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審査部門におけるシフトレフトの取り組み

 審査部門におけるシフトレフトの取り組み

GREE Tech Conference 2026で発表された資料です。
https://techcon.gree.jp/2026/session/TrackB-5

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October 16, 2026

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  1. プロダクト 松本 夏樹 株式会社WFS App Review(審査)チーム マネージャー • • 2009年にグリー株式会社(現:グリーホー

    ルディングス株式会社)に入社、プラット フォームの投稿監査やメディアの記事監査 などの業務に従事 2021年よりグリーグループの各プロダクト における企画や表示内容を確認し、リスク を未然に防ぐ審査業務を担当。現在はマ ネージャーとしてチームのマネジメントを 担う。 2
  2. 三枝 慧 株式会社WFS App Review(審査)チーム リードクオリティリスクコンサルタント • • 2011年にグリー株式会社(現:グリーホー ルディングス株式会社)に入社以降、一貫

    して審査業務に従事 2018年からマネージャーを担当し、2026 年よりリードクオリティリスクコンサルタ ント(スペシャリスト領域)にキャリア チェンジ 3
  3. アジェンダ • 審査とは • 審査部門におけるシフトレフトとは • ◦ 過去に取り組んだシフトレフト ◦ 直近のシフトレフト事例

    ▪ 1. データ引用とAIチェックによる品質強化、効率化 ▪ 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 まとめ 4
  4. 審査とは ▪企画審査 • 新しい企画を実施する際に、各種法令、業界ガイドライン、社内ルールに 則って確認を行いリスクがないかを審査する業務 ◦ リスクとは法令に違反するもの、または社内外のルールへの抵触するものを指す ガチャの仕様を変えたい 豪華景品があたるキャン ペーンを実施したい

    新しい商材をアプリ内で 販売したい etc 各種法令 • 提供する景品の価格に問題はないか等 業界ガイドライン • ガチャの提供割合の表示方法は適切か等 社内ルール • お客さまに不利益が発生する仕様がないか • 倫理観点で表現に懸念がないか等 7
  5. 審査の役割と目指している姿 • 品質を守りつつ事業部の価値を最大化するためのサポート役 ◦ • リスクを未然に防止しつつ、開発スピードを落とさずにリリースできるようサポートを 行っている 高品質な運営で事業を守り、 事業貢献のための付加価値を創出することを 目指している

    ◦ 審査の働きのおかげで「無事にリリースできた」「やりたいことができるようになった」 と言ってもらえるように様々な取り組みを試みている 高品質運営による 事業部のやりたい リスク未然防止 ことの実現 10
  6. 企画審査のタイミングについて 実装開始前にリスクの検知ができるように事業部で企画が決まった段階で企 画審査を実施していた リリース承認 事業部 事業部 審査部門 事業部 審査部門 事業部

    ゲーム・ キャンペーン 企画 企画FIX 企画審査 実装 表示検証 施策リリース 企画にリスクを検知した場合、プランナーにFBを行い 差し戻し 14
  7. より早い段階で確認する体制へ 企画の草案段階で審査を実施、より早いタイミングで企画を調整し、審査と 調整済みの内容で企画をFIXすることで手戻り工数の短縮を図る リリース承認 Before ゲーム・ キャンペーン 企画 企画FIX After

    ゲーム・ キャンペーン 企画 企画 審査 企画 FIX 企画審査 実装 表示検証 施策リリース 企画 承認 実装 表示検証 施策リリース ※手戻り自体極力発生しないように調整するので、あくまでイメージ 17
  8. 1. データ引用とAIチェックによる品質強化、効率化 SNS投稿の作成フロー見直しによる手戻りの抑止 ▪SNS投稿のプロセス ゲーム仕様 の策定 仕様をもと にSNS投稿 を作成 投稿内容

    FIX 審査確認 審査の指摘 事項を修正 修正確認 承認 審査承認 済みの内容 で投稿 修正内容にもリスクが残っている場合は再度指摘を行うが 投稿予定日も近いため指摘→修正のラリーが続くと猶予がない 27
  9. 1. データ引用とAIチェックによる品質強化、効率化 SNS投稿の作成フロー見直しによる手戻りの抑止 ▪SNS投稿のプロセス ゲーム仕様 の策定 仕様をもと にSNS投稿 を作成 投稿内容

    FIX 審査確認 審査の指摘 事項を修正 修正確認 承認 審査承認 済みの内容 で投稿 投稿直前のここの ラリーを減らしたい 28
  10. 1. データ引用とAIチェックによる品質強化、効率化 SNS投稿の作成フロー見直しによる手戻りの抑止 ▪SNS投稿のプロセス ゲーム仕様 の策定 仕様をもと にSNS投稿 を作成 投稿内容

