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SREじゃなかった僕らがenablingを通じて「SRE実践者」になるまでのリアル / SRE...

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January 31, 2026

SREじゃなかった僕らがenablingを通じて「SRE実践者」になるまでのリアル / SRE Kaigi 2026

2026年1月31日開催「SRE Kaigi 2026」の登壇資料です。
登壇者:イオンスマートテクノロジー株式会社 久保 翔馬/川田 雅彦

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January 31, 2026
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Transcript

  1. 自己紹介 自己紹介 イオンスマートテクノロジー株式会社 DevSecOps Div SREチーム 川田 雅彦 2021/4 新卒で生命保険会社に入社(インフラエンジニア)

    2023/10 イオンアイビスに転職 2024/12 イオンスマートテクノロジーとイオンアイビスが合併 2025/4 SREチームにジョイン 3歳児の娘と拡張中 / バンドやってました! 11 内製 外注中心
  2. インフラからSREへ 13 クラウドに憧れて転職 - 2021年 新卒でインフラエンジニアとなる - 2023年 パブリッククラウド技術に憧れ、転職を決意 -

    念願が叶い、Azureの案件に関わるようになるが・・・ 稟議や作業委託のスケジュール調整が業務 の大半を占める
  3. 異動後の印象・ギャップ 16 初朝会に参加 - わいわいと活気のあるチームの雰囲気 「明るい」「称える文化」「チームで考える」 1 on 1などによる積極的な交流 -

    技術面で不安だらけ 聞いたことのない単語が飛び交う 触ったことのない様々なツール →「戦力にならない」「ついていけない」のではと、技術面で不安が残る 異動直後に1 on 1を申し込んでくれたことが、今でも印象に残ってい ます。 雑談も交えて話し、「わからないことない?」と気にかけてくれた ことで、不安だった気持ちが救われたのを覚えています。
  4. 異動後の印象・ギャップ 17 どんなふうに業務を広げていったか Step 1:オンボーディング資料を活用し、全体像を理解する • チームで整備されたオンボーディング資料(Confluence)があることで 何から始めればいいかが明確で、スムーズにスタートを切ることができ た •

    プロダクトリストやインフラ概要図など、資料が一通りまとまって整理 されていることで、キャッチアップしやすいと感じた • チームチャットでの相談では、複数のメンバーが積極的に応じてくれる 文化があり、一人に偏ることなく、幅広くチームとコミュニケーション を取ることができた
  5. 異動後の印象・ギャップ 19 どんなふうに業務を広げていったか STEP 2:タスク着手 • モブワークを通じて、実際に手を動かしながら学ぶ機会を多く得ること ができた • PRに対する細やかで丁寧なレビューを通じて、設計の意図や実装の背景

    まで深く学ぶことができた 朝会などを通じて、チームの明るさや、リスペクトを大切にする雰囲気を感じたことで、自 然と相談しやすい空気があり、集まって話しながら作業する文化がありました。 実際にわからないことを相談すると、「この後一緒に進めましょうか」と声をかけてもらえ る場面が多く、非常に貴重な時間になり感謝しています。
  6. 変わったこと 22 自分の意見を持ち、発信する Before • 言われたことをこなす意識が強く、疑問を持っても発信できなかった After • ADRを利用した意思決定を進める中で、自分自身がどうしたいのかを明確にすることが 求められ、意見を持つことや根拠を整理・伝えることの重要性に気づく

    • PRで意図を言語化する習慣がつき、モブワークやレビューを通じて、意図を言葉にして 発信する大切さを学んだ。「なぜこう書いたか」を共有することで、レビューの質も深 まる 一般的に ADR(Architecture Decision Record)はシステム設計に関する意思決定を記録するものですが、 ちのチームでは「Any Decision Record」として、設計に限らずあらゆる(Any)意思決定を記録する場として しています。
  7. 自己紹介 イオンスマートテクノロジー株式会社 フロントエンド開発Div. フロントエンド開発チーム(Stream-Aligned Team) 久保 翔馬 (KUBO Shoma) X

    : @bory_kb • 普段の業務: iAEONアプリの開発 (モバイルアプリ開発) • 普段良く使う言語 : TypeScript • コミュニティ • InnerSource Commons Foundation Member 31
  8. 「だっしゅぼーどを眺める会」 とは • 週一の定例MTG・通称 : 眺める会 • 参加者は私の所属するフロントエンド開発チームとSREチーム • New

