GREE Tech Conference 2021 で発表された資料です。 https://techcon.gree.jp/2021/session/ShortSession-2
データエンジニアとアナリストチーム兼務になった件について株式会社WFS エンジニア/アナリスト 高塚麻耶
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2高塚麻耶 2020年度入社(2年目)1年目 データプラットフォームチーム(データ基盤など)2年目 データプラットフォームチーム + アナリストチーム
1年目 データプラットフォームチーム(データ基盤など)3高塚麻耶 2020年度入社(2年目)1年目 データエンジニア2年目 データプラットフォームチーム+アナリストチーム2年目 データエンジニア + アナリスト
4分析業務のイメージとギャップ最初の疑問点アナリストってどんな事をしているのかどういったスキル・知識が必要なのか
アナリスト業務のイメージとギャップ123 エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット役に立ったスキル+必要だと感じたスキル今回お話する内容
7分析業務のイメージとギャップアナリスト(毎月の売り上げ、イベント満足度など)分析した結果、〇〇と△△の新規実装をしたら良いと思います!!プロダクト提案分析・アナリストに対する自分のイメージ
8分析業務のイメージとギャップアナリスト(毎月の売り上げ、イベント満足度など)分析した結果、〇〇と△△の新規実装をしたら良いと思います!!プロダクト提案分析・アナリストに対する自分のイメージ
9分析業務のイメージとギャップアナリスト1. 「何を解決したいか」をヒアリング&分析を提案2. データを収集3. 分析結果をまとめ&報告疑問・問題を聞き出し、原因特定・解決策を考えることが主具体的な流れ
10分析業務のイメージとギャップアナリストわかりました!先月分のログを分析してみます!運営チーム先月に比べて売り上げが落ち込んでいる・・・?なんで??イベントの参加率が△%減っていますねイベントのボスが強すぎたのか、報酬が魅力的ではなかった??ボス戦の敗北率を出してみましょうか・・・疑問
11分析業務のイメージとギャップ● 分析作業<ヒアリング・問題点の共有が重要● 共通で出すKPI(DAU、インストールUU、毎月の売り上げetc)はあるが、それ以外は基本的に個々に対応していく○ エンジニア:スケジュールと担当を割り振って実装する○ アナリスト:自分で仕事を探しにいくスタイルイメージとのギャップまとめ
今回お話する内容アナリスト業務のイメージとギャップ123 エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット役に立ったスキル+必要だと感じたスキル
ログ取得• サーバーログ• クライアントログ保管・分析 可視化役に立ったスキル+必要だと感じたスキルログ取得から分析結果の可視化までの流れ(一例)アナリストが触れる部分Firebase、BigQuery、Airflow、DataPortal、GASなどgoogleapp script
• [言語] SQL, Python• [ログ保管] BigQuery,Aireflow• [可視化] BigQueryから可視化するツールの知識• スプレッドシート連携(GAS)• Data Portal役に立ったスキル+必要だと感じたスキル• ゲームエンジンの知識(Unity、Cocos2d-x)• Firebase• Docker• kubernetes必要なスキル役に立った
16エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット1 .アナリストが設計したログを実装する際にコミュニケーションコストが減ったメリットアナリスト戦闘のautoモードのログ実装仕様書的に、autoモード利用時間、バトル全体時間に対する割合のログだけ出せばいいのかプライマリーキーになるカラムが無いのでこれだと分析に使えない・・手直し発生
17エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリットメリット● プライマリーキーになるidは必要だろう● jsonで出す方が楽だけど、分析の時に中身見るのが大変そうだからカラム分けよう● nullで出すより、0を入れた方が分析の時に混乱しなさそう(逆もあり)1 .アナリストが設計したログを実装する際にコミュニケーションコストが減った分析業務をやった後
18エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット1. ログを実装する際にアナリストとのコミュニケーションコストが減った2. 気になる数値を自分で分析できるように(自分で実装した部分が実際にどう機能しているか見るなど)3. KPI、マーケティング用語への理解が深まる4. 設計側と実装側両方の気持ちがわかるようにメリット
19エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット1. ログを実装する際にアナリストとのコミュニケーションコストが減った2. 気になる数値を自分で分析できるように(自分で実装した部分が実際にどう機能しているか見るなど)3. KPI、マーケティング用語への理解が深まる4. 設計側と実装側両方の気持ちがわかるようにメリット1. 用語、定義などの学習コストが高め(マーケティング用語など)2. MTG、資料作成の比重・回数が多くなる3. 設計側と実装側両方の気持ちがわかるようにデメリット
今回お話する内容分析業務のイメージとギャップ123 エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット役に立ったスキル+必要だと感じたスキル
まとめエンジニアがアナリストを兼務• 分析業務自体への理解が深まり、アナリストと連携が取りやすく• エンジニア業務でも設計・定義の理解が早まり効率的に実装可能に• アナリストで必要なスキルがエンジニアと重なる部分が多い• 得た知識は双方の業務で活用できる今後は分析で欲しいログを自分で設計して自分で入れられるエンジニア/アナリストを目指したい!(アナリスト側は見たいログをちゃんと入れられる&プロダクトの工数も減らせてハッピー)
