Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト #NrTBMeetup

SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト #NrTBMeetup

2025年6月27日のNew Relic Trailblazer Meetup Vol.08のLT資料です。SREは「クラウドから価値を引き出すゲーム(FinOps)」の主人公として人気1、2位を争う最強キャラの一角で、FinOpsの導入が進んでいる国内企業の多くがSREにコストKPIを持たせるところからスタートしていたりします。

アーキテクチャへの理解が深く、トイル削減のための自動化などの技術力、システムへの改善を実際に適用できる権限なども持っているなど、FinOpsの導入序盤から高いパフォーマンスを発揮することができる優秀なキャラである「SREチーム」から、ぜひカルチャーシフトを起こしていきませんか、といったお話です。

本セッションでは、SREチームが信頼性とコストのバランス調整をミスってしまったFinOpsならぬFinOopsな海外事例の紹介や、New Relicの最新プレビュー機能であるCloud Cost Intelligenceについても軽く触れています。

Avatar for Satoshi Matsuzawa (Matt)

Satoshi Matsuzawa (Matt)

June 27, 2025
Tweet

More Decks by Satoshi Matsuzawa (Matt)

Other Decks in Technology

Transcript

  1. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved ©Hitachi, Ltd. 2025. All

    rights reserved SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト 株式会社 日立製作所、シニアクラウドアーキテクト Hitachi Application Reliability Centers(HARC) Japan 兼 Hitachi OSPO 松沢 敏志 Date June 27, 2025 ― さぁクラウドから価値を引き出すゲームをはじめよう!
  2. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 1 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    About Me Satoshi Matsuzawa (Matt) - Senior Cloud Architect of HARC*1 Japan & Hitachi OSPO, Hitachi - FinOps Foundation Japan Chapter Co-Organizer & FinOps Mentor - Co-Translator of “Cloud FinOps, 2nd Edition (JPN version)” - New Relic Trailblazer - Ex- Japan AWS Top Engineers - Ex- Open-Source Software Engineer (e.g. Linux, Kubernetes, etc.) Released on 3/19!! in/satoshi-matsuzawa @chacco38 Top5: #AWS #Azure #GoogleCloud #SRE #FinOps *1: Hitachi Application Reliability Centers
  3. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 2 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    今日のテーマ いま、かなり熱いジョブのひとつである SREエンジニアからの派生で FinOpsエンジニアが増えている、という話 多くのSREチームの中から FinOpsチームが生まれている SREエンジニア FinOpsエンジニア ※画像はあくまでイメージであり、実際の職種とは一切関係ありません。
  4. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 3 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    「従来のデータセンターと根本的に異なる消費モデルであるクラウドなどのテクノロジーの利用を通じて最大のビジネス 価値を得るための考え方や手法、組織文化の総称」、ザックリ言えばクラウドから如何にうまく価値を引き出せる かといったゲームみたいなもので、 Fortune 100企業の94社がFinOpsの取り組みを開始している。 そもそも「FinOps」とは何か? FinOps = 財務(Finance) × DevOps 概念自体は古くからあって時代の流れとともに用語が変化してきた • 2010年代半ば、クラウドの初期の利用者が、クラウド使用量の急激な拡大に対してFinOpsのようなものを開始 しだした。当時は、単にその実践を「クラウドコスト管理」と呼び、その後、「クラウドコスト最適化」が広がり始めた • その後、AWSや他のクラウド業者が「クラウド 財務管理(CFM)」というフレーズを使い始めた • 近年では、部門横断的でアジャイルを想像 させる後発用語の「(クラウド)FinOps」に置き 換えられるようになった • FinOpsプラクティスの成功体験を、クラウド 以外の範囲 (SaaS、ソフトウェアライセンス、 AIなど) へと拡大する企業が急速に拡大中 出典: FinOps X 2025 Day 1 Keynote by FinOps Foundation 出典: The State of FinOps by FinOps Foundation
  5. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 4 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    なぜ「FinOps」が必要なのか? 究極的にはFinOpsの考え方なしには組織がクラウドを効率的に管理することはできないからで、クラウドを事業を 加速させる手段として扱うのであれば必要不可欠な存在であるとさまざまな企業が痛みを伴いながら学んできた 出典: 「パブリッククラウドに関する実態調査2025」 by Hitachi 引用:『クラウドFinOps 第2版』、図2-2 組織は、クラウドによるビジネス価値 の向上によって正当化される限り、FinOpsへの投資を継続すべき、p.25 ”(クラウドは)オンデマンド、セルフサービス、スケーラブルであるため、エンジニアは従来の財務や調達の プロセスを経ることなく、ボタンをクリックしたりコードを1行書いたりするたけで、会社のお金を使うことができます。 その結果、すべての人の役割が変化しました。” ―引用:『クラウドFinOps 第2版』、2.2 クラウド支出の加速、p.22
  6. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 5 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    で、「FinOps」って具体的に何をすればいいの? 出典: FinOps Framework by FinOps Foundation Top Capabilities 1. Allocation 2. Data Ingestion 3. Reporting & Analytics 4. Anomaly Management 5. FinOps Tools & Services 6. Planning & Estimating 7. Forecasting 8. Budgeting 9. Rate Optimization 10. Workload Optimization …
  7. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 6 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    「クラウドから価値を引き出すゲーム(FinOps)」のおすすめ主人公 クラウドCoE SRE 今日の 主役 リーダーシップ
