2020 年の日本プロ野球は、新型コロナウイルス感染症の影響で、例年より 3 ヶ月遅い 6 月に無観客での開幕となりました。7 月から観客の動員も可能になりましたが、シーズン末でも球場の収容人数の 50 % を上限とした試合開催となりました。
そうした中、大規模イベントを安全に開催する方法を探るため、横浜スタジアム技術実証* が実施されました。
本セッションでは、横浜スタジアム技術実証の一環として、新たに開発・実証*を行った「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)* インストール率のリアルタイム可視化 IoT システム」の紹介を行います。
まず最初に、横浜スタジアム技術実証全体の概要と COCOA のインストール率を測定する背景について説明いたします。
次に、COCOA インストール率測定に関して説明いたします。COCOA がインストールされているデバイス数の測定方法(接触符号 RPI、入場ゲートでの 2 点測定)を説明したのち、実際に行った横浜スタジアムでの測定結果を紹介いたします。
最後に、COCOA インストール数をリアルタイムで集計・可視化する IoT システムのアーキテクチャを紹介します。データ取得(Raspberry Pi, fluentd)、データ集約(Google BigQuery)、データ可視化(Google データポータル)の 3 パートから構成されるシステムを、実証における要件や、技術選定の理由などにも触れながら紹介いたします。
本セッションを通して、安全なリアルイベント開催や、IoT デバイスで収集したセンサーデータのリアルタイム分析・可視化システムを構築する際の参考としていただければ幸いです。
*横浜スタジアム技術実証について https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bu4/jissyo.html
*弊社の取り組みについての紹介記事 https://dena.com/jp/article/003672
*新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html