Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
スケールする会社を支える開発組織のマネジメント
Search
弁護士ドットコム
November 02, 2016
Technology
0
83
スケールする会社を支える開発組織のマネジメント
弁護士ドットコム
November 02, 2016
Tweet
Share
More Decks by 弁護士ドットコム
See All by 弁護士ドットコム
QAEチームが辿った3年 ボクらが改善業務にスクラムを選んだワケ / 20241108_cloudsign_ques23
bengo4com
0
1.4k
Vueで Webコンポーネントを作って Reactで使う / 20241030-cloudsign-vuefes_after_night
bengo4com
4
2.6k
VueとViteで作るUIコンポーネントライブラリ ~デザインシステムとプロダクトの理想的な分離を目指して~ / 20241019_cloudsign_VueFesJapan2024_1
bengo4com
10
6.8k
v-modelの歩みを振り返る
bengo4com
6
3.2k
DenoでもViteしたい!インポートパスのエイリアスを指定してラクラクアプリ開発
bengo4com
4
2.2k
技術的負債解消の取り組みと専門チームのお話
bengo4com
1
1.4k
強いチームを夢見て-PMからSREに転身して1年の振り返り / 20240906_bengo4_sre
bengo4com
2
1.4k
コンポーザブル関数についてVueUseを使って勉強しよう / 20240820_cloudsign_vuejs_lt
bengo4com
2
880
クラウドサイン視認性改善PJTの裏側
bengo4com
1
1.1k
Other Decks in Technology
See All in Technology
CysharpのOSS群から見るModern C#の現在地
neuecc
2
3.2k
マルチプロダクトな開発組織で 「開発生産性」に向き合うために試みたこと / Improving Multi-Product Dev Productivity
sugamasao
1
300
強いチームと開発生産性
onk
PRO
34
11k
マルチモーダル / AI Agent / LLMOps 3つの技術トレンドで理解するLLMの今後の展望
hirosatogamo
37
12k
【若手エンジニア応援LT会】ソフトウェアを学んできた私がインフラエンジニアを目指した理由
kazushi_ohata
0
150
ExaDB-D dbaascli で出来ること
oracle4engineer
PRO
0
3.8k
Terraform Stacks入門 #HashiTalks
msato
0
350
SSMRunbook作成の勘所_20241120
koichiotomo
2
130
データプロダクトの定義からはじめる、データコントラクト駆動なデータ基盤
chanyou0311
2
310
開発生産性を上げながらビジネスも30倍成長させてきたチームの姿
kamina_zzz
2
1.7k
SREが投資するAIOps ~ペアーズにおけるLLM for Developerへの取り組み~
takumiogawa
1
190
AWS Lambda のトラブルシュートをしていて思うこと
kazzpapa3
2
170
Featured
See All Featured
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
93
16k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
136
6.6k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
45
6.7k
Adopting Sorbet at Scale
ufuk
73
9.1k
A Philosophy of Restraint
colly
203
16k
How GitHub (no longer) Works
holman
310
140k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
327
38k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
80
5k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
49
11k
The Invisible Side of Design
smashingmag
298
50k
It's Worth the Effort
3n
183
27k
What's new in Ruby 2.0
geeforr
343
31k
