Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

あなたも作れる!Redmine テーマ/redmine-theme-can-you-make

akabeko
November 02, 2019

あなたも作れる!Redmine テーマ/redmine-theme-can-you-make

redmine.tokyo 17 登壇時のスライドです。

akabeko

November 02, 2019
Tweet

More Decks by akabeko

Other Decks in Technology

Transcript

  1. テーマの構成ファイル 主要なものは以下。これらと CSS から参照する画像、Web フォントなどのリソースで構成 されます。 stylesheets/ application.css ...通常表⽰の外観を定義 responsive.css

    ...Web ブラウザー表⽰幅が狭い状態の外観を定義 favicon/ favicon.ico ...ファビコン javascripts/ theme.js ...動的な処理をするための JavaScript 作ってみる 8
  2. 環境構築 テーマのファイル構成⾃体は単純ですが、ゼロから CSS/JS を作り始めるのは厳しいかもし れません。そのためスターター キットを⽤意しました。 これを使うためには以下をインストールする必要があります。 Node.js (+ npm)

    https://nodejs.org/ Docker Desktop (Windows/Mac) https://www.docker.com/products/docker-desktop どちらも公式インストーラーに従ってセットアップすれば OK です。 作ってみる 9
  3. スターターの⼊⼿ スターターは以下に公開しています。 akabekobeko/redmine-theme-starter https://github.com/akabekobeko/redmine-theme-starter Git 操作に慣れていれば git clone 、馴染みがなければ ZIP

    ファイルをダウンロード & フ ォルダーに展開します。フォルダーは好みの名前に変更しても⼤丈夫です。 作ってみる 10
  4. スターターの起動 スターターはコマンドラインで操作します。そのため Windows: PowerShell など Mac: Terminal、iTerm など を起動 (以降、これらをターミナルと呼びます)

    して以下のコマンドを実⾏します。 $ cd " スターターのフォルダー" $ npm install これでスターターに必要なものがインストールされます。 作ってみる 11
  5. スターターの構成 . └── src/ ├── assets/ │ ├── images/ │

    └── stylesheets/ │ ├── application.css │ └── responsive.css └── scss/ ├── App.scss ├── Responsive.scss └── default/ ├── application.css └── responsive.css 作ってみる 12
  6. スターターの構成 2 フォルダー 役割 src/assets/ Redmine からテーマとして参照される場所。 src/assets/images/ テーマの画像ファイル置き場。 src/assets/stylesheets/

    SCSS から変換された CSS ファイルの出⼒先。 scss/ SCSS ファイル置き場。 scss/default/ Redmine 標準 CSS 置き場。 作ってみる 13
  7. 補⾜ : SCSS とは⼀体? SCSS は CSS の強化版です。 好きな単位で CSS/SCSS

    ファイルを分割・参照する ⾊やサイズの指定に名前をつけて共通する などの便利な機能があります。以下はその例。 @import "./default/application"; // 外部 CSS/SCSS 参照 $color_white: #fff; // ⾊の定義 $size_full: 100%; // サイズ スターターは SCSS を編集して保存すると CSS に変換する仕組みを提供しています。 作ってみる 14
  8. テーマを編集してみる それでは実際にスターターを起動して Redmine テーマを作ってみましょう。ターミナルから 以下のコマンドを実⾏します。 $ npm start すると SCSS

    ファイルの変更監視モードが起動されます。この状態で SCSS ファイルを編集 して保存すると、それを察知して⾃動的に CSS へ変換してくれます。 監視モードを終了させる場合はターミナル上でキーボードから Ctrl + C を押してくださ い。 作ってみる 15
  9. Redmine で表⽰してみる テーマを Redmine で表⽰してみましょう。ターミナルから Docker を起動します。 $ docker-compose up

    -d これで Redmine 関連が起動されました。Web ブラウザーから http://localhost:8080/ にア クセスすると、Redmine が動作していることを確認できるはずです。 Redmine にログインしたら管理画⾯から⾃作したテーマを選べるので、動作確認してみまし ょう。Redmine を終了させる場合は以下を実⾏してください。 $ docker-compose stop 作ってみる 16
  10. 補⾜ : Docker とは⼀体? Docker とはコンテナと呼ばれる⼩さな OS 環境を複数、同時に制御するためのソフトウェア です。と⾔うと難しく感じるかもしれませんが、ざっくり要約するとこんな感じです。 誰かが作った環境を⼿軽に利⽤できる

    環境構築の難しい Redmine も「誰かが」作ったものを利⽤すればいい Redmine 公式イメージもあります https://hub.docker.com/_/redmine テキストで環境や設定を管理できる 編集や流⽤が簡単で Git などの履歴管理とも相性がよい 慣れるまでは誰かの鉄板構成をコピペでも OK とても便利なので最近の Web 開発でもよく使われています。 作ってみる 17
  11. 作ったテーマを配布する 作ったテーマの配布⽤イメージを作成します。まずはスターターの package.json を編集し ましょう。 { "name": "mytheme", "version": "1.0.0",

    "author": "author" } name = テーマ名、 version = バージョン、 author = 作者です。これを⾃分⽤に編集し て保存します。 リリース 20
  12. HTML/CSS 構造の調査⽅法 1 テーマ作成にあたり、どの CSS がどこに適⽤されるかを知る必要があります。これをどう調 べているか。まずは redmine.org の資料を読んでみます。 http://www.redmine.org/projects/redmine/wiki/HowTo_create_a_custom_Redmine_t

    heme しかしこれは基本部分の解説にとどまり、HTML/CSS の階層やクラス名などにはほとんど⾔ 及していません。 そもそも詳細な HTML/CSS の資料を Redmine のバージョン更新に追従しながら書くのも難 しいでしょうから、仕⽅のないことです。 テーマ開発よもやま話 23
  13. HTML/CSS 構造の調査⽅法 2 ではどのように調査すればよいか。私の場合は以下のようにしています。 1. Redmine を Chrome や Firefox

    の開発ツールで開く 2. 変更したい箇所を開発ツールで選択して HTML/CSS を特定 地道な作業になりますが、Redmine 標準テーマの CSS でもクラス定義などは表⽰部分で⼤ まかにまとまっているので、意外にいけます。 テーマ開発よもやま話 24
  14. theme.js テーマは基本的に CSS で定義します。しかしボタン追加など UI の構造に踏み込んで拡張し たい場合は theme.js を使います。 私の開発している

    minimalflat2 というテーマでは、Redmine のプロジェクト⼀覧をツリー表 ⽰するのに利⽤しています。 ちなみに Redmine は jQuery を利⽤している (= 読み込んでいる) ので、 theme.js からも 参 照できます。 テーマ開発よもやま話 25
  15. redmine.org テーマを作成して公開する場合、redmine.org の Wiki にある Redmine theme list へ掲載す ることをオススメします。現在、ここが実質的な公式のテーマ⼀覧ページだと思われます。

    http://www.redmine.org/projects/redmine/wiki/Theme_List redmine.org は Redmine で運⽤されています。そのるため、まずはアカウント登録しましょ う。テーマ情報として記述する内容については、先⾏例を参考にしてください。 このページは年ごとに区切られているので、テーマを公開する年にあった場所へ掲載しま す。テーマを更新したら Latest release などにも反映してゆきましょう。 テーマ開発よもやま話 27