  8. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 7 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    SREチームを「クラウドから価値を引き出すゲーム」の主人公に選ぶメリット SREは、アーキテクチャへの理解が深く、トイル削減のための自動化などの技術力、システムへの改善を実際に適用 できる権限なども持つため、FinOpsの導入序盤から高いパフォーマンスを発揮することができる優秀なキャラである 出典: FinOpsフェーズ by https://www.hitachi.co.jp/harc/finops/ 可視化/自動化技術の専門知識と実行能力を持っている 信頼性とコスト効率の両立のバランスを追求できる さまざまなチームと密接に関わる中心的なプレーヤーである SRE 国内でFinOpsの導入が進んでいる企業の多くが SREにコストKPIを持たせるところからスタートしている 重要な ポイント 人気1、2位を争う最強キャラの一角!!
  9. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 8 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    信頼性とコスト効率のバランス調節に失敗したFinOopsな事例 スケーリング調整などにミスってしまい、ウッカリ信頼性を損なってしまった。もしくは逆に高くなってしまった海外のス ケーリング調整関連のやっちまった事例から、気を付けるべき4つのポイントを紹介 Case #1: Scaling Too Much, Too Fast Case #2: Scaling Too Late Case #3: Ignoring Observability Case #4: Deleting Idle Resources スケーリング調整によるコスト最適化のイメージ 20時 22時 6時 20時 18時 12時 5時 7時 8時 Traffic-based scale-in Traffic-based scale-out Scheduled scale-out 緑背景は、バーストに備えて 意図的に過剰にスケールして いるので良いとして… 黄背景は、スケーリング調整 によってコスト改善できる余地 がある可能性あり
  10. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 9 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    “まだ”コストに焦点を当てる必要がないという判断は間違いじゃない(でも) 出典: Cost-Aware Product Decisions by FinOps Foundation コストに焦点を当てる時期を早くすればより高い効果を実現できる 優先度が低いからと支出効率を計測もせず単純に無視する (=何もしない)のではなく、計測はした上で「情報に基づく意図的な無視」からはじめることが重要 ”たとえ積極的なFinOpsの運用を実施する時間やリソースが なかったとしても、クラウド支出の割り当て、追跡、予測の実践を 今すぐ始めて、必要なときに最適化できるようにしましょう。 ―引用:『クラウドFinOps 第2版』、2.3.1 情報に基づく意図的な無視:なぜ今始めるのか?、p.28 • 運用フェーズ:サービスを中断することなく最適化するには限界がある • 構築フェーズ:設計の大幅な変更を伴わない範囲の最適化であれば対応できる • 設計フェーズ:費用対効果の高いアーキテクチャ、サービスの選択から最適化できる 引用:『クラウドFinOps 第2版』、図11-2 支出の成長と主要なイベント、p.178
  11. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 10 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    まずはクラウドコストや使用量のオブザーバビリティを確保しよう Before Observability :限定的なタグ付け :コストを知らないサービスオーナー :節約の機会が不明 :隠れた/不明なコストの蓄積、など After Observability 〇:明確で包括的なタグ付けの準拠 〇:サービスオーナーへのコストや節約機会の提供 〇:コスト意識の高い文化の醸成 〇:明確なコスト可視化に基づく戦略的な意思決定、など Cloud Cost Intelligence画面 (Limited Preview) New Relicにも機能が追加されたので軽く触ったけど、、、 SREチームがもともと使っていた同じツールでコストに関する情報が 見えるのはいいのだけど情報が限定的なので今後に期待!!
  12. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 11 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    わい FinOpsについてもっと詳しく知りたい方は • 事前の予測が難しいクラウドコストを継続的に最適化しながら、クラウド利用 の費用対効果を最大化するための方法論”FinOps”の包括的な解説書 • 2019年の初版発売以来、FinOps界隈では“The Book”と呼ばれ、FinOps を学ぶ上でのバイブル的な存在として親しまれている • 三大クラウドサービスのコスト削減ノウハウなどのテクニカルな側面だけではなく、 FinOpsを組織全体に浸透させ、コスト意識の高い文化を醸成していくための アプローチについても解説している • 業界問わずクラウドを利用するすべての人/チーム、特にコスト効率の改善や クラウド投資の最適化をめざす企業にとって学びの多い内容となっており、 エンジニアだけではなく財務担当者や経営層にもぜひ読んでほしい一冊 • 日本語版オリジナルで書き下ろした独自コラムでは、日本の商習慣に基づく FinOpsの考え方やグローバル企業との違いなども交えた解説を追加
  13. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 12 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    余談、『クラウドFinOps 第2版』の表紙の動物について • 表紙の動物は、ルリガシラタイヨウチョウ (英名: Blue-headed Sunbird、学名: Cyanomitra alinae) で、サハラ以南のアフリカ大湖地域に生息 • オスとメスで外見が異なり、オスの方が鮮やかな羽毛を持つ • ハチドリやミツスイと同様に花の蜜を吸う習性を持つ (小さな昆虫も食べる) • アフリカ大陸の象徴的な植物であるアロエ、プロテアなどの多くが、ルリガシラタイ ヨウチョウの受粉に依存しており、生態系にて重要な役割を果たしている • 機会があればルリガシラタイヨウチョウを見に、ルワンダのニュングェ国立公園やウ ガンダ南西部のブウィンディ原生国立公園などに足を運んでみてください(えw
  14. ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 14 Hitachi | SREチームから始めるFinOpsカルチャーシフト

    表記に関する注意事項 他社商品名、商標などの引用に関する表示 ‐ New Relicは、New Relic, Inc.の登録商標です。 ‐ Amazon Web Services、AWS、Powered by AWS ロゴは、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。 ‐ Microsoft、Azureは、マイクロソフト 企業グループの商標です。 ‐ Google、Google Cloud は,Google LLC の商標または登録商標です。 ‐ その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。 サービス・製品の仕様に対する表示 ‐この資料に記載している製品・サービス仕様は、2025年6月現在のものです。製品・サービスの改良などにより予告なく記載されている仕様が変更になることがあります。