る。この価格は品切れ価格(stockout price)と呼ばれる。
  13. 13 例題6-5 n オペラハウスでのチケット価格の最適化を考える。 n オペラが毎⽇上演されていて、キャパシティ(ホールの座席数)C が 1,200 席とする。 max

    ,,𝒙 𝑝 $ . 𝑥. max 𝒑,𝒙 $ . 𝑝. 𝑥. 各曜⽇ごとに最適化可能! 均⼀価格 変動的な価格
  14. 6.7.2 動的な価格設定(ダイナミックプライシング)

  15. 15 時間の経過とともに価格を変化させるケース n 動的な価格設定は⼀般に厳密なキャパシティ設定や時間の制約を扱うため複雑。 →⾃動的な最適化が出来ると嬉しい。 n 需要が季節で変動する場合やそもそも需要がはっきりしない、在庫が時間経過で価値が低くなり需 要が減るといったことに対応できる。 n アプローチは、時間区間をセグメントとみなす。この時、セグメント間の依存関係が問題になる。

    n 在庫に上限がある、売れ残りが損失になるといった供給の制約が存在する。 n 動的な価格設定は需要と供給の両⽅を均⼀化すると考えられる(需要シフト) 。
  16. 6.7.2.1 値下げ価格とクリアランスセール

  17. 17 動的な価格の最適化 n 消滅性を持つ在庫の在庫量を固定した場合の価格最適化問題。 n キャパシティC を売り尽くさなければならないと仮定。 n 売れ残った在庫の価値はT を過ぎると

    0 になるものと仮定。 n ⽬標は各時間区間T に対して最適な価格を設定することで収益を最⼤化。 max 𝒑,𝒙 $ .$% / 𝑝. 𝑥. subject to 𝑥. ≤ 𝑞 𝑝. , 𝑡 , $ .$% / 𝑥. ≤ 𝐶, 𝑝. ≥ 0 n 季節性のクリアランスセールがこのモデルに該当する。⼩売業界のクリアランスセールでは、たいていの 場合、在庫と販売期間は固定になるからである。 n 𝑞 𝑝. , 𝑡 = 𝑞(𝑝. )ならば供給が制約されるケースと全く同じ。
  18. 18 値下げ価格のモデル 1/2 n 有限数の顧客に耐久消費財を販売することを考える。顧客が販売期間中にその商品を購⼊するのはせいぜ い 1 回である。 n ある価格𝑝.

    で販売し、⽀払い意志額が超えているセグメントが全員購⼊したら価格を下げるを繰り返す。 n ⽀払い意志額の分布が⼀様分布であるとしてシミュレーションする。 𝑤 𝑝 = unif 0, 𝑃 = M 1 𝑃 , 0 ≤ 𝑝 ≤ 𝑃 0, otherwise 𝑞 𝑝 = 𝑄max 1 − 𝑝 𝑃
  19. 19 値下げ価格のモデル 2/2 n 販売期間 t の売上数量、 𝑄. = 𝑄max

    1 − 𝑝. 𝑃 − 1 − 𝑝.0% 𝑃 = 𝑄max 𝑃 𝑝.0% − 𝑝. 総収益、 𝐺 = $ .$% / 𝑝. 𝑄max 𝑃 𝑝.0% − 𝑝. 𝑝. で微分し、解を求める。 𝑝. = 𝑝.0% + 𝑝.1% 2 境界条件、 𝑝2 = 𝑃, 𝑝/1% = 𝑃3 漸化式を解く。 𝑝 . opt = 𝑃3 + 𝑃 − 𝑃3 1 − 𝑡 𝑇 + 1 確かに最適価格は𝑃と𝑃3 を結ぶ均等な分布になる。
  20. 6.7.2.2 値下げ価格の最適化

  21. 21 任意の需要関数に対するモデル n 許容価格集合の価格レベルが K 個、値下げラウンドが T 個でとすると𝐾/の組み合わせが存在。パターン が膨⼤のため、線形計画緩和で最適化問題を解く。 𝑝.

