Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

可視化の壁が消えたあとに残るもの / Spectrum Tokyo Festival 2026

Sponsored · Your Podcast. Everywhere. Effortlessly. Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
Avatar for Akira Motomura Akira Motomura
February 14, 2026
290

可視化の壁が消えたあとに残るもの / Spectrum Tokyo Festival 2026

2023年の登壇では、「あらゆる場面でデザインを駆使するための技術」として、デザインを Model/Diagram/Object の連関として捉え直し、専門領域を超えて活用する視座を提示しました。今回の話はその“続編”として、AIが可視化の壁を打ち破る瞬間から始まります。数分でモックが生成される世界で、デザイナーと非デザイナーの間にあったDiagramやObjectを中心とした「可視化」という壁が解体されつつあります。

しかしこの変化が浮かび上がらせるのは、むしろ Model、つまり「解釈」や「意味」を構築する領域におけるデザイナーの役割がいっそう重要になっているという事実です。

誰もがデザインを実践しうる時代に、デザインをより協働的な営みとして開き、新しい実践者をイネーブリングする——そのための“これからのデザイナー像”についてお話しします。

https://fest.spectrumtokyo.com/2026/session/akira-motomura/

Avatar for Akira Motomura

Akira Motomura

February 14, 2026
Tweet

More Decks by Akira Motomura

Transcript

  1. 1 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が消えたあとに

    残るもの 2026.02.15|Spectrum Tokyo Festival 2026 Akira Motomura
  2. 2 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED Table

    of contents 目次 1. はじめに 2. 崩れたのはどの壁か? 3. デザイナーは不要なのか? 4. 厄介問題へのアプローチ 5. これからのデザイナー(仮) 6. 終わりに
  3. 4 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED はじめに

    本村章 Akira Motomura スパイスファクトリー株式会社 執行役員 Chief Design Officer 株式会社フライング・ペンギンズ Strategy & Insights Lead ⽶国でコミュニケーションデザインを専攻後、サンフラ ンシスコの Dubberly Design Office にて国際案件に従 事。帰国後は株式会社ゆめみにてデザイン組織を⽴ち上 げ、50名規模へと成⻑させるとともに、デザイン事業責 任者として事業成⻑を牽引。2026年1⽉よりスパイス ファクトリー株式会社に執⾏役員CDOとして就任、株式 会社フライング‧ペンギンズにてStrategy & Insights Leadに着任。サービスデザインおよびデザイン‧イネー ブルメントを通じ、組織へのデザイン定着を推進。
  4. 5 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED はじめに

    Spectrum Toyko, あらゆる場⾯でデザインを駆使するための技術-本村章, Spectrum Tokyo Festival 2023
  5. 6 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が崩れた・・・?

    1/3 Manual Design AI Design (Claude Opus 4.5) はじめに
  6. 7 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が崩れた・・・?

    2/3 Manual Design AI Design (Claude Opus 4.5) はじめに
  7. 8 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が崩れた・・・?

    3/3 Manual Design AI Design (Claude Opus 4.5) はじめに
  8. 9 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が崩れた・・・?