    FIX 審査確認 審査の指摘 事項を修正 修正確認 承認 審査承認 済みの内容 で投稿 このタイミングにおいて 「間違いが起こりづらい仕組み」 を作ることができると後工程での 指摘→修正のラリーを減らせる 29
  11. 1. データ引用とAIチェックによる品質強化、効率化 まとめ 現在導入中のツールによって • 細かい情報も仕様書から自動で引用され、投稿文に反映することが可 能になることが期待できる • どういった注意や免責が必要かをAIが即時に指摘を行うため作成時に すぐに検知が可能になる

    ヒューマンエラーによるミスを抑止しつつも、ゲームの基本情報を自動で反映 できるようにすることで制作・審査双方の工数も同時に削減 後工程でリスクを検知するだけではなく、そもそも間違いや指摘が起こらない運 用にするためにどうすれば実現できるかを考え「シフトレフト」して提案 41
  12. 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 取り組み説明の前に • 審査で防ごうとしているリスクには、法令等の他に、倫理や国際問題、歴 史問題等に関するいわゆる「炎上」も含まれる これまでの体制 • 企画審査時にリスクをフィードバック •

    確定後に修正することは基本なかったものの、修正やモチーフ変更は発生 企画開始時点でリスクが認識 されていれば、そもそも フィードバック自体が不要。 修正、モチーフ変更も不要 ゲーム・ キャンペーン 企画 企画 審査 企画 FIX 企画 承認 リスクをフィードバック 44
  13. 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 課題 • 人力での調査、発信には限界がある、、、、 • 一度始めると簡単には辞められない まずやってみたこと • Google

    Alertで炎上に関するキーワードを登録 • 結果をRSSでslackに自動投稿 • ほしい情報を拾ってくれない • いらない情報までたくさん拾ってくる 47
  14. 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 試行錯誤の結果、、、 • AIを活用して調査、レポート化 1. AI:Gemini (調査・プロンプト実行) 2. AI:Gemini

    Notebook(整理・検証) 1調査Gemの作成: 予め設定した調査用のGemを作成 1結果のインポート: エクスポートした調査結果を取り込み 2DeepResearch: 思考モードを活用して深掘り調査 2サマリー作成: 要約レポートの作成を指示 3プロンプト投入: 試行錯誤し精度を高めた文章を使用 3ファクトチェックの徹底 ・ 引用リンク検証: 参照元が実際に存在するか確認 4セルフチェック指示: ハルシネーションの有無を自主検証 ・ 日付整合性: 時系列や日付データの正確性を確認 5Docsエクスポート: 調査結果をGoogle Docsへ送出 48
  15. 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 • • ポジティブ ◦ 通常業務の片手間で対応可能に(1配信あたり1h程度) ◦ チャンネル作成数日で300名弱参加 ◦

    開発メンバーから「とても有益なので運用化したい(ので元データが ほしい)」という声掛けをいただく 課題 ◦ チャンネル参加者 = 閲覧数ではない。定量的なKPIが取りづらい ◦ 具体的にどのように役立ったのか、どうしても定性的になりがち 49
  16. 2. 倫理情報の発信によるリスク未然防止 • • ポジティブ ◦ 通常業務の片手間で対応可能に(1配信あたり1h程度) ◦ チャンネル作成数日で300名弱参加 ◦

    開発メンバーから「とても有益なので運用化したい(ので元データが ほしい)」という声掛けをいただく 課題 ◦ チャンネル参加者 = 閲覧数ではない。定量的なKPIが取りづらい ◦ 具体的にどのように役立ったのか、どうしても定性的になりがち 定性的であっても「有用だ」という声をいただけているので、定量化は継続して模索 50
  17. 振り返りと今後の展望 振り返り ◦ 「より早く情報をキャッチアップすること」だけだと、できることに限りが ある ◦ 時には業務範囲を超えた取り組みも必要 ▪ それによって、「審査」の垣根を越え、開発サイクル全体の改善に繋げ ることができる

    ▪ 注意点 • 業務範囲を超える ≒ 責任範囲を超えることにもなるので、慎重に コミュニケーションして決める必要がある 今後の展望 ◦ 今回紹介したシフトレフト事例は、取り組みとして定着したわけではなくま だまだ模索していくフェーズ ◦ 成功事例を蓄積し、シフトレフトを当たり前に取り組める組織にしていきた い 52