    = $ #$% 4 𝑧#. 𝑃# , $ #$% 4 𝑧#. = 1, 𝑧#. ≥ 0 ※ 𝑧#. ∈ 0,1 としないのが緩和 最適化問題は次のようになる。 max 𝒛 $ .$% / $ #$% 4 𝑧#. 𝑃# 𝑞(𝑃# , 𝑡) subject to $ .$% / $ #$% 4 𝑧#. 𝑞(𝑃# , 𝑡) ≤ 𝐶 , $ #$% 4 𝑧#. = 1, 𝑧#. ≥ 0 n 2つ以上の係数が⾮ゼロになった場合は、係数の重みでラウンドをさらに⼩さく分割し、それぞれの価格 を割り当てれば良い。
  22. 22 例題6-6 n 4 週間の販売キャンペーンを計画している。許容価格の集合には、89 ドル、79 ドル、69 ドル、59 ド ル、49

    ドルの 5 つの価格レベルが含まれている。 いくつかのキャパシティのパターンで解く。
  23. 6.7.2.3 競合商品に対する価格最適化

  24. 24 競合商品に対する価格最適化 n 価格最適化の⼤きな課題の 1 つは、商品の間の依存関係である。特定の商品に対する需要は、⼀般に、その商品の価 格と競合商品の価格の関数である。すべての競合商品の価格を同時に最適化する必要がある。 n 商品の集合を N

    (|N| = n)、 価格レベルの集合を P (|P| = k)とする。 素直なモデリングは次のようになる。 max 𝒑 $ "∈$ 𝑝"𝑞(𝒑) , subject to 𝑝" ∈ 𝑃 これは𝒪(𝑘%)で複雑すぎる。 n 需要関数は依存するパラメータの⾃由度を落として対策する。 𝑄 = $ "&' % 𝑝" , 𝑄 = 𝑛 𝑘 − 1 + 1 (分割数) max 𝒛 $ "∈$ $ )∈* 𝑝 ) 𝑞 𝑝 ) , 𝑄 𝑧") subject to $ )∈* 𝑧") = 1, $ "∈$ $ )∈* 𝑝 ) 𝑧") = 𝑄, 𝑧") ∈ {0,1} これは𝒪(𝑛𝑘)になる。さらに計算量を少なくする場合は線形計画緩和でQを絞り込む。
  25. 6.7.3 パーソナライズされたディスカウント

  26. 26 パーソナライズされた価格最適化 n セグメンテーションを顧客プロファイル、販売タイミングの組み合わせにすることでプロモーションの⾦銭的な側⾯を 最適化できるようになる。 n ディスカウント率を最適化し、特定のユーザーにディスカウントを提供するのに最適なタイミングと期間を特定する n 顧客 u

    が、時間 t に、ブランド k を、ディ スカウント値 d で購⼊する確率。 𝑝+,-. = 𝑝 brand = 𝑘 𝑢; 𝑑 𝑝 time = 𝑡 𝑢; 𝑑 n 𝑝 brand = 𝑘 𝑢; 𝑑 は𝑝ktud を時間で積分したデータを使⽤してロジスティック回帰でブランドの購⼊分布を求める。 𝑝 brand = 𝑘 𝑢; 𝑑 = exp 𝑥+-. ∑"&' / exp 𝑥"-. 𝑥"-. = $ 0&' 1 𝛽-0 𝐹"-.0 n 𝑝(time = 𝑡|𝑢; 𝑑)は𝑝ktud をブランドで積分したデータを使⽤してアーラン分布でモデル化する。 𝑝 time = 𝑡 𝑢; 𝑑 = 𝑦- 2 ⋅ 𝑡 ⋅ exp −𝑦-𝑡 𝑦- = exp 𝛾- 3 + $ 4&' 5 𝛾-4𝑌-.4
  27. 27 [補⾜]アーラン分布 n ガンマ分布の形状⺟数kを⾃然数に限定したもの。 𝑓 𝑥; 𝑘; 𝜇 = 𝜆6

