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ココナラiOSチームの生成AI利用
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coconala_engineer
May 25, 2025
Technology
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25
ココナラiOSチームの生成AI利用
20250519「ゆめみ × ココナラ若手モバイルエンジニアのAI活用LT会」のLT資料
coconala_engineer
May 25, 2025
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Transcript
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. ココナラiOSチーム の生成AI利用 伊佐地 翔厘
2025.05.19 ゆめみ × ココナラ若手モバイルエンジニアの AI活用LT会
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. 伊佐地 翔厘 / Isaji
Shouri(いさきち) 自己紹介 2 • 所属: 株式会社ココナラ マーケットプレイス開発部 アプリ開発グループ iOSチーム • サマーインターンでココナラに出会い、 2024年新卒入社 • 情報系の大学でプログラミングを学びつつ、趣味で iOSアプ リ開発を開始 • 生粋のインドア派で、休日はゲーム実況などコンテンツ消 費に大半を使ってしまっている • ガジェット好き
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. Agenda 1. はじめに 2.
Appleを信じすぎない 3. どう使ってもらうか 4. 申請タイミングを逃さないよう、導入を計画する 5. まとめ 3
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. はじめに 今回話したいこと chapter 01
4
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • 『導入までの苦労とそこからの学び』をぜひ話したい ...! ◦
(本当は活用事例などを詳しく話したい...とも思っていた) • なぜ? ◦ 自分が導入を(いつの間にか)先導していて、色々と壁にぶつかった ◦ この経験を共有して、今後の生成AI導入にも活かしていきたい はじめに 1 今回話したい:「生成 AI導入から学んだこと」 5
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. 1. Appleを信じすぎない 2. どう使うか、使ってもらえるかを考える
a. 開発環境が変わることへの抵抗を和らげる b. 事例を積極的に知る 3. 申請タイミングを逃さないよう、導入を計画する はじめに 1 この発表の結論 / 導入から学んだこと 6
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. Appleを信じすぎない GitHub Copilot導入時 chapter
02 7
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • 背景: ◦ 全社でCopilot検証が進む中、iOSチームでの利用は一旦保留になった
• 理由 (当時): ◦ 検証での評価が芳しくなかった(「なくてもいい」「精度が微妙」など) ◦ 特有の事情(Appleを信じすぎた) ▪ Xcodeでの開発完結へのこだわり • Xcodeへのツール統合(Swift Assist)の期待が大きかった Appleを信じすぎない 〜GitHub Copilot導入時〜 2 始まりは躓きから - GitHub Copilot導入 8
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • Xcodeへのツール統合( Swift Assist)の期待が大きかった
Appleを信じすぎない 〜GitHub Copilot導入時〜 2 希望と現実 9 どこへ行ってしまったの 😭 Xcode 16.1 Xcode 16.3 引用 :https://www.apple.com/newsroom/2024/06/apple-empowers-developers-and-fue ls-innovation-with-new-tools-and-resources/
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • 背景: ◦ 全社的にCopilot導入が進む中、アプリGは一旦Stayとなった
• 理由 (当時): ◦ 検証での評価が芳しくなかった(「なくてもいい」「精度が微妙」など) ◦ 特有の事情 ▪ Xcodeでの開発完結へのこだわり ▪ まだCopilotの公式拡張機能がなかった • 非公式のものはチャット機能が使えないなど、魅力が半減 • しかも公式の拡張機能が一般公開されたのは、2025年2月末... ▪ これまでVSCodeなど他ツールを併用した経験がない 「Xcodeへのこだわり」が、後の遅れにも繋がった → Appleを信じすぎない Appleを信じすぎない 〜GitHub Copilot導入時〜 2 始まりは躓きから - GitHub Copilot導入 10
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. どう使うか、使ってもらえるか (変化への適応・事例を知る) 開発環境の壁 chapter
03 11
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • チームの状況(※ Copilot導入時): ◦
XcodeのCopilot拡張機能は、まだ機能が少なく、モデルも限定的 ▪ 「他IDEとの併用には抵抗がある」という傾向が、チームとしても、個人的に もあった ▪ 「できるだけXcodeだけで完結したい」 どう使うか、使ってもらえるか(変化への適応・事例を知る) 〜開発環境の壁〜 3 Xcodeの壁 - 開発環境を変えることへの抵抗 12 ・チャット、 AI補完が使いたいけど ... 行き来するのがめんどい!! ・逆に効率落ちるんじゃないの?
