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【VAアカデミア用】パーソナライズされたコンテンツ配信のための低遅延分散KVSの構築

 【VAアカデミア用】パーソナライズされたコンテンツ配信のための低遅延分散KVSの構築

bootjp / ぶーと

May 22, 2020
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Transcript

  1. アジェンダ • 本構築手法の背景と課題 • コンテンツ配信とは • パーソナライズされたコンテンツ配信とは • 一般的な分散KVSを用いた際の構成例と問題 •

    既存研究/技術はなにが解決できなかったのか ◦ Master/Slave方式の分散KVSを用いた際の構成 ◦ キーシャーディングの分散KVSを用いた際の構成 • 提案手法の紹介 • 評価 • おわりに/質疑応答
  2. パーソナライズされたコンテンツ配信とは • 広告配信のRTB(Real Time Bidding)では応答速度に要件があり,多くはネット ワーク遅延を含め100ミリ秒である • 一般に広告配信アプリケーションの処理は,50ミリ秒以内に収める必要があると言 われている •

    したがってコンテンツ配信に用いる分散KVSは以下を満たす必要がある ◦ 10ミリ秒以下高速な応答性能 ◦ 単一のユーザに一貫性のあるデータの提供 ◦ 2つの要素を安定して提供する
  3. 既存研究/技術はなにが解決できなかったのか • 同期遅延 ◦ Master/Slave方式の分散KVSのSlaveをアプリケーションノードの置くことで解決 ◦ ⇢レプリケーションラグが発生する • 応答速度の遅延 ◦

    キーシャーディング方式の分散KVSを用いることで分割統治により同期を省くことができ る ◦ ⇢アプリケーションノードと同一ノードにデータをもつ分散 KVSは配置できない
  4. 既存研究/技術はなにが解決できなかったのか • 同期遅延 ◦ Master/Slave方式の分散KVSのSlaveをアプリケーションノードの置くことで解決 ◦ ⇢レプリケーションラグが発生する • 応答速度の遅延 ◦

    キーシャーディング方式の分散KVSを用いることで分割統治により同期を省くことができ る ◦ ⇢アプリケーションノードと同一ノードにデータをもつ分散 KVSは配置できない
  5. 提案手法 - アプローチ • 応答性能の確保 ◦ 分散KVS をコンテンツ配信アプリケーションと同一のノードに配置する ◦ プロセス間通信でデータを交換することでネットワーク遅延を廃する

    • 単一ユーザの一貫性の確保 ◦ ロードバランサでユーザのコンテンツ配信アプリケーションへの接続を常に同一ノードに 固定する ◦ 以降ユーザには同一ノードで一貫性のあるデータ提供する ◦ この状態を一貫性モデルの1つ,クライアント中心一貫性を確保しているに等しい状態で ある
  6. 評価 - 概要 • 評価を行うためプロトタイプの実装を行った ◦ memcached互換のプロトコルで通信できる分散 KVSをGo言語で実装した ◦ ロードバランサの機能を用いてユーザの接続先ノードの固定した

    ◦ 実装は以下のリポジトリで公開している ▪ https://github.com/bootjp/turbo-ubiquitous-store • 評価は2つの観点から行う ◦ 既存技術との応答速度の比較 ◦ 単一ユーザにおいて一貫性が保証できているか
  7. 評価 - 応答速度 • 提案手法の応答時間を評価する • 既存技術であるRedisの応答時間を評価し提案手法と比較する • 評価には memtier_benchmark

    を用いた • 実際の環境を模倣し以下の環境で評価をした. ◦ 既存手法は単一ノードに別ノードよりネットワーク経由 ◦ 提案手法は単一ノードないにおいての Unix Domain SocketでのIPCでの評価 • memtier_benchmark の引数は以下の通り ◦ --threads=16 --requests=10000 ◦ 並列パイプライン数(--pipeline) は1 ~ 10で変化させた
  8. 評価 - 応答速度 まとめ • 提案手法と既存技術のRedisの平均応答時間は ◦ 提案手法が 4.32ミリ秒 ◦

    Redisが16.79ミリ秒 • 提案手法による10ミリ秒以上の応答の高速化を確認した. • 既存技術では応答時間の要件を満たせない一方,提案手法では要件を容 易に充足できることも確認した