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Transcript
開運研修 テクニカルライティング
⾃⼰紹介 ▌⼩林智⼦ l 2020年1⽉サイボウズ キャリア⼊社 l 前職はマニュアル制作・翻訳会社 l ライティング、プロジェクトマネジメント、 翻訳ディレクション、ライター育成
l 開発本部のテクニカルライター職能のマネージャー
テクニカルライターの仕事 ▌サイボウズでは、製品の画⾯⽂⾔やヘルプのライティングを担当 ▌テクニカルライターとは、 「テクニカルライティング」という⼿法で技術 的な情報を分かりやすく伝える仕事 ▌テクニカルライターの仕事で⼤事なこと l ⾔葉を通じて、読み⼿の認知にどう影響を与えるかを判断すること
わかりやすい⽂章のためのテクニック ▌世の中に「わかりやすい⽂章の書き⽅」の情報があふれている l 「⽂章でどう表現するか」というテクニックの話が多い l 例(参考︓2023年開運研修「テクニカルライティング」の資料) l ⼀⽂⼀義で書く l 短く、簡潔に書く
l 肯定系で書く l 受動態と能動態を使い分けて書く
わかりやすい⽂章のための2つのこと ▌ライティングのテクニックだけでは、わかりやすい⽂章にはならない ▌「⽂章でどう表現するか」と「何を伝えるか」のどちらも⼤事 ▌「何を伝えるか」のためにできること l そもそも読み⼿はどのように⽂章を理解するのかを知る l ⽂章という情報をインプットすると、どう処理されるのかを知る
⽂章はどう読まれるのか 6
右に左にいったり、上に下にいったりする。 まっすぐ合わせるだけでなく、⾓度をつける。 強すぎず、弱すぎず。 できないところは別のものを使うとよい。 7
タイトル 「⻭磨きについて」 右に左にいったり、上に下にいったりする。 まっすぐ合わせるだけでなく、⾓度をつける。 強すぎず、弱すぎず。 できないところは別のものを使うとよい。 8
読み⼿が⽂章をどう理解するか ▌⽂章から「インプットされた情報」と、読み⼿の「すでに持っている 知識やイメージ」が結びつくと、⽂章に書いていないことも頭の中 で補完してくれる ▌読み⼿の「すでに持っている知識やイメージ」=「メンタルモデル」 l 認知⼼理学の⾔葉の⼀つで、⼈が何かものごとや⼈などに対して 持っているイメージのこと
読み⼿のなかで情報がどう処理されているか 情報 この情報といえば こういうものだな 関連情報は このあたりかな 最初の情報 次の情報 想像していた情報⇒ 理解
想像していた情報ではない ⇒ メンタルモデルの 作り直し
読み⼿のなかで情報がどう処理されているか 情報 ⻭を磨く動作や 使うもの ⻭磨きの⽅法︖ ⻭ブラシの選び⽅︖ グラス・⽔・ ⻭磨き粉︖ 最初の情報 次の情報
⻭磨きの⽅法だ︕ ⽂章のタイトル 「⻭磨きについて」 右に左にいったり…
メンタルモデルに合わせて情報展開する ▌わかりやすい⽂章とは、読み⼿の情報処理のスピードを落とさな い、情報処理を⽌めない⽂章のこと ▌読み⼿のメンタルモデルと合わない情報を提供すると、処理ス ピードが低速になり、メンタルモデルを作り直すことに ▌メンタルモデルに合わせた情報展開とは l メンタルモデルを作りやすいような情報構成 l 作ったメンタルモデルと関連する情報を提供する
⽂章でどう伝えるか 13
情報をインプットする順番に気を付ける ▌「知っていること」から「知らないこと」へ ▌「全体のこと」から「詳細のこと」へ ▌「⼤事なこと」から「知っておいたほうがいいこと」へ
メンタルモデルを崩さない情報を提供する ▌視点を変えない ▌関係ない話をしない ▌複数の意味にとれる表現にしない
まとめ 16
読み⼿のことを考えて書こう ▌「読み⼿のことを考えて書く」とは、読み⼿のメンタルモデルを推測 すること l 読み⼿が今どういう情報を持っているか l 読み⼿が今どういうことを連想しているか l 新しい情報を提供すると、読み⼿が次に連想 する情報にどういう影響を与えるか
サイボウズのテクニカルライターが ⼤事にしていること 18
ユーザーへの価値提供の最⼤化 ▌画⾯⽂⾔やヘルプも製品の価値を向上させる⼤事な部分 l ライターという専⾨職能として、チームや製品にとって必要なことは なにか、ユーザーにどのような価値を提供できるか ▌ライティングだけではなく、開発プロセス改善にもチャレンジ l ライターも製品開発チームのメンバー l 開発スピードに追随できるように、開発前からの⽂⾔検討や⽂⾔
品質の切り分け(kintone開発)