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AWS Transformを使ってCOBOLプログラムのモダナイズに挑戦
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k-kun
February 14, 2026
Technology
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AWS Transformを使ってCOBOLプログラムのモダナイズに挑戦
2026年2月14日(土)20:00より開催された、AWS JAWS-UG横浜支部の「#99 AWS re:Invent 2025 re:Cap Migration」のLT会で使用した発表資料です。
k-kun
February 14, 2026
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Transcript
JAWS -UG横浜 #99 AWS re:Invent 2025 re:Cap Migration AWS Transform
を使って COBOLプログラムのモダナイズに挑戦 Kiyomasa Miyamoto IBM Japan 14 th February in 2026
Agenda 1. 自己紹介 2. AWS Transform for mainframe 概要 3.
AWS Transform for mainframe のアプリケーション再構築機能 4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 1. 事前準備 2. AWS Transform for mainframe によるアーティファクト作成 3. アーティファクトの作成イメージ 4. Kiro のSpec 駆動開発を使用した COBOLプログラムのモダナイズ 5. Java プログラム生成 &テスト結果 5. まとめ
1. 自己紹介 ⚫ 氏名:宮本 清正 ⚫ 経歴:大学院修士終了後、新卒入社。 (大学院時代はシステム制御 (AI の前身)を研究。
) • 入社以来、主にメインフレーム (IBM Z) の運用自動化領域の技術支援を実施中。 • 社内AI 推進活動実施中 • 社内AWS コミュニティーにおける AWS エンジニア育成活動実施中 (3 年目) ⚫ 好きな IT 技術: クラウド 、 AI 、 Linux 、 IaC (Ansible,Terraform etc)、ネットワーク ⚫ 好きな AWS サービス: CloudFormation 、 Systems Manager 、 VPC Lattice など。 ⚫ AWS 受賞歴 ⚫ 2024 -2025 Japan AWS All Certifications Engineers ⚫ 2025 AWS Community Builders (Global 表彰) ※Network & Content Delivery 領域にて選出 PMI 認定資格(PMP) G検定
IBM z/OS 2. AWS Transform for mainframe 概要 ⚫ メインフレームのワークロードを大規模にモダナイズするための
AI エージェンティックサービス ⚫ IBM z/OS と富士通の GS21 で稼働するアプリケーション PGM(※) をJava コードに変換して移行 ※現時点では、 COBOL言語でコードされているもののみサポート。 (PL/I 、アセンブラ、 REXX は未サポート ) ⚫ 移行だけでなく、現アプリケーション PGM の仕様書作成、コード分析等の機能も提供されている。 ⚫ 昨年のAWS re:Invent 2025 において、 AWS Transform for mainframe に関する下記 2点の機能拡張が発表された。 ⚫ テストの自動化機能を提供 https://aws.amazon.com/jp/about -aws/whats -new/2025/12/transform -mainframe -testing -automation/ ⚫ アプリケーションの再構築のサポートを開始 https://aws.amazon.com/jp/about -aws/whats -new/2025/12/transform -mainframe -application -reimagining/ 本LTでは、後者の機能拡張にフォーカス。 AWS Transform アプリケーションPGM AWS Cloud Amazon S3 Amazon S3 Corporate data center Javaコード 仕様書 IBM z16
3. AWS Transform for mainframe のアプリケーション再構築機能 ⚫ AWS Transform for
mainframe で生成した現アプリケーションのコード仕様書や分析結果等をインプットに コーディングエージェントを使って、よりクラウドネイティブなアプリへの再構築をサポート。 ⚫ 今回の機能提供により、 Spec 駆動開発に対応したコーディングエージェントの IDE 上で、 AI エージェントと 対話しながら、アプリケーションの柔軟なモダナイズが可能となる。 ⚫ 従来のTransform for mainframe を使ったアプリの移行では、単純にコードを Java に置き換えるだけだった。 ⚫ 当機能を利用するためには、 PC上にJava (V17 以上)と Maven(Java のプロジェクト管理つーつ: V3.9 以上)が必要。 AWS Cloud AWS Transform Amazon S3
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 1.
