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AIが変えるソフトウェア開発__未来のアジャイルチームとは__.pdf
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buchirei
March 19, 2025
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buchirei
March 19, 2025
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Transcript
スクラム×AI AIの力でスプリントを駆け抜ける 2025.03.14 Fri. AIが変えるソフトウェア開発〜未来のアジャイルチームとは?〜 溝渕 嶺 SmartHR(EM)
株式会社SmartHR エンジニアリングマネージャー 溝渕 嶺 SIerで官公庁向けシステムや金融アプリを開発 2024年6月にSmartHRにジョイン キャリア台帳チームにてスクラム導入を支援
本日お話すること ・なぜスクラムに AIを導入するのか? ・AI × スクラムイベントの実践例 ・今後の展望
なぜスクラムに AIを導入するのか?
Complex Adaptive Systems 個々の要素が相互作用しながら適応・進化し、全体と して予測困難な振る舞いをするシステム
Complex Adaptive Systems 自己組織化 集中管理なしで、システム自体が適応しながら秩序を生み出す。 適応 環境の変化に応じて構成要素が進化する。 非線形性 小さな変化が大きな影響を与えることがある。 創発
個々の構成要素の相互作用から予測できない新しいパターンが 生まれる。
スクラムでは? 自己組織化 スクラムチームが自律的に役割を分担し、課題を解決する。 適応 顧客のニーズや市場の変化に応じてバックログを更新する。 非線形性 1つの改善(例 : デイリースクラムの時間短縮)が、チームのモチ ベーションや生産性に大きな影響を与える。
創発 短期間で繰り返されるスプリントの中で、最初は想定していなかっ たイノベーションが生まれる。
AIでは? 自己組織化 ニューラルネットワークは、学習データに基づいて自律的にパター ンを抽出する。 適応 環境の変化に応じてモデルを更新し、適応する能力を持つ。 非線形性 ニューラルネットワークの学習プロセスは非線形であり、小さな データの変化が大きな影響を与えることがある。 創発
AIが学習データから予測できなかったパターンを発見することがあ る(例: GPT-4が創造的な文章を生成できる)。
スクラムが生まれた背景 https://www.scruminc.com/subsumption-architecture-how-irobot-enabled-scrum/
スクラムが生まれた背景 https://www.scruminc.com/subsumption-architecture-how-irobot-enabled-scrum/
スクラムと AIって相性良さそう!
なぜスクラムに AIを導入するのか?
こんな経験ありませんか? • リリース直前でステークホルダーとの期待値にズレが。。。 • 突発的な要求でスプリントゴールの達成が絶望的。。。 • レトロで上がった NextActionがうまくいかない。。。
ベイジアンサプライズ • 予測と現実の乖離によって発生する認知的・計算的な負荷 ツァイガルニク効果 • 未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に 比べて想起されやすい
AI導入によって • 未完了の課題を可視化し、やるべきことを提案して くれる。 • チームは完了に向けてエネルギーを注ぐことができ る。
https://youtu.be/0kgWbrN6v9s?si=XI0RprkbD2N8dj34
AI × スクラムイベントの実践例
スプリントレビュー
スプリントレビューの目的 • チームとステークホルダーが協力して価値を最大化する ◦ 「成果を発表する場」ではなく、「 FBから次にどうすべきか を決める場」 ◦ ステークホルダーと対話し、方向性の調整が重要
現実問題 • ステークホルダーから適切な FBを受けるためには 相応の準備が必要 • 準備が大変で、結局チームからのデモになり対話 が減る
さっそくAIを使ってみよう!
その前に
サザーランド博士曰く • ChatGPTはインターネットで訓練されている • インターネット上の 58%から68%のチームが遅延 し、予算超過で、顧客が不満を持っている • つまり、ChatGPTはスクラムを知らない
どうする?
Scrum Sage: Zen Edition https://chatgpt.com/g/g-pajO1fBss-scrum-sage-zen-edition
プロンプトを書いてみよう
アウトプット
アウトプット
レトロスペクティブ
レトロスペクティブの目的 • スプリントの振り返りを通じて、チームの働き方をより良くする ◦ 「うまくいったこと」「改善すべきこと」「次にどうするか」を 明確にすることが重要 ◦ 実際にアクションにつなげることが成功の鍵
現実問題 • 改善アクションが抽象的で、実行されない • 場の雰囲気に左右される • 議論が主観的になりやすい
やってみよう!
None
微妙かも。。。? 以下の課題を理解していない ・勉強会を主催するための資料等の準備が大変 ・他の業務を優先して開催が先延ばしされている
AIはチームメンバーです
サザーランド博士曰く • AIと働くために必要なのはコラボレーション • AIが優れていない場合はジュニア開発者として扱 い、優れている場合はチーム内でふさわしい熟練 度の開発者として扱う
レトロスペクティブの流れ 課題の深掘り ↓ 課題に対する NextActionの検討
レトロスペクティブの流れ 課題の深掘り ↓ 課題に対する NextActionの検討 これをやってみる
インプット
アウトプット
レトロスペクティブの流れ 課題の深掘り ↓ 課題に対する NextActionの検討 これをやってみる
インプット
インプット AIが提示した質問に対する回答
アウトプット
アウトプット
アウトプット
AIを導入するポイント • AIはチームメンバーである • 人間+AI+より良いプロセス
リファインメント
リファインメントの目的 • プランニング時にバックログからアイテムを選択で きる状態にする
現実問題 • リファインメントの時間を確保できず、プランニング に時間がかかる • 分割したが粒度が大きくマージまで時間がかかる • 受け入れ基準が曖昧で、ゴールがずれる
インプット
アウトプット
うまくいかなかったこと • レビュー観点がチームごとに異なるので、プロンプ トの使い回しは厳しそう • 制限時間内で AIへレビュー依頼 -> 待ち ->
実行を 回すのは大変(リファインメントに限らず)
さいごに
全体のまとめ • AIを組み込むことで課題を可視化し、チームが完了 に向けてエネルギーを注げる • AIをチームメンバーとして捉え、コラボレーションを 通じて作業を進める
今後の展望 • メンバーが自然と AIを利用できる状態にする • チームのコンテキストに合わせたモデルを作成し、 インプットの負荷を軽減する
最近のレトロでは AI関連の話題が増えてきた
ご清聴ありがとうございました