    A:かなり多くの場面では 組織や企業の中では、情報に形がないことが多くある。特に スタートアップではこれまで阿吽の呼吸でやってきた仕事の やり⽅で満ち溢れている。 そんな状況をこれまでは丁寧にヒアリングして、数⼗時間か けて「可視化」をしていた。今は、ヒアリングしてきてそれ をAIに依頼すれば、かなりの場⾯で必要⼗分な可視化を実現 することができる。 はじめに
  9. 11 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    あらゆる場面でデザインを駆使するための3要素 モデル ダイアグラム オブジェクト 世界のものの⾒⽅、意味の枠組み モデルを構造化、可視化したもの 具体的な⼈⼯物、モノやコト 要求‧⽰唆する 具体化する ⽰唆する
  10. 12 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    ダイアグラムおよびオブジェクトは、生成AIによって素早く形作られる アウトプットの精度はもっと高まってくる(たぶん) モデル ダイアグラム オブジェクト 世界のものの⾒⽅、意味の枠組み モデルを構造化、可視化したもの 具体的な⼈⼯物、モノやコト 要求‧⽰唆する 具体化する ⽰唆する 生成AIで高速化
  11. 13 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    デザイン的な思考法(Designerly thinking) 考える 描く 共進化 モデル ダイアグラム &オブジェクト Cross, N. (2023). Designerly thinking. Springer.
  12. 14 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    デザイン的な思考法(Designerly thinking)の変化 Hugh Dubberly, The Rise of Design for Agents (2025), Interaction Design Conferenre (IxDC) 考える 描く 共進化 生成AI 人間 紙とペン The first design paradigm デザインツール The second design paradigm The third design paradigm 判断 責任 価値観
  13. 15 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    自然言語でアクセシブルになるデザイン 30.3% 日本の生成 AI利用率 NRC (2025). ⽣成AIについて 2025年6⽉調査. ⽇本リサーチセンター. 32.8% アイデア出し目的の利用 NRC (2025). ⽣成AIについて 2025年6⽉調査. ⽇本リサーチセンター. 2023年の利⽤率は、3.4%。 過去2年間で利⽤率は約10倍に。 利⽤⽬的で最も多いのは、情報収集で 55.5%だが、次点がアイデア出し。 57% 反復を通じたアウトプットの洗練 Handa, et al. (2025). Which Economic Tasks are Performed with AI? Evidence from Millions of Claude Conversations. Anthropic. AIが出してきたアウトプットを反復的 にブラッシュアップする利⽤⽅法。 デザイン的利⽤ デザイン的利⽤
  14. 16 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 崩れたのはどの壁か?

    すべての人がデザイン的な思考法を活用できる未来(1967年の実験) 私たちは、標準的な実験とは異なるいくつかのバリエーションも試みました。中でも最も興味深かったのは、 デザイナーと『コンピュータ』の機能(役割)に対する通念を逆転させてみたことです。 『コンピュータ』には、観察者であるデザイナーが満足するようなデザインを作成するというタスクが与えられまし た。すると、この状況下ではデザイナーには全くストレスがかからないことがすぐに判明しました。それどころか、 それは非常に楽しい体験となったのです。一方で、その作業を重労働だと感じたのは『コンピュータ』の方でした。 この経験から、私はCADシステムの設計者は『コンピュータにより能動的な役割』を持たせることを 目指すべきだと提言するに至りました。 Cross, N. (1999). Natural and artificial intelligence in design. In J. S. Gero & F. Sudweeks (Eds.), Design computing and cognition ’98 (pp. 3‒20). Springer.
  15. 18 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイナーは不要なのか?

    デザインをすること 現在の状態をより好ましいものに変えるべく 行為の道筋を考案するものは、 誰でもデザイン活動をしている。 ハーバード‧サイモン(著)稲葉元吉(翻訳)吉原英樹(翻訳)、システムの科学(1999)、パーソナルメディア
  16. 19 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイナーは不要なのか?

    デザインをすること(図示) 現在の状態 より 好ましい状態 デザイン活動 既存のモデル 新しいモデル ダイアグラム &オブジェクト
  17. 20 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイナーは不要なのか?

    自分自身の「より好ましい状態」を実現するデザインにはいらなくなる(かも) 現在の状態 より 好ましい状態 デザイン活動 既存のモデル 新しいモデル ダイアグラム &オブジェクト
  18. 21 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイナーは不要なのか?

    デザインが向き合うのは、常に「厄介な問題」 シンプルな問題 利⽤できる⾃明な情報の量 が多く、解決策に対する社 会的合意の度合いが⾼い 倫理的な問題 利⽤できる⾃明な情報の量 は多いものの、価値観や信 念によって受け⼊れられる 状況が異なる 科学的/専門的な 問題 知識や情報の収集が不⼗分 であり、社会的な合意の度 合いは⾼いものの、解決策 の解明ができない 厄介な問題 解決策が不明瞭で、関係者 が多く、主観も⼊るため、 社会的な合意が得にくく、 効果的な対処が難しい コンセンサスがある コンセンサスがない 情報が明確になっている 情報が不⾜している Schaminée, A. (2019). ⾏政とデザイン:公共セクターに変化をもたらすデザイン思考の使い⽅ (⽩川部君江, 訳). BNN新社.
  19. 22 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイナーは不要なのか?

