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Deep Care Cafe_vol3|死者とともに生きる、死者の声を聴く〜民俗儀礼・民主主義...

Deep Care Cafe_vol3|死者とともに生きる、死者の声を聴く〜民俗儀礼・民主主義・先祖〜

2021年6月4日(金)19:00〜21:00

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Deep CareLab

June 04, 2021
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Transcript

  1. Deep Care Lab はじめに Introduction zoomの設定 ・表示のお名前を、「ニックネーム (フルネーム)」に変更 ️ ・可能であれば、カメラはオンにしてご参加ください

    ・気負わずチャットでコメントや質問などいただければ ・本イベントは、写真・録画などで記録しております ・写真などのSNS発信がNGの方は運営に直接メッセでお知らせください ️
  2. Deep Care Lab はじめに Introduction 1. はじめに 2. チェックイン 3.

    インスピレーショントーク ️ 4. おしゃべりの時間 5. 振り返り/クロージング
  3. わたしたちについて About us 一般社団法人 Deep Care Lab 「あらゆるいのちをケアする」想像力をはぐくむ、 実験的な学びづくりを行うクリエイティヴ・アクティヴィストです。 KEY

    WORD サステナビリティ/生命観/生態系/未来世代/良き祖先/ 循環/ディープ・エコロジー/仏教/アニミズム... Deep Care Lab CONFIDENTIAL
  4. Deep Care Lab メンバー Members 代表理事 川地真史 一般社団法人 公共とデザイン 理事

    Aalto大学CollaborativeDesign修士課程卒 学生時代の起業、web系事業会社、デザインコ ンサルティングを経て独立。その後、フィンラ ンドにて行政との共同プロジェクトの実施や、 市民が自ら起こりうる未来を描き、自律に向か うためのデザインについて研究。生活者リサー チ、共創型の事業開発、対話と想像力を解放す るツール設計などを得意とする。 理事 田島瑞希 大学 卒業後、 NTTデー タ経 営研究 所入社。 2012 年から 国内大 手企業向 けにデザイン 思考や 組織 開発 手法を活 用した 新規事業 ・サー ビス創 出、 そ れに 伴う 組織改革に 関する研究 ・コンサル ティングに 従事。 海外を 中心と した行政 ×デザ イン事 例、 最新のデザイン 手法活 用の 知見を 深 める。 2020年より独立。 奈良県生 駒市 役所に 副 業 でサー ビスデザイ ナーと して 勤務。共 著書 に 『ITエンジ ニアのための 体感して わかるデザ イン 思考』、 『攻めの IT戦略』
  5. Deep Care Lab 社会背景 Background 現代の複雑な事象の根底には、 わたしたちの「世界観や神話の限界」が存在する 大量消費/ 資源の枯渇 不平等/格差

    の広がり 生物の絶滅 多様性の激減 民主主義の 崩壊 未来倫理を問う 技術革新 核廃棄物 の処理 問題 原因構造 世界観 神話 人間は他種より優れている 合理的な主体が決定する 自由が何より大事 自由に基づき自分で決めて行動する ニーズを満たすことが大事である 大量の生産と消費を促す諸システム 環境危機/格差の広がりetc CLA: proposed by Inayatullah, S. 「イマココのわたしがよけれ ばいい」というふるまい
  6. Deep Care Lab ディープ・ケアとは Deep Care わたしたち 祖先 子孫 未来

    過去 あらゆるいのち 地球 わたし Deep Care 祖先・子孫・山川草木・動物を ふくむあらゆるいのちへのケアの営み 自分の外へと想像力を飛ばすことで、 あらゆるいのちも含んだつながりに生きる“わたし” へ自己を拡張することを目指します。
  7. ディープ・ケアの世界観 World-view of Deep Care Deep Care Lab 現状の世界 エゴなわたし

    人間観 暮らし まなざし こころ 願い ふるまい エコなわたし 自然をあわせる 人間/自然 人間は自然の一部 自然にあわせる 見たいものだけみる 見えないものもみる 有ることが当たり前 有り難さに感謝する 今さえよければいい 未来に遺したい 資源を消費する 資源を気遣い、修復する 生命観 自然観 わたしが生きる いのちに生かされている Deep Careな世界
  8. 提供サービス サービス 自然観 生命観 人間観 事業 活動 System World-view Deep