    𝑘 − 1 ! 𝑥60%𝑒07*, for 𝑥 > 0 n 𝐸 𝑋 = 𝑘/𝜆, Var 𝑋 = 𝑘/𝜆( n 互いに独⽴でパラメータ𝜆の指数分布に従う𝑛個の確率変数𝑋% , … , 𝑋8 に対して、その和で表される確率変数 𝑆 = 𝑋% + ⋯ + 𝑋8 はパラメータ𝜆, 𝑘 = 𝑛のアーラン分布に従う。𝑛 = 1の場合は、明らかに指数分布に⼀致す る。
  28. 28 プロモーションの時間枠の最適化 n 特定顧客の売上数量。 𝑄9 𝑑, 𝑡, 𝑡 + 𝑇

    = h . .1/ 𝑑𝑡 𝑝6.9: n 売上数量の最適化。 max :,.,/ $ 9 𝑚 ⋅ 𝑄9 0,0, 𝑡 + 𝑄9 𝑑, 𝑡, 𝑡 + 𝑇 + 𝑄9 0, 𝑡 + 𝑇, ∞ − 𝑑 ⋅ 𝑄9 𝑑, 𝑡, 𝑡 + 𝑇 m は定価での粗利。第⼆項はプロモーションコストに相当する。
  29. 6.8 リソース配分

  30. 6.8.1 リソース配分を⾏う環境

  31. 31 キャパシティの分配の最適化 n サービス産業には、サービスクラスごとに固定料⾦を設定するという商慣⾏がある。 したがって、料⾦ を固定して、キャパシティを最適化する。 n 需要に関していくつかの重要な仮説を⽴てる 。 n

    各料⾦クラスの需要が既知の分布に基づく確率変数であると仮定。 n すべての 需要変数が独⽴していると仮定。 n リクエストは料⾦が最も安いクラスから最も⾼いクラスの順に届くものと仮定。 n 単純な⽅法は、料⾦クラスごとにキャパシティを別々に割り当てる。→ 未来の格安チケットのリクエス トに使⽤できるキャパシティを確保するために、上位の料⾦クラスのリクエストを拒否することが考えら れる。 n ネストしたブッキングリミットは、理論モデルや実際の⽤途のほとんどで標準的に使⽤されている⼿法で ある。
  32. 32 ネストしたブッキングリミット

  33. 6.8.2 2つのクラスでの配分

  34. 34 2 つのクラスでの配分 n 料⾦クラスが 2 つだけの最も基本的なシナリオを考える。キャパシティ(ユニット数)が C であり、クラス 1

    とクラス 2 の料⾦(価格)がそれぞ れ p1 、p2(p1 > p2)で表されるとする。 n クラ ス 1 よりも料⾦が安いクラス 2 に対するリクエストが先に届くものとする。 n クラス1の保護レベルをy、クラス2の保護レベルをC-yとする。各クラスの需要の確率変数を𝑄# 、その累積 分布関数を𝐹# とする。 n クラス2のリクエストを受理する条件(拒否する場合はクラス2を閉じる)。 𝑝( ≥ 𝑝% ⋅ Pr 𝑄% ≥ 𝑦 ⟺ 𝑝( ≥ 𝑝% ⋅ 1 − 𝐹% 𝑦 yについて解いて最適な保護レベルが求められる。 𝑦opt = 𝐹% 0% 1 − 𝑝( 𝑝% これはリトルウッドの法則(Littlewoodʻs rule)として知られる。
  35. 35 例題6-7 n サービスプロバイダーの例を使って、2 つの料⾦クラスの最適化を具体的に⾒てみる。 n このサービス プロバイダーは 20 ユニットのリソースを持っている。それらのユニットの定価は

    300 ド ル、割引価格は 200 ドルである。定価のサービスに対する需要は、平均が 8 、標準偏差が 2 の正規分布 になると推定され る。 Pr 𝑄% ≥ 𝑦 = 1 − Φ 𝑦 − 8 − 0.5 2 𝑟% 𝑦 = 300× Pr(𝑄% ≥ 𝑦) 𝑅% 𝑦 = $ #$% + 𝑟% (𝑖) 𝑅( 𝑦 = 200×(𝐶 − 𝑦)
  36. 6.8.3 多クラスでの配分