    厄介な問題とは Rittel, H. W. J., & Webber, M. M. (1973). Dilemmas in a general theory of planning. Policy Sciences, 4(2), 155‒169. 何が本当の問題なのか、 解決策を考えるまでわからない There is no definitive formulation of a wicked problem. 「はい、これで完了!」という明確なゴールがない Wicked problems have no stopping rule. 「正解・不正解」はなく、 「良い(マシ)」か「悪い」かがあるだけ Solutions to wicked problems are not true-or-false, but good-or-bad. やってみた結果どうなるか、 すぐには(あるいは永久に)検証できない There is no immediate and no ultimate test of a solution to a wicked problem. 「リセットボタン」がない(一発勝負である) Every solution to a wicked problem is a "one-shot operation"; because there is no opportunity to learn by trial-and-error, every attempt counts significantly. 選択肢が無限にあって、 「この中から選べばOK」というリストがない Wicked problems do not have an enumerable (or an exhaustively describable) set of potential solutions, nor is there a well-described set of permissible operations that may be incorporated into the plan. 過去の成功事例が通用しない(毎回が「初見プレイ」) Every wicked problem is essentially unique. その問題は、 もっと大きな別の問題の「症状」かもしれない Every wicked problem can be considered to be a symptom of another problem. 「何が原因か」の捉え方次第で、 解決策がガラリと変わる The existence of a discrepancy representing a wicked problem can be explained in numerous ways. The choice of explanation determines the nature of the problem's resolution. 失敗しても「ごめん」では済まない The planner has no right to be wrong.
  20. 23 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED より

    好ましい状態 より 好ましい状態 より 好ましい状態 デザイナーは不要なのか? どの文脈で、誰にとっての「より好ましい状態」か? 現在の状態 より 好ましい状態 デザイン活動 既存のモデル 新しいモデル ダイアグラム &オブジェクト
  21. 25 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 厄介な問題へのアプローチ

    厄介な(デザイン)問題の方程式 より 好ましい状態 何が 必要か? どうやって やるか? How(ダイアグラム) What(オブジェクト) Value(モデル) + = Dorst, K. (2011). The core of 'design thinking' and its application. Design Studies, 32(6), 521‒532. 明らかになっていない
  22. 26 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 厄介な問題へのアプローチ

    関係者それぞれの独立した解釈の仕方(モデル) より 好ましい状態 より 好ましい状態 より 好ましい状態 Dorst, K. (2011). The core of 'design thinking' and its application. Design Studies, 32(6), 521‒532. 犯罪がないこと 楽しく夜を過ごす 穏やかな街 地方自治体 若者 住民 規制 住宅街 ナイトクラブ
  23. 27 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED フレーミング:関係者それぞれの解釈を包摂する新しい枠組みをつくる

    より 好ましい状態 より 好ましい状態 より 好ましい状態 Dorst, K. (2011). The core of 'design thinking' and its application. Design Studies, 32(6), 521‒532. 犯罪がないこと 楽しく夜を過ごす 穏やかな街 地方自治体 若者 住民 音楽フェス 規制 住宅街 ナイトクラブ 厄介な問題へのアプローチ
  24. 28 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 新しいフレームが、新しいValue・How・Whatを導く

    Dorst, K. (2011). The core of 'design thinking' and its application. Design Studies, 32(6), 521‒532. 安全(楽しさ を含む) 何が 必要か? どうやって やるか? Value(モデル) + = 音楽フェス 来場者が楽しく安全 に過ごすための 運営 原則 ⽰唆する もたらす 帰れる仕組 み 滞留の解消 策 ⽰唆する 厄介な問題へのアプローチ ⽰唆する How(ダイアグラム) What(オブジェクト)
  25. 29 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 厄介な問題へのアプローチ

    フレーミングは、デザイン特有の他の分野にもたらしうる核心的な貢献 フレーミングは、 Abduction-2(厄介な問題へのアプローチ)のプロセスの中で デザイン実践に特有のステップである。 帰納、Abduction-1、演繹は、 多くの組織の従来の問題解決レパートリーの一部だ。 Dorst, K. (2011). The core of 'design thinking' and its application. Design Studies, 32(6), 521‒532.
  26. 31 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED これからのデザイナー(仮)