    Care いのち続く な世界 想像力をはぐくむ学び わたしたちの、できること Service offering Deep Care Lab 1 2 3 学びづくり まちづくり ことづくり 企業や自治体が必要な想像力をはぐくむ研修 教育機関に向けた学びづくりのサポート 個人に向けた、探求と実践の学び場 地域の人材育成プログラムの開発/支援 ファシリテーションによる市民関与形成 ローカルイノベーションの伴走支援 人材育成・研修開発 カリキュラム作成支援 個人向け学習プログラム 未来ビジョン策定 プロデュース/コンサル 生活者リサーチ 地域イノベーター育成 市民協働の支援 リビングラボ 生態系の影響まで拡げたビジョンを描く 新たな人間/自然観に基づく事業価値の構想 未来の兆しや人々の行動心理を明らかにする
  9. これまでの活動 Past Project Deep Care Lab ゴミと生活の未来を 想像して2070年の生駒の インタビュー記事をつくるワーク 生駒市の生誕50周年にかけて、次の50年を妄想してみようというきっかけ

    から始まった実験。環境未来都市を掲げる生駒のまちにおいて、ゴミと いう身近な生活を切り口にして、ゴミとの関わりをテーマとした未来のあ り方を想像するワークショップを開催。 もしも2070年、ゴミがお金になるまち・生駒になったら?などの仮想的な 問いを投げかけ、市民と行政職員を交えたグループがその起こりうる未来 を妄想しつつ、広報誌にその未来の市民を取り上げるというワークを設 計した。具体的なフィクションを用いることで考えづらいテーマの内省と 対話をうながし、ゴミ=価値のないモノ、という当たり前を見つめなおす 機会にいたった。 未来想像/スペキュラティブ・デザイン/ゴミ問題/市民対話 KEYWORD|
  10. Deep Care Lab これまでの活動 Past Project イオマンテ・ワークショップ: アイヌからモノのいのちと 付き合い方を学ぶ どうしたらモノへの愛着や感謝を育めるのか?という問いおよび現代の

    大量消費やゴミ問題を文脈に、アイヌ文化のイオマンテ(クマ送り)の儀礼 をヒントに、ワークを開発。 モノもカムイ=神さまである世界観のもと、捨てようか迷っているモノを 持ち寄り、ひとりひとりが ・手紙をかく ・モノが喜ぶであろう食べ物と飲み物を買ってくる ・ともに宴をおこなう ・カムイの世界に還ったモノの視点でロールプレイする という体験を通じて、自分とモノとの関わり方を見つめ直した。 カムイ/アミニズム/供養/モノとの共生/ゴミ問題 KEYWORD|
  11. Deep Care Lab 死者とともに生きる Living with ancestors “最近になって偶然に、自分で御先祖になる のだという人に出逢ったのである。...自分と 同じ年配の老人と、バスを待つ間の会話を

    した...子供は六人とかで...新たな六軒の一族 の御先祖になるのですと、珍しく朗らかな 話をした...後世子孫のために計画するという ことは、...今時ちょっと類のない、古風なし かも穏健な心がけだと私は感心した。 柳田國男. 2013. 先祖の話 (角川ソフィア文庫) 文庫 護ってくれた先祖に感謝し、生者である 自身も先祖になり後世を支えたい
  12. Deep Care Lab 死者とともに生きる Living with ancestors コモナリティ会議 05:社会デザインの主体はだれなのか──多様なる合意のかたち https:/

    /www.10plus1.jp/monthly/2014/06/commonality-05.php “塚本──現代の住宅には、とにかく「いまここ」しかなく、生者と死者と自然が関係してい ることを感じる場面はまったくといっていいほどありません。 内山──そうですね。いわゆる新興住宅街のもっている特徴として、「死者」がいないとい うことが挙げられると思います。死者がいないというのは、先輩たちが積み上げてきたもの がないということです。そうなるとどうしても「いまここ」ばかり目立ってしまって生活が 浅くなってしまいますよね。 死者がいない「浅さ」とはなにか
  13. Deep Care Lab 死者とともに生きる Living with ancestors 私の時間 祖先の時間 人類の時間

    生命の時間 誕生 死 誕生 死 私の生 私の生 親の生 祖父母の生 祖先の時間が堆積 先祖の生の集積が、私たちの意識の下の深層に生きている “ 岸本葉子. 2014. 生と死をめぐる断層. p.114
  14. 儀礼から考える死者 儀礼 Ancestors and Rituals Deep Care Lab 儀礼はどのように死者との つながりをつなぎ止めるか