事前準備 ⚫ AWS Transform for mainframe の設定 1. IAM Identity Center(※) で、当該サービスを使用するユーザーを作成。 E-maril アドレスを登録しておく。 ※事前にAWS Organizations を使えるようにしておくことが必要。 2. AWS から送付されてきたメールに記載のリンクを開き、 AWS Transform ワークスペースを表示する。 赤枠の「 Create Job 」をクリック 赤枠の「 Mainframe Modanization 」をクリック
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 1.
事前準備 ⚫ サンプル COBOLプログラムの準備 ⚫ 社内のAI コーディングエージェント「 IBM Bob 」を用いて作成。 https://www.ibm.com/products/bob ⚫ メインフレームで稼働するプログラム向けの高級言語における 優位性を持っていることも売りなので、これを使った。 ※本来であれば、メインフレーム環境で稼働実績のあるプログラムを 使用して検証するのが望ましい。 ⚫ 今回用意したサンプル COBOLプログラムの仕様 ⚫ コンパイラは、 Enterprise COBOL for z/OS を使用。 ⚫ ユーザーID と口座番号の情報をインプットに、預金残高を表示する。 ⚫ ユーザーID と口座番号の情報はソースには記述しない。 ⚫ ユーザーID と口座番号は、 JCL(Job Control Language) のSYSIN から標準入力で引き渡す ⚫ 預金残高は、 Db2 for z/OS のデータベースから読み込み、 JCLのSYSOUT にレポート形式で表示。 ⚫ (ご参考) ⚫ Enterprise COBOL for z/OS : https://www.ibm.com/jp -ja/products/cobol -compiler -zos ⚫ IBM Db2 for z/OS : https://www.ibm.com/jp -ja/products/db2 -for -zos ⚫ IBM z/OS : https://www.ibm.com/jp -ja/products/zos
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 1.
事前準備 ⚫ 作成したサンプル COBOLプログラム類を、 Amazon S3 バケツへアップロード ⚫ アップロードする際の注意点 ⚫ 全てのファイルをまとめて zip 圧縮しておくこと。かつ、ルート直下に圧縮すること。 ※サブフォルダの中にファイルがあると、 AWS Transform が中身を参照できず、途中でエラーになる。 ⚫ COBOLのソースコードのファイル拡張子は、「 .cbl 」「 .cobol 」にしておくことが必要。 ※ファイルの拡張子が「 .txt 」だと、 AWS Transform のコード分析処理が開始数秒でエラーになる。 ⚫ JCLのファイル拡張子も「 .jcl 」であることが必要。 (これも「 .txt 」だと NG) ⚫ 今回zip 圧縮して、 S3に格納した資材。 ⚫ ACCBAL01.cbl : COBOLメインプログラム ⚫ ACCBAL.cpy : COBOLメインプログラム内で使用する Db2 テーブルのホスト変数定義 ⚫ RUNBAL.jcl : COBOLプログラムのコンパイル、リンクエディット (LOAD モジュールの作成 )、 及び、プログラム内で Db2 が利用できるようにするための仕込みを行う JCL ⚫ CREATE_TABLE.sql : Db2 テーブル作成 DDL
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 2.
AWS Transform for mainframe によるアーティファクト作成 ⚫ 下記のTransform Workspace 画面から、今回は「 3.Comprehensive Documentation 」を選択。 プロンプトには単純に「 3」と入力するだけで OK。 時折、誤ったも のが選択される ことがあるので 要注意。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 2.
AWS Transform for mainframe によるアーティファクト作成 ⚫ Transformation が選択した内容に合わせて左側のビューにプランを表示する。 ⚫ ゴールとしては、左側の項目が全て「 Completed( 緑色」ステータスになること。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 2.
AWS Transform for mainframe によるアーティファクト作成 ⚫ Transform がAmazon S3 と接続するための Connector 作成 ⚫ Transform のインプットとなる資材を参照し、アーティファクトを生成するために必要となる。 ⚫ 途中、 Amazon S3 バケツの保有 AWS アカウント ID 、 S3 バケツの入力が求められるので、適宜入力。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 2.
AWS Transform for mainframe によるアーティファクト作成 ⚫ 左側メニューの全項目が「 Completed( 緑色)」になったら、アーティファクト作成完了。 (途中省略) ⚫ 今回の例では「 Generate Technical Documentation 」まで完了すれば OK。 Transform の役割はここまで。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 3.
アーティファクト作成イメージ (サンプル ) ⚫ 詳細な内容がPDFファイルや HTML ファイルに出力される。 (以下は1例)
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 4.