    デザインをすること(再掲) 現在の状態をより好ましいものに変えるべく 行為の道筋を考案するものは、 誰でもデザイン活動をしている。 ハーバード‧サイモン(著)稲葉元吉(翻訳)吉原英樹(翻訳)、システムの科学(1999)、パーソナルメディア
  27. 32 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 異なる専門性を持つ人々がデザインをする

    専⾨性 + 主体 個⼈、チーム、組織 デザイン 的な知の 活⽤⽅法 これからのデザイナー(仮)
  28. 33 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザインを接続する

    デザイナーが介入する前から、 組織は何らかの形でデザインを行っている。 すでに存在するデザインの遺産(Design Legacies) を 無視してはならない。 Junginger, S. (2015). Organizational Design Legacies and Service Design. The Design Journal, 18(2), 209-226. これからのデザイナー(仮)
  29. 34 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 異なる専門性がもつ「癖(モデル)」に着目する

    専⾨性 + 主体 個⼈、チーム、組織 デザイン 的な知の 活⽤⽅法 これからのデザイナー(仮) 何を目的としているのか? どのような価値を提供するのか? 価値観・判断基準は何か? 癖(モデル)
  30. 35 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザインを主体の文脈に応じて可能にする

    専⾨性 + 主体 個⼈、チーム、組織 デザイン 的な知の 活⽤⽅法 これからのデザイナー(仮) 何を目的としているのか? どのような価値を提供するのか? 価値観・判断基準は何か? デザイン‧ イネーブルメント 癖(モデル)
  31. 36 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイン・イネーブルメント

    これからのデザイナー(仮) 非デザイナーがデザイン能力を獲得し、 組織内で自律的にデザイン実践を行えるようになることを 支援する介入アプローチおよびそのプロセス Motomura, A., & Yaegashi, K. (2024). Enabling non-designers to design. In The 24th dmi: ADMC 2024 Proceedings. (pp.395-407). Boston: Design Management Institute.
  32. 37 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED イネーブルメント(作業療法の分野から)

    これからのデザイナー(仮) 人々が自分たちの生活を形作る手段や機会を得られるように、 個人、グループ、機関、または組織と協業しながら、 支援、コーチング、教育、促進、傾聴、内省、励まし、 その他の形で関わるプロセス Townsend, E. A., & Polatajko, H. J. (2007). Enabling occupation II: Advancing an occupational therapy vision for health, well-being, & justice through occupation (2nd ed.). Canadian Association of Occupational Therapists.
  33. 38 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイン・イネーブルメントのアプローチ

    これからのデザイナー(仮) ひきだす Pulling みせる Demonstrating つたえる Pushing 価値&接点 Value proposition & Touchpoint 仕組み&組織 Business process & organization
  34. 39 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED ひきだす:支援する相手の「実現したいこと」を理解する

    これからのデザイナー(仮) ひきだす Pulling 関係者へのインタビュー、組織内での 参与観察などを通じて、理想の状態の 可視化‧⾔語化する
  35. 40 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED つたえる:講義、対話、資料などを通じて、形式知としてのデザインを共有する

    みせる:OJTやペアデザインなどの伴走を通じて、暗黙知としてのデザインを共有する これからのデザイナー(仮) ひきだす Pulling みせる Demonstrating つたえる Pushing アドバイザリー的にプロジェクトに伴 ⾛することもあれば、実際にプロジェ クトをリードしてデザインをすること もある 特定の個⼈やチームに対して、講義な どを⾏うこともあれば、デザインシス テムのように組織全体のガイドライン を整備することもある
  36. 41 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED あらゆる場面でデザインを駆使するための3要素との対応

    これからのデザイナー(仮) モデル ダイアグラム オブジェクト ひきだす 暗黙の価値観を言語化 暗黙の価値観を可視化 フレームを見出す みせる 方向性を示す プロトタイピングする 接点・仕組みをつくる つたえる 価値基準の定義する ガイドラインを提供する テンプレートを提供する
  37. 42 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED ナレッジ・アクティビストとしてのデザイナー