    儀礼: 文化の中で形式化された行動 ある特別な状況で、ある行為が、ある仕方でなすべきだと考えられている https://www2.rikkyo.ac.jp/web/katsumiokuno/CA18.html
  15. 儀礼から考える死者 儀礼 Ancestors and Rituals Deep Care Lab 蘇生儀礼 絶縁儀礼

    成仏儀礼 追善儀礼 生死の境において行われ る儀礼で,息を引き取っ た者から抜け出た霊魂を 肉体によび戻す 死霊に対する恐怖観か ら、死者との関係を断ち 切り再び戻ってくること のないようにする 無事に「あの世」へ送り 届けるための儀礼。49日 を堺に安定した霊魂にな る 1・3・7・13 年...33 回忌 は死者を祀るための最後 の儀礼で、「死者」はよ うやく「先祖」になる 八木透. 死をめぐる民俗文化. https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SH/0006/SH00060L071.pdf 亡くなり間もない荒御魂な霊から浄めを行い、 和魂になり、33年で死者は祖霊に集合する
  16. 儀礼から考える死者 儀礼 Ancestors and Rituals Deep Care Lab 食人習俗の肉を腹に納めるのは、之を 自己の中に生かそうとする所から、深

    い過去の宗教心理がうかがはれる 沖縄~北九州の骨噛み 死者と一体化/所有し、ともに生き続ける 山折 哲雄. 1996. 日本文化の深層と沖縄 https://core.ac.uk/download/pdf/198408252.pdf 石塚 正英. 2020. 身体内共生儀礼としての食人習俗https://www.jstage.jst.go.jp/article/kfa/5/19/5_1/_pdf 折口信夫. 1967.『折口信夫全集』第 16 巻 p.363-364 “ ・種子島/屋久島では葬式にいくことをホネカミとよぶ ・焼き上がった死骨を参列者が噛み「哀悼」を表す ・人骨から「荼毘豚」に変わった。  豚を煮込み「豚の骨を食べながら、これが婆さんの骨」
  17. 儀礼から考える死者 儀礼 Ancestors and Rituals Deep Care Lab 沖縄の洗骨 ・風葬/土葬した遺骨を数年後に掘り出し、洗って清める風習

    ・「死者に出会ったような気になれる」 ・死者の存在を「遺骨」から再確認し、「死」という事実も  再認識する機会? 八木 透. 2018. 死をめぐる民俗文化
  18. 儀礼から考える死者 儀礼 Ancestors and Rituals Deep Care Lab 盆踊り: 死者とともに踊り、祝う

    ・死者供養/救済。踊り、死者をもてなし慰め、送り出す ・盆踊りの原点は踊り念仏、念仏踊り ・一遍は死者供養に加え、現世の人々の煩悩からの  開放=救済を重んじた ・踊り念仏によって、現世の自分たちが救われることにより  死者もまた救われる https://www.sougiya.biz/kiji_detail.php?cid=1202 画像引用上: http://www.muryoukouji.or.jp/odori-nenbutsu.html 画像引用下: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000028988.html 生も死もないのなら、生者も死者もなく、両者が「共に」踊るのが盆踊 りだ。盆とは彼岸の扉が開く日である。彼岸の彼らに向けて遠い所から 弔うものではない。彼らと、いま、共に、生きている在ることを喜ぶ。 死者と共に生を祝うために踊る “
  19. 民主主義から考える死者 Ancestors and Democracy Deep Care Lab 各地の祭りで中止の判断を下すにあたって、「死者」の 意向は反映されているのか、という疑問が頭をよぎる。 たとえば各地の盆踊りで、この夏は、亡魂だけが踊るよ

    うなことがあるかもしれない “ 畑中 章宏. 祭りのない夏 : 中止の判断に“死者の声”は反映されているのか https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g00905/ 画像引用: https://deepjapan-niino.info/obon/ 祭りの中止に死者の声は反映されているか 阿南町新野の盆踊り: 約500年前から続く国の重要無形民俗文化財に指定されている祭り: 昨年から今年のお盆までの間に亡くなった人の魂を送る儀式と、踊り神様を送る儀式が一緒 ・COVID-19の影響で、あらゆる祭りは中止 ・新野の盆踊りも500年近い祭りの歴史で初めて中止の決断
  20. 民主主義から考える死者 Ancestors and Democracy Deep Care Lab Democracy <Dêmos>-<Kratos> 民衆の