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23分析業務のイメージとギャップゲームの分析業務では具体的に何をするのか● 毎月の売り上げ予測?● キャラごとの人気の理由を分析?● イベントの満足度の分析?分析・アナリストに対する自分のイメージ
24分析業務のイメージとギャップゲームの分析業務では具体的に何をするのか● 毎月の売り上げ予測?● キャラごとの人気の理由を分析?● イベントの満足度の分析?分析・アナリストに対する自分のイメージ部分的に
未来への展望などを書くエンジニア〜アナリストアナリストの仕事は他にも〜〜みたいな
• マーケティング部門が正• エンジニアが嬉しいこと(ログ実装の知見など)• 分析内容を詳しく• エンジニアからアナリストのキャリアパス• なりたい人向けの内容?• スキルセットが役に立つか• 新たに学ぶ内容
例:ユーザーテストで何の数値を見るべきかの提案開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)定量:ログの数値から分析• 継続率• ガチャ回数• アンインストール率• ゲームの進捗度合い定性:アンケートから分析• ユーザー属性(年齢・性別)• 満足度• 不満点• 課金欲• やってほしいイベントなど
ログ取得• サーバーログ• クライアントログ保管分析可視化開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)ゲームログ取得から可視化までの流れ● データレイクにはBigQueryを利用● 分析用の中間テーブル作成など整形にkubernetesを利用
ログ取得• サーバーログ• クライアントログ保管分析可視化開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)ゲームログ取得から可視化までの流れ● 毎日確認する用のダッシュボードはデータポータルで作成
まとめエンジニアとアナリスト業務を経験することは両方の業務に利点があると感じたエンジニア● ログなどの設計の意図がわかる● 分析・マーケ用語への理解が深まる○ アナリスト、マーケチームとの話し合いがスムーズに● ドキュメント作成の精度が向上アナリスト● より実装しやすい設計が可能● エンジニアの工数感が分かり、連携しやすく○ エンジニアとの話し合いがスムーズに● 自らログなどの実装を担当できる
分析業務のイメージとギャップ123 エンジニアが分析業務を行うメリット/デメリット開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)今回お話する内容
開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)● 開発段階● ユーザーテスト・クローズドβテスト● リリース後(運営段階)アナリスト● 主にマーケット部門、開発部門と連携● 各段階でそれぞれの部署の疑問解消、問題解決、また提案のために分析を行う
開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)1. 開発段階アナリスト企画・開発予算に対する売り上げ目標ログを実装継続してゲームを続けてもらうには?リリース後の売り上げ目標の試算ログ設計、実装サポート他社・既存のデータと比較
開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)アナリスト企画・マーケテストでゲームを実際に遊んでくれそうなユーザーの反応を知りたいリリースまでに何を改善すべきか広告が効いているかテスト対象の定義・提案テストで見るべきkpiを提案事前・事後アンケートの設計と集計2. ユーザーテスト・クローズドβテスト
開発フェーズごとの役割と他部署との連携(実際の例)アナリスト企画・運営イベントの反応、効果を知りたいユーザーの日々の遊び方を知りたい継続してゲームを続けてもらうには?イベントごとに数値を集計、レポート作成毎日確認できるようにkpiをまとめたダッシュボードの作成新機能の提案、改善案3. リリース後(運営段階)
36分析業務のイメージとギャップ1. 「何を解決したいか」をヒアリング&分析を提案2. データを収集3. 分析結果をまとめ&報告1. 各所とMTG、提案書作成、要件設計2. ログ設計、ログ収集・整形部分の実装3. 分析作業、レポート作成データエンジニアの頃はこのログ実装を担当していた
今までアナリスト:設計→自分(エンジニア):ログ実装→アナリスト:分析→プロダクトやマーケで活用兼務自分(アナリスト)設計〜プロダクトに入って実装サポート+分析
エンジニア業務とアナリスト業務のギャップアナリスト• ログの設計〜提案書を作成、外部向けの資料作成やMTGも• 予算や売り上げ目標などお金まわりを見ることも多い• ログ実装にかかる工数の感覚が掴みにくい
何のために分析するのか→ゲームをもっと楽しく遊んでもらう+売り上げを伸ばす→プロダクトチームの気になる+マーケチームの気になるを分析&実装39
エンジニア業務とアナリスト業務のギャップエンジニア• 設計通りログ実装• 分析の細かい内容はなんとなくの理解• 業務的にお金周りのこと(予算など)を考慮する機会があまりなかった
例:CBTで何の数値を見るべきかの提案• 予算から売り上げの達成目標値を算出• 広告費等からインストール数と売り上げの予測+• 既存のゲームの売り上げとそれに起因する要素→CBTで見るべき指標(KPI)と目標値の提案
定量:ログの数値から分析• 継続率• ガチャ回数• アンインストール率• ゲームの進捗度合い定性:アンケートから分析• ユーザーの属性• 満足度• 不満点• 課金欲• 要望例:CBTで何の数値を見るべきかの提案
例:CBTで何の数値を見るべきかの提案[継続率]定量• 課金層の継続率が悪い• ○章で離脱しているユーザーが多い定性• ボス戦の難易度への不満→ゲームバランスの調整
例:プッシュをよりマーケで活用既存のプッシュ活用• お知らせ• イベントごと• 定期的に
例:プッシュをよりマーケで活用新規のプッシュ活用• お知らせ• イベントごと• 定期的に• ○日後にアンインストールしそうなユーザー• △に興味のありそうなユーザー既存のプッシュ活用
Firebase Cloud Messagingの導入• サンプル作成を行い機能の確認&導入提案書作成• 実際の活用イメージを確認• SDK組み込み• 組み込み後、運用のサポート例:プッシュをよりマーケで活用