    これからのデザイナー(仮) 01 Catalyst 触媒 知識創造の社会的プロセスを触発する役 割。プロセスのトリガーを作り、知識創造 が起きる場‧⽂脈を作る。 02 Connector 接続者 バラバラの知識創造活動を接続する役割。 マイクロコミュニティを繋ぎ、想像の共同 体を作り、協⼒の共有マップを作る。 03 Merchant of foresight 先見の商人 様々なマイクロコミュニティで起きている 知識創造に全体的な⽅向性を与える役割。 ビジョンを⽰し、それを「売り込む」。 フレームを提示できる 具体を作って場を作れる 複数の領域を横断できる 可視化で共通言語を作れる 未来を構想できる 構想を形にできる von Krogh, G., Ichijo, K., & Nonaka, I. (2000). Enabling knowledge creation: How to unlock the mystery of tacit knowledge and release the power of innovation. Oxford University Press.
  38. 43 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザインの対象:顧客に向けた価値と接点及びそれらを実現する仕組みと組織

    これからのデザイナー(仮) 仕組み&組織 Business process & organization 価値&接点 Value proposition & Touchpoint 顧客理解やプロダクトそのもの 顧客接点に関わるスコープから、デザ インをあらゆる場⾯で活⽤できように するための制度やプロセス、組織構造
  39. 44 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED これからのデザイナー(仮)

    デザイン・イネーブルメントは 組織にどんな価値をもたらすか?
  40. 45 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 事業活動を構成する6つの資本

    これからのデザイナー(仮) 01 財務資本 Financial Capital 組織が財やサービスの生産に使用できる資 金のプール。負債、株式、助成金、または 事業活動や投資から生み出される。 02 製造資本 Manufactured Capital 組織が事業遂行のために依存する、有形の 製造物。製品の生産やサービスの提供に使 用される。建物、設備、インフラストラク チャなど。 03 知的資本 Intellectual Capital 組織内に存在する知識ベース。特許、著作 権、ソフトウェア、ライセンスなどの知的 財産と、暗黙知、システム、手順、プロト コルなどの組織資本を含む無形の資本。 04 人的資本 Human Capital 人々の能力、コンピテンシー、経験、およ びイノベーションへの動機づけ。組織のガ バナンス枠組み、リスク管理アプローチ、 倫理的価値観への整合と支持。また、戦略 を理解し実行する能力も含む。 05 社会・関係資本 Social and Relationship Capital コミュニティ、ステークホルダーグルー プ、その他のネットワーク内および相互間 の関係と、個人および集団の福利を高める ために情報を共有する能力。共有規範、共 通の価値観、行動、主要なステークホル ダー関係、ブランドの評判、社会的事業許 可(social license to operate)を含む。 06 自然資本 Natural Capital 組織の過去・現在・将来の繁栄を支える財 やサービスを提供する、すべての再生可能 ・非再生可能な環境資源およびプロセス。 大気、水、土地、鉱物、森林、生物多様 性、生態系の健全性を含む。 International Integrated Reporting Council (2013, revised 2021). International <IR> Framework.
  41. 46 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイン・イネーブルメントが資する4つの資本

    これからのデザイナー(仮) 01 財務資本 Financial Capital 組織が財やサービスの生産に使用できる資 金のプール。負債、株式、助成金、または 事業活動や投資から生み出される。 02 製造資本 Manufactured Capital 組織が事業遂行のために依存する、有形の 製造物。製品の生産やサービスの提供に使 用される。建物、設備、インフラストラク チャなど。 03 知的資本 Intellectual Capital 組織内に存在する知識ベース。特許、著作 権、ソフトウェア、ライセンスなどの知的 財産と、暗黙知、システム、手順、プロト コルなどの組織資本を含む無形の資本。 04 人的資本 Human Capital 人々の能力、コンピテンシー、経験、およ びイノベーションへの動機づけ。組織のガ バナンス枠組み、リスク管理アプローチ、 倫理的価値観への整合と支持。また、戦略 を理解し実行する能力も含む。 05 社会・関係資本 Social and Relationship Capital コミュニティ、ステークホルダーグルー プ、その他のネットワーク内および相互間 の関係と、個人および集団の福利を高める ために情報を共有する能力。共有規範、共 通の価値観、行動、主要なステークホル ダー関係、ブランドの評判、社会的事業許 可(social license to operate)を含む。 06 自然資本 Natural Capital 組織の過去・現在・将来の繁栄を支える財 やサービスを提供する、すべての再生可能 ・非再生可能な環境資源およびプロセス。 大気、水、土地、鉱物、森林、生物多様 性、生態系の健全性を含む。 International Integrated Reporting Council (2013, revised 2021). International <IR> Framework.
  42. 47 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 02