    支配/権力 民主主義の中でもとりわけ「多数決的民主主義」は、 強制的に「沈黙の民」を創出していく装置 “ 藤井聡. 2009. 死者の民主主義: 「庶民の沈黙」を前提とした政治学
  21. 民主主義から考える死者 Ancestors and Democracy Deep Care Lab 伝統とは,あらゆる階級のうち最も陽の目を見ぬ階級 に、つまり我らが祖先に、投票権を与えることを意味す る。死者の民主主義なのだ。単にたまたま今生きて動い

    てるというだけで、今の人間が投票権を独占するなどと いうのは,生者の傲慢な寡頭政治以外の何ものでもない “ チェンスタトン. 1908. 正統とは何か 現在の民主主義=生者による独裁?
  22. 民主主義から考える死者 Ancestors and Democracy Deep Care Lab 日本列島に生息してきた妖怪達は、災害や戦争などにより不慮の死を遂げた 人々の集合体であり、彼らにも選挙権を与えるべきだと主張した。現実的に は、カッパや座敷わらしに投票所に足を運んでもらう事はもちろん困難であ

    る。ただし集合霊たる妖怪が、どのような公約をかける候補者なら納得する かを想像してみる事は、決して現実離れしたことではないだろう。さらに言 えば、精霊や妖怪、小さな神々を素朴に信じる人々、信じ生きてきた人々こ そが民主主義の担い手であると私は考える “ 畑中章宏. 2019. 死者の民主主義 p.17 死者の想い=妖怪への想像力をもつ
  23. 民主主義から考える死者 Ancestors and Democracy Deep Care Lab 死者の立憲主義を大切にすることは、死者の民主主義を想像する、つま り死者にも一票があると考えることですね。その一票に耳を傾けるため に、立憲がある。憲法という決まりをプリズムのようにして過去の声を

    聞き現在を考え、未来へつなげていく考え方が、死者の立憲主義ですよ ね。民主だけでは、現在生きている人たちだけの票数で「過半数だから いいでしょう」と、過去の声を聞かずに物事が決まってしまいます “ 死者をないがしろにする日本はおかしすぎる: いとうせいこう×中島岳志対談 https://toyokeizai.net/articles/-/215358?page=3 保守・立憲は、死者も含んだ民主的態度
  24. テクノロジーと死者との未来 Technological Futures with Ancestors Deep Care Lab CONFIDENTIAL 画像引用:

    [NHKスペシャル] AIでよみがえる美空ひばり | 新曲 あれから | NHK https://www.youtube.com/watch?v=nOLuI7nPQWU 中島岳志. AI美空ひばり 死者に語らせる危うさ https://www.tokyo-np.co.jp/article/3307 AIによる死者の再現は、死者を所有しようと する行為にほかならない。...死者を利用の対象 とするとき、私たちは過去を軽視し、現在を特 権化する。今生きている人間が、死者を操作 し、改変できると過信する。死者への畏れを喪 失した時、死者が積み重ねてきた英知までも、 やすやすと破壊しようとする。 “ AI美空ひばり
  25. テクノロジーと死者との未来 Technological Futures with Ancestors Deep Care Lab CONFIDENTIAL ホロコースト生存者にバーチャル・インタビューできる展示物

    「歴史をより身近に」 https://newsphere.jp/national/20171008-1/ ホロコースト生存者への バーチャルインタビュー ・ニューヨーク市のユダヤ遺産博物館の展示 ・ホロコースト生存者に質問を投げかけてインタビュー ・存命中のユダヤ人がこの世を去り、語り継げなくならぬよう ・2名の方にインタビューでき、9000と20000の質問がインプット
  26. Deep Care Lab 今後のテーマ例 Topic Example 死者や自然からの 贈与に気づく 狩猟から 「山に生かされる」

    を考える 慰霊を 捉え直す いのちを いただきますを 考える 妖怪的な 想像力を 深める 林業からまなぶ 250年先の仕事 死者とのつながりを どのように日常に 取り戻せるか? 祈りの日常化 とはなにか? 人間ならざるいのちへの やさしさを育むには?