  37. 37 3クラスでの配分 n 需要クラスへのリクエストが順番に届くと仮定して、問題を再帰的(漸化的) に解く。 𝑝! = 𝑝" ⋅ Pr

    𝑄" ≥ 𝑦" opt 𝑝# = 𝑝! ⋅ Pr 𝑄" + 𝑄! ≥ 𝑦! opt |𝑄" ≥ 𝑦" opt 前提条件 𝑄! が売り切れることを 前提条件として𝑦" を捌く 𝑦! が最適化されているなら ユニット 1 つあたりの平均収⼊は𝑝"
  38. 38 多クラスでの配分 n 需要分布 𝑄% 、𝑄( が既知であると仮定する 。 n 𝑄%

    と𝑄% + 𝑄( を分布からサンプリングする。価格の⽐から境界を決定する。
  39. 6.8.4 多クラスでのヒューリスティクス

  40. 6.8.4.1 EMSRa

  41. 41 EMSRa n 保護レベルはシミュレーション以外の他のアルゴリズムでも計算できる。重要なものが(Expected Marginal Seat Revenue)アルゴリズムである。ほとんどの実践的な⽤途では、最適解に⾮常に近いことが わかっている。 EMSRa と

    EMSRb の 2 つのバージョンがある。 n EMSRa の⽬的は、クラス j + 1 と、j から 1 までの各クラスにリトルウッドの法則を個別に適⽤し、それ によって得られた保護レベルの合計に基づいて、クラス j の保護レベルを近似することにある。 n EMSRa は保守的すぎるきらいがある ̶̶ より上位のクラスに分配されるユニットの数が多くなりすぎ て、下位のクラスの予約がことごとく拒否されてしまう。
  42. 6.8.4.2 EMSRb

  43. 43 EMSRb n j から 1 までのクラスを 1 つの仮想集約クラスにマージした上で、リトルウッドの法則を適⽤する。集約 クラスの需要は、マージされたクラスの需要の総和として推定できる。

    𝑄) = $ 6$% ) 𝑄6 n 集約クラスの「価格」は、マージされたクラスの加重平均価格として定義できる。 w 𝑝) = ∑ 6$% ) 𝑝6 𝔼[𝑄6 ] ∑ 6$% ) 𝔼[𝑄6 ] n クラス j の保護レベルを推定するには、集約クラスと 1 つ前のクラス j + 1 にリトルウッドの法則を適⽤ すればよい。 𝑝)1% = w 𝑝) ⋅ Pr 𝑄) ≥ 𝑦) n EMSRa よりも性能がよいと⾔われることがある。しかし、現実のデータとシミュレーションに基づく実 験では、⼀⽅の性能がもう⼀⽅の性能を⼀貫して上回るという結果は⽰されていない。
  44. 6.9 品揃えの最適化

  45. 6.9.1 店舗レイアウトの最適化

  46. 46 店舗レイアウトの最適化 n 需要の依存関係と商品とカテゴリの間のアフィニティ(親和性)は、特定の商品の購⼊者に対するクロスセ ルや補完的なオファリングの機会を提供する。 n 履歴に含まれているトランザクションのうち、あるアイテムまたはアイテムセットを含んでいるトランザ クションの割合のことを、そのアイテムまたはアイテムセットのサポート(support)と呼ぶ 。 n

    リフト(lift)はアイテムのペアに対して定義される指標であり、そのペアに対するサポートを各アイテムの サポートの積で割った⽐率である。 1 よりも⼤きいリフトはアイテムのアフィニティを表す。 𝜆 𝑟; , 𝑟< = support(𝑟; ∧ 𝑟< ) support 𝑟; ×support(𝑟< ) n n 個のプロダクトカテゴリと、通路や棚といった n 個の陳列場所があるとすれば、この最適化問題を「さ まざまな場所へのすべてのカテゴリの割り当て」として定義できる。⽬標となるのは、ペアワイズのア フィニティが⾼いカテゴリどうしを近くに配置することである。 𝑑#) は場所 i と場所 j の距離である。隣 接している場合は 1 、そうでない場合は 0 とする。 max = $ #$% 8 $ )$% 8 𝜆#) 𝑑= # ,=())
  47. 6.9.2 カテゴリマネジメント