    Relic のダッシュボードや Azure 上にあるリソースの状況を確認 • 「直近で増え始めたエラーはないか」 • 「Azure 計画メンテナンスで影響のあるものはないか」 • 「想定外のコスト増減がないか」 • 報告会ではなく眺める会 • 事前準備不要で実際の状況は当日その場で初めて確認をする • 全員初見 34
  9. フェーズ0:入社前の私 フェーズ0:入社前の私 • SaaS を開発するWebアプリケーションエンジニア • アプリの規模は小さく、また、ユーザーもそんなに多くなかったため、 日次でダッシュボードをつくってパフォーマンスを見たり…などはなし • (当時も

    Azure 使っていたので) 月イチで Azure コストチェックと計画メンテナンス予定の確認 日々パフォーマンスをチェックする経験がないまま イオンスマートテクノロジーへと入社…! 37
  10. フェーズ1: SRE先導期 フェーズ1: SRE先導期 -> フェーズ2:月イチ特別回の発展期 -> フェーズ3: SAチーム主導期 •

    SRE(特定の一人)が毎週司会進行を担当 • SAチームは進行を聞きながら問題がなさそうか一緒にチェック • 私「毎週プロダクトの正常性をSREといっしょに見れて安心!&楽しい!」 課題 • SREに任せてしまう場合が多い(MTGの進行も、事象の確認も) • SREとSAチームだけでは起こった事象に対して原因究明はできるが、 予測ができない(ことが多い) 39
  11. フェーズ2: 月イチ特別回の発展期 フェーズ1: SRE先導期 -> フェーズ2:月イチ特別回の発展期 -> フェーズ3: SAチーム主導期 •

    月末の会を特別回とした • いつものメンバーに加えてビジネス部門のメンバーと バックエンドサービスチームも参加してもらうことに • 次月に開催予定のキャンペーン情報やクーポン配布予定を共有してもらう • これにより負荷が高い日を予測しやすくなり、 先回りの対策が取りやすくなった • 複数部門が一つのプロダクトの安定稼働のために密に連携するように 課題 • SREに任せてしまう場合が多い(変わらずの課題) 40
  12. フェーズ3: SAチーム主導期(現在) フェーズ1: SRE先導期 -> フェーズ2:月イチ特別回の発展期 -> フェーズ3: SAチーム主導期 •

    上司からの提案:「これからはSAチームで司会進行してみよう」 • SAチームのメンバーが持ち回りで進行を担当するよう変更 • 事前準備不要&全員初見というスタイルは変わらない • 一方で自ら進行する必要性が出てきたのでSAチームに主体性が芽生えた • 持ち回りになったことで、特定の誰か一人の記憶を頼れなくなった • しかし、だからこそ「ちゃんと聞こう」という意識が芽生える • SREは会議チャットでコメントくれたり、相づちしてくれたりして、 なんかあったときすぐに聞けるんだという雰囲気を作りづつけてくれている 41
  13. ここまでのプロセスはEnablingでは? • 眺める会の司会進行がほぼ苦労なく、気づいたら SAチーム へ移っていた • SAチームが自ら司会進行することの価値に気付き、 主体的に実行するようになった = SREによる「Enabling」

    • なぜEnablingがうまくいったのか • 眺める会の設計 • 事前準備が不要なため、気軽に参加ができる • 司会もプレッシャーがない、 「わからない」と言いやすい • SREの人柄 • 気軽に話しかけやすく、非常に相談しやすい • なにかあったとき自分事として一緒に考えてくれる • ぶっちゃけSREの人たちと仲良くなりたいと思っていた(!!) 42
  14. まとめ & SREの皆様へのメッセージ 何かのプロセスを Enabling するのであれば… • とっつきやすさ • 「とりあえずやってみよう」が生まれやすい仕組みをつくる

    • 私のケースでは : 事前準備不要・全員初見というお気軽なMTG設計 • 相談しやすさ • 何かあったらすぐに助けてもらえるから大丈夫、という安心感を与える • 私のケースでは : 「チャットでの盛り上げや相づち」による「ワイガヤ」感 &毎週MTGする中でわかったSREの相談しやすい人柄 43
  15. SREじゃなかった僕らが「SRE実践者」になれたのは まとめのまとめ SREによる丁寧なEnablingプロセスがあったから! • 対話しやすい関係性の構築 o 1on1 、称え合う文化、話しかけやすい雰囲気 • 実践的な学習機会の提供

    o ペアプロ、モブワーク、丁寧なレビュー • とっつきやすい仕組みづくり o 全員初見、事前準備不要、刻んだタスク 続きはB1Fホワイエ・イオンブースで。 「うちの組織だと…」「具体的にはどうやって…?」などお話しましょう! お待ちしてます。 45