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redmine-tokyo-14

akabeko
March 20, 2022

 redmine-tokyo-14

redmine.tokyo 14 登壇「なじむ Redmine」のスライドです。内容は Slideshare に公開しているものと同一となります。2022 現在はスライドを Speaker Deck で一元管理しているため、こちらへも公開することにしました。

akabeko

March 20, 2022
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Transcript

  1. 今回のお話 以前ブログに書いた Redmine 運用シリーズ記事 Redmine 運用について 1/3 – はじめに Redmine

    運用について 2/3 – 運用ルールと諸設定 Redmine 運用について 3/3 – 普及の施策と課題 から普及の施策と課題を要約した内容となります。 どのように組織へ Redmine を導入してなじませる か。そのための施策と課題についてお話します。 3
  2. Redmine 導入事例 私の Redmine 導入 & 運用経験は足掛け 8 年、2 社。

    1 社目はソフトハウス。過去に Trac の利用経験もあ るため Redmine への移行もスムーズでした。 2 社目 ( 現職) は印刷・出版系の企業。 ソフトハウスほどの IT リテラシーはありませんが社 をあげて業務改善に乗り出しており、私が移籍する前 に Redmine を実験導入していました。 ここでは主に 2 社目の話をします。 6
  3. 現状分析 2/2 上長へのインタビューや定例で気になった点。 1. Excel シート運用にかなり時間を割いている 2. 同じ議論が回をまたいで繰り返される 3. ほとんどのメンバーに関係のない議論が多い

    4. 進捗管理は作業の着手と終了のみで中間がない 5. 議事録をとらない Redmine なら 1 ~ 4 をチケット、5 は Wiki で対策で きそう。 8
  4. 業務管理の Redmine 化 1/4 というわけで業務管理を Redmien 化。さきほどの課 題をひとつひとつ対策してゆきます。 1. Excel

    シート運用にかなり時間を割いている Redmine へ移行にともない Excel シート廃止 シート管理していた要素と Redmine の対応づけ 作業、担当者、進捗、期限あたりがあれば OK Redmine チケットですべて置き換えられそう 9
  5. 業務管理の Redmine 化 4/4 5. 議事録をとらない 議事録ドリブンを提案 定例の前に Redmine Wiki

    へ議題を書く Wiki を読んでから参加 議題はチケットへのリンクとして記述 定例では Wiki をエディタ編集 & プレビュー 議題のみの Wiki を定例の場で埋める感じ 必ず議事録がとれて読み返せる 12
  6. 既存の仕組みを尊重する 1/4 なんらかのシステムやツールを採用する動機として以 下があります。 1. 新しい課題を解決している 2. 既存の課題をよりよく解決 1 ならば賛同を集めやすそうです。

    しかし 2 はどうでしょう。これは既存の仕組みや価 値観を否定することになりがちです。 素直に受け入れられるでしょうか? 14
  7. 既存の仕組みを尊重する 2/4 Redmine 導入事例にあげた組織は Excel シートで業 務を管理していました。これは 複数人の同時編集が難しい 履歴が取りにくい セル管理の破綻しやすさ

    などの問題があります。Web ベースの TDD/BTS に比 べるとメリットはほとんどないように見えます。 それでも紙の帳票よりずっとマシで、例え紙でも管理 されているだけで価値があります。 15
  8. 活況を演出する チケットよりも先に Wiki ページの構築をオススメし ます。理由は以下。 文章を書くだけなので心理的に楽 覚える規則がすくない Markdown/textile もさほど難しくない 開発知識なしに

    Web ページ作成を体験できる 環境面はすべて Redmien が面倒みてくれる Web ページ、便利なのはわかるけど難しそう... というハードルを解決 21
  9. 活況を演出する Wiki ページに書くものとしては 1. 資料 2. 業務メモ 3. 議事録 4.

    日報 あたりがよいでしょう。定期もの ( 例えば議事録) が あれば前回のを見本に書いてみてくださいという感じ で Redmine 経験の機会をつくりやすいです。 22
  10. 活況を演出する Wiki ページが自発的に書かれるようになったらチケ ットの普及に挑戦してみましょう。 先に Redmine 導入 & 推進者がチケットで業務や雑務 を管理して、それを見本とします。

    といっても Wiki に比べると心理的なハードルはかな り高いはず。 私が見聞きした範囲だとなにをチケットにすればよい かわからないという意見が多かったですね。 23
  11. 活況を演出する なにをチケットにすればよいかわからない理由として は 1. チケット = 業務の可視化、に抵抗感がある 2. 業務を小さく分解するのに慣れていない 3.

    Redmine に関する理解の不足 という感じ。 3 は時間と経験が解決してくれるとして、1 と 2 は心 理的なハードルと概念の教育が絡むので解決するのは けっこう難しい。 24
  12. 活況を演出する このような感じで Wiki やチケット運用を体験しても らう人数を増やしてゆくと 演出されていた活況が本物 になります。Redmine 以外にもチャットワークや Slack なども組み合わせると更によいです。

    Wiki やチケットを更新したらチャットでお知らせし ます。Redmine にもメール通知機能はありますが、 チャットなら同時・多数・即時に通知できるため活況 感を強調できます。 26
  13. マメなサポート チャットや対面などで Redmine に関する質疑応答や 知見がたまってきたら Wiki に FAQ などの形で記録し ましょう。

    テキスト ベースな仕組みで固めているならコピペで 運用できます。 より高度に効率化するならチャットと Redmine を連 携させてこの辺を自動化するのもよいですね。 例えば Redmine ルームの書き込みを REST API で Wiki ページ化するなど。 30
  14. 課題 最近、日本の Redmine 界隈で話題?になった記事 Redmine の直近の課題~競合ツールGitlab に対抗で きるか: プログラマの思索 ↑

    で挙げられている内容は Redmine 運用していて強く 実感させられる課題です。 私的には環境面の運用が厳しい。インストール、更 新、プラグインやテーマの配布と互換性など。 34