  48. 48 カテゴリマネジメント n カテゴリ最適化問題では、 そのカテゴリに属している商品間の相互依存性を考慮に⼊れた上で、カテゴ リ全体をモデル化する。 n ⼀般的な傾向としては、消費者の購⼊キャパシティは何らかの時点で飽和状態となるが、売り場⾯積やそ の他の経費の上昇により、コストは増え続ける。

  49. 49 品揃え最適化モデル 1/4 n 複数の店舗を持つスーパーマーケットチェーンについて考える。各店舗はさまざまなカテゴリの商品を販 売しているが、需要の依存関係はカテゴリ内に限定され、カテゴリどうしは独⽴していると仮定する。 n 1 つのカテゴリで提供する商品の最⼤集合 を𝑁(𝑁

    = {1,2, … , 𝐽})、商品 j の在庫数を𝑓) とする。総キャパ シティを𝐹2 、𝑁@ ∈ 𝑁を店舗hの商品の集合、 𝑑) を商品jの原需要(完全な品揃え N が存在する場合に商品 j を選択する顧客の⼈数 )、 𝐷) (𝒇, 𝒅)を商品jに対して観測された需要(商品 j を最初から、あるいは代替品 として選択した 顧客の 1 ⽇あたりの⼈数 )とする。 n 品揃え最適化問題。 max A $ )∈& 𝐺) 𝑓) , 𝐷) (𝒇, 𝒅) , subject to $ ) 𝑓) ≤ 𝐹2 𝐺) は特定の商品と対応する観測需要の利益を説明する関数で、⼩売業のビジネスモデルに依存する。 𝐺) 𝑓) , 𝐷) (𝒇, 𝒅) = 𝑚) ⋅ 𝐷) , 粗利𝑚) との単純積 無限の在庫 𝐺) 𝑓) , 𝐷) (𝒇, 𝒅) = 𝑚) ⋅ min 𝐷) , 𝑓) , 在庫切れを考慮 𝐺) 𝑓) , 𝐷) (𝒇, 𝒅) = 𝑚) ⋅ min 𝐷) , 𝑓) − 𝐿) ⋅ 𝑓) − min 𝐷) , 𝑓) , 廃棄コストを考慮
  50. 50 品揃え最適化モデル 2/4 n 話を単純にするために、すべての商品が完全に補充され、品切れはありえないと仮定する。𝑓#) はある商品 が品揃えに含まれているかどうかを⽰す⼆値変数 𝑓) ∈ {0,

    1} となる。 n 観測された需要の関数をモデル化する。 𝐷) 𝒇, 𝒅 = 𝑑) + $ 6:A!$2 𝛼6→) ⋅ 𝑑6 𝛼6→) は商品 k が商品 j に置き換えられる確率を表す。 2 つ⽬の項は品揃えから除外されたすべての商品 の累積代替効果を表す。
  51. 51 品揃え最適化モデル 3/4 n 代替確率 𝛼6→) を推定する。店舗 h での商品 j

    に対する顧客 1 ⼈あたりの需要 𝑄)@ および完全な品揃えを 持つ店舗 h での商品 j に対する顧客 1 ⼈あたりの需要 𝑄)@ 2 は既知とする。経験的に、顧客は第⼀希望の商 品がなければ𝛿の確率で他の商品を購⼊する。これは全商品に対して共通とする。 𝛼6→) = 𝛿 𝑁 n 𝛿を推定する。まず店舗hの顧客⼀⼈当たりの総需要は次のようにかける。 𝑆@ = $ )∈&" 𝑄)@ ⼀⽅で原需要からも次のように推定できる。 ‡ 𝑆@ 𝛿 = $ )∈&" 𝑄)@ 2 + $ 6∈&∖&" 𝛼6→) 𝑄6@ 2 = $ )∈&" 𝑄)@ 2 + $ )∈&" $ 6∈&∖&" 𝛿 𝑁 𝑄6@ 2 これらが⼀致すると考えて解く。 𝛿2 = argmin 2FGF% $ @ ‡ 𝑆@ 𝛿 − 𝑆@ (
  52. 52 品揃え最適化モデル 4/4 n 原需要 𝑑) を推定する。 :品揃えが完全な”特定の”店舗hの総需要 :品揃えに含まれている商品の需要⽐ ⟺