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • チームの状況(※ Copilot導入時): ◦
XcodeのCopilot拡張機能は、まだ機能が少ない ◦ 他IDEとの併用には抵抗がまだある ◦ できるだけXcodeだけで完結したい • その他理由 : ◦ iOS開発はもともと制約が多い環境 ▪ 与えられたものを使う → 変化に疎い ◦ VS CodeをiOS開発に本格的に使う事例が社内に少なかったことも影響 ▪ さらに環境を変えることへの心理的ハードルが高かった 結果的に、 Cursorのような他 IDEを前提としたツールの導入検討も遅れてしまった → 抵抗感を早めに和らげる・事例を積極的に試すなど、チーム全体で導入に前のめり になるのが大事 どう使うか、使ってもらえるか(変化への適応・事例を知る) 〜開発環境の壁〜 3 Xcodeの壁 - 開発環境を変えることへの抵抗 13
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. 申請タイミングを逃さないよう 導入を計画する Cursor導入 chapter
04 14
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • 導入タイミングがズレたことで直面した課題 : ◦
他チームが検討・申請を進める中、iOSチームはそもそもCopilot導入が遅れてい たため、全社のCursor検討開始時に手を挙げることができなかった ◦ そのため別で申請や予算獲得が必要になってしまい、円滑に導入ができなかっ た 申請タイミングを逃さず、導入を計画する 〜 Cursor導入〜 4 足並みを揃えられなかった代償 24/04 GitHub Copilot検 証開始 24/05 iOSでのGitHub Copilot利用を 継続しない判断 24/10 GitHub Copilot for Xcode プレビュー版 配信開始 他部署(FE,BE)では Copilot利用開始 24/09 他部署で Cursor検証 開始 24/12頃 iOSチームでも Copilot検証開始 25/2月末頃 GitHub Copilot for Xcode 一般公開 &正式利用開始 25/04頃~現在 iOSチームでも Cursor検証 &導入 15
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. まとめ 学んだこと、現状の生成 AI活用状況 chapter
05 16
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. 1. Appleを信じすぎない : Xcodeに期待しすぎて、ツール選定や導入スピードが遅れた
2. どう使ってもらうか : a. 変化への適応(どう使ってもらうか) 新しいツールや環境への抵抗感を減らし、チームで試行錯誤する b. 事例を積極的に知る 他社や他部署の事例、個人の取り組みから学び、積極的に自チームに取り入れる 視点が重要 3. 申請タイミングを逃さず、導入を計画する : 特にコストが関わるツールの導入には時間がかかるため、早めの情報収集と申請 計画が必要 まとめ 〜学んだこと、現状の生成 AI活用状況〜 5 導入から学んだこと 17
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. まとめ 〜学んだこと、現状の生成 AI活用状況〜 5 iOSチームの生成
AI活用状況 18 • 普段のコーディングなど ◦ 今まで通り +@ ◦ 実装時の検索や提案など • 新規実装をするときなど • プロジェクト全体の横断的な支援が必要な時 ◦ 例えば知識が全くない実装のキャッチアップ とコーディングサポートなど • 簡単なタスクなど ◦ 洗い出し〜実装〜PR作成ま で • ドキュメント系 • などなど... ※検証中のものもあり、メンバー全員が同じ使い方を しているわけではありません。あくまで一例として紹介 します (Xcode + GitHub Copilot for Xcode) (Cursor) (Devin)
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. • 現状利用していないツールの利用も探っていきたい ◦ 何と言っても、AppleのSwift
Assistリリースに期待 • Cursorとの併用については、 XcodeのCopilot拡張機能のアップデートの様子をみ て慎重に判断していきたい ◦ 今朝のアップデートで、AgentモードやMCPサーバーが使えるようになった模様 • 個人的に感じている生成 AIへの課題に取り組む ◦ 既存コードのリファクタリングや大幅な書き換えはまだ苦手 ◦ 高品質な結果を得るには、プロンプトの渡し方やコンテクスト設定が重要 まとめ 〜学んだこと、現状の生成 AI活用状況〜 5 生成AI活用の今後について 19
Copyright coconala Inc. All Rights Reserved. ありがとうございました 20