Kiro のSpec 駆動開発を使用した COBOLプログラムのモダナイズ ⚫ 今回は下記ドキュメントに記載のチュートリアルをベースに実施。 https://docs.aws.amazon.com/transform/latest/userguide/transform -forward -engineering -tutorial.html ⚫ AWS Transform for mainframe が生成したアーティファクト (元のCOBOLソース資材含む )をPCにダウンロードし Kiro の参照先フォルダに全て格納。 ⚫ Kiro の「 ./kiro /steering 」フォルダ内に、以下 3つのmd ファイルを作成して格納。 ⚫ 基本的な構造はチュートリアルに記載のサンプルを流用し、資材の参照先等、自身の環境に合わせて修正。 ⚫ product.md :モダナイズの目的、キーとなるユーザー、ビジネス目的等を記載。 ⚫ tech.md :モダナイズに使用する技術要件を記載。 ⚫ バックエンド、フロントエンド、 AWS インフラ構成には何を使用するかを記載。 ⚫ structure.md :モダナイズする上で、これだけは外せないというルールを記載。 ⚫ ネーミングルール、アーキテクチャー・ディシジョン等を記載。 ⚫ これらのファイルは、 Kiro への入力プロンプトに固有の要件を記載しなかった場合のデフォルト設定となる。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 4.
Kiro のSpec 駆動開発を使用した COBOLプログラムのモダナイズ ⚫ プロンプトを入力して、モダナイズを開始。 ⚫ Kiro は全てのファイルを参照し「 requirement.md 」、「 design.md 」、「 task.md 」ファイルを生成する。 ⚫ 後は「 task.md 」に記載されているタスクを順番に実行指示を行えば OK。
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 5.
Java プログラム生成及びテスト結果 ⚫ 生成された Java プログラム (以下は1例)
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 5.
Java プログラム生成及びテスト結果 ⚫ Kiro によって生成された全ての Java クラス、プロパティーの単体テスト:問題なく完了!
4. AWS Transform for mainframe と Kiro を用いた COBOLプログラムのモダナイズ 5.
Java プログラム生成及びテスト結果 ⚫ Kiro によって生成された全ての Java クラスの統合テスト:問題なく完了 ! ⚫ エラーハンドリング用のクラスも込みで実施してくれている。 ⚫ この後、 SQLプログラム、 Docker プロファイル作成まで終わり、本来なら AWS CDK によるインフラ構築まで 実施して完了する予定だったが、途中で Kiro のFree プランの 50 クレジット上限に達し、今回はここで検証終了。
5. まとめ ⚫ AWS Transform for mainframe に関して ⚫ 変換元のアプリケーション資材が
PC上にあれば、メインフレームとの接続は不要。 ➢ 手軽に検証できるメインフレームテスト環境がないので、接続が必須だと今回の検証はできなかった。 ⚫ 後続のKiro のインプットとするアーティファクト作成においても、 AI と対話するだけで簡単に生成できた。 ⚫ 今回のAWS Transform for mainframe の機能拡張に関して ⚫ AWS Transform for mainframe 単体でも Java へのマイグレーションは実施してくれるが、 Kiro 等の コーディングエージェントと組み合わせることで、よりユーザー要件に沿った Java へのマイグレーションが 実施可能となり、今後メインフレームから AWS へのマイグレーション促進が期待できる。 ⚫ 今後のAWS Transform for mainframe への期待 ⚫ COBOL以外の言語(PL/I 、アセンブラ、 REXX 等)で書かれたアプリケーション PGM についても サポートしてくれることを期待する。 ➢ メインフレームをご使用のお客様環境では、こういった COBOL以外のアプリケーション PGM が 多数稼動している。 (特に金融系のお客様では、 PL/Iプログラムが多数稼動。 ) ➢ AWS への完全移行だけではなく、ハイブリッドクラウドでの利用を取る形もあるため、一部の アプリケーション PGM はオンプレミスのメインフレーム環境で稼働し続けることになる。 ➢ これらの言語に精通したエンジニアは高齢化してきており、今後の人材の世代交代を考慮すると Transform で仕様書やロジック分析結果などのアーティファクトを作成できるようになるだけでも 現アプリケーション PGM の仕組みを理解する上での助けとなるため、有益だと考える。