    𝑑#$ = 𝑉$ 𝑄#$ ∑#∈&! 𝑄#$ ' ∑ #∈&! 𝑄#$ ' + ∑ (∈&∖&! 𝛼(→# 𝑄($ ' 𝑉$ 𝑄#$ ' 𝑆$ , 𝑆$ 𝛿' 𝑑# = 𝑉$ 𝑄#$ ' では?
  53. 53 計算例 n 全商品3つ、特定店舗では商品が2つ、原需要は全て1 、観測需要が全て1.05の場合。 𝑁 = 3, 𝑁$ =

    2, 𝑄#$ ' = 1, 𝑄#$ = 1.05 𝑆$ = 6 #∈&! 𝑄#$ = 2.1 = 21 10 , 𝑆$ 𝛿 = 6 #∈&! 𝑄#$ ' + 6 #∈&! 6 (∈&∖&! 𝛿 𝑁 𝑄($ ' = 2 + 2 3 𝛿 = 21 10 𝛿' = argmin '+,+! 6 $ , 𝑆$ 𝛿 − 𝑆$ " = argmin '+,+! 6 $ 2 3 𝛿 − 1 10 " = 3 20 𝑇$ = 𝑉$ ⋅ 6 #∈- 𝑄#$ ' ⋅ 𝑆$ , 𝑆$ 𝛿' = 𝑉$ ⋅ 3 𝑟$ = 2 3 𝑑#$ = 𝑇$ ⋅ 𝑟$ ⋅ 𝑄#$ ∑ #∈&! 𝑄#$ = 3𝑉$ ⋅ 2 3 ⋅ 1.05 2.1 = 𝑉$ 𝑇$ ⋅ 1 − 𝑟$ ⋅ 𝑄#$ ' ∑#∈&∖&! 𝑄#$ ' = 3𝑉$ ⋅ 1 3 ⋅ 1 = 𝑉$
  54. 6.10 価格管理システムのアーキテクチャ

  55. 55 価格管理システムのアーキテクチャ n 価格管理は⼀般にいくつかの主要なプロセスで構成されている。 履歴データを元に需要予測モデルを構築 価格表や予約レベルを作成する 売上データや在庫データが 更新されるたびに価格や ブッキングリミットが再計算される 最適化システムから

    受け取った価格設定で 予約や売買を処理する
  56. 6.11 まとめ

  57. 57 6章まとめ n 価格設定はきわめて重要。価格設定の改善は、売上数量(広告、販売チャネル)、変動費⽤(供給、製造)、 固定費⽤(運営、資産管理) の改善よりも、利益にはるかに⼤きな影響をおよぼす。 n 価値の評価は、価値と価格が⾒込み顧客に実際にどのように伝わるのか、そして⾒込み顧客がそれをどの ように受け⽌めるのかに左右される。特に価格の引き下げと複数の⾮バンドル商品による利得は効果的。 n

    需要は顧客の⽀払意思額によって決まる。 n 価格最適化の主要なビジネスケースは、価格の差別化と動的な価格設定の 2 つである。価格の差別化の⽬ 的は、複数のマーケットセグメントに対して価格を最適化することである。動的な価格設定については、 マーケットセグメンテーション⼿法として考えることもできる。 n リソース配分アプローチでは、固定の価格セグメント群を定義し、各セグメントの利益が最⼤になるよう な⽅法で、各セグメントにキャパシティの⼀部を分配する。 n 品揃え最適化の焦点は、さまざまな商品やカテゴリの需要の間にある依存関係をモデル化することで、利 益に影響を与える可能性がある品揃えの変化とエンタープライズリソースの再配分を分析可能にすること にある。