    製造資本: デザインプロジェクトの主要なアウトプット これからのデザイナー(仮) 改善されたサービスタッチポイント ユーザビリティの⾼いシステム‧インタフェース プロトタイピング環境‧テスト設備 コラボレーションプラットフォーム デジタルツールキット
  43. 48 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 03

    知的資本: デザイン活動から生まれる組織の知識資産 これからのデザイナー(仮) デザインシステム、コンポーネントライブラリ サービスブループリント、ジャーニーマップ 要件定義テンプレート 内部ケーススタディ 評価基準、品質スタンダード トレーニング資料
  44. 49 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 04

    人的資本: プロジェクトを通じて個人に蓄積される能力 これからのデザイナー(仮) 問題と解決策の共進化能⼒ ユーザーリサーチスキル ワークショップファシリテーション プロトタイピング能⼒ 曖昧さへの耐性 ナレッジ‧アクティビストとしての影響⼒
  45. 50 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 05

    社会・関係資本: デザインプロセスが構築する協働関係 これからのデザイナー(仮) 部⾨間協働の規範 ステークホルダーとの共通⾔語 取引パートナーとの対等な関係性 ナレッジ‧アクティビストのネットワーク メンタリング‧知識共有パターン
  46. 51 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED これからのデザイナー(仮)

    通常のデザインプロジェクト 製造資本 Manufactured Capital 主目的 知的資本 Intellectual Capital 人的資本 Human Capital デザイン・イネーブルメント 主目的 偶発的 意図的に構築 残らないことも 意図的に言語化 社会・関係資本 Social and Relationship Capital 終了後に消える 意図的に維持 通常のデザインプロジェクトとデザイン・イネーブルメントの違い
  47. 53 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 可視化の壁が崩れた後に残るもの

    終わりに 厄介な問題に対して、複数の専門性が協同し、 それぞれにとっての「より好ましい状態」を実現する フレーミングと資本を増幅させ続ける条件を整える営み = デザイン・イネーブルメント
  48. 54 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED デザイン・イネーブルメントのアプローチ

    終わりに ひきだす Pulling みせる Demonstrating つたえる Pushing 価値&接点 Value proposition & Touchpoint 仕組み&組織 Business process & organization
  49. 55 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 1ピクセルずつ、

    世界をより良いものにする。 One pixel at a time, make the world a better place. ⾮連続的で先が⾒通せない状況の中、 ビジネスアジェンダ及び社会アジェンダ共に複雑性が増し、 ⼀部署や⼀企業単位では⽴ち⾏かない状況である。 そう⾔った背景を基に、複雑性が極めて⾼く、 かつ社会的価値の⾼い問題に対して怯まず⽴ち向かう組織が私たちである。 私たちは「誰かがやってくれる」を待たずに当事者意識を持ち、 課題に対して5cmの階段を登るように⼩さく改善する。 世界は、1pxずつより良くすることができると信じている。 終わりに
  50. 56 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 革新の触媒

    “The Spice Of Innovation” 私たちは世界がより良い⽅向に向かうよう、 変化を加速させる“触媒”スパイスとしての役割を全うすることを ミッションとした多国籍クリエイティブ集団です。 最新テクノロジー、UIUX、アート、マーケティングなどの 技術‧メソッドを⽤いて、モノゴトを素早く、美しく、本質的に再定義し、 クライアント企業のデジタルトランスフォーメーションを⽀援しています。 終わりに
  51. 57 © 2026 Spice Factory Inc. ALL RIGHTS RESERVED 終わりに

    どんな厄介な問題に向き合っているか? 誰のモデルをひきだす必要があるか? どんなフレーミングが必要か?