Transcript
スケールする会社を支える 開発組織のマネジメント 2016/11/02
自己紹介 • 市橋@技術部部長 CTO • 略歴 ◦ コンサルティング会社で5年 ◦ 共同創業した会社で3年
◦ 弁護士ドットコムで3年
入社時@2014年頭 • 社員数 ◦ 約20名 • エンジニア ◦ 約5名
課題: カウボーイスタイル開発 優先度付け の不在 • 依頼開発がエンジニア個人に飛び交う • 全てのタスクが最優先 開発ルール の不在
• masterにcommitしてpush • RedmineやJenkinsはあれど使っていない 貧弱な 開発環境 • テストサーバー1台を皆で共有 • 画像の表示確認・DB変更で死ぬ
対策: 開発プロセスの整備 開発ルール の不在 優先度付け の不在 貧弱な 開発環境 開発ルール 策定
全社での 優先度付け ローカル開発 環境の整備 • スプリント毎に全社的にタスク を優先度判断 • スクラム開発の本格導入 • Redmine/Gitブランチルール /Jenkins運用整備 • Vagrant/Ansibleの整備
上場後@2015年頭 • 社員数 ◦ 約40名 • エンジニア ◦ 約10名
課題: 人数増加にともなう混乱 チーム肥大化 と設計の混乱 • ピザ2枚ではまかなえない人数で一体感が薄れる • 属人的な設計方針の違いで品質にも影響 評価制度の ミスマッチ
• 目標を立ててもビジネス要件で事後修正の嵐 • 「何が評価されるのか」も曖昧に 顔と名前の 不一致 • 入社ペースが加速して月に5〜6名入社 • 他部署が中で何をやっているかも見えにくく
対策: スケールする組織へ 行動指針/ 評価制度 チーム分割/ Tech Lead シャッフル ランチ /BeerBash
• max8名程度にチームを分割 • Tech Leadを置いて設計面で の品質を担保 • 「エンジニア行動指針」を策定 し、それに基づく評価制度に • 4人組をランダムに作ってラン チ代支援 • オフィスで軽い飲み会 評価制度の ミスマッチ チーム肥大化 と設計の混乱 顔と名前の 不一致
最近@2016年 • 社員数 ◦ 約100名 • エンジニア ◦ 約15名
課題: はざまに落ちるボール 責任所在が 不明確 • 良く言えば臨機応変、悪く言えば現場任せ • ビジネス/開発側でお見合いするケースも プロダクトの 担当数増加
• 上場後も新規事業を続々と展開 • 弁コムをやりつつ片手間には見れない規模に 技術的負債の 蓄積 • 独自の「20%ルール」で対応していた • 大規模なものは対応し切れず障害も
対策: チーム役割分担の明確化 チームの 再編成 プロダクト オーナー チーム SREチーム 強化 •
ビジネス・エンジニア・デザイ ナーの3人1チームで責任を持 つ • 規模を踏まえ1プロダクト = 1 チームに近い形に • プロダクトとは1歩離れて、基 盤整備に専念 プロダクトの 担当数増加 責任所在が 不明確 技術的負債の 蓄積
いろいろあったけど、結局 スケールする会社を支える 開発組織のマネジメント ってなんだ?
開発組織のマネジメント対象領域 with 社外 with 経営層 with 他部署 プロダクト アーキ テクチャ
開発 プロセス 人材/組織 技術広報・ブランディン グ 予算・採用・スケジュー ルの説明責任 エンジニア的文化の 相互理解 コアバリュー・ロードマッ プ・カスタマージャーニー マップ 開発言語・フレームワー ク・ミドルウェア・XaaSの 技術選定 Redmine・GitHub・Jenki ns・Slack・ChatOps 採用・教育・評価 組織体制 開発組織外とのコミュニケーション プロダクト・サービス開発
領域の重みはライフサイクルによって変わる http://www.slideshare.net/HayatoKiriyama/aws-startup-security-talks-aws
重点領域例 (実際は会社/プロダクトにより異なる) http://www.slideshare.net/HayatoKiriyama/aws-startup-security-talks-aws with 社外 with 経営層 with 他部署 プロダクト
アーキ テクチャ 開発 プロセス 人材/組織
大事なこと1: 解決しない • 課題はあるのか? 存在しない課題を解決してはいないか? • 本当に課題なのか? 誰にとっての・どれ程の課題か? • 今やるべき課題なのか?
「やった方がいい」程度でないか?
大事なこと2: アンテナを張る • 課題が大きい程、認識→対策→解決には 時間がかかる • 兆候にアンテナを張って、「ノイズ」か「シグ ナル」かを見極めよう • 3回起きたら偶然ではない・倍になったらど
うなるか
大事なこと3: 引き出しを増やす • 課題は会社によって千差万別、他社の事 例がそのまま使えるわけではない • でも事例を知っておくと、見通しや対策が 立てやすい • ということでこの後の懇親会で